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小津権現山

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小津権現山
南側の前衛峰から望む小津権現山(2010年3月22日)
南側の前衛峰から望む小津権現山
標高 1,157.70[1] m
所在地 日本の旗 日本
岐阜県揖斐郡揖斐川町
位置 北緯35度35分51秒 東経136度29分40秒 / 北緯35.59750度 東経136.49444度 / 35.59750; 136.49444座標: 北緯35度35分51秒 東経136度29分40秒 / 北緯35.59750度 東経136.49444度 / 35.59750; 136.49444[1]
山系 越美山地
小津権現山の位置(日本内)
小津権現山
小津権現山の位置
プロジェクト 山
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能郷白山から望む小津三山(左から雷倉、花房山、小津権現山)へと延びる尾根
小津権現山から望む濃尾平野揖斐川

小津権現山(おづごんげんさん、おづごんげんやま[2])は、両白山地南部(越美山地)の岐阜県揖斐郡揖斐川町[注釈 1]にある標高1,158m[3]。別名が、権現山[3]

概要

濃尾平野から北西に小津三山の山並みを望むことができ、その最南端の山である[4]ぎふ百山の一つに選定されている[5]能郷白山と共に白山権現社を祀る山であり[2]、山名の権現山は白山権現を祀る山であることに由来し[3]、山頂から白山を望むことができる[6]。南東山麓の小津に白山神社及び南山麓の樫原には峯山神社の白山信仰神社ある[3]。樹齢約800年の「小津白山神社の」は、1971年昭和46年)9月14日に岐阜県の天然記念物の指定を受けている[7][6][4]。南東の麓の小津集落(旧久瀬村)には、かつて木地師が住んでいて、小津木地師が活躍した里として知られている[3]。白山権現社の灯篭には「元文庚申歳八月小津惣村木地惣中」と刻まれている[8]

小津三山

能郷白山から派生する尾根に連なる小津権現山、花房山、雷倉の三山小津三山と呼ばれている[4]

山容 山名 標高
m[1]
三角点等級
基準点名[1]
小津権現山からの
方角と距離km
花房山から望む雷倉(2008年12月16日) 雷倉 1,168.63 二等
「矢谷」
北東 6.4
小津権現山から望む花房山(2009年1月4日) 花房山 1,189.49 三等
「水飲」
北東 3.4
北側の稜線から望む小津権現山(2010年3月22日) 小津権現山 1,157.70 二等
「小津」[1]
0

登山

やぶ山で登山道はなかったが、1981年(昭和61年)に南東の小津からの登山道が開設された[6]。その後杉谷林道終点に新しい登山口が開設された[3][9]日本山岳会岐阜支部などが中心となり2007年平成19年)8月11日に藤波谷登山道を開設し、その中間点付近では「小津の森のづくり」の活動が行われている[10]。切り開かれた山頂には二等三角点[1]と大権現白山神社の小さながある[9]。西側以外は展望が開けクマザサが生い茂えり、北側に花房山その奥に能郷白山、白山北アルプス御嶽山濃尾平野を望むことができる[4][9]。冬は冠雪し、登山適期は春と秋、新緑は5月初旬ごろで紅葉は10月中旬ごろ[4]。登山道の上部では、イワウチワコブシホンシャクナゲブナ[4]などが見られる。山麓の旧久瀬中学校(現在の北和中学校)では全校生徒による登山が行われていた[11]。以下の三つの登山道がある。

  • 小津(白山権現社):杉谷林道終点 - ロボット雨量計跡 - 高屋山(956m、点名「高屋」の三等三角点)[1] - 前衛峰 - 小津権現山[3][6][4][9]
  • 藤波谷(国道417号):林道合流点 - 小津の森 - 小津権現山
  • 花房山縦走路:花房山の登山口 - 花房山 - モレ谷林道分岐点 - 小津権現山

地理

周辺の山

北側の能郷白山から派生する尾根上にあり、その終端となる山で揖斐川から分岐する小津川と揖斐川で囲まれた範囲で山域が途切れる。

山頂から尾根が花房山と雷倉へと延び、そこから北側の能郷白山方面へ尾根が続く。

山容 山名 標高m
[注釈 2][1][12]
三角点等級
基準点名[1]
小津権現山からの
方角と距離km
備考
小津権現山から望む能郷白山(2013年1月13日) 能郷白山 1,617.37 一等
「能郷白山」
北 18.4 日本二百名山
小津権現山 1,157.70 二等
「小津」
0 小津三山の南端
小津権現山から望む金糞岳(2010年3月22日) 金糞岳 1,317 西南西 15.2 滋賀県の第2高峰
小津権現山から望む伊吹山(2009年3月30日) 伊吹山 1,377.33  一等
「伊吹山」
南南西 21.5 日本百名山
滋賀県の最高峰

源流の河川

西側に揖斐川が流れ、横山ダム(奥いび湖)の東3.6 kmに位置し[2]久瀬ダムの北4 kmに位置する。以下の伊勢湾へ流れる揖斐川の支流源流となる山である。

  • 矢中谷・藤波谷・大蔵谷:揖斐川の支流。
  • 杉谷:小津川の支流。

交通・アクセス

南西山麓の揖斐川右岸沿いに国道303号が通り、西山麓に国道417号が通り、東山麓の揖斐川町小津に岐阜県道268号神原西津汲線が通る。周辺の山域には、南東には杉谷林道が通り、北東山腹のモレ谷林道、北山腹の矢中谷沿いなどに林道が通る。南東山麓には東海自然歩道が通る[4]。南山麓の国道303号の東津汲に、養老鉄道養老線揖斐川から揖斐川町コミュニティバス揖斐川北部線のバス停がある[4]

小津権現山の風景と展望

小津権現山の風景

小津権現山からの展望

脚注

注釈

  1. ^ 揖斐郡の旧藤橋村久瀬村とにまたがる山。
  2. ^ 基準点の標高は、2014年の改定値を適用。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i 基準点成果等閲覧サービス”. 国土地理院. 2015年5月10日閲覧。
  2. ^ a b c d 日本山名辞典 (1992)、217頁
  3. ^ a b c d e f g 村田 (2005)、1208-1209頁
  4. ^ a b c d e f g h i 堀井 (2009)、92-93頁
  5. ^ 岐阜県山岳連盟 (1987)
  6. ^ a b c d 吉川 (2005)、88-89頁
  7. ^ 白山神社のスギ(揖斐川町)”. 岐阜県. 2015年5月12日閲覧。
  8. ^ 高木 (1987)、36頁
  9. ^ a b c d 与呉 (2010)、266-267頁
  10. ^ 日本山岳会岐阜支部”. 日本山岳会岐阜支部. 2011年4月9日閲覧。
  11. ^ ふるさと登山(小津権現山)2013”. 揖斐川町 (2015年5月12日). 2014年9月1日閲覧。
  12. ^ 日本の主な山岳標高”. 国土地理院. 2013年1月20日閲覧。

参考文献

  • 岐阜県山岳連盟『ぎふ百山』岐阜新聞社、1987年7月。ISBN 4905958474 
  • 徳久球雄(編集) 編『コンサイス日本山名辞典』(修訂版)三省堂、1992年10月。ISBN 4-385-15403-1 
  • 島田靖、堀井啓介『改訂版 岐阜県の山』山と溪谷社〈新・分県登山ガイド・改訂版〉、2009年12月。ISBN 9784635023702 
  • 日本山岳会 編『新日本山岳誌』ナカニシヤ出版、2005年11月。ISBN 4-779-50000-1 
  • 高木泰夫『奥美濃-ヤブ山登山のすすめ』ナカニシヤ出版、1987年10月。ISBN 4888480605 
  • 富永豊『奥美濃とその周辺の山130山―ブナ林の山旅の記録』サンライズ出版、2005年2月。ISBN 488325268X 
  • 与呉日出夫『改訂新版 名古屋周辺の山』山と溪谷社、2010年7月。ISBN 9784635180177 
  • 吉川幸一『こんなに楽しい岐阜の山旅100コース 美濃〈上〉』風媒社、2005年3月。ISBN 4833101149 

関連項目

外部リンク