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2013年3月22日 (金) 10:48時点における版

はたらく魔王さま!
ジャンル ファンタジーコメディ
小説
著者 和ヶ原聡司
イラスト 029
出版社 アスキー・メディアワークス
その他の出版社
中華民国の旗 台湾国際角川書店
中華人民共和国の旗 広州天聞角川動漫
レーベル 電撃文庫
刊行期間 2011年2月 -
巻数 既刊7巻
漫画
原作・原案など 和ヶ原聡司
作画 柊暁生
出版社 アスキー・メディアワークス
掲載誌 月刊コミック電撃大王
レーベル 電撃コミックス
発表号 2012年2月号 -
巻数 既刊2巻
アニメ
原作 和ヶ原聡司
監督 細田直人
シリーズ構成 横谷昌宏
キャラクターデザイン 碇谷敦
音楽 中西亮輔
アニメーション制作 WHITE FOX
放送局 放送局参照
放送期間 2013年4月 -
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル漫画アニメ
ポータル 文学漫画アニメ

はたらく魔王さま!』(はたらくまおうさま)は、和ヶ原聡司による日本ライトノベルイラストは029が担当している。『魔王城は六畳一間!』の題で第17回電撃小説大賞銀賞を受賞。2011年2月、電撃文庫アスキー・メディアワークス)より現在の題で刊行され、2013年現在で既刊7巻が刊行されている。キャッチコピーは「フリーター魔王様が繰り広げる庶民派ファンタジー」。2013年にテレビアニメが放送予定。

あらすじ

聖十字大陸エンテ・イスラを席巻していた魔王軍だが、勇者率いる反抗軍により追い詰められた魔王サタンは、異世界の門「ゲート」からの撤退を余儀なくされる。そして、門の向こうの異世界とは現代の日本であった。

現代日本では魔力の概念が存在せず、元の世界に戻るゲートを開くことも難しい。東京の笹塚にある六畳一間風呂無しのアパートを居とした魔王は「真奥貞夫」と名を変え、日本征服のための足がかりとしてフリーターから正社員の座を目指してファーストフード店でのバイトに励むことになる。そんな彼を追ってきた勇者エミリアもまた、天界の力「聖法気」のない日本では一般人同様であり、契約社員「遊佐恵美」として打倒魔王を目指すこととなる。

登場人物

声は『電撃文庫MAGAZINE』Vol.18付録ドラマCD / テレビアニメのキャスト。1つの場合はテレビアニメのみ。

名前が併記されている人物は、地球での名前 / エンテ・イスラでの名前(本名)の順。

主要人物

エンテ・イスラ側(主要人物)

真奥 貞夫(まおう さだお) / サタン・ジャコブ
- 松本忍 / 逢坂良太
主人公。魔王として世界征服を目論んでいたが、勇者エミリアにより魔王勢は壊滅。再びエンテ・イスラを征服する力を蓄えるため、日本へと逃げ込み、ヴィラ・ローザ笹塚201号で芦屋と同居している(後に漆原も加わる)。日本ではマグロナルド幡ヶ谷駅前店のアルバイト店員。アルバイトとしてはかなり優秀であり、入社半年での時給200円アップや月間クルーMVPの受賞(1巻)、時間帯責任者への登用(2巻)などがある。また、マグロナルド幡ヶ谷駅前店が業務拡大をして二階にマッグカフェを開店した際には木崎の勧めでマグロナルド・バリスタの資格を取得している(6巻)。アレルギーなどの配慮や離乳食の確認など柔軟な顧客対応を行う様は店員の鑑とも言えるものであり、恵美や鈴乃をして「魔王らしくない」と思わせるほどである。
性格は基本的に楽観的であるが器が大きい一面を持っている。その証拠に自分を裏切ったにも関わらず行く当てのない漆原を同居させたり、「魔力を取り戻すのに地球の人達に迷惑をかけられない」と言うなど、仲間想いで正義感が強い一面を持つ。「父親の仇」として自身に敵愾心を向ける恵美に関しても余り気にしておらず、気さくに接する。また「来る者は拒まず」という考え方から嘗ては敵対関係であったアルシエルを自分の配下として迎え入れている。基本的に地球では善良な一般市民として生活しており、労働だけでなく近所付き合いもキチンとこなしている。ジャンクフードを始めとした濃い味付けの食べ物が好物であり、度々買い食いしているらしく芦屋からは無駄遣いや健康面で小言を言われている。
元々魔界の弱小種族に生まれ、両親のこともほとんど覚えておらず事切れている両親の姿が一番古い記憶であると本人が告げている。幼少期に他の部族との闘争に巻き込まれ、大怪我を負って泣きじゃくっていた所を一人の女性の天使(後述のライラであると思われる)に助けられ手当てを受け、文字やこの世界の成り立ちなど、色々なことを教わった。その天使から去り際に紫色のクリスタルの様な物を渡され、それを育てるように言われそれ以降育て続けていた。その後戦乱の魔界で仲間を集めつつ、カミーオを配下にしアルシエルやルシフェルを仲間にし、魔界を統治に成功し「魔王」を名乗る。
日本に流れ着いた直後は魔力を失い人間の姿になってしまった。しかし本人は挫けず現在の生活の中で新しい「世界征服」に向けて仕事に励んでおり、前向きに仕事に取り組む姿は千穂を初めとするマッグの同僚達からも尊敬されている。魔力を回復する手段を見つけるために地球のあらゆる知識を調べており、様々な雑学を身に付けている。魔力を遣わない日本語を数日で習得した上、英語も堪能であり外人と日常会話を行えるほど(本人曰く「仕事で必要そうだったから覚えた」)。他人の陰謀や悪意に敏感な洞察力や観察力、地球での生活に適応してしまう適応能力など総じて頭は良く、作中で何度か窮地に陥ってもその機転の良さで回避している。しかしその反面善意や好意といった感情については無頓着であり、自身に好意を持つ千穂の気持ちを汲み取れずにデリカシーが無い発言や態度で怒らせてしまう時がある。
映画などの娯楽が好きらしく、芦屋に黙って見に行くことが多い。5巻でヴィラ・ローザ笹塚が地デジ対応になった際はテレビの購入を決意し、反対する芦屋を説き伏せてヨドガワバシカメラで購入した。
普段は何処にでも居る青年であるが、有事の際には魔王としての力を取り戻し、力を振るう。嘗てエミリアによって片方の角を砕かれており、現在でも元の姿を取り戻した際も片方の角は折れたままである。魔力を利用して創造・修復を行なうことが出来るため、力の応用範囲は広い。本人によるとエンテ・イスラに建造した魔王城は自身の魔力で創り上げたものらしい。魔力を取り戻す機会は何度かあるのだが、その都度戦いで壊れた建物などの修復やゲートの開通などで力を使い果たしてしまうため倒れてしまうことが多い。自身を「ぱぱ」と慕うアラス・ラムスに対しては当初は戸惑っていたが、共に暮らす内に「娘」と認め溺愛するようになる。それ故にアラス・ラムスが“進化聖剣・片翼”と融合して居なくなってしまった際には目に見える程に落ち込んでいた。後に再会した際には涙を流している。それ以降は親としての自覚が強くなり、成長記録を取るためにデジカメやプリンターを購入するなど親馬鹿振りを発揮するようになった。
通勤のために自転車を有しており、「デュラハン号」と名付けて愛用していたが、2巻で鈴乃に破壊されてしまう。その後鈴乃と和解したことで変速機能が付いた自転車を弁償してもらい「デュラハン弐号」と名付けている。使用している携帯の名義はae(エーイー)であるが、機種は旧世代とされるテユーカーの機種を(通話機能とメール機能を有しているが、インターネットは使用出来ない)使用している。
日本で戸籍を作った際に20歳としているが、実年齢は300歳を超えている。東京都渋谷区笹塚ヴィラ・ローザ笹塚201号室在住[1]
遊佐 恵美(ゆさ えみ) / エミリア・ユスティーナ
声 - 浅川悠 / 日笠陽子
大法神教会の勇者。天界の金属“天銀”をその身に宿し、“進化聖剣・片翼(ベターハーフ)”を自在に操る。天使ライラと人間ノルド・ユスティーナの間に生まれた身。以前は父共に農家の娘として暮らしていた。しかし、12歳の頃に魔王軍の侵攻によって父を失う。その後父を殺した魔王に復讐するため、大法神教会に所属し法術を学び進化聖剣・片翼を手に入れる。その後仲間達と共に魔王軍の大元帥達を倒して行き、後一歩の所まで追い詰めるが、ゲートを開けられて逃げられてしまう。逃走した魔王サタンと腹心のアルシエルを追い、日本へと渡ってきた。
性格は勇者らしく真面目で優しく思いやりがある性格であるが、過去の一件からか魔界の者に対しては全く容赦がない。作中では父親の仇であるとされる真奥や自身の聖剣を狙ってくる天使など敵対している相手といることが多いため、短気かつ意地っ張りな面が強調されている。また、敵対関係である相手に対して手段を選ばず、度々脅迫まがいの言葉を発するため、真奥から「勇者らしくない」と言われている。日本で再会した当初は真奥が人間の姿に変化していたので気付かなかったが、正体に気付いた際には敵愾心を露にし100均で購入したナイフで、攻撃するなど過激な行動を取っていた。しかし、真奥の器の大きさや自分を気遣う感情を向けられたことで戸惑いを見せ、次第に態度を軟化させていく。一方で階段から転げ落ちたり1巻で財布を落としてしまうなどのドジな面や、ゆるキャラ「リラックス熊」のグッズを集めているなど、かわいいもの好きな面もある。5巻でガブリエルから亡くなったはずの父・ノルドが生存し、地球にやって来ていると聞かされたことで戦う理由を失う。その場はなんとか吹っ切っていたが6巻では苦悩する姿が描かれた。その後真奥から「共に来い」と誘われたことで、ある程度心の整理が付いた模様。
17歳であるが仕事に就くため20歳と誤魔化している。日本ではドコデモグループお客様相談センターの契約社員。東京都杉並区永福町在住[1]。履歴書によるとTOEICのスコアが700点あり、職場では外人からの問い合わせに重宝されている事が作中で語られている。住んでいるマンションはオートロック付きのリビングがあり八畳二間、エアコンとバスルーム、IHクッキングヒーターが付いて家賃5万円(本人曰く「色々わけあり」)。
芦屋 四郎(あしや しろう) / アルシエル
声 - 子安武人 / 小野友樹
真奥の腹心の一人。魔王軍のエンテ・イスラ侵攻の際には東大陸を受け持っており、最も早い段階で制圧していた。勇者エミリアに敗れた後、魔王と共に日本へ逃げ込んだ唯一の部下。人間としての容姿は長身体躯で銀色の髪を無造作に伸ばしている。
丁寧な口調で喋るが無自覚に毒舌な一面がある。エンテ・イスラの人間に対しては基本的に敬語を遣わずに辛辣な態度を取る。ただし、真奥の仕事先の後輩で事情を知り差し入れを持って来る千穂や、恵美の同僚である梨香に対しては丁寧な態度で接することから心の底までは嫌っているわけではない。
悪魔としての力を取り戻すと必要なこと以外は喋らない寡黙な性格に変化する。防御力が高く真奥によるとその防御力は「魔王軍最硬」とされ、ガブリエルの持つ「聖剣デュランダル」を弾いている。
当初は真奥と共に日雇いの仕事をこなしていたが、彼から「賃金を得る事」と「魔力を回復する手段を手に入れる」という役割の分担を提案され、それ以降は専業主夫をしている。1年近く主夫業を続けているためか、家事は玄人レベル。ゴミの分別などのルールもきちんと守っている。鈴乃とは基本的に仲が悪いが、漆原の扱いについては息が合う様子を見せ、彼女からは「口煩い主夫」と評されている。現在は魔王城の家事全般を一手に引き受けており、空いた時間などで博物館などでに出かけて情報収集を行なう日々を送っている。家計を預っているためか金銭関係に関してかなり細かく、時々無駄遣いをする真奥や無断で買い物をする漆原に対して小言を言う。日本に流れついてから真奥と共にヴィラ・ローザ笹塚で共同生活を送っており、後に加わった漆原も含めた3人で同居している。携帯を所持していなかったが、梨香に勧められて購入を決意している。短編では漆原が恵美に持たせた発信機の代金4万円を補填するために進学塾の勉強合宿にオーラル・コミュニケーションスタッフとして参加している事から、英会話がそれなりに出来る模様。
日本では真奥と同じく20歳としているが、実年齢は1500歳を超えているらしい。達筆らしく履歴書の字は非常に丁寧に書かれている。
漆原 半蔵(うるしはら はんぞう) / ルシフェル
声 - 下野紘
真奥の腹心の一人。元々は天界でも「暁の子」とされる程の高位の天使であったが「天界は何もすることがなかった」という理由から天界を去って堕天使となり、魔王軍の配下となった。魔王軍のエンテ・イスラ侵攻の際は、天界を崇める人間が多い西大陸の将軍となっていた。なお、この頃から責任逃れなどの発言が多かったため、仲間からの信頼は薄かった模様で、後にカミーオと再会した際にも一人だけ敬語なしだったことからそれが伺える。下級悪魔達からは「堕元帥」と影で呼ばれているが、本人は知らなかった。
性格は基本的に自由奔放かつ我儘。極度の面倒臭がりかつ皮肉屋で作中でも度々皮肉を言って周囲から白い目で見られるが意に介さない。自身の利益にならなければ積極的に動くことがないが、稀に役立つことがある。余り褒められ慣れていないためか、稀に褒められるとバツの悪い表情を見せている。と作中では「ニート堕天使」「脛齧り」「歩く不良債権」「ウルシバカ」「駄天使」と呼ばれており、扱いが段々と雑になって来ている。家事などを全くせず、パソコンデスクの周囲には食べ終わったお菓子の袋や飲み終わった空のペットボトルが散乱しており、芦屋に咎められる事が多い。
当初はエミリアに倒されたとされていたが実は生存しており、オルバ・メイヤーと共謀して真奥と恵美の命を狙ったが失敗(その際に起こした建築物倒壊、人的被害等は全て真奥が修復した)、紆余曲折を経て真奥と芦屋に拾われた。魔力を得るために日本でオルバと共に強盗騒ぎを起こしており、現在指名手配中。元の姿と人間の姿で大差がないため、迂闊に外出できず魔王城でニート生活を送っている。ハッキングなどの電子機器の扱いに長けており、その能力を活かすために真奥からノートパソコンを与えられているが、格安で購入された旧式であるため本人は不満を持っている。1日中パソコンに張り付いているためか、通販で様々な買物をしている(支払いは真奥名義のクレジットカードで済ませており、魔王城の家計を圧迫している)。
3巻でアラス・ラムスが一時的に同居するようになってからは押入れの上段に引き篭もる様になった。その際にLED電球やパソコンを電源にして稼働する扇風機を取り付けている。また、意外と子守が上手いのかアラス・ラムスに懐かれている。その出会い方と現在の生活態度から千穂からは冷たい眼差しを向けられており、真奥達とは違い冷淡な態度を取られている。7巻の短編で真奥が捨て猫を拾ってきた際に重度の猫アレルギーである事が判明し、恵美からは「何か仕出かしたら猫を持ってくればいい」と言われている。
魔王軍の中で唯一「古の大魔王サタン」と面識を持っている。堕天使という悪魔と天使の半々という立場故、真奥達と異なり聖法気である程度魔力を回復可能。履歴書によると漢字が書けず平仮名しか書けないが、本人はパソコンで変換した文字を読めるので余り気にしていない。日本で戸籍を作った際に18歳としており、成人である真奥の扶養対象となっている。
鎌月 鈴乃(かまづき すずの) / クレスティア・ベル
声 - 伊藤かな恵
エンテ・イスラの大法神教会訂教審議会筆頭審問官。若くして高位の聖職者であり、「デスサイズ・ベル」の二つ名を持つ。しかし本人は異端審問を行なうことについて疑問を感じており、良心の呵責に苛まれる様子を見せている。使用する武器は地球で購入した簪を「武身鉄光」で変化させた大鎚。
第2巻で素性を隠して真奥達の隣の部屋に引っ越してくる。日本に来た直後は聖職者としての自分に誇りを持ち、真奥達を抹殺し勇者である恵美を連れてエンテ・イスラに帰還し大法神教会の改革を推し進めようとしていた。しかし様々な事情が重なった結果、真奥達の抹殺を断念し日本で暮らすことを選ぶ。
基本的には真奥達とは敵対関係であるが、利害の一致で共闘することがある。聖職者であるためか恵美と同じく真奥達に対しては手厳しい態度を取っているが、真奥の人格を評価するなど公平な判断力を見せている。また生真面目であり、楽観的な周囲と違って様々なことに頭を悩ませて苦悩している作中でも屈指の苦労人。普段は周囲にツッコミを入れているが、天然な一面を見せることもあり、真奥から送り火の風習を聞いた時は材木を購入して裏庭で燃やそうとしている。本人によると日本に来てから自身の信仰心が薄らいでいっているらしいが、不愉快でない模様。また恵美と同じく千穂のスタイルに対して羨望と嫉妬の眼差しを向けることが多い。
地球ではsuicaを西瓜と勘違いしたり、コンビニを知らないなど世間離れしている。家事自体は万能で、生活資金はエンテ・イスラから持ってきたものを換金して使用している。日本の勉強をしてきたのだが、時代がやや古かったらしく浴衣を着ていたり、家電の知識も昭和レベルで止まっている。後に恵美の勧めでドコデモの「らくちんフォン」を購入。操作にあまり慣れておらず、戸惑う様子を見せている。オルバやサリエルに関しては裏切られたことを自覚しているが、未だに敬語で接している。
本来の年齢は不明であるが、履歴書によると20歳を過ぎているらしい[2]東京都渋谷区笹塚ヴィラ・ローザ笹塚202号室在住[2]
アラス・ラムス
セフィロトの樹に生る宝珠セフィラの一つ、イェソドの欠片から生まれた幼い少女。銀色の髪を持ち、髪の一房が紫ロに染まっているという特徴的な髪をしている。真奥のことを『ぱぱ』、恵美のことを『まま』と呼ぶ。鈴乃によると「アラス・ラムス」という単語はエンテ・イスラの言葉で「アラス」は「翼」、「ラムス」は「枝」を意味する「中央交易言語」であるらしい。元々は真奥が幼い頃に天使から譲られた紫色のクリスタル(セフィラの欠片)から育った植物から生まれた存在であり、真奥を『ぱぱ』と慕うのはあながち間違いでない。
日本へ来た当初は真奥達のアパートで暮らしていたが、後にイェソドの欠片が埋め込まれている恵美の“進化聖剣・片翼”と融合し、以降は恵美の住むマンションで暮らしている。
猿江 三月(さるえ みつき) / サリエル
大天使の一人で“堕天の邪眼光”を持つ。女好きなナルシストで天界に居た頃から、女性天使に声をかけまくっていたらしくライラから話を聞いていた真奥によると「かなり嫌われていた」らしい。恵美の持つ“進化聖剣・片翼”を回収するために日本に降り立ち、真奥が務めるマグロナルド幡ヶ谷駅前店の近くにオープンした『センタッキーフライドチキン』の店長『猿江 三月』に成り済まして機を伺っていた。後に漆原のハッキングにより別人であることが判明し、正体が露呈している。
持っている力である“堕天の邪眼光”は天使を墮天使に堕とすという強力な能力であり、聖法気を操る者に対しても絶大な効果を発揮し勇者である恵美を退けている。鈴乃に協力させて、恵美と千穂を誘拐し都庁まで連れて行くが、駆け付けた真奥と対峙し戦闘を行うことになる。しかし、“堕天の邪眼光”は聖法気を持つ者に対しては絶大な効果を発揮するがそれ以外の相手には通用せず、本人はそれを知らなかった。鈴乃が起こした電車停止の騒ぎによって魔力を得て元の姿を取り戻した魔王によって、叩きのめされそのまま魔王が作ったゲートに放り込まれて姿を消した。しかし、真奥が作った七夕飾りに引き寄せられて、幡ヶ谷駅前店の冷蔵庫から黒焦げ状態で出現。偶々その場に居た木崎に格好を指摘された上に足蹴にされ、その姿に惚れてしまう。それ以降はセンタッキーに正式に入社し店長として仕事をしている。
木崎に対しては「我が女神」と呼んで崇拝に近い形で崇めており、花束を持って店にやって来てアプローチを繰り返しているが、当の木崎からは相手にされていない。幡ヶ谷駅前店の売上のために食事をマッグで済ませており、その生活のせいで太り始めているらしい。真奥達と違い、帰還しようと思えば帰還出来るが任務に失敗した事と木崎に惚れているためかそのまま日本に居座っている。その後ふとした事から木崎に出入り禁止を言い渡されてしまい、そのショックから激痩せしてしまうが、千穂から「自分が「概念送受」を習得するまで協力してくれれば木崎との仲を取り持つ」という取り引きを持ち掛けられ、快諾し紆余曲折を経て出入り禁止を解かれた。

地球側(主要人物)

佐々木 千穂(ささき ちほ)
声 - 東山奈央
真奥のアルバイト先の後輩店員。東京都立笹幡北高校の2年生で16歳。
真奥に想いを寄せているが、真奥が他人の好意に鈍感なこととタイミングが悪く伝わっていない。7巻の短編「はたらく女子高生」ではマッグでバイトするようになった経緯が語られている。
当初は一般人であったが恵美の仲間であるアルバートが危機を知らせるために行った『概念送受』を偶然受け取ったことで、真奥達の事情を知ることになる。真奥や他のマッグ店員からは「ちーちゃん」と呼ばれている。学業はかなり優秀であり、部活を続けながらバイトをしているが成績は落ちたことが無い模様。
身長は普通だが胸囲の発育が良く、恵美や鈴乃からは羨望と嫉妬の眼差しを受けることが多い。真奥達の正体を認知しているせいかその身をサリエルに狙われたり、ラグエルの「概念送受」の煽りを食らって昏倒する等の災難に見舞われている。その都度真奥達に助けられてきたが、そのことに歯痒さを感じていることが多い。
後にセフィラの欠片を宿した指輪を何者かに渡されており、5巻ではその存在に協力を求められ天使の力を使用して事態の収集に動いた。弓道をやっていることから戦闘では弓を使用している。その際真奥と恵美にそれぞれ言葉を伝えている。「真奥達の足手まといになりたくない」という理由から、恵美達に『概念送受』の習得の手解きを依頼し、携帯電話を媒介にするという方法で『概念送受』を習得した。鈴乃や恵美によると聖法気の許容量はそれほど高くないらしいが、術の運用センスはかなり高いらしくエンテ・イスラに生まれていたらかなりの才能を持った術者になっていただろうと称賛されている。その聡明さと人柄から芦屋に魔王軍へ勧誘されており、一度は断っているが後に真奥に対して将来魔王軍に入ることを表明している。
高校では弓道部に所属しており、弓道初段を持つ。バイトを始めた動機として弓道で使用する消耗品を自分で支払いたいという理由も含まれている。また漢検凖2級と英検3級を取得している[1]。働き始めた頃に、まだ日状生活の知識が疎かった真奥に対して、洗濯機や冷蔵庫といった白物家電を購入を薦めている。
東京都渋谷区幡ヶ谷在住[1]
鈴木 梨香(すずき りか)
声 - 西明日香[3]
恵美の勤め先の同僚。21歳。
神戸出身で、過去に阪神・淡路大震災に被災した経験を持ち、好奇心で被災時の出来事を聞かれることを嫌がっているため普段は標準語で話す。真奥達と関わる中で芦屋に好意を抱くようになる。
東京都新宿区高田馬場在住[4]
木崎 真弓(きさき まゆみ)
声 - 内山夕実[3]
真奥のアルバイト先、マグロナルド幡ヶ谷駅前店店長。26歳。
きっちりと制服を着こなし、どんな騒ぎにも表情一つ使えないクールビューティ。竹を割ったようなさっぱりとした性格であり、真奥が頭が上がらないと言わしめる人物の一人。経営者としてはかなり優秀であり、店員から尊敬されている。真奥を「まーくん」と呼ぶなど部下に対してはフランクな態度で接するが稀に洒落にならない一言を言う時がある。真奥によると幡ヶ谷駅前店では気に入ったクルーにはアダ名を付け、付けられたクルーは正式採用されるという暗黙のルールがあるらしい。
東京都渋谷区西原在住[5]。TOEICのスコアは600点であり、英会話が出来る模様。

その他の人物

エンテ・イスラ側(その他)

勇者と仲間たち
勇者エミリア・ユスティーナ
天使と人間のハーフのみが扱える「進化聖剣・片翼」を振るい、魔王を斃す力を得た教会騎士。
光や風、炎、氷など様々な属性をもつ聖剣技を操る。
詳細は#エンテ・イスラ側(主要人物)、遊佐 恵美(ゆさ えみ) / エミリア・ユスティーナの項参照。
宮廷法術士エメラダ・エトゥーヴァ
声 - 浅倉杏美[3]
エミリアの仲間、愛称は「エメ」。西大陸神聖セント・アイレ帝国宮廷法術士。
小柄でのんびりとした口調で話す女性だが、位人臣を極めるだけあってエンテ・イスラの政治状況に精通している。
恵美からスリムフォンを預かっており、世界を跨いで連絡を取りあっている。
仙術道士アルバート・エンデ
声 - 安元洋貴[3]
エミリアの仲間、愛称は「アル」。北大陸の深山で木こりを営んでいた。
白髪・白髭に色黒の肌、筋肉を強調するようにレザースーツを纏った30がらみの男性。
豪胆な性格でエミリアに格闘術の手解きを行なっていた。行方不明のエミリアを探すため、エメラダと共に笹塚を訪れる。
大神官オルバ・メイヤー
声 - 宝亀克寿[3]
エミリアの仲間、6人の大神官の一人で外交・宣教統括の大神官。50前後の穏やかな風貌を持ち、神官らしく剃髪している。
エミリアを日本へ送った張本人であり、彼女が死亡したとエンテ・イスラに公言した。その後ルシフェルと共謀して日本に渡り、真奥と恵美を抹殺しようと策謀を巡らす。しかし共闘した二人の前に野望を砕かれ、そのまま強盗犯として逮捕された。
その後は拘置所にいたらしいが、脱獄しエンテ・イスラに戻っている。その上魔王軍と接触しセフィラの欠片を集めさせようとしている模様。
魔王軍
魔王サタン
魔界を総べる王。聖十字大陸エンテ・イスラに侵攻し、全ての闇の生き物たちの王道楽土を建設する野望を抱く。
詳細は#エンテ・イスラ側(主要人物)、真奥 貞夫(まおう さだお) / サタン・ジャコブを参照。
悪魔大元帥アルシエル
魔王軍四天王の1人。エンテ・イスラ東方攻略を任される。
魔王軍一の智将と呼ばれ、防御に長ける。最も早い時期から東大陸を制圧していた。
詳細は#エンテ・イスラ側(主要人物)、芦屋 四郎(あしや しろう) / アルシエルを参照。
悪魔大元帥ルシフェル
魔王軍四天王の1人。エンテ・イスラ西方攻略を任される。
魔力と聖法気両方を扱い、西大陸に猛攻を加えた。悪魔大元帥の中では最初にエミリアに倒された。
詳細は#エンテ・イスラ側(主要人物)、漆原 半蔵(うるしはら はんぞう) / ルシフェルを参照。
悪魔大元帥マラコーダ
魔王軍四天王の1人。エンテ・イスラ南方攻略を任される。
屍霊術に通じたマレブランケ一族の長で、南大陸ではマラコーダ軍による殺戮の嵐が吹き荒れていたと言われる。作中では故人。
悪魔大元帥アドラメレク
魔王軍四天王の1人。エンテ・イスラ北方攻略を任される。
アドラメレク軍はマラコーダ軍とは対照的に、騎士団以外には手を出さなかったと言われる。作中では故人。
悪魔大尚書カミーオ
魔王軍の軍師。魔王軍を結成する前からサタンに付き従い、エンテ・イスラ侵攻後は魔王の代理人として魔界を守っていた。
魔界のあらゆる部族の言語や習俗に精通し、説得や交渉に長ける悪魔で、見た目は鎧を身に付けた魔鳥戦士。性格は温厚であり、悪魔にしては珍しく公平な判断力を持ち人間に対しても偏見を持たない柔軟な思考をしている。
魔王軍がまだ小規模な戦士団だった時、サタンの三顧の礼をもって魔王軍に招聘される。アルシエルが魔王軍入りし軍事を取り仕切るようになると、部隊内の調停・組織改革(ワイバーンのライセンス制の導入など)に尽力し魔王軍を一大組織にまで育て上げた。
その後サタン無き魔界が主戦派と穏健派に分かれると、その調整に奔走する。また異世界に争いを持ち込むのを避けるため、主戦派に先んじて聖剣を確保しようと地球に姿を現すが、天袮によって怪我を負い魔力を失って小さな鳥の姿となってしまった。
バーバリッティア
悪魔大元帥マラコーダの副官、魔王の仇を討ち、エンテ・イスラに再侵攻しようとする主戦派を率いる。
オルバによって扇動され、カミーオたちと袂を分かつ。
チリアット
マラコーダが率いていたマレブランケ一族の頭領の一人。
エミリアの聖剣を求めて大部隊を率い、地球に姿を現す。
ファーファレルロ
マラコーダが率いていたマレブランケ一族の頭領の一人。
セフィラ・ゲブラーの化身であるイルオーンを伴い、真奥を迎えに来たが真奥の説得により納得して魔界に戻った。
天使
ライラ
エミリアの母。彼女がエミリアを産んだことにより天界を二分する問題が出てしまう。過去に真奥と出会っている。
サリエル
“堕天の邪眼光”の別名を持つ。ラグエルとコンビを組み、ラグエルが裁定を下した天使を処断する役目を担っていた。エミリアの持つ聖剣と天銀を回収するため、地球に現れる。
その後の詳細は#エンテ・イスラ側(主要人物)、猿江 三月(さるえ みつき) / サリエルを参照。
ガブリエル
セフィラ・イェソドの守護天使。
真奥曰く「大天使の中で、話しているだけで頭が痛くなるような脳天気なデカブツ」とされ、実際作中でも軽薄な態度を見せている。しかし大天使らしく自身の使命には忠実であり、使命のためなら冷徹な本性を見せる。
武器は『聖剣デュランダル』。 大天使の称号に違わず高い実力を持ち、全盛期の魔王を凌ぐ戦闘力を持つとされる。
アラス・ラムスを取り返すために地球に降り立つが、その後はネットカフェを拠点として日本に滞在している。後に失敗続きであることから任務を外され、「古の大魔王サタンの遺産」を探す任務に変更させられた。
ラグエル
“監視者”。日本を訪れ、ライラを探すためにテレビの電波に『概念送受』を撒き散らす。容姿は長身に紫の瞳にアフロという奇抜な出で立ちをしている。戦闘能力はそれほど高くない模様。真奥達と遭遇した際には英語で会話をしていた。
カマエル
セフィラ・ゲブラーの守護天使。“神の絶対正義”。
本編では名前だけ登場、非常に保守的で天界の危機でもない限り、動くことはないと言われる。
天兵連隊
ガブリエル配下の天使の兵隊たち。元は天使達が一般人の信者を天界に引き入れた者達である。
その他の住民
ノルド・ユスティーナ
エミリアの父。死んだと思われていたが実は存命していると語られ、ガブリエルによると地球の何処かに潜伏しているらしい。
訂教審議官クレスティア・ベル
西大陸で元異端審問会、現訂教審議会の筆頭職にあり、亡国の危機を救うため、魔王軍の侵攻に遭ってなお内輪の政争を繰り広げる者たちを粛清し続けた。
詳細は#エンテ・イスラ側(主要人物)、鎌月 鈴乃(かまづき すずの) / クレスティア・ベルを参照。
大神官ロベルティオ・イグノ・ヴァレンティア
6人の大神官の1人、司教座統括の大神官で6人中最も高齢。オルバの不祥事の後始末をクレスティア・ベルに命じた。
大神官セルヴァンテス・レベリーズ
6人の大神官の1人、教会農政統括の大神官。オルバの不祥事に色を失う。
統一蒼帝
エンテ・イスラ東大陸全土を支配する大帝国エフサハーンの帝国首領。
悪魔も軍に加え、他の4大陸に宣戦布告し、恭順もしくは「進化聖剣・片翼」を献上するように要求した。
イルオーン
セフィラ・ゲブラーの化身の子供。ファーファレルロに伴われ、真っ赤な全身鎧武者姿で真奥達の元に現れた。
ファーファレルロを手助けしているが、真奥の行動にも興味を持ち無邪気な反応を見せる。 同じセフィラの化身であるアラス・ラムスとも束の間の邂逅を果たした。

地球側(その他)

志波 美輝(しば みき)
ヴィラ・ローザ笹塚のオーナー。
真奥達の事情を察している節を見せるなど、謎多き人物。人間離れした容姿を持ち、写真やビデオレターで度々真奥達を悶絶或いは失神させているが女性陣達は平然としている。
大黑 天祢(おおぐろ あまね)
志波の姪。海の家「大黒屋」を経営している。
叔母とは似ても似つかない容姿をしており、真奥達からは親類関係を疑われている。理由は不明だが人間離れした膂力を持ち、銚子に出現した魔王軍の悪魔達を叩きのめしている。叔母と同じく真奥達の事情を理解しており、別れ際にアラス・ラムスを「自分の遠い親戚かもしれない」と告げ、自身を『地球のビナーの娘』と別れ際に言っている。
清水 真季(しみず まき)
女子大学生。恵美の勤め先の同僚。年齢を偽っている恵美よりも歳上であるが、人生経験の差か恵美を年上として認識している。
渡辺(わたなべ)
真奥が地域の定期清掃ボランティアに参加した時、知り合った老人。通称ナベさん
真奥と懇意にしており、七夕には自宅の笹を職場に提供してくれたりなどした。
広瀬(ひろせ)
笹塚の商店街にある「ヒロセ・サイクルショップ」の店長。
デュラハン弐号をサービス販売してくれたり、銀シャリを引き取ったりと真奥と懇意にしている。
銀シャリ(ぎんシャリ)
真奥が拾ったロシアンブルーの子猫。アパートは動物禁止のため、紆余曲折を経て広瀬に引き取られる。
村田 トヨ(むらた とよ)
魔王城御用達銭湯「笹の湯」の番台の主。御年80過ぎ。
真奥と恵美の関係について「子供が笑ってるならええ」と微妙な理解を見せる。
九流(くりゅう)
買い取り業者を装って押し売りを働く悪徳業者の一員。
田村(たむら)
東京都消費生活総合センターの相談員。その対応に感激した真奥は「将来魔王軍に迎えたい」と評した。
東海林 佳織(しょうじ かおり)
千穂の同級生。同じ弓道部員でもあり、千穂が一番親しくしている友人。あだ名はかお
千穂とは「かお」「ささちー」とあだ名で呼び合っている。
江村 義弥(こうむら よしや)
千穂の同級生。同じ弓道部員でもあり、一年次から千穂、佳織とはクラスメイト。
成績のことでなにかと千穂や佳織を心配させている。

用語

地名

地球
本作の主な舞台。真奥達エンテ・イスラの住人がこの世界に流れ着いたのは偶然ではなく、千穂の身体を借りた何者かによると「エンテ・イスラに最も近いセフィロト大地」であるらしい。5巻の後書きにて(5巻時点で)2010年8月頃の日本を舞台にしていると作者に言及されている。
ヴィラ・ローザ笹塚
真奥達と鈴乃が住んでいる築60年のアパート。大家は志波美輝。真奥は自室201号室を「魔王城」と称している。
物語当初の住民は真奥と芦屋のみであったが、1巻の終盤で漆原が同居するようになり、2巻で身分を隠して鈴乃が202号室に引っ越して来る。3巻で天使達との戰いによって壁が破壊され、4巻では壁の修復と建物の全体の補修のため住人達は一時退去を求められる。その後5巻で修復され、地デジ対応となった。
マグロナルド幡ヶ谷駅前店
真奥と千穂が働いている職場。店長は木崎真弓。
商店街にある商業ビルの1Fを利用した店舗で、4巻で業務拡大で改装するために臨時閉店となった。その後6巻から2Fも新業態の「マッグカフェ」として併設された。
大黒屋
4巻で登場。志波美希の親類である大黒家が銚子の海岸で夏季限定で経営しているいわゆる「海の家」。
職場の改装で休業となった上に補修のために職と家を失った真奥が住み込みで働くことになった。来客するのは普通の人間でなく天袮曰く「死者の魂」であり、海岸は「魂を浄化する地球でも数少ない聖地」であるらしい。労働期間は当初は2週間であったが、真奥や恵美の持つ魔力と聖法気が大きすぎるために聖地のバランスが崩れてしまい、僅か4日で終了となった。
聖十字大陸エンテ・イスラ
恵美や鈴乃が出自としている異世界に存在する大陸。一際広い中央大陸を中心に、東西南北の大陸が十字架を描くように存在している。
鈴乃によると西大陸は大法神教会が絶対の存在らしい。
神聖セント・アイレ帝国
エンテ・イスラ西大陸で大法神教会と勢力を2分する大国、エメラダが宮廷法術士を務める。
聖地サンクト・イグノレッド
大法神教会の総本山、鈴乃がもらう領収書には「株式会社サンクト・イグノレッド」と記載された。
交易都市イスラ・ケントゥルム
中央大陸最大の都市。一度魔王軍によって滅ぼされた後、魔王サタンの居城として魔王城が建てられた。
現在はその北方の都市ノザ・クォータスに五大陸連合騎士団が駐留し、魔王城の解体にあたっている。
大帝国エフサハーン
エンテ・イスラ東大陸を統一した大帝国、統一蒼帝が治める。
魔王軍侵攻後はアルシエルの支配下にあり、その後は内紛の絶えない国だったが、突如中央大陸を武力制圧する宣言を発する。
なお、4巻にて鈴乃が君ヶ浜で作った砂城『蒼天蓋』と同じ名前の古城「ソウテンガイ」が大帝都に存在する。
魔界
真奥や芦屋が出自としている異世界に存在する世界。首都は魔王都サタナスアルク。
真奥に統一されるまでは、腕っぷしと凶暴さが全ての混沌とした世界だったと言われる。真奥とファーファルレロの会話から、悪魔の存在と魔界には何らかの因果関係がある模様。
天界
漆原やサリエルが出自としている異世界に存在する世界。漆原によると「何も無い退屈な場所」らしい。
エンテ・イスラが魔王軍の侵攻に遭っても無関心だったが、失われたセフィラを探すために活発に動き始めている模様。

企業

すべてが実在企業のパロディである。

マグロナルド
作中でも大手のファーストフードチェーン。真奥、千穂、木崎の勤め先。
センタッキー・フライドチキン
作中ではマグロナルドのライバルとされるファーストフードチェーン。猿江の勤め先。
ドコデモ
大手の携帯電話会社。恵美、梨香の勤め先。
ae(エーイー)
携帯電話会社。真奥が使用している。
ユニシロ
作中では格安のアパレルブランド。真奥や芦屋が愛用している。
まんまるうどん
真奥たちがテレビを買いに行った時、立ち寄ったうどんチェーン店。
ヨドガワバシカメラ
真奥たちがテレビを買いに行った大手家電量販店。真奥曰く「魔王御用達」の店。
サイバーセーフ
ガブリエルが拠点にしているネットカフェ

エンテ・イスラ関連

天使
天界に住まう者達。作中では赤い瞳を持つ「第一世代」と紫の瞳を持つ「第二世代」の2種類の天使が存在している。ガブリエルによると天使とエンテ・イスラの人間達には生物学的な違いが無いらしい。詳しくは不明だが「第一世代」と「第二世代」の天使の差は「古の大魔王サタンの災厄」の前後に生まれた時期で分別されている模様。
聖法気
エンテ・イスラで勇者や聖職者達が使用する天界から齎された力。身体能力を強化したり、武器を創りだしたりするなど様々な用途がある。但し、地球では基本的に使用不可能。
魔力
主に魔族が使用する力。真奥によると魔力の許容量は魔族によって個人差があるらしい。聖法気と同じく地球では回復出来ない。ただし、地球人は感情から魔力を生成することが出来るらしく、作中では真奥が生み出された魔力を取り込み元の姿を取り戻している。また、聖法気のオーバーロードでも魔力を作り出せる。
聖法気
エンテ・イスラの一部の人間が使用する力。「天界から齎される奇跡の力」とされ、様々な効果を発揮出来る。魔力同じく地球では回復することが出来ない。
“進化聖剣・片翼(ベターハーフ)”
恵美が所有する聖剣。天界から齎されたとされる金属“天銀”から出来ている。元々は大法神教会が管理していた物。名前の通り所有者の意志に呼応して刀身が伸びるなど進化出来る剣。鍔の部分には「セフィラの欠片」が埋め込まれており、魔王城にあった欠片に呼応することで勇者エミリアは魔王サタンの居場所まで辿り着くことが出来たらしい。後に恵美の言葉を聞いたアラス・ラムスによって彼女と融合を果たし、ガブリエルとも互角以上に戦えるようになった。
ゲート
異世界に渡るための扉を創り出す術。作中では魔王が勇者エミリアに追い詰められた際に自身の魔力でゲートを作り出し、地球に流れ着いた。一定の力を持つ実力者でないないと創り出すことが出来ないらしい。作中では「イン」と「アウト」の2種類が確認されている。
ホーリービタンβ
2巻から登場。見た目はドリンク剤だが、聖法気が圧縮された薬。経口摂取で聖法気を充填できる。但し、身体が負担がかかるらしいため1日2本までとされる。飲んだ恵美によると味は市販のドリンク剤と大差が無い模様。
大法神教会
エンテ・イスラで最も影響力が強いとされる教会。上層部は一枚岩でなく様々な思惑を持った者達が覇権を争っているらしい。
大魔王サタン
作中では魔王サタン(真奥)と「古の大魔王サタン」の二人が確認されている。漆原によるとかなりセコい性格らしい。
魔剣
4巻で現れたカミーオが真奥に持ってきた剣。柄にはセフィラの欠片が嵌めこまれている。その正体は勇者エミリアが砕いた魔王サタンの角の欠片から生み出した魔剣でカミーオによるとオルバが持ってきたらしい。剣を抜くことで真奥は全盛期に近い魔力を取り戻し、配下である芦屋達に本来の姿を取り戻す程の魔力を与えている。
セフィラの欠片
見た目は紫色のクリスタルをしている。その正体は「生命の樹」とされるセフィロトの一部であるセフィラ・イェソドの欠片。
作中では恵美の持つ“進化聖剣・片翼”やイェソドの欠片の化身であるアラス・ラムスと千穂に託された指輪が該当する。
またイェソド以外のセフィラでは、セフィラ・ゲブラーの化身イルオーンも登場する。

セフィラ

天界に存在する「世界の全てを世界たらしめている樹」セフィロトの樹に生るという世界組成の宝珠。
様々な要素に対応する10個があると言われる。
ケテル
魂・思考・想像を司る。対応数字は1、宝石はダイヤ、色は白、惑星は冥界王の星、守護天使はメタトロン。
コクマー
ビナー
天祢は自分のことを「地球のビナーの娘」と語っており、地球にも同じような存在があることが示唆されている。
ケセド
神の愛を司る。対応数字は4、金属は、色は青、惑星は天雷王の星、守護天使はツァドキエル。
ゲブラー
神の力を司る。対応数字は5、宝石はルビー、鉱石は、色は赤、惑星は戦火王の星、守護天使はカマエル。
このセフィラ、もしくはその欠片に意志が宿った存在がイルオーンである。
ティファレト
ネツァク
ホド
イェソド
精神世界や自我を司る。対応数字は9、金属は、色は紫、惑星は天蒼星、守護天使はガブリエル。
この欠片に意志が宿った存在がアラス・ラムスである。
マルクト
物質世界を司る。対応数字は10、宝石は水晶、色は明るい黄色やオリーブ色など複数、惑星は命の大地=エンテ・イスラ。
アラス・ラムスとは仲良しらしい。

その他用語

リラックス熊
作中に登場するマスコットキャラクター。恵美はこのキャラクターのファンであり、度々惹かれている様子を見せる。
デュラハン号
真奥が通勤のために使用している自転車。真奥によると方南町のドッキ・リ・ホーテで購入した6980円したらしい。大切に使用しているが1巻ではルシフェルにパンクさせられ、2巻では鈴乃の手によって修理不可能の状態まで破壊されてその役目を終えた。
デュラハン弐号
破壊されたデュラハン号に代わる真奥の愛車。購入先は真奥と顔馴染みの店主がいるヒロセサイクル。ギア・チェンジを搭載しており、価格は防犯登録込で3万円。3巻冒頭で鈴乃の手で弁償された。
スリムフォン
作中ではフューチャーフォンの一種とされている。
スカイフォン
パソコンを使用して行えるインターネット電話サービス。作中では主に漆原が使用。

既刊一覧

タイトル 初版発行日 ISBN
1 はたらく魔王さま! 2011年2月10日 ISBN 978-4-04-870270-6
2 はたらく魔王さま!2 2011年6月10日 ISBN 978-4-04-870547-9
3 はたらく魔王さま!3 2011年11月10日 ISBN 978-4-04-870815-9
4 はたらく魔王さま!4 2012年2月10日 ISBN 978-4-04-886344-5
5 はたらく魔王さま!5 2012年6月8日 ISBN 978-4-04-886654-5
6 はたらく魔王さま!6 2012年10月10日 ISBN 978-4-04-886990-4
7 はたらく魔王さま!7 2013年2月10日 ISBN 978-4-04-891406-2
8 はたらく魔王さま!8 2013年4月10日[6]

漫画版

はたらく魔王さま!
原作準拠のコミカライズ。『月刊コミック電撃大王』2012年2月号より連載中。作画は柊暁生。単行本は電撃コミックスシリーズより刊行。
  1. 2012年6月27日発売 ISBN 978-4-04-886721-4
  2. 2012年12月15日発売 ISBN 978-4-04-891272-3
はたらく魔王さま! ハイスクール
本編とは異なり高校に舞台を置き換えたスピンオフ。『電撃マオウ』にて連載中。作画は三嶋くろね。単行本は電撃コミックスEXより刊行。
  1. 2013年1月26日発売 ISBN 978-4-04-891374-4

テレビアニメ

2013年4月よりTOKYO MXサンテレビKBS京都テレビ愛知BS日テレほかにて放送予定[7]

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ「ZERO!!」
歌 - 栗林みな実[8]
エンディングテーマ「サンカク e.p.」
歌 - nano.RIPE

放送局

放送地域 放送局 放送期間 放送日時 放送系列 備考
東京都 TOKYO MX 2013年4月4日 - 木曜 22:00 - 22:30 独立局
京都府 KBS京都 木曜 25:00 - 25:30
兵庫県 サンテレビ 木曜 26:00 - 26:30
日本全域 BS日テレ 木曜 26:30 - 27:00 日本テレビ系列
BS放送
愛知県 テレビ愛知 木曜 26:35 - 27:05 テレビ東京系列
日本全域 AT-X 2013年4月11日 - 木曜 22:30 - 23:00 アニメ専門CS放送 リピート放送あり

Webラジオ

ラジオでもはたらく勇者さま!』は、2013年3月2日からランティスウェブラジオで毎週土曜日に配信されているラジオ番組[9]

パーソナリティ

出典

  1. ^ a b c d 1巻の履歴書。
  2. ^ a b 2巻の履歴書。
  3. ^ a b c d e 『はたらく魔王さま!』ステージで日笠陽子さんたちがお仕事に挑戦! キャストの追加発表も”. 電撃オンライン. 2013年3月17日閲覧。
  4. ^ 5巻の履歴書。
  5. ^ 7巻の履歴書。
  6. ^ 7巻後書き。
  7. ^ On Air”. TVアニメ『はたらく魔王さま』 | 公式サイト. ポニーキャニオン. 2013年2月8日閲覧。
  8. ^ News”. TVアニメ『はたらく魔王さま』 | 公式サイト. ポニーキャニオン. 2013年2月8日閲覧。
  9. ^ 2013.03.01 Webラジオ「ラジオでもはたらく勇者さま!」3月2日(土)より配信予定!”. はたらく魔王さま!公式サイト (2013年3月1日). 2013年3月3日閲覧。

外部リンク