Team Xecuter
Team Xecuter はゲーム機用のMODチップとカートリッジといった、ジェイルブレイク（メーカーの制限を意図的に除く行為）装置の製作をしたハッカーグループである。コンソールハッカー、主に境界のテストやオープンソースモデルを信頼する趣味人の間でTeam Xecuterが営利目的でハッキングツールを販売していたことは物議を醸した[1]。ターゲットになったのは、Nintendo Switch, ニンテンドー3DS、ニンテンドーゲームキューブ、ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ、PlayStation、Xbox、Xbox 360などがあった[2]。
法的問題
[編集]2020年9月、カナダ国籍のGary Bowserとフランス国籍のMax MAXiMiLiEN Louarnが、Nintendo Switchのコピープロテクトを回避するための製品である「circumvention devices」の設計および販売の容疑で逮捕され、8月20日にワシントン州シアトルの地方裁判所に提出された起訴状には、中国国籍のYuanning Chenの名前が列挙された[3]。起訴状の3人はそれぞれ、通信詐欺の共謀、技術的手段の回避と回避装置の密売の共謀、回避装置の密売、マネーロンダリングの共謀など、計11件の重罪容疑で起訴された[4]。Bowserは"少なくとも"2013年からあるグループの広報を担当した[1][5]。2021年10月までに、Bowserは技術的処置に抜け道を通した共謀と回避デバイスの密売の罪を認め、罰金US$4.5 millionを支払い、彼に対する他の9件の容疑を取り下げる代わりに、Team Xecuterの捜査を継続して当局に協力することに同意した[6]。12月、Bowserはさらに1000万ドルを任天堂に支払うよう命じられ[7]、2022年2月10日に懲役40ヶ月の判決を受けた[8][9]。
2021年4月に、任天堂はBowserに対して著作権侵害3件に関連し別途民事訴訟を起こし、不正取引されたデバイス1台につき2500ドル、著作権侵害1件につき15万ドルの「損害賠償」を求めている[10][11]。
任天堂はTeam Xecuterデバイスの再販業者を巻き込んだ別の訴訟でも勝訴し、200万ドルで和解した[12]。
脚注
[編集]- ^ a b “Console hackers are shocked after DOJ arrests prominent mod-chip makers” (英語). Ars Technica (2020年10月8日). 2022年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月17日閲覧。
- ^ “Nintendo Switch hackers from 'Team Xecuter' arrested, US says”. CyberScoop (2020年10月5日). 2021年11月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月19日閲覧。
- ^ “Two members of notorious videogame piracy group "Team Xecuter" in custody” (英語). www.justice.gov. Department of Justice (2020年10月2日). 2022年5月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月19日閲覧。
- ^ “Nintendo Switch hackers Team Xecuter leaders arrested, charged in federal indictment”. GBAtemp.net - The Independent Video Game Community (2020年10月2日). 2021年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月19日閲覧。
- ^ “Nintendo Is Suing A Reported "Leader" Of The Notorious Piracy Group Team Xecuter”. Nintendo Life (2021年4月18日). 2021年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月19日閲覧。
- ^ Carpenter, Nicole (2021年11月2日). “Bowser pleads guilty, ordered to pay $4.5M to Nintendo”. Polygon. 2022年2月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年11月2日閲覧。
- ^ “Switch hacker Gary Bowser must pay Nintendo $10m on top of his $4.5m fine” (英語). VGC (2021年12月7日). 2021年12月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月8日閲覧。
- ^ “Bowser is going to prison for selling Nintendo Switch hacks”. The Verge (2022年2月10日). 2022年2月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月10日閲覧。
- ^ “Bowser gets 3+ years in prison over Nintendo Switch hack scheme”. Polygon (2022年2月10日). 2022年2月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月10日閲覧。
- ^ “Nintendo suing Bowser over Switch hacks” (英語). Polygon (2021年4月17日). 2021年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月17日閲覧。
- ^ “Nintendo suing Switch hacker Gary Bowser” (英語). Eurogamer (2021年4月17日). 2021年12月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月17日閲覧。
- ^ “Nintendo wins $2 million in damages from Switch hacking device seller” (英語). VGC (2020年10月1日). 2021年12月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月17日閲覧。
参考文献
[編集]- “New Xbox 360 hacked to play 'backup' discs, public release underway? (video)” (英語). Engadget (2010年8月15日). 2021年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月17日閲覧。
- “Nintendo wins $2 million in damages from Switch hacking device seller” (英語). VGC (2020年10月1日). 2021年12月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月17日閲覧。
- “Team Xecuter's Hard Drive Xtender replaces PS3 HDD with your own” (英語). Engadget (2007年7月14日). 2021年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月17日閲覧。
- “With new Switch-hacking tech looming, Nintendo targets retailers” (英語). Ars Technica (2020年5月18日). 2021年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月17日閲覧。
- “Team Xecuter posts Blaster360 firmware flasher install guide” (英語). Engadget (2007年2月5日). 2021年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月17日閲覧。
- “Team-Xecuter Accuses Nintendo of Censorship and Legal Scare Tactics” (英語). TorrentFreak (2020年6月11日). 2021年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月17日閲覧。