Source Han Serif

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Source Han Serif
書体 セリフ書体明朝体
開発者 Adobe西塚涼子Googleイワタ
発表メーカー Adobe
リリース日 Version 1.000 2017年4月3日
Version 1.001 2017年5月9日
ライセンス SIL Open Font License 1.1
別名 源ノ明朝(日本語
思源宋体中国語簡体字
思源宋體(中国語・繁体字
본명조韓国語
Source Han Serif(源ノ明朝)のサンプル画像
サンプル

Source Han Serif は、AdobeGoogleと共同開発したオープンソースの Pan-CJK フォントファミリー。日本語名は源ノ明朝(げんのみんちょう[1])である。

概要[編集]

Source Han Serifは、Adobeによるオープンソースフォントファミリーの5番目にあたり、欧文書体であるSource Serifファミリーをベースに、日本語と韓国語および中国語で用いる繁体字簡体字グリフに可能な限り[2]対応した明朝体である。

フォントファミリーとしてExtraLight(ウェイト 250)、Light(同 300)、Regular(同 400)、Medium(同 500)、SemiBold(同 600)、Bold(同 700)、Heavy(同 900)の7ウェイトが用意され、合計で約46万グリフとなる大規模フォントファミリーである。CIDキー方式(CID-keyed)のCFF(PostScript)アウトラインOpenTypeフォントとして開発・公開されている。

開発はAdobeの西塚涼子を中心に、日本語の拡張部分にイワタ、中国語部分にサイノタイプ、韓国語部分にサンドルと各国のフォントメーカーと協力することで各言語への対応を実現している。

このフォントはオープンソースのフリーフォントとして他のSourceフォントファミリー同様にSIL Open Font License 1.1のもとで公開されており、ライセンスを守ることで自由に再配布や修正、そして派生版の公開を行うことが可能である。

上記ライセンスにより、GoogleにてNoto Serif CJKというフォント名でも公開されている。これはフォント名などの一部情報が異なる以外はSource Han Serifと同一のフォントである。

仕様[編集]

Source Han Serif(源ノ明朝)の言語別バリエーション例。各地域で一般的な字形になるよう製作されている。

AdobeとしてはSource Han Sansに続く2番目のPan-CJK(汎-中日韓)書体ファミリーとして公開され、日本語、簡体字、繁体字、韓国語のそれぞれで、細部が異なるがUnicode上では区別されない漢字などを別々のグリフで持っている。

収録している主な文字は以下の通りである[3]

日本語は、IVS(Adobe-Japan1)14,682文字およびStandardized Variantsの漢字89文字で、Unicode異体字セレクタによる異体字切り替えに対応している[3]

なおCIDキー方式のOpenTypeフォントとして開発・公開されているが、Adobe-Identity-0を採用する独自グリフセットとなっており、Adobe-Japan1など他の文字コレクションと規格上の互換性はない[3]

対応環境やグリフのカバー範囲などの違いにより以下の4種類で配布されている。

複数言語OTF版(Language-specific OpenType/CFF〈OTF〉)
1つのフォントにPan-CJKフォントとしてのグリフをフルセットで収納している。
標準で利用するグリフの違いでデフォルトの言語が設定されたものがそれぞれのウェイトで各言語4つずつ用意されており、対応アプリケーションではOpenTypeの言語指定機能を用いて他言語向けの字体へ切り替えできる。
フォント名の後ろにデフォルトの言語を表す文字[5]がつく。
OTC版(OpenType/CFF Collection〈OTC〉)
同じウェイトの複数言語OTF版をフォントコレクションとして1つのファイルにまとめたもの。
基本的には複数言語OTF版と同じ特徴を持ち、同じ使い方をする。また、1つの複数言語OTF版と同等のファイルサイズで4つの個別言語版と同等の使い分けもできるのが特徴。ただし、この形式は、OS X 10.8以降、Windows 10 Anniversary Update以降などといった、CFFアウトラインでのフォントコレクションに対応したシステムが必要である。
スーパーOTC版(Super OpenType/CFF Collection〈Super OTC〉)
1つのフォントに全ての複数言語OTF版を収納している。
Source Han Serifが提供する4言語・7ウェイト全てを1つのフォントファイルにまとめたもの。ただし、ファイルサイズは150MBを超える。
こちらもOTC版同様にシステムが対応している必要がある。
サブセットOTF版(Region-specific Subset OpenType/CFF〈Subset OTF〉)
1つのフォントに各言語向けフォントとして必要なグリフを抜粋して収納している。
上の複数言語版とは異なり、各言語向けグリフの使い分けはフォントを切り替えることで対応する。各言語間で重複するグリフがあるため全体のファイルサイズは大きくなるが、例えば日本語フォントだけ必要な場合などでは必要最小限に抑えることが出来る。
ファイル名や英語・各国語ともにフォント名の後ろに国名コード[6]が付くことで区別可能。

関連フォント[編集]

派生フォント[編集]

Source Han Serif のライセンスに従い、改変および再配布を行っているフォントがある。リンク先を参照。

脚注[編集]

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  1. ^ 岡田有花; ITmedia (2017年4月6日). “まるで武将? Adobeのフォント「源ノ明朝」名前の由来は - ITmedia NEWS”. 2017年4月6日閲覧。
  2. ^ OpenTypeフォントの上限である65,535グリフを全て使用している。
  3. ^ a b c Source Han Serif ReadMe - GitHub (PDF)”. 2017年10月10日閲覧。
  4. ^ #源ノ明朝 開発のプロセス - Adobe Creative Station”. 2017年10月10日閲覧。
  5. ^ 日本語優先はなし、簡体字優先はSC、繁体字優先はTC、韓国語優先はK
  6. ^ 日本語版はJP、簡体字版はCN、繁体字版はTW、韓国語版はKR

外部リンク[編集]

GitHub上のリリースページ。下部の説明文中に種類別リンクがあり、Region-specific Subset OTFs配下のJapanをクリックすることで日本語サブセット版をダウンロード可能。
GitHub上のマスターページ。フォントファイルに変換する前のソースファイルが公開されている。コンパイルするにはAFDKO英語版が必要。