築島裕
表示
日本学士院より公表された肖像 | |
人物情報 | |
---|---|
生誕 |
1925年10月12日 日本・東京府荏原郡世田谷町(現・東京都世田谷区) |
死没 |
2011年4月11日(85歳没) 日本・東京都 盲腸癌 |
国籍 | 日本 |
出身校 | 東京大学 |
学問 | |
時代 | 昭和・平成 |
研究分野 | 国語学 |
研究機関 |
東京大学 中央大学 |
学位 | 文学博士 |
主な業績 | 訓点資料を核とする新たな研究領域の拡充 |
学会 |
国語学会 訓点語学会 |
主な受賞歴 | 勲二等瑞宝章 |
築島 裕(つきしま ひろし、1925年10月12日 - 2011年4月11日)は、日本の国語学者。学位は、文学博士(東京大学・論文博士・1961年)(学位論文「平安時代漢文訓読語につきての研究」)。東京大学名誉教授。日本学士院会員。1996年勲二等瑞宝章受章。鉄道切符の収集家。
経歴
[編集]- 1925年 - 10月12日 東京府荏原郡世田谷町(現・東京都世田谷区)生まれ。
- 1943年 - 3月 東京府立一中卒業
- 1945年 - 3月 第一高等学校卒業
- 1948年 - 3月 東京大学文学部国語国文学科卒業
- 1952年 - 3月 東京大学大学院人文科学研究科退学
- 1952年 - 4月 中央大学文学部助教授
- 1955年 - 3月 東京大学教養学部専任講師
- 1958年 - 11月 東京大学教養学部助教授
- 1961年 - 3月 「平安時代漢文訓読語につきての研究」で東京大学より文学博士の学位を取得
- 1964年 - 4月 東京大学文学部助教授。5月「平安時代漢文訓読語につきての研究」で日本学士院賞受賞
- 1976年 - 4月 東京大学文学部教授
- 1986年 - 3月 東京大学を定年退官、名誉教授(同年5月)
- 1986年 - 4月 中央大学文学部教授
- 1995年 - 12月 日本学士院会員
- 1996年 - 3月 中央大学を退職
- 1996年 - 11月 勲二等瑞宝章受章[1][2]
- 2011年 - 4月11日 盲腸癌のため死去。85歳没[3]
業績
[編集]収集した鉄道切符は、遺族が鉄道関連資料を収集している芝浦工業大学の「しばうら鉄道工学ギャラリー」へ寄贈している[5]。
著書
[編集]生涯にわたって精力的な執筆活動を持続し、著述はきわめて多数にのぼる[6]。
単著
[編集]- 『国語学要説』(創元社、1959年)
- 『平安時代の漢文訓読語につきての研究』(東京大学出版会、1963年、新版1980年)
- 『国語学』(東京大学出版会、1964年)、オンデマンド版2011年
- 『興福寺本大慈恩寺三蔵法師伝古点の国語学的研究:訳文篇』(東京大学出版会、1965年)ISBN 9784130860024
- 『興福寺本大慈恩寺三蔵法師伝古点の国語学的研究:索引篇』(東京大学出版会、1966年)ISBN 9784130860031
- 『興福寺本大慈恩寺三蔵法師伝古点の国語学的研究:研究篇』(東京大学出版会、1967年)ISBN 9784130860048
- 『切符の話』(真珠書院、1968年)。約十万に及ぶ所蔵品から二百数十の切符の図版を掲載
- 『平安時代語新論』(東京大学出版会、1969年。ISBN 4130800027/新版、1978年)
- 『古代日本語発掘:古点本の謎をさぐる』(学生社、1970年/「読みなおす日本史」吉川弘文館、2021年。ISBN 9784642071499)
- 『国語の歴史』(東京大学出版会「UP選書」、1977年)ISBN 4130060775
- 『大般若経音義の研究:本文篇』(勉誠社、1977年)
- 『鉄道きっぷ博物館』(日本交通公社出版事業局、1980年)
- 『日本語の世界5:仮名』(中央公論社、1981年)ISBN 4124017251
- 『歴史的仮名遣い:その成立と特徴』(中央公論社「中公新書」1986年。ISBN 4121008103/「読みなおす日本史」吉川弘文館、2014年。ISBN 9784642065733)
- 『平安時代訓点本論考:ヲコト点図仮名字体表』(汲古書院、1986年)
- 『国語学叢書3:平安時代の国語』(東京堂出版、1987年)ISBN 4490201133
- 『日本漢字音史論輯』(汲古書院、1995年)ISBN 4762933759
- 『平安時代訓点本論考:研究篇』(汲古書院、1996年)ISBN 4762933791
著作集
[編集]- 『築島裕著作集』(汲古書院、2014年 - 2018年、2022年)
- 第一卷「訓點本論考拾遺」ISBN 9784762936210
- 第二卷「古訓點と訓法」ISBN 9784762936227
- 第三卷「古辭書と音義」ISBN 9784762936234
- 第四卷「國語史と文獻資料」ISBN 9784762936241
- 第五卷「音韻と表記史」ISBN 9784762936258
編著・共著ほか
[編集]- 古田東朔との共著『国語学史』(東京大学出版会、1972年)ISBN 4130820028
- 監修『小学生のための国語に強くなる辞典』(川嶋優編、旺文社、1978年)
- 新潮現代国語辞典 (山田俊雄、白藤礼幸、奥田勲 共編 新潮社 1985年11月)
- 第2版 2000年2月。ISBN 9784107302144
- 編集委員会代表『古語大鑑』(全4巻予定、東京大学出版会、2011年-)、他多数
記念論集
[編集]- 『国語学論集 築島裕博士還暦記念』(明治書院、1986年)
- 『国語学論集 築島裕博士古稀記念』(汲古書院、1995年)ISBN 4762933767
- 『国語学論集 築島裕博士傘寿記念』(汲古書院、2005年)ISBN 4762935263
脚注
[編集]参考文献
[編集]関連文献
[編集]- 小林芳規「追悼 築島裕博士(築島裕博士追悼)」『日本語の研究』第8巻第1号、日本語学会、2012年、82-85頁、doi:10.20666/nihongonokenkyu.8.1_82。
- 石塚晴通「追悼 築島裕先生(築島裕博士追悼)」『日本語の研究』第8巻第1号、日本語学会、2012年、86-88頁、doi:10.20666/nihongonokenkyu.8.1_86。
- 月本雅幸「築島裕博士年譜ならびに著作略目録(築島裕博士追悼)」『日本語の研究』第8巻第1号、日本語学会、2012年、89-96頁、doi:10.20666/nihongonokenkyu.8.1_89。