S&W M500

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S&W M500
S&W500.jpg
S&W M500 8.75インチモデル
概要
種類 回転式拳銃
製造国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
設計・製造 S&W
性能
口径 .50口径(約12.7mm)
銃身長 4インチ
8.375インチ
10.5インチ
ライフリング 6条右回り
使用弾薬 .500S&W弾
装弾数 5発
作動方式 ダブルアクション
シングルアクション
全長 381mm
重量 2,055g
銃口初速 506.9m/s (1,663f/s)
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S&W M500は、アメリカS&W社が2003年に開発した超大型回転式拳銃。「.454カスール弾を超える弾薬を撃つことのできるリボルバー」として開発されており、一般市場に流通する商品としての拳銃では世界最強の威力を持つ弾薬に対応している[1]

特徴[編集]

銃身長は4インチと8.375インチ、「ハンターモデル」と呼ばれる10.5インチのものがあり、使用する50口径マグナム弾である.500S&W弾.44マグナム弾の約3倍の威力を誇るといわれる。そのため、フレームには特大フレームであるXフレームを使用した。S&Wリボルバーの構造上、装弾数を6発にするとシリンダーを停止させるシリンダーストップノッチがシリンダーホールと重なってしまい、肉厚を確保できなくなるため、M500は装弾数を5発としてシリンダーの強度を確保している。

「15フィート(4.5メートル)の距離から1インチ間隔に並べられた厚さ8分の7インチ(2センチメートル)の松板を何枚貫通できるか」というテストでは17枚を貫通し、18枚目に傷をつけるという結果が出ている。スーパーレッドホークの.44マグナム弾や.454カスール弾の記録を8枚ないし9枚超える記録となっているが、実験に使用された別弾薬弾頭形状がホローポイントであるなど、M500に有利な条件で行われているため、対照実験にはなっていない。初速などを計算するとかなり大きな威力を示すような数値が出るが、実際の着弾時の打撃力などは.454カスール弾と比べても大差はない。これは(拳銃としては長めであるが)、短い銃身から高圧なガス圧で重い弾頭を打ち出すことにより、ほかのマグナム弾(高威力弾薬)と比べて弾頭の飛翔が不安定になるためである。打ち出された後の弾頭速度は不安定な飛翔や銃身にこびり付く鉛カスなどにより急速に低下し、距離20メートルでの運動エネルギーは.44マグナム弾と同等程度になる。

弾丸の威力に比例して発射時の反動も大きく、8インチモデルや10.5インチモデルには反動抑制のためにあえて2キログラム前後の重量を持たせている。それでも「手の中で何かが爆発したような感覚」と言われる反動がある。 連続して射撃すると10発前後で手が痺れ、文字を書くこともままならなくなる。個人差はあるが、この症状は場合によっては数日間続く。後遺症を招く欠陥銃だという意見もあるが、もともと「.454カスール弾を凌駕する、世界最強の威力」を目的に開発された銃と弾薬であり、発売時の宣伝では「人間の限界に迫ったスペック。安易にこの銃を撃った場合、射手の健康は保障できない」と注意が添えられるなど、使い勝手や発砲後の怪我、後遺症などは考慮されていない。 また、使用弾薬量の多さとリボルバーの構造上発生するシリンダーギャップ(隙間)があいまって、大量の発射ガス漏れが起こるため、暗闇での射撃時や両手保持での射撃時には、閃光や、ガスによる火傷に注意する必要がある。

注意点はあるものの、拳銃弾としては最大レベルの弾薬を使用できる拳銃として人気を得ている。発売当初は全米から注文が押し寄せ、生産が間に合わなかったという。

4インチモデルにはコンペンセイターが装備されたため、8インチモデルより反動が緩和されており、銃自体もやや小さくなっている。また、2006年には「M500ES」と言われる2-3/4インチの短銃身モデルが発売されている。

画像[編集]

登場作品[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ ハンドメイドの受注生産品を含めると、.600NEを使用するPfeifer Zeliskaが世界最強の拳銃となる。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]