「婿取婚」の版間の差分
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2015年7月30日 (木) 03:43時点における版
婿取婚(むことりこん)とは、男性(夫)が女性(妻)に嫁ぐ形態の結婚の事である。「女婿」・「娘婿」の表現の場合は、単なる「娘の夫」や「むすめむこ」の意味で使用される場合もある。
法的な制度があるわけではなく、結婚時に妻の姓を選択したというだけのことに過ぎない。こうした形態は、近年では女姓婚(じょせいこん)とも呼ばれている[1][2]。
概要
- 結納金は妻側から夫側へ支払われる(ただし、近年は婿取り婚でなくとも結納自体を行わないケースが増えている)。
- 妻が戸籍の筆頭者となるので、姓は夫が妻の名字に改姓する。また、夫が筆頭者となり妻の両親の養子となる場合もある。
- 日本での婿取り婚の割合は初婚同士では夫婦全体の約3%(33組に1組)と言われているが、夫婦とも再婚の夫婦では9%(11組に1組)、夫または妻のどちらか一方が再婚の場合で11%(9組に1組)、全体では23%(9組に2組)に上るというデータもある。
- 妻側から婿を希望しても、夫側が改姓を望まないことも多く、そのことから選択的夫婦別姓制度の早期導入を求める声がある。
婿取婚の著名人
- 田中真紀子 - 衆議院議員、夫は参議院議員の田中直紀〈旧姓鈴木〉
- 池坊由紀 - 華道家元池坊次期家元、夫は池坊雅史〈旧姓千野〉
- 内田也哉子 - エッセイスト、夫は俳優の本木雅弘
- 小渕優子 - 衆議院議員、夫はTBSプロデューサーの瀬戸口克陽
- 鎌谷真千子 - 佐渡ヶ嶽部屋現女将、夫は現佐渡ヶ嶽親方の琴ノ若晴將(本名:鎌谷満也〈旧姓今野〉)
- 芳賀文子 - ティヴィクラブ社長、夫はタレントの所ジョージ(本名:芳賀隆之〈旧姓角田〉)
- 篠岡美佳 - タレント、夫は伊集院光(本名:篠岡建〈旧姓田中〉)
- 柴田理恵 - タレント、女優
- 関根麻里 - タレント、夫は歌手のK
- 長沢千和子 - 将棋の女流棋士
- 野間佐和子 - 講談社6代目社長、夫は講談社5代目社長の野間惟道〈旧姓阿南〉
- 片岡都美 - 実業家、夫は元ペルー大統領のアルベルト・フジモリ
- 高田万由子-女優、タレント、夫はヴァイオリニスト・ミュージシャンの葉加瀬太郎 (本名、髙田 太郎〈旧姓葉加瀬〉)
付記
本項の内容は、法的に定められた制度ではない。旧民法の家制度の名残による点が大きいものと見られる。
- 結婚における戸籍上の扱いは、既にある戸籍に入る(迎える)のではなく、夫婦の戸籍を新設するものである。
- どちらが戸籍筆頭者であろうが、本籍地がどこであろうが(新本籍地がどちらの旧本籍地であろうが)、それによってその後の家庭環境が決まるわけではない。
- 単に結婚後の姓を妻のものにしたことのみを以って、夫が婿養子と呼ばれることも多いが、婿養子は妻の親の養子となる手続を伴うため、この表現は適切ではない。
脚注
- ^ 【eアンケート】女姓婚 「賛成」が約7割に - 2012年10月11日 MSN産経ニュース
- ^ 【女姓婚】「妻の氏」欄を選ぶだけ 家意識見直す効用も - 2012年9月18日 47NEWS くらしEYE(共同通信)
関連項目
外部リンク
- 夫婦別姓いろいろ - 妻の姓を名乗る夫婦の割合が掲載