「人喰いの大鷲トリコ」の版間の差分

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=== 開発の難航とリリース延期 ===
=== 開発の難航とリリース延期 ===
当ゲームは前述の通り、2010年9月に発売時期を一旦「2011年冬」と発表していたが、翌年4月に再び「発売未定」となった。[[SCEワールドワイド・スタジオ|SCE WWS]]代表取締役の[[吉田修平]]によると、2010年の発売時期発表の段階では開発に一定のめどがたっていたが、その後技術的な困難が発生。結局既に完成していた基幹部分をいくつか作り直すこととなり、再び「発売未定」となったという<ref>[http://gs.inside-games.jp/news/353/35307.html GC12:SCE吉田氏が『人喰いの大鷲トリコ』の近況や延期の経緯を説明 - Game*Spark]</ref>。
当ゲームは前述の通り、2010年9月に発売時期を一旦「2011年冬」と発表していたが、翌年4月に再び「発売未定」となった。[[SCEワールドワイド・スタジオ|SCE WWS]]代表取締役の[[吉田修平]]によると、2010年の発売時期発表の段階では開発に一定のめどがたっていたが、その後技術的な困難が発生。結局既に完成していた基幹部分をいくつか作り直すこととなり、再び「発売未定」となったという<ref>[http://gs.inside-games.jp/news/353/35307.html GC12:SCE吉田氏が『人喰いの大鷲トリコ』の近況や延期の経緯を説明 - Game*Spark]</ref>。

2012年2月には、チームが抱えている巨大な技術的困難の解消に向け、SCEの[[SCEサンタモニカスタジオ|サンタモニカ・スタジオ]]を始めとする米英の技術グループや開発者たちが支援に乗り出しているとインタビューで明言された<ref>[http://doope.jp/2012/0221702.html 「人喰いの大鷲トリコ」開発にサンタモニカを始めとする米英のSonyスタジオが参加]</ref>。


2013年8月に行われた上田へのインタビューによれば、フリーランスとして携わるようになった現在も鋭意制作中ではあるが、同時期に開発中の「[[パペッティア]]」や[[PlayStation 4]]のローンチタイトルとなる「KNACK」の開発が現在は優先されているという<ref>「週刊ファミ通」2013年9月5日号</ref>。一方で、吉田によれば、ジャパンスタジオの人員が不足しているわけではなく、『トリコ』の制作に心配はない<ref>[http://www.famitsu.com/news/201309/21040461.html ソニー・コンピュータエンタテインメント ワールドワイド・スタジオプレジデントの吉田修平氏に直撃!【TGS2013】]</ref>。
2013年8月に行われた上田へのインタビューによれば、フリーランスとして携わるようになった現在も鋭意制作中ではあるが、同時期に開発中の「[[パペッティア]]」や[[PlayStation 4]]のローンチタイトルとなる「KNACK」の開発が現在は優先されているという<ref>「週刊ファミ通」2013年9月5日号</ref>。一方で、吉田によれば、ジャパンスタジオの人員が不足しているわけではなく、『トリコ』の制作に心配はない<ref>[http://www.famitsu.com/news/201309/21040461.html ソニー・コンピュータエンタテインメント ワールドワイド・スタジオプレジデントの吉田修平氏に直撃!【TGS2013】]</ref>。

2014年6月8日 (日) 07:47時点における版

人喰いの大鷲トリコ
対応機種 プレイステーション3
開発元 SCEジャパンスタジオ
発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント
メディア BD-ROM
発売日 未定
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人喰いの大鷲トリコ』(ひとくいのおおわしトリコ、英題The Last Guardian)はソニー・コンピュータエンタテインメントから発売予定のプレイステーション3用ソフト。

概要

E3 2009SCEプレスカンファレンスで発表された。『ICO』、『ワンダと巨像』を手がけた上田文人が監督・ゲームデザインを務めた。

同時に公開されたトレーラーでは、腕と脚の一面にタトゥーを施された少年が、高所にそびえ立つ建造物を舞台に、大鷲と呼ばれる架空の巨大生物と触れ合ったり、鎧兵に捕まらないように行動する様子を見ることができる。プレーヤーは少年を操作し、大鷲を移動手段として、あるいは攻撃手段として活用することでゲームを攻略することになるとしている[1]

トリコのデザインは、複数の動物の要素が組み合わされたものである。タイトルに含まれる「トリコ」は、大鷲の名前である他に、虜になる、囚われている、鳥の子供、鳥と猫という意味を込めたとしている[1] TGS 2009では邦題ロゴが公開された。このロゴには3種のフォントが混ざっており、トリコのデザインと同様に多彩な要素がゲームに含まれていることを表したとしている[2]

発表までの経緯

  • 2007年2月 - 新プロジェクトスタッフ募集(第1回募集)。募集ページを開設[3]、ゲーム雑誌に募集広告が掲載された[4]
  • 2008年1月 - 新プロジェクトスタッフ募集(第2回募集)。募集ページが更新され、スクリーンショットが公開された[5]
  • 2009年6月3日 - 英題「The Last Guardian」が E3 2009にて発表された。
  • 2009年6月5日 - 邦題「人喰いの大鷲トリコ」がゲーム雑誌上にて発表された[6]
  • 2009年9月24日 - 日本での正式発表。 TGS 2009に映像出展、同時に公式サイトを開設した。
  • 2010年9月16日 - 発売時期を「Holiday 2011(2011年冬)」と発表。 TGS 2010に映像出展。『ICO』と『ワンダと巨像』のPS3移植も発表された。
  • 2011年4月20日 - 制作上の都合により発売を延期し、時期は未定とすることを発表[7]
  • 2011年12月13日 - 上田文人、SCE退社と報道。以後上田は外部スタッフとして関わると報じられる[8]
  • 2013年2月13日 - 問い合わせが多いという理由[9]から、上田文人個人のサイトにて近況を掲載。SCEジャパンスタジオを退社しフリーランス契約として「人喰いの大鷲トリコ」に関わっていることを報告[10]
  • 2013年6月11日 - SCEAのジャック・トレットンが「人喰いの大鷲トリコ」は開発中断状態にあるとインタビューに答えたが[11]、吉田修平により即日否定のコメントがなされた[12]

開発の難航とリリース延期

当ゲームは前述の通り、2010年9月に発売時期を一旦「2011年冬」と発表していたが、翌年4月に再び「発売未定」となった。SCE WWS代表取締役の吉田修平によると、2010年の発売時期発表の段階では開発に一定のめどがたっていたが、その後技術的な困難が発生。結局既に完成していた基幹部分をいくつか作り直すこととなり、再び「発売未定」となったという[13]

2012年2月には、チームが抱えている巨大な技術的困難の解消に向け、SCEのサンタモニカ・スタジオを始めとする米英の技術グループや開発者たちが支援に乗り出しているとインタビューで明言された[14]

2013年8月に行われた上田へのインタビューによれば、フリーランスとして携わるようになった現在も鋭意制作中ではあるが、同時期に開発中の「パペッティア」やPlayStation 4のローンチタイトルとなる「KNACK」の開発が現在は優先されているという[15]。一方で、吉田によれば、ジャパンスタジオの人員が不足しているわけではなく、『トリコ』の制作に心配はない[16]

上田は2013年11月、英ゲーム雑誌「EDGE」のインタビューに答え、「私のクリエイティブな仕事はほとんどが既に終わっている(“mostly finished a long time ago”)が、いつ、どのような形で(発売の)詳細を迎えるかは私のコントロールを超えている」と述べた[17]

予告編

トレイラーの劇伴に20世紀フォックス映画『ミラーズ・クロッシング』(1990年)の楽曲を用いている[18]

2009年5月、E3の数週間前に当作品の未公開トレーラーがネット上に流出した。「Project TRICO」と題されたトレーラーの流出について上田文人は「ちょっとがっかりした(slightly disappointing)」と語っている[18]

スタッフ

脚注

  1. ^ a b 『人喰いの大鷲トリコ』上田文人氏インタビューファミ通.com
  2. ^ 国内初お披露目! 『人喰いの大鷲トリコ』上田文人ディレクターインタビュー 電撃オンライン
  3. ^ 『 ICO』、『ワンダと巨像』チームによるPS3タイトルの新プロジェクトスタッフ募集。
  4. ^ 週刊ファミ通 2007年
  5. ^ 『 ICO』、『ワンダと巨像』チームによるPS3タイトルの新プロジェクトスタッフ募集。
  6. ^ 週刊ファミ通 2009年6月19日号 No.1070
  7. ^ SCE,PS3「人喰いの大鷲トリコ」の延期を発表。発売時期は2011年内から未定に - 2011年4月20日 4Gamer.net
  8. ^ 上田文人氏のソニー・コンピュータエンタテインメント退社が確定と海外メディアが報じる。ただし「人喰いの大鷲トリコ」の開発は継続
  9. ^ Twitter/@fumito_ueda
  10. ^ www.fumi.to
  11. ^ The Last Guardian: Sony retracts “on hiatus” comment
  12. ^ Sony Corrects Themselves, Says The Last Guardian Is Not on 'Hiatus'
  13. ^ GC12:SCE吉田氏が『人喰いの大鷲トリコ』の近況や延期の経緯を説明 - Game*Spark
  14. ^ 「人喰いの大鷲トリコ」開発にサンタモニカを始めとする米英のSonyスタジオが参加
  15. ^ 「週刊ファミ通」2013年9月5日号
  16. ^ ソニー・コンピュータエンタテインメント ワールドワイド・スタジオプレジデントの吉田修平氏に直撃!【TGS2013】
  17. ^ Ueda ‘terribly sorry’ for The Last Guardian delay
  18. ^ a b SCEI's Fumito Ueda InterviewEurogamer

外部リンク