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青ヶ島村立図書館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
青ヶ島村立図書館
青ヶ島村立図書館(左手建物)と
おじゃれセンター(中央)、村役場(右)
施設情報
事業主体 青ヶ島村
管理運営 青ヶ島村教育委員会
開館 1978年昭和53年)7月1日[1]
所在地 100-1701
東京都青ヶ島村無番地
位置 北緯32度27分59.8秒 東経139度45分49.4秒 / 北緯32.466611度 東経139.763722度 / 32.466611; 139.763722座標: 北緯32度27分59.8秒 東経139度45分49.4秒 / 北緯32.466611度 東経139.763722度 / 32.466611; 139.763722
ISIL JP-1001289[2]
統計・組織情報
蔵書数 3,000冊(2020年3月31日[3]時点)
貸出数 70冊(2020年度[注 1]
来館者数 85人(2020年度[注 1]
年運営費 122万8千円(2020年度当初予算[3]
条例 青ヶ島村立図書館設置条例(昭和53年7月28日青ヶ島村条例第20号)
館長 兼任[3]
職員数 1人(2020年4月1日現在)[3]
公式サイト なし
地図
地図
プロジェクト:GLAM - プロジェクト:図書館
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青ヶ島村立図書館(あおがしまそんりつとしょかん)は、東京都青ヶ島村にある公立図書館。日本一人口が少ない自治体[注 2]が設置する図書館である[17]。蔵書数・貸出冊数などの実績は東京都内で最も低いが[3]、住民1人当たりに換算すると、蔵書数は都内一となる[18]

利用案内

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2020年令和2年)3月31日現在、蔵書数は3,000冊で、うち児童資料は200冊、地域資料は700冊である[3]2016年平成28年)時点では10,000冊を所蔵していた[18]。図書のほかにビデオ80巻、DVD20枚を保有する[3]

雑誌の所蔵はなく[注 3]新聞は1種類のみ所蔵する[3]。館長は兼任で、常勤職員1人で運営している[3]

館舎は図書武道館という名称で武道館と共同で利用していたが[20]2008年(平成20年)の改修工事により図書館単独の施設となった[21]。館内は静かに過ごすことが求められる閲覧室(民具の展示室を兼ねる)と、会話をしても良い視聴覚室に分かれる[21]

東京都島嶼部には図書館のない村もある中で[18]、青ヶ島村には図書館があり、移住情報サイトでアピールしている[17]。開館日数は都内の図書館で最も少なく、図書館予算も最小である[3]。予算が限られるため、リクエストを受けて図書を購入するのではなく、東京都立図書館の協力貸出制度の利用へ誘導を図っている[22]。図書館1館あたりの蔵書数や人口は都内で最も少ないが、住民1人当たりの蔵書数は都内で最も多い[18]

  • 開館時間:8時30分から17時15分まで
    • 12時から13時までは休館。
  • 休館日:土曜日日曜日祝日
  • 貸出制限:青ヶ島村内に住所を有し、かつ、確実な保証人がある者[23]
  • 貸出可能点数:5点[24]
  • 貸出可能期間:3週間[24]

歴史

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1978年昭和53年)7月28日に青ヶ島村立図書館設置条例が制定され、即日公布施行された[1]。同条例の附則に同年7月1日から適用するとあり[1]、条例制定前より開館していた。一方、条例と同日に制定された青ヶ島村立図書館館則(昭和53年7月28日青ヶ島村教委規則第4号)の附則に同年8月1日から施行するとあり[23]、実際に村民が利用できるようになったのは8月からである。

2007年平成19年)10月より改修のため休館に入った[25]。休館中は図書閲覧・貸し出しは休止し、おじゃれセンターへの新聞・パンフレットの設置と東京都立図書館の協力貸出で代用した[25]

2008年(平成20年)5月12日から5月25日まで、休館中の図書館で「アホウドリ化石展」を開催した[26]。ここで展示したアホウドリの化石は、青ヶ島ヘリポート建設中に発見され、国立科学博物館が所有するものである[26]。同年8月1日、改修を終えて再開館した[21]。改修後の図書館は、旧図書館部分を閲覧室や民具の展示室、旧武道場を視聴覚室(読み聞かせや談話など会話ができる部屋)、旧教育委員会を係員室とした[21]。運営面では東京都立図書館などの助言により開館中は職員を常駐させるようにし、「試行期間」として毎月開館時間や利用方法を変えるという実験を開始した[21]。この再開時点では蔵書整理中で[21]図書館ボランティアの協力を得ながら図書に日本十進分類法に沿ったラベルを貼付して配架し、コンピュータによる蔵書管理・貸し出しを進めた[22]2009年(平成21年)3月より開館時間を15時から17時10分に固定した[27]。試行期間中の午前の利用者が極めて少なかったことから、午後のみの開館となった[28]

2010年(平成22年)1月より休館日を土曜日とし[29]、4月より土曜日に加え隔週で日曜日を休館とした[30]。同年5月、高津勉から寄贈を受けた、昭和30年代(1955年 - 1964年)の写真など青ヶ島に関わる資料を展示する「高津勉氏寄贈コーナー」を設置した[31]2015年(平成27年)12月より、館内トイレの使用不能を理由としてすべての日曜日を休館にした[32]

2017年(平成29年)11月1日より開館時間を15時から19時に変更した[33]2018年(平成30年)2月に工事のために臨時休館に入り、代替施設として青ヶ島村立青ヶ島小中学校図書室を開放した[34]。同年4月16日に再開した[35]。同年6月、開館時間を8時30分から19時に延長し[36]10月15日より閉館時間を18時までに[37]11月16日より17時15分までに短縮した[38]

2020年令和2年)4月1日より[4]6月30日まで[6]新型コロナウイルス感染症対策のため休館した[5]

脚注

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注釈
  1. ^ a b 『広報あおがしま』2020年5月号から2021年4月号に掲載の「図書館だより」にある各月の利用実績を合算したもの[4][5][6][7][8][9][10][11][12][13][14][15]
  2. ^ 2015年10月1日時点の法定人口。ただし、福島第一原発事故の避難区域に全域が含まれていた市町村を除く[16]
  3. ^ 2006年(平成18年)まで週刊誌を購入していた[20]。週刊誌購入費に充てていた分は、新聞社から直接新聞を郵送してもらう費用に振り替えた[20]
出典
  1. ^ a b c 青ヶ島村立図書館設置条例”. 昭和53年7月28日青ヶ島村条例第20号. 青ヶ島村 (1978年7月28日). 2021年5月31日閲覧。
  2. ^ ISIL管理台帳ファイル”. 国立国会図書館関西館図書館協力課 (2021年3月29日). 2021年5月31日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j 令和2年度東京都公立図書館調査”. 東京都立図書館 (2021年3月19日). 2021年5月31日閲覧。
  4. ^ a b 広報あおがしま2020年5月号”. 第358号. 青ヶ島村役場総務課 (2020年5月15日). 2021年5月31日閲覧。
  5. ^ a b 広報あおがしま2020年6月号”. 第359号. 青ヶ島村役場総務課 (2020年6月15日). 2021年5月31日閲覧。
  6. ^ a b 広報あおがしま2020年7月号”. 第360号. 青ヶ島村役場総務課 (2020年7月15日). 2021年5月31日閲覧。
  7. ^ 広報あおがしま2020年8月号”. 第361号. 青ヶ島村役場総務課 (2020年8月15日). 2021年5月31日閲覧。
  8. ^ 広報あおがしま2020年9月号”. 第362号. 青ヶ島村役場総務課 (2020年9月15日). 2021年5月31日閲覧。
  9. ^ 広報あおがしま2020年10月号”. 第363号. 青ヶ島村役場総務課 (2020年10月15日). 2021年5月31日閲覧。
  10. ^ 広報あおがしま2020年11月号”. 第364号. 青ヶ島村役場総務課 (2020年11月15日). 2021年5月31日閲覧。
  11. ^ 広報あおがしま2020年12月号”. 第365号. 青ヶ島村役場総務課 (2020年12月15日). 2021年5月31日閲覧。
  12. ^ 広報あおがしま2021年1月号”. 第366号. 青ヶ島村役場総務課 (2021年1月15日). 2021年5月31日閲覧。
  13. ^ 広報あおがしま2021年2月号”. 第367号. 青ヶ島村役場総務課 (2021年2月15日). 2021年5月31日閲覧。
  14. ^ 広報あおがしま2021年3月号”. 第368号. 青ヶ島村役場総務課 (2021年3月15日). 2021年5月31日閲覧。
  15. ^ 広報あおがしま2021年4月号”. 第369号. 青ヶ島村役場総務課 (2021年4月15日). 2021年5月31日閲覧。
  16. ^ 人口統計資料集 2021”. IX. 地域移動・地域分布 > 表9-14 人口の多い市町村・少ない市町村(上位20):2015年. 国立社会保障・人口問題研究所. 2021年6月1日閲覧。
  17. ^ a b 青ヶ島村”. ニッポン移住・交流ナビ JOIN. 移住・交流推進機構. 2021年5月31日閲覧。
  18. ^ a b c d 松本典久 (2017年6月20日). “数字で見るTOKYO 第2回”. NEWS TOKYO. 都政新聞株式会社. 2021年5月31日閲覧。
  19. ^ 広報あおがしま2021年5月号”. 第370号. 青ヶ島村役場総務課 (2021年5月15日). 2021年5月31日閲覧。
  20. ^ a b c 広報あおがしま2007年1月号”. 第198号. 青ヶ島村役場総務課 (2007年1月1日). 2021年5月31日閲覧。
  21. ^ a b c d e f 広報あおがしま2008年8月号”. 第217号. 青ヶ島村役場総務課 (2008年8月1日). 2021年5月31日閲覧。
  22. ^ a b 広報あおがしま2008年9月号”. 第218号. 青ヶ島村役場総務課 (2008年9月1日). 2021年5月31日閲覧。
  23. ^ a b 青ヶ島村立図書館館則”. 昭和53年7月28日青ヶ島村教委規則第4号. 青ヶ島村 (1978年7月28日). 2021年5月31日閲覧。
  24. ^ a b 広報あおがしま2009年6月号”. 第327号. 青ヶ島村役場総務課 (2009年6月1日). 2021年5月31日閲覧。
  25. ^ a b 広報あおがしま2007年10月号”. 第207号. 青ヶ島村役場総務課 (2007年10月1日). 2021年5月31日閲覧。
  26. ^ a b 広報あおがしま2008年5月号”. 第214号. 青ヶ島村役場総務課 (2008年5月1日). 2021年5月31日閲覧。
  27. ^ 広報あおがしま2009年3月号”. 第224号. 青ヶ島村役場総務課 (2009年3月1日). 2021年5月31日閲覧。
  28. ^ 広報あおがしま2009年2月号”. 第223号. 青ヶ島村役場総務課 (2009年2月1日). 2021年5月31日閲覧。
  29. ^ 広報あおがしま2010年1月号”. 第234号. 青ヶ島村役場総務課 (2010年1月1日). 2021年6月2日閲覧。
  30. ^ 広報あおがしま2010年4月号”. 第237号. 青ヶ島村役場総務課 (2010年4月1日). 2021年6月2日閲覧。
  31. ^ 広報あおがしま2010年5月号”. 第238号. 青ヶ島村役場総務課 (2010年5月1日). 2021年5月31日閲覧。
  32. ^ 広報あおがしま2015年12月号”. 第305号. 青ヶ島村役場総務課 (2015年12月15日). 2021年5月31日閲覧。
  33. ^ 広報あおがしま2017年10月号”. 第327号. 青ヶ島村役場総務課 (2017年10月15日). 2021年5月31日閲覧。
  34. ^ 広報あおがしま2018年2月号”. 第331号. 青ヶ島村役場総務課 (2018年2月15日). 2021年5月31日閲覧。
  35. ^ 広報あおがしま2018年4月号”. 第333号. 青ヶ島村役場総務課 (2018年4月15日). 2021年5月31日閲覧。
  36. ^ 広報あおがしま2018年6月号”. 第335号. 青ヶ島村役場総務課 (2018年6月15日). 2021年5月31日閲覧。
  37. ^ 広報あおがしま2018年10月号”. 第339号. 青ヶ島村役場総務課 (2018年10月15日). 2021年5月31日閲覧。
  38. ^ 広報あおがしま2018年11月号”. 第340号. 青ヶ島村役場総務課 (2018年11月15日). 2021年5月31日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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