MINIXファイルシステム

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MINIXファイルシステム
開発者 オープンソースの開発陣
正式名 MINIX file system version 3
導入 1987年 (MINIX 1.0)
パーティション識別子 0x81 (MBR)
構造
限度
特徴
タイムスタンプ (内容の)変更・属性変更・アクセス
日付範囲 1901年12月14日 - 2038年1月18日
日付分解能 1s
パーミッション POSIX
透過的圧縮 無し
透過的暗号化 無し
重複排除 無し
対応OS MINIX 3LinuxHelenOS
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MINIXファイルシステム(英:MINIX file system)とはMINIXオペレーティングシステムで用いられるファイルシステムである。

概要[編集]

MINIXは1980年代アンドリュー・タネンバウムの手によって、教育目的に無償で利用できるUNIX風のOSとして一から書かれた。MINIXファイルシステムはMINIXの利用に際して設計されており、基礎的な部分でUNIXファイルシステムを模倣しているものの、複雑な機能はその教育的目的を達成するために省かれている[1]

1991年、リーナス・トーバルズLinuxカーネルの開発に着手した当初、彼はMINIXが稼働している計算機で作業をしており、そのファイルシステムの設計を彼のOSに採用した。しかしながらMINIXファイルシステムでは以下のような欠点があった。

彼は1992年4月にextをMINIXのそれと置き換える形で開発したが、Linuxのファイルシステムが商用に耐えるものとなったのはその第二版(ext2)であった。1994年当時、MINIXファイルシステムはLinuxの利用者の間では「殆ど使用されなかった[2]」。

意匠と実装[編集]

MINIXファイルシステムは6つの区画で構成されている[1]

起動区画
起動区画はOSの読み込みと起動を行うブートローダと共に常に第一ブロックに格納されている。
スーパーブロック
スーパーブロックはファイルシステムに関する情報を保持しており、OSが他のファイルシステムを処理することを可能にする。(例えばinodeやゾーンの数、それらを記述する二つのビットマップの大きさ、データ区画が開始する位置など)
inodeビットマップ
各inodeについて、その使用の有無を0/1で示した単純な記録。
ゾーンビットマップ
inode ビットマップと同様の構造。違いは内容がゾーンに関するものという点である。
inode区画
全てのファイル及びディレクトリ(ファイルの目録)は、その種類(ファイル・ディレクトリ・区画・文字・パイプ)、利用者と利用者群に対するID、内容の変更・属性の変更・アクセスそれぞれが行われた日時を記録しているinodeを持つ。inodeにはファイルディレクトリ情報の実体があるデータ区画中のゾーンを指し示すアドレスも含有されている。
データ区画
MINIXファイルシステム中最も大きく、システム空間の大半を占める。ファイルディレクトリ情報の実体が格納されている。

出典[編集]

  1. ^ a b Tanenbaum, Andrew S; Albert S. Woodhull (14 January 2006). Operating Systems: Design and Implementation (3rd ed.). Prentice Hall. ISBN 0-13-142938-8. 
  2. ^ Strobel, Stefan; Uhl, Thomas (1994). Linux—Unleashing the Workstation in Your PC. Springer-Verlag. p. 54.