AMARETTO

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AMARETTO
Kiss Destinationスタジオ・アルバム
リリース
録音 ROJAM TECHNOLOGY JAPAN STUDIO
Baybridge Studio
Bunkamura Studio (Tokyo)
Larrabee North
Record Plant
Westlake Studios (Los Angeles)
Hit Factory (New York City)
TK Disc Studios (Honolulu)
ジャンル R&B
ヒップホップ
時間
レーベル FLIGHT MASTER
プロデュース ROJAM
チャート最高順位
Kiss Destination アルバム 年表
GRAVITY
(1999)
AMARETTO
(2001)
EANコード
EAN 4988013207707
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AMARETTO』(アマレット)は、日本の音楽ユニットKiss Destinationのメジャー2枚目のアルバム(通算3枚目)。

解説[編集]

  • タイトルは吉田の好きな酒であるアマレットからとった[1]。小室は「特別な意味は無いけど、あっても邪魔にならない、無くてもいいけどあったらいいと思える記号として丁度良かった」と語っている[2]
  • 音作りのテーマは、吉田が小室の知らない間に書き溜めていた歌詞の世界観・エッジが円く、やさしい感じを持つ特徴の声を全面的に活かすメロディを重視し[1]、「いい意味で聞き流せて、控えめで重過ぎない、柔らかで奥ゆかしい、インテリアのようなサウンド」を志し、そのために音数を少なくした[2][3]。2001年にピークを迎えると感じたトランスの要素を直接的にではないにしろ、ワンフレーズ・ワンパートの範囲で導入し、「依然としてダイレクトでギラギラとした音が好きな10代が本作の音をどう拾い上げて、どんなハプニングを起こすのか」を意識した[2]
  • 歌詞作りはある程度吉田に改めてまとめてもらった後、メロディを思いついた時に「歌詞と合う」と思ったメロディをはめていった[3]
  • 全体のコンセプトは小室のソロアルバム『Hit Factory』の要領で「小室が今まで歩んできた10年を振り返る」ことであり、その上で「by ourselves(自分を出し切る)」の元に周囲から押されてやっているものではなく、小室・吉田が「いいな」という物が浮かんだ時に作ったので「締め切りも無いに等しく、普段より芸術性が高くなった」[3]「リサーチやマーケティングから生まれた音楽ではなく、マーケットにポンと投げ込むようなアルバム」[2]と振り返っている。
  • 初回限定で「DEAR MY CLOSE FRIEND」の小室がボーカルを務めたバージョンの8cm CDが付属。
  • 発売後、翌2002年に離婚したため、本作が最後のオリジナルアルバムとなった。

収録曲[編集]

全作曲・編曲: 小室哲哉
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「addiction」吉田麻美小室哲哉
2.「DON'T GIVE IT UP」小室哲哉小室哲哉
3.「WAVE OF LOVE [album mix]」吉田麻美小室哲哉
4.MA・BA・TA・KI小室哲哉・吉田麻美小室哲哉
5.「Interlude 2」 小室哲哉
6.DEAR MY CLOSE FRIEND吉田麻美小室哲哉
7.Sweet Memories [album mix]」吉田麻美小室哲哉
8.「be with you」吉田麻美小室哲哉
9.「I CAN...」吉田麻美小室哲哉
10.口笛に咲く花 [album mix]」吉田麻美小室哲哉
11.「デイドリーム」 小室哲哉
合計時間:

初回限定盤の付属CD[編集]

全作曲・編曲: 小室哲哉
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「DEAR MY CLOSE FRIEND (TK Version)」吉田麻美小室哲哉
合計時間:

曲解説[編集]

  1. addiction
    1999年後半にニューヨークで制作された[3]
  2. DON'T GIVE IT UP
    1999年後半にニューヨークで制作された[3]
    本作のみ小室が全パートを作詞し、メインボーカルを務めた。[3]
    全体のアルバムの流れを作り、異なる世界観を入れるために作られた[3]
  3. WAVE OF LOVE [album mix]
    • 10枚目のシングル。アルバム用にミックスし直している。
  4. MA・BA・TA・KI
    アルバムの収録曲の中で一番古い曲であり、「ユニット結成初期と本作発売時の状態の中間を表している曲」と評している[3]
  5. Interlude 2
    Rendez-vous in Space 2001」に出演する際に吉田が「ダンスでシーンを作りたい」という希望を尊重し、振り付けありきで作った[3]
  6. DEAR MY CLOSE FRIEND
    • 11枚目のシングル。アルバム発売後にシングルカットされた。
  7. Sweet Memories [album mix]
    ギターの担当パートを新しく新録した[3]
  8. be with you
    1999年後半にニューヨークで制作された[3]
  9. I CAN...
    全体のアルバムの流れを作り、異なる世界観を入れるために作られた[3]
  10. 口笛に咲く花 [album mix]
    • 8枚目のシングル。アルバム用にミックスし直している。
  11. デイドリーム
    • 作曲・編曲:小室哲哉
    小室のソロシングル「永遠と名づけてデイドリーム」をアレンジした楽曲である(ボーカルは入っていない)[3]
    アルバムのエンディングというより、映画の途中でかかる劇伴を意識した[3]

クレジット[編集]

参加ミュージシャン[編集]

DEAR MY CLOSE FRIEND (TK Version)

  • All Keyboards, Synthesizers, Vocal Performed : 小室哲哉
  • Guitars : 松尾和博
  • Synthesizer Programming : 岩佐俊秀

スタッフ[編集]

  • Produced : 小室哲哉
  • Mixed : Mike Butler(#1-11), 小室哲哉(8cmCD)
  • Mastered : 鈴木浩二 (Sony Music Studios Tokyo)
  • Recorded : 若公俊広(#1-11, 8cmCD), 小西賢治(#1,3,4,6,8,9,10), Mike Butler(#1,2,4,7,8,10), 松谷秀次(#7,9,10, 8cmCD), Jason Groucott(#1,2), Troy Gonzalez(#4,10), Chris Puram(#7)
  • Assisted : 佐竹央行, Jason Rankins, Flip Osman, Anthony Kihoffer, Steve M., Andy Gwynn, Adam Olmstead, Eilot Blacky
  • A&R : しみず "Carols" たかひろ
  • A&R Chief : 田所公一
  • Art direction, Design : 川瀬豊
  • Photographer : 宅間國博
  • Executive Produced : 渡辺有三

[4]

出典[編集]

  1. ^ a b メディアファクトリー刊「ザッピィ」2001年9月号より。
  2. ^ a b c d ぴあ」2001年5月7日号「Interview Kiss Destination 小室哲哉激白!!『次の10年へ向けた出発点なんだ』」130Pより。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n ソニー・マガジンズ刊『WHAT's IN?』2001年5月号「Kiss Destination 心地よさという新機軸」72P-73Pより。
  4. ^ CDに封入しているブックレット