防弾ホスティング
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防弾ホスティング(ぼうだんホスティング、英語: bulletproof hosting)または防弾サーバ(ぼうだんサーバ、英語: bulletproof server)はホスティングサービスの一種である。通常のホスティングサービスと比較した際、内容に関する法律が緩い国々に本拠を持つため、違法性を持つコンテンツをホストすることが多いとされる[1]。
概要[編集]
インターネットにおいて違法性を判断する法域は、コンテンツが提供される法域ではなく、ハードウェアが設置されている法域である。そのため、法域Aで違法なコンテンツであっても法域Bでは合法である場合がある。さらにはデータログやサーバログの保存及び法執行機関への提出の義務・期間も法域で異なるため、法域によっては一切のログをとる必要がない。また、支払方法を仮想通貨にすることで匿名性を高めるといった対策も存在する。
即ち契約者及び利用者についての情報を保持・管轄裁判所からの令状の執行以外で公開することなしにホスティングサービスを提供することが可能である。また、abuseによる自主削除に応じないことも多い[2]。
防弾ホスティングはサイバー犯罪者に利用されることが多く、スパムの送信やマルウェアの送付[3]、児童ポルノのホスティングといった犯罪行為を支援し、法執行機関による閉鎖を難しくするなどどいった問題がある[2]。日本における著作権侵害の事例である漫画村においては、コンテンツデリバリネットワークと併用された[4]。
防弾ホスティングが使用された主なサービス[編集]
- Cock.li - 電子メールサービス等を提供するサイト
- 漫画村 - 過去に存在した海賊版サイト[4]
- The Pirate Bay - インデックスサイト
- ウィキリークス - 内部告発サイト
主な防弾ホスティングサービス[編集]
脚注[編集]
- ^ “What is bulletproof hosting?”. ノートン. 2020年6月10日閲覧。
- ^ a b c d Sh1ttyKids (2019年1月17日). “海賊版サイト問題の解決を阻む「防弾ホスティング」 その歴史から現在までを読み解く”. ITmedia NEWS. ITmedia. 2020年6月10日閲覧。
- ^ Robert McMillan (2009年5月8日). “In China, $700 Puts a Spammer in Business”. CIO. IDG Communications. 2020年6月10日閲覧。
- ^ a b Joji Nishino (2019年12月5日). “漫画村を追い詰めたハッカーが語る〈ブラックハッカー〉から〈ホワイトハッカー〉への道”. VICE. VICE MEDIA GROUP. 2020年6月10日閲覧。
- ^ a b “サイバー犯罪の巣窟「防弾ホスティング会社」を実際に訪れるノートンのドキュメンタリー「インターネットで最も危険な街」”. GIGAZINE. 2020年6月10日閲覧。