ワンダと巨像
ジャンル | アクションアドベンチャーゲーム |
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対応機種 |
PlayStation 2 PlayStation 3 PlayStation 4 |
開発元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント |
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント |
人数 | 1人 |
メディア |
[PS2]DVD-ROM [PS3]Blu-ray Disc/ダウンロード |
発売日 |
[PS2]![]() ![]() ![]() [PS3]2011年9月22日 [PS4]2018年2月8日 |
対象年齢 |
[PS2]CERO:12才以上対象 [PS3/PS4]CERO:B(12才以上対象) ESRB:T(13歳以上) PEGI:12 OFLC(豪州): M |
コンテンツ アイコン | [CERO]暴力 |
売上本数 |
[PS3]![]() |
『ワンダと巨像』(ワンダときょぞう、英題:Shadow of the Colossus)は、 ソニー・コンピュータエンタテインメント(のちのソニー・インタラクティブエンタテインメント)より2005年10月27日に発売されたPlayStation 2用ゲームソフト。後にPlayStation 2 the Bestが廉価版として2006年6月8日に発売された。
PlayStation 3用のHDリマスター版が2011年9月22日に発売され、ダウンロード版が2012年1月31日に発売された。
PlayStation 4版の発売が告知され[2]、2018年2月8日に発売された。
概要[編集]
主人公であるワンダを操作し、ゲーム世界内に点在する巨像と呼ばれる巨大な敵を探し出して撃破することを目指すゲームである。巨像を倒すには、各巨像によって異なる弱点を攻撃する必要があるのだが、弱点に辿りつくまでに様々な仕掛けがある。ゲーム内容を巨像との戦いのみに特化し、それ以外の要素を極力排除したのが特色。
- 広大なマップを旅しながら、道中で果物やトカゲを捕食して体力アップする。
- 剣の光をヒントに、ボスの居場所をつきとめ、その場所まで移動する。
- ボスのいるダンジョンをクリアして、ボスの所までたどり着く。
- 注意深く観察するか剣の光で弱点を発見し、巨像に登る方法を探しだして倒す。
ボス戦以外では、基本的に次のボス地点まで移動するだけだが、広大なマップには果物やトカゲなどがいて、食べることで体力や握力をアップさせることができる。通常のゲームのようにザコ敵が現れるようなこともないが、広大なマップの中に放り出され、明確なボスの居場所も提示されないため、独特な世界観をユーザーに提供している。
また、遠くに見えている風景が近づいて行くにつれて、切り替えのストレスがなく地形を表示したり、空間の独特な空気感など、ゲーム上での自然な演出方法などにも独自の工夫が凝らされている。
本作は、同じ開発チームによるアクションアドベンチャーゲーム『ICO』の次作として開発が開始され、初期のプロジェクト名には「Next ICO」を意味する「NICO」という仮名がつけられていた[3]。本作と『ICO』は同じ世界を舞台にした作品であると設定されており[3][4]、作中には両作の繋がりを示唆する様々な要素が散りばめられているが[3][4]、具体的な関連性がどのようなものであるかは受け手の想像に委ねる形となっている[3]。
キャッチコピーは「最後の一撃は、せつない。」
2009年にはソニーピクチャーズ主導でハリウッド映画化されることが発表されている。
PlayStation 3への移植[編集]
2010年9月の東京ゲームショウにて、『ワンダと巨像』と『ICO』のPlayStation 3への移植、HDリマスター版の制作が発表された。PS3版は7.1ch サラウンド、フルHD、トロフィー、3D立体視に対応している。
二作品がセットになった「ICO/ワンダと巨像 Limited Box」も同時発売された。なお海外では二作品を一枚のBDにパッケージしている。
システム[編集]
本作もICO同様、パラメーターや経験値といった一般的なゲームシステムによらないシンプルなスタイルを採用している。実際ゲーム中に使用するパラメータは腕力と体力のみで、二つのメーターで視覚的に表示され、具体的な数値は把握できないようになっている。また基本的に武器やアイテムの入手も無く[5]、プレイヤーは自分の知恵と判断力のみでクリアしなければならない。
舞台である「いにしえの地」は広大な一枚のマップで構成されており、そのすべてがシームレスにつながっている。いにしえの地は場所によって砂漠や湿原、谷川や古代遺跡などが散在しており非常にリアリティにあふれる。
主人公のパワーアップは各巨像を倒した後少しずつ行われるほか、各地にいる光るトカゲの尻尾や木の実を食べることによって行われる。各巨像は形状や弱点の場所はもちろん行動パターンやリアクションに個性があり、それらを見極めた上で闘う必要がある。巨像によっては地形を利用した戦い方を求められるためアクションアドベンチャーというよりはアクションパズルに近い特色を持つ。
開発スタッフによると『掴む』アクションに特にこだわったとのこと。また腕力を上げることが攻略の鍵となることからジャンルを「握力ゲー」と呼ぶファンもいる[要出典]。
登場キャラクター[編集]
ICOと同じく、ゲーム中の台詞はすべて架空の言語である(日本語字幕付き)。
- ワンダ (Wander)
- 声 - 野島健児
- 本作の主人公。少女の魂を呼び戻すために古の地にやってきた青年。剣と弓の扱いに長け、馬術にも通じている。愛馬のアグロを連れている。
- モノ (Mono)
- 声 - 生天目仁美
- 本作のヒロイン。魂を失った少女。ワンダにとって特別な存在のようであるが、具体的な関係は不明。
- ドルミン (Dormin)
- 声 - 中多和宏・氷上恭子
- 姿無き天の声。魂を操る術を持つと言い伝えられている大いなる存在。ワンダが巨像と戦っている時に巨像を倒すためのヒントを教えてくれる。
- 巨像 (Colossus)
- 禁断の地に住む凶暴な魔物達。人型、獣型、さまざまな姿をしており、陸や湖、空や砂漠の各地に生息している。16体存在する。非常に巨大で体に毛のような草が生えており、青白く光る弱点を持つ。
- エモン (Emon)
- 声 - 坂東尚樹
- ワンダの行為を阻止する為に、仲間と共にやってきた老人。
スタッフ[編集]
音楽[編集]
ゲーム中の音楽はカット・シーンや巨像の登場シーンなどきわめて限られた場面のみで使用され、オーケストラが使用されたサウンドトラックと、音楽が消えて主人公と馬、自然の環境音のみが聞こえるサウンドスケープの対比が効果を上げた。
サウンドトラックは映画『ガメラ』シリーズほか、アニメやゲームの音楽を多数手がけた大谷幸によるもので、各国で評価を得た。
評価[編集]
- 平成17年度(第9回)文化庁メディア芸術祭 エンターテインメント部門・ゲーム/遊具/キャラ審査委員会推薦作品
- ゲーム・デベロッパーズ・チョイス・アワードで以下6部門にノミネート:Innovation、Game Design、Character Design、Technology、Visual Arts、Best Game。以下5部門を受賞:Innovation、Character Design、Game Design、Visual Arts、Best Game
- The 9Th CESA GAME AWARDS FUTURE を受賞し、その後日本ゲーム大賞2006 優秀賞を受賞。
- オールタイム100ビデオゲーム(All-TIME 100 Video Games )
関連商品[編集]
- ガイドブック
- 『ワンダと巨像 公式攻略&設定本 古えの地綺譚』 ISBN 4-7577-2580-9
- 『Shadow of the Colossus(TM) Official Strategy Guide』 (Official Strategy Guides (Bradygames)) ISBN 0-7440-0643-0
- オリジナルサウンドトラック
- 「ワンダと巨像 大地の咆哮」 KICA-1379
脚注[編集]
- ^ 『ファミ通ゲーム白書2013 補完データ編(分冊版)』エンターブレイン、2013年。2016年2月28日閲覧。
- ^ [E3 2017]「ワンダと巨像」がPS4で登場。2018年にリリース 4Gamer.net 2017年6月13日
- ^ a b c d “インタビュー『ワンダと巨像』”. 電撃ドットコム (2005年10月28日). 2011年5月9日閲覧。
- ^ a b “『ICO』と『ワンダと巨像』:上田文人氏にインタビュー”. WIRED (2006年3月14日). 2011年5月8日閲覧。
- ^ 一度クリアすることでプレイ可能になるタイムアタックモードで、2体クリアする毎に入手できるボーナスアイテムが難易度ノーマルとハードで各8個ずつある
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 日本公式サイト
- 北米公式サイト
- 欧州公式サイト
- 3Dゲームファンのための『ワンダと巨像』グラフィックス講座 - GAME Watch取材によるゲームに用いられている技術解説。
- Team ICO Gamers - ICO & ワンダと巨像 ウェブサイト
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