BMTシー・ビーチ線

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BMTシー・ビーチ線
BMT Sea Beach Line
N系統が終日全線を走行している。
概要
種別 高速鉄道
系統 ニューヨーク市地下鉄
起終点 8番街駅
コニー・アイランド-スティルウェル・アベニュー駅
駅数 10駅
運営
開業 1915年–1918年
所有者 ニューヨーク市
運営者 ニューヨークシティ・トランジット・オーソリティ
路線構造 掘割
高架(スティルウェル・アベニュー上)
路線諸元
路線数 2-4
軌間 4 ft 8+12 in (1,435 mm)
電化 直流 600V 第三軌条方式
路線図
BMTシー・ビーチ線
8番街駅
フォート・ハミルトン・パークウェイ駅
ニュー・ユトレヒト・アベニュー駅
18番街駅
20番街駅
ベイ・パークウェイ駅
キングス・ハイウェイ駅
アベニュー・U駅
86丁目駅
BMTウェスト・エンド線との高架連絡線
コニー・アイランド-スティルウェル・アベニュー駅
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BMTシー・ビーチ線(BMT Sea Beach Line)はニューヨーク市地下鉄Bディビジョンに属する路線で59丁目駅BMT4番街線と接続し、広い掘割に設けられた複々線ブルックリン区コニーアイランドとの間を結んでいる。開業以来、マンハッタンとコニ―アイランドを結ぶ最速の急行列車(途中に急行停車駅がない)が運行されていたが、現在では各駅停車のN系統が終日全線を運行している。また、86丁目駅以北ではW系統がラッシュ時に3往復走行している。

運行パターン[編集]

運行系統 時間帯 走行区間
終日 全線
ラッシュ時 86丁目駅以北
6番街の跨線橋から見た掘割。左側がロングアイランド鉄道ベイ・リッジ支線英語版、右側がBMTシー・ビーチ線である。
16番街変電所

路線概要[編集]

BMTシー・ビーチ線は59丁目駅のすぐ南で分岐・立体交差している。駅と分岐の間に4番街線の緩行線・急行線との渡り線があり、急行線は北行緩行線の下を東にカーブして潜り、シー・ビーチ線の起点になっている。4番街地下のトンネルを抜けると、シー・ビーチ線は複線になってランプの両側を上がっていく。このランプはかつてはベイ・リッジの65丁目付近の海岸部にあった線路に繋がっていた。

この接続線を過ぎたところでシー・ビーチ線は複々線になる。シー・ビーチ線は全駅相対式ホーム2面4線で急行線にはホームが設けられていない。

キングス・ハイウェイ駅を過ぎたところに北行急行線から南行急行線への渡り線がある。また、キングス・ハイウェイ駅の両側にも渡り線があり、手前の渡り線では急行線から緩行線へ、先の渡り線では緩行線から急行線へ渡れるようになっている。86丁目駅の南側で急行線が終わって複線になり、コニーアイランド車両基地を対角線状に横切っている。車両基地への連絡線を過ぎると終点のコニー・アイランド-スティルウェル・アベニュー駅に到着する。

急行線[編集]

急行線は元は「コニ―・アイランド・エクスプレス(Coney Island Express)」を運行するために設置された。これは2014年までの間に2度運行されたことがあり、最初は1924年から1952年にかけて夏季の週末にBMTナッソー・ストリート線チェンバーズ・ストリート駅まで運行された。2度目に運行されたのは1967年から1968年にかけてラッシュ時にBMTブロードウェイ線と直通して超特急運転を行ったNX系統である。どちらの列車もシー・ビーチ・エクスプレスと呼ばれることがあるが、シー・ビーチ線内の停車駅は1つもなかった。

シー・ビーチ線の急行線は長らく営業運転以外で使われてきた。多くの新設備、特に試験車両がここで試験されたが、故障することもしばしばだった。運転士の訓練にも使用されてきた。1950年代に42丁目シャトルに導入されたものの不運に見舞われた自動運転システムもここでテストされた。

開業以来、急行線は1つの閉塞区間として扱われ、6番街-キングス・ハイウェイ近くまで信号が一切設けられていない。このため、先行する列車が閉塞区間を抜けるまで他の列車を入線させないような取扱が行われる。


駅一覧[編集]

シー・ビーチ線内は各駅停車のN系統W系統が運行されている。

地区 バリアフリー・アクセス 駅名 開業 乗り換え・備考
BMT4番街線 (N Stops all timesW Stops rush hours only)からの分岐
急行線(複線)の始点 (定期運行なし)
(南行線は繋がっておらず、北行線を双方向で運行する)
サンセット・パーク 8番街駅 1915年6月22日
ボロー・パーク フォート・ハミルトン・パークウェイ駅 1915年6月22日
ベンソンハースト ニュー・ユトレヒト・アベニュー駅 1915年6月22日 62丁目駅BMTウェスト・エンド線D Stops all times)に乗り換え。
18番街駅 1915年6月22日
20番街駅 1915年6月22日
ベイ・パークウェイ駅 1915年6月22日
南行急行線が再開 (定期運行なし)
グレーブセンド キングス・ハイウェイ駅 1915年6月22日
アベニュー・U駅 1915年6月22日
86丁目駅 1915年6月22日
急行線 終点
コニーアイランド車両基地への連絡線
コニーアイランド バリアフリー・アクセス コニー・アイランド-スティルウェル・アベニュー駅 1918年12月13日 BMTブライトン線 (Q Stops all times)
INDカルバー線 (F Stops all times <F>Stops rush hours in peak direction only)
BMTウェスト・エンド線 (D Stops all times)

脚注[編集]

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • Rapid Transit's Coney Island Route, New York Times November 30, 1897 page 4
  • Brooklyn's Subway Will Open Today, New York Times June 19, 1915 page 18
  • New Subway Opens; Mayor Not Present, New York Times June 20, 1915 page 6
  • To Open New Subway Link, New York Times January 14, 1916 page 16
  • Open First Section of Broadway Line, New York Times September 5, 1917 page 8
  • New Subway Extension, New York Times January 6, 1918 page 37

外部リンク[編集]