転生したらスライムだった件
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転生したらスライムだった件 | |||
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ジャンル | ファンタジー | ||
小説:転生したらスライムだった件 | |||
著者 | 伏瀬 | ||
イラスト | みっつばー | ||
出版社 | マイクロマガジン | ||
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レーベル | GCノベルズ | ||
刊行期間 | 2014年5月30日 - 続刊中(2017年4月現在) | ||
巻数 | 既刊12巻(#既刊参照) | ||
その他 | WEB版は本伝全249話、外伝2篇が完結済み、 全話無償公開。 | ||
漫画:転生したらスライムだった件 | |||
原作・原案など | 伏瀬 | ||
作画 | 川上泰樹 | ||
出版社 | 講談社 | ||
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掲載サイト | 月刊少年シリウス | ||
レーベル | シリウスKC | ||
発表号 | 2015年5月号 - | ||
発表期間 | 2015年3月26日 - 連載中 | ||
巻数 | 既刊7巻(#漫画版参照) | ||
漫画:転生したらスライムだった件 魔物の国の歩き方 | |||
原作・原案など | 伏瀬 | ||
作画 | 岡霧硝 | ||
出版社 | マイクロマガジン | ||
掲載サイト | コミックライド | ||
発表号 | 第1号 - | ||
発表期間 | 2016年7月28日 - 連載中 | ||
巻数 | 既刊3巻(#漫画版 スピンオフ参照) | ||
テンプレート - ノート | |||
プロジェクト | 漫画 | ||
ポータル | 漫画 文学 |
『転生したらスライムだった件』(てんせいしたらスライムだったけん)は、
- 伏瀬による日本のWEB小説作品
- 1.を大筋プロットとして大幅に改訂し、マイクロマガジン・GCノベルズから出版されている小説作品
- 2.を原作として、伏瀬原作・川上泰樹画の講談社『少年シリウス』誌面上で連載中の漫画作品
- 2.を原作として、岡霧硝作・画、伏瀬監修でマイクロマガジンWEB漫画サイト「コミックライド」で連載中のスピンオフ漫画作品
である。
概要
元々は作者である伏瀬がWEB小説投稿サイト「小説家になろう」で連載・無償公開していたWEB小説が関連全作品のベースになっている。
その後、外伝執筆・公開の傍らWEB小説を元に、大幅に加筆・修正を加えた商業小説版の執筆を開始、商業版6巻発売と同時に漫画版の少年シリウス連載(メディアミックス)が決定し以後漫画家川上泰樹の執筆によるコミックス版も発売されている。また更に、スピンオフとなる原作者伏瀬監修、漫画岡霧硝となる「転生したらスライムだった件 魔物の国の歩き方」の漫画連載がマイクロマガジン社のWEBコミックサイトであるコミックライドで開始された[7]。
同じく「小説家になろう」で人気のあった作品「オーバーロード」から多大な影響を受けていることを作者である伏瀬が語っている[8]。また主人公の種族スライムはゲーム「ドラゴンクエスト」ではなくテーブルトークRPGに登場する厄介な魔物のイメージから作られており[9]、その他伏瀬自身の学生時代のTRPGプレイ体験に起因して「ソード・ワールド」「ウィザードリィRPG」「ガープス」などからの影響も受けている[10]。
書籍化の話は「なろうコン」に応募中の2013年11月で、評価ポイントは高くとも問題が山積みで練習のつもりで書いていた本作にオファーが来るとは思っていなかったと伏瀬は語っている[11]。また、書籍化にあたっては担当編集者から大幅な指摘を受けつつ改稿しており、巻が進むにつれてWEB連載版と整合性が取れなくなっていったため、WEB連載版はプロットとして考えるようになったことを明かしている[12]。
2017年3月時点でのシリーズ累計は200万部を突破した[13]。
あらすじ
通り魔に刺されて死んだ会社員、三上 悟(みかみ さとる)は、異世界の洞窟でスライムとして転生した[14]。
以下の節タイトルは「転生したらスライムだった件 公式設定資料集8.5」(2016年)に従った。また、内容についてはWEB版を除く全媒体版の基本となっている書籍小説版を元に構成し、各媒体版それぞれの相違点については節を分けてまとめた。
地位向上編
スライムとして転生した異世界の洞窟で「ヴェルドラ」と名乗る巨大な竜と出会い[14]、ヴェルドラは主人公にリムルの名を贈り、主人公はヴェルドラと自分に「テンペスト」のファミリネームを名づけて友達となった[15]。
ヴェルドラは過去の勇者によって洞窟内に封印されていたが、リムルは転生したときに身に付けた能力、”捕食者”で封印結界ごとヴェルドラを収納[15]。洞窟を出て旅に出ることを決める[15]。
洞窟があった「ジュラの大森林」にて、最初に出会ったゴブリンの集落を牙狼族から救った縁から集落の救世主となったリムルをゴブリンたちは崇め、リムルもゴブリンたちを守り養うために街づくりを行うことになる[16]。この街づくりの過程で、ドワーフ王国「武装国家ドワルゴン」で刀鍛冶をしていたドワーフのカイジン、その弟子のガルム、ドルド、ミルド三兄弟、ドワーフ王国警備隊長のカイドウ、ドワーフ王国大臣ベスター、ドワーフ国王ガゼル・ドワルゴなどと縁が出来た[17][18]。
その後、森の洞窟周辺の調査を依頼されたカバルたち3人の冒険者にかつて爆炎の支配者と呼ばれたシズが同行[19]。ジュラの大森林にて魔物に追われていたところをリグル率いる警備隊に助けられ、リムルたちの作った街に案内される[19]。カバルたちとの対話中、シズが不意に苦しみだし、身体に宿らせていた炎の精霊であるイフリートが暴走した[19]。リムルの活躍によりイフリートを捕食者によってシズから引き離し、暴走を抑えることに成功[19]。しかし、イフリートの生命力によって維持されていたシズの体は急速に老いた[19]。今際の際、「この世界に取り込まれたくないため、私を君の中で眠らせて欲しい」とシズがリムルに願ったことで死後に遺体を捕食者で取り込む[19]。そのことで、リムルはその後「取り込んだ対象を再現出来る」という捕食者の力によりシズの姿で人間に変身する能力を得た[20]。
森の騒乱編
新しい街づくりが続く中で、リムルたちは突如6人の大鬼族(オーガ)たちから襲撃を受けた[23]。しかしそれはリムルがオーガたちの暮らしていた里を滅ぼした仲間という誤解から発したもので、誤解が解けた後はリムルに名付けられて鬼人族(キジン)へ進化、リムルの配下となった[23]。
オーガたちの里を滅ぼした豚頭帝(オークロード)ゲルド[24]に率いられたオークの軍団は20万のオーク軍となってジュラの森の中央部にある蜥蜴人族(リザードマン)の支配する湿地帯方面へ進軍しており、リザードマンの首領はこれに対抗するためには援軍が必要と判断、息子のガビルを使者としてゴブリンの集落へ援軍要請に送り出した[25]。自分たちの集落を守ることで利害の一致したリムルたちとリザードマンは協力することになったが、ガビルは強すぎる自尊心により父親もリムルたちをも侮っており、反乱を起こして首領を監禁、リザードマン反乱軍単独でオーク軍に挑んだ[26]。
しかし、オーク軍は強く、相対したリザードマン反乱軍は惨敗してしまい、軍を率いていたガビルも殺されそうになったところをリムルたちに救出される[26]。リムルはオークロード・ゲルドとの一騎討ちに勝利し、ゲルドの消滅と同時にオーク軍は瓦解した[27]。
オーク軍の侵略目的が飢餓であったことを知ったリムルは森に集う多数の種族が相互に協力し助け合う「ジュラの森大同盟」を提案、会議の参加者の全会一致をもって、リムルを頂点とする大同盟が成立した[27]。
魔王来襲編
リムルを始めとするジュラの大森林の新戦力出現により謀略に失敗した魔王クレイマンは、同じく十大魔王のミリム、カリオンを利用してリムルたちへの牽制と情報収集を行う新たな謀略を発案する[30]。クレイマンの真の思惑に気づかないまま、ミリムとカリオンは退屈しのぎに策に乗ってリムルたちの作った魔物の町の情報収集を行うことにした[31]。
ちょうどそのころ、リムルら新興魔物勢力が敵対しないかどうかの見極めのため、魔物の町にドワーフ王国の国王ガゼル・ドワルゴが武装国家ドワルゴンの騎士団である天翔騎士団(ペガサスナイツ)を率いて到着したところだった[31]。剣戟を経て、ガゼルはリムルを信用に値する魔物と判断、ジュラ・テンペスト連邦国と武装国家ドワルゴンとの正式な友好関係を締結するに至った[31]。
ガゼルとの対話が一段落したころ、前述のミリムが町へと到着する。子供のように純真で単純なミリムの性格を見抜いたリムルによりあっさりとミリムは懐柔され、友達となって以後は出来たばかりの町の中をリムルの案内により堪能し、魔物の町にそのまま居着いてしまう[32]。
続いて同じく町の調査を目的として魔王カリオンの部下ファビオも到着するが、ファビオは高すぎる自尊心を持つ故に最初から魔物の町の住人を見下しリムル配下のリグルドに暴力を振るう[33]。それが理由となり魔王ミリムの勘気に触れて制裁されることとなり、それを屈辱に感じたファビオはミリムに憎しみを抱く[33]。ファビオはそのまま、国元へ戻らずテンペスト周辺に潜んで復讐の機会を伺うことにする[33]。
同時期、ブルムンド王国の自由組合支部長フューズも魔物の国に興味を抱いており、部下にカバルらを引き連れ魔物の国へ向かっていた[33][34]。テンペスト到着前に森の中の戦闘で知り合ったヨウムがリムルの口車に乗り、「オークロードを倒した英雄」として祭り上げられることとなった際もこれを後押しした[33][34]。
テンペスト周辺にいたファビオの元に、「中庸道化連」を名乗る道化師の風体をした男女の魔人、フットマンとティアが訪れる[35]。フットマンとティアはミリムに復讐する手段として災厄級の魔物「暴風大妖渦(カリュブディス)」の力を取り込めると唆し、策に乗ったファビオはカリュブディスに取り込まれて依代になり体を乗っ取られてしまう[35][34]。巨大な魔物カリュブディスに変化したファビオはミリムへの復讐心を動機にミリムが滞在しているテンペストへ向かい、リムルを始めとするテンペストの面々および滞在中のガゼルらペガサスナイツが迎え撃つこととなる[35]。ほぼ一昼夜を費やす激戦[34]の末に、カリュブディスに変化したファビオの目的が魔王ミリム個人にあることが判明[35]、戦闘の主導権をミリムに交代すると、ミリムはカリュブディスを一撃で葬ってしまった[36]。
ファビオがカリュブディスから分離されて生き延びたことで、リムルらはこれが魔王クレイマンの思惑の内にあることを知り、魔王クレイマンを敵と認識しその動向に注意を払うこととなる[36]。
クレイマンはミリム、カリオンとの会談の場に呼んでいた天翼族を支配する魔王フレイの悩みが天敵であるカリュブディスの復活が近いことだったことに気づき、これを自身の策で早期復活させ完全体となる前に滅ぼすことで恩を売り、更に先の謀略に組み込むためにフレイの持つ力を利用する算段を行っていたのだった[31][36]。
人魔交流編
国家として成立したテンペストは西方諸国と外交を行うようになり、獣王国ユーラザニアとは農作物と酒類の交易、ドワーフ王国とは回復薬ポーションを主軸とする販売路整備と技術交換、ブルムンド王国では回復薬の販売契約、相互安全保障条約、通行許可協定などを締結した。
またブルムンド王国ではリムルが正体を隠し人間として振る舞う際の身分証として自由組合で冒険者登録を行った。その後リムルはブルムンド王国を離れ、シズが暮らしていたイングラシア王国に住む、シズの教え子である自由組合総帥(グランドマスター)であり同郷人と目する神楽坂優樹(ユウキ・カグラザカ)の元へ向かう。
イングラシア王国ではユウキの保護していた不完全召喚により短命の運命を背負っていた、シズの心残りであった5人の子供たちと出会い5人を教導することにし、さまざまに反抗されながらも子供たちの信頼を掴むことに成功する。
教師として子供らに接しつつ子供らの運命を変える方策を探っていたリムルは国民全員が呪術者[38]であるウルグレイシア共和国に「精霊の棲家」があることを知り、子供らを連れて同地へ赴く。精霊の棲家を支配していた魔王ラミリスの課した危険な試練を経て、子供たちはリムルのサポートを受けながらその身に上位精霊を宿らせることで、体内で暴走していた魔素を制御させることに成功し短命の運命から解き放たれた。しかし、その最後の順番であった子供クロエ・オベールには上位精霊以上の力を持つ謎の存在が召喚され、ラミリスの警告も虚しくあっという間にクロエに憑依してしまった。
その後、リムルは子供らと別れ単身テンペストへの帰途へ就いたが、ユウキと同じくシズの教え子だった坂口日向(ヒナタ・サカグチ)の放った結界に捕らえられる。ヒナタはリムルがシズを殺害したと思い込んでいるほか、ヒナタの所属する西方聖教会には魔物の存在そのものを認めない教義があり交渉が成り立たず[38]、リムルは多くの能力を封じ込まれた状態でヒナタとの一騎討ちの末に殺害されてしまう[38]。
魔王覚醒編
魔王クレイマンの配下である魔人ミュウランはクレイマンの命令により人間を装って冒険者ヨウムのパーティの一員としてパーティに加わり、テンペストに入り内部から偵察を続けていた。そのうちにミュウランとヨウムは互いに愛し合うようになるが、そのときクレイマンよりテンペスト全体に魔法結界を張るという命令を受け、即座に正体がばれてしまうことで自身の身の危険を感じるも、愛する者への害意をほのめかされたミュウランは命令に逆らうことが出来なかった。
西方諸国でも大国のファルムス王国では国王エドマリス以下の王侯貴族たちがテンペストのもたらす新技術、貿易路を脅威と感じ、また魔物の国家であることから謀略により大義名分を得てテンペストを侵略しようと画策を始めており、3人の残忍な性格を持つファルムス王国所属の異世界人はテンペストに赴き魔物相手に痴漢冤罪を手段として[40]諍いを始める。
異世界人3人とテンペストの魔物たちとの戦端が開かれたその瞬間にミュウランによる魔法無効結界が展開、更にその上に西方聖教会の大司教レイヒムが封魔結界を重ねられたことでテンペストの魔物たちは大幅に戦闘力を削がれ、シオンを始めとする一部の幹部が死亡または重傷を負い、また魔物の住民100名ほどが犠牲となって死亡した。
ヒナタに襲われて死亡したかに思われたリムルは分身体を放つことで生き延びており、急ぎテンペストへ帰国したが既にシオンらが死亡した後で、三日間茫然自失の日々を過ごした[40]。その後エレンにより「おとぎ話」として「ペットの竜を失った少女が怒りにより大量虐殺を行った際に魔王進化が起こり、魂の繋がりがあった竜も死亡後の状態に関わらず進化し蘇生した」という物語を語る。リムルはそれを聞き、同様に自身が魔王進化すればシオンらが蘇る可能性があると考え、大賢者に計算させたところ蘇生成功率3.14%の計算結果を得た[40]。 また今回の住民蹂躙の直接の原因として自身の人間への対処の甘さを認識し「敵対する者とは徹底的に戦う」という新たな方針を打ち出した。仲間たちは皆それに賛同し、ファルムス王国との戦争を決意、ベニマル以下の幹部らはテンペスト周辺に展開する異世界人3人を含むファルムス王国の兵士らを殺害、リムルは1人でファルムス王国の軍隊1万人に相対、国王エドマリス、大司教レイヒム、王宮魔術師ラーゼンを捕虜として捕獲、それ以外の全員を完全に虐殺した。
大量の魂を得たリムルは予定通りに魔王への進化を開始、アルティメットスキル2つを獲得するなど能力に大幅な進化を得、配下にもその進化の影響が及んだことから死亡していた幹部、住人全員が蘇った。
喜びに湧くテンペスト住民たちだったが、そのとき獣王国ユーラザニアより避難民がテンペストへ到着し、獣王国ユーラザニアが魔王ミリムの手により滅んだことを知らされた。また、同時期についに竜種ヴェルドラを捕らえていた結界の解析が完了したため、リムルはヴェルドラを復活させた。
対ファルムス王国戦後の戦後処理、一連の事件の黒幕であることが確実となった魔王クレイマンへの対処、西方諸国への対応などに頭を悩ませつつ、リムルはテンペストに味方する者たちを集め大会議を開き、リムル自身と仲間たちの力を確認しつつ第一にクレイマンへの対処、第二に西方聖教会の順で対処を行うことを決定した。
八星輝翔編
中庸道化連の集まる中で、ラプラスはルベリオスの奥の院で魔王ヴァレンタインがいたことを「謎の少年」に報告していた。謎の少年はクレイマンが王と仰ぐ「呪術王(カースロード)カザリーム」を全盛期の力を持たない不完全状態ながらも現世に女性の肉体を持って復活させた人間であり、カザリーム復活を餌にクレイマンが各地を暗躍させたり、ミリムを操るための魔術道具「支配の宝珠(オーブ・オブ・ドミネイト)」をカザリームに作らせクレイマンに与えたりしていた影の黒幕だった。
ラプラスの報告により中庸道化連の今後の計画の障害となる魔王ヴァレンタインの排除を画策した結果、少年たちは全魔王を魔王たちの宴に集中させることで魔王ヴァレンタインを奥の院から宴へおびき出し、魔王不在となった隙をついて奥の院内部の調査を行うこととした。
そのころ、リムルたちは後に「人魔会談」と呼ばれることとなる諸外国代表を集めた国際大会議を開いていた。そこで聖騎士ヒナタへの対策、ヨウムを擁立した(ファルムス王国に代わる)新国家樹立の工作などを話し合った。そこに魔王ラミリスが現れ、魔王たちの宴の主催となるクレイマンの思惑が魔王カリオンとリムルの抹殺であることを告げる。リムルたちは戦の準備を開始、またリムル自身は魔王たちの宴に参加しクレイマンと宴の場で直接対決することを決定する。
クレイマン軍と魔国連邦・獣王国ユーラザニア連合軍との間で戦端が開かれたが、内容は連合軍の一方的な殲滅戦となり、クレイマン配下は最終的に追い詰められクレイマンの事前布石により配下のひとりがカリュブディスに強制変化させられたりもしたが、ベニマルの「黒炎獄(ヘルフレア)」により一撃で焼き尽くされ戦闘は連合軍の勝利で終了した。
また、別働隊としてシュナ、ソウエイ、ハクロウはクレイマンの本拠地傀儡国ジスターヴの城へ潜入していた。そこは「死霊の王(ワイトキング)アダルマン」が守護しており3人は苦戦を強いられたものの、シュナ対アダルマンの一騎討ちでシュナが勝利したことによりアダルマンとその部下たちはカザリームから受けていた呪縛から解き放たれ自由の身となりシュナに忠誠を誓う。
魔王たちの宴の場ではクレイマンの一人芝居を経て最古の魔王ギィの命令によりリムル対クレイマンの戦いにより決着をつけることとなる。クレイマンは支配の宝珠を用いて支配している魔王ミリムを配下として用いることで勝利は揺るぎないものと信じていたが、実はミリムは操られている演技をしていただけで支配されておらず、またミリムの手にかかって死亡したはずの魔王カリオンも生存しており、クレイマン自身の戦闘力もリムルたちより全く劣っており勝機はなく、追い詰められたクレイマンはさまざまな手段を講じてあがいたものの、最後は悔恨の念と共にリムルに捕食され魂も含め完全に消滅した。
クレイマンの消滅後、魔王フレイと魔王カリオンは魔王の座を退き魔王ミリムの下につくことを宣言、魔王ギィに認められて魔王の総数は8人となる。紆余曲折のあと、8人の魔王の総称は8番目の新魔王となった「新星(ニュービー)リムル」の命名によって「八星魔王」と決定された。
聖魔対立編
リムルからファルムス王国攻略を一任されたディアブロは周到な計略を練り、行動を開始した。行動に際しては対ファルムス王国戦で捕虜にした国王エドマリス以下3名を使役し、ファルムス王国貴族会議をテンペストの有利に導いた。
そのころ、ヒナタはテンペストへの対処について、神(魔王)ルミナスよりテンペストとの戦いは避けるようにとの指示に対し、東の商人の思惑によってリムルたちと敵対するように誘導されていたことに気づいたこともありテンペストと敵対する意志は既になかった。しかしヒナタら聖騎士団と法皇直属近衛師団との合同会議の場に届いたリムルのメッセージは何者かに改竄されており、ヒナタとの一騎討ちを望むかのようにしか聞こえないものとなっていた。ヒナタは前回リムルを襲った責任を考え、単身でテンペストに赴く意志を伝え、西方聖教会の最高顧問である「七曜の老師」たちはヒナタへ「竜破聖剣(ドラゴンバスター)」を授け送り出した。しかし、単身で出立したヒナタを心配したヒナタを慕う複数名の聖騎士たちはヒナタの後を遅れて追いかけ、またその更に後を七曜の老師たちの命令により100名の聖騎士たちが追っていた。
このとき、西側諸国を経済面から牛耳っていたグランベル・ロッゾ以下五大老は自身の戦略の邪魔になるヒナタとリムル以下テンペストを排除する目的から七曜の老師、ヒナタ部下の聖騎士、東の商人と密かに通じ抹殺に向けて水面下で動いており、手始めにファルムス王国大司教の地位にあったレイヒムを殺害しテンペスト勢の仕業に見せかけた。
ヒナタはテンペストに到着しリムルと話し合いでの解決を試みたが、七曜の老師の命令によって後続していた100名の聖騎士たちが戦闘を仕掛けたことからなし崩しに開戦、リムルと一騎討ちになる。ヒナタは苦戦し最大の奥義を破られ敗北し、最後には七曜の老師から授かった竜破聖剣が爆発、咄嗟にリムルを庇ったヒナタは瀕死の重体となった。
ファルムス王国でもディアブロの策略通り新王対前王の様相で戦闘準備が進んでいたが、ディアブロは大司教レイヒム殺害の新犯人を暴くため単身でその軍勢を止めることにし、相対した人間たちも圧倒的な悪魔公(デーモンロード)の力量を目の当たりにしたことで、恐らく真犯人は七曜の老師であることに気づいた。そのとき七曜の老師たちのうち3名が真実を知った人間たちを抹殺するためにその場へ現れた。
同時期、リムルとヒナタの元にも七曜の老師たちの2名が現れ、ヒナタの引き渡しを要求したが思念伝達によりディアブロから報告を受けていたリムルはこれを拒絶。戦闘になるがリムルは七曜の老師たちの攻撃をことごとく跳ね返し、またその場に遅れて登場した魔王ルミナスにより七曜の老師たちは粛清され、ヒナタはルミナスによって癒された。
ファルムス王国へ現れた七曜の老師たちもディアブロによって殺害され、新王エドワルドはディアブロに怯えつつ英雄ヨウムに新王の譲位を約束しファルムス王国の戦後処理は終了した。
最後に残っていた七曜の老師のまとめ役、日曜師グランも聖騎士枢機卿ニコラウスによって殺害され、七曜の老師たちの悪事は潰えたかに見えた。しかし日曜師グランはグランベル・ロッゾの精神体に憑依され操られており、肉体を失ったグランベル・ロッゾは元の肉体に戻り生存していた。本体へ戻ったグランベル・ロッゾに、孫娘であり転生体であるマリアベル・ロッゾは「魔物の町はロッゾ一族にとって危険な存在であり、潰さなければならない」と告げた。
領土掌握編
リムル、ルミナス、ヒナタらはテンペストに滞在しこれまでの経緯をお互いに説明、和解し今後について話し合いを行い、
- 神聖法皇国ルベリオスはジュラ・テンペスト連邦国を正式に国家承認する
- 神聖法皇国ルベリオスはジュラ・テンペスト連邦国と100年の友誼を結ぶ
- ルミナス教の「魔物の生存を認めない」という教義を撤廃する
…の3点が決定された。
テンペストはリムルの魔王就任を祝賀する「開国祭」の式典を行うことになり、各国首脳部へ招待状を送付したが西方聖教会筆頭騎士ヒナタが魔王リムルに敗北したというニュースも同時期に西方諸国へ伝わっており、各国は対応に苦慮していた。しかし武装国家ドワルゴン国王ガゼルはリムルが人類に敵対するはずがないと信じ、引き続きテンペストとの友好関係を続けることを宣言、神聖法皇国ルベリオスの国交も正式に開かれ、また魔導王朝サリオンも皇帝自らがテンペストへ外遊することが決定した。
リムルがテンペストへ帰国すると魔王ラミリスがテンペスト移住を強行しようとしている現場に遭遇、リムルは呆れつつもラミリスの持つ「迷宮創造」の能力で冒険アトラクションを作成出来る可能性に気づき、建設途中の闘技場の地下に作成することを決定する。これにより、
- ラミリスとその配下にテンペストへの移住を認めること、迷宮運営者として給金を与えること
- 迷宮という別次元の分離空間最下層に竜種ヴェルドラの居住地を作成することでヴェルドラが他者の害毒となる魔素の開放を我慢せず行えるようになること
- ヴェルドラの放出する魔素により自然発生する魔物を迷宮内部を徘徊するモンスターとして活用すること
- 下層階層ボスとしてアダルマンら配下のほか、魔王ミリムが捕獲してきた竜族を配置すること
- クロベエの武具試作(失敗作)品を各所に配置すること
などにより「金銭を支払って迷宮に潜り、アイテム類の取得を目的とする迷宮アトラクション」として仕上げられていった。
その後ブルムンド王国から豪商ミョルマイルが開国祭運営、テンペスト武闘大会運営の責任者としてテンペストへ移住し、正式にテンペストの幹部となった。同時期、ジュラ大森林の各部族代表たちが魔王リムルへの謁見に首都リムルを訪れる中、長鼻族(テング)の現族長カエデが幹部ハクロウの妻であり、またカエデの娘であるモミジがハクロウの娘であることが明らかになった。
謁見終了後、リムルはソウエイに命じて調査させていた「ジュラ大森林に住むエルフを強制連行しエルフ奴隷として奴隷売買を行っていた犯罪組織」について報告を受けたが、この奴隷商会が「勇者マサユキ」と名乗る者によって滅ぼされ、勇者マサユキは救出したエルフたちを連れてテンペストへ訪れる、とのことであった。しかし勇者マサユキは魔王討伐を行う心づもりであるという噂もあり、マサユキの名前から召還者であることを予測したリムルは話し合いの場で解決することを望み一切の手出しを禁じた。
魔都開国編
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- 節出典:[48]
魔人暗躍編
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- 節出典:[49]
勇者覚醒編
![]() | この節の加筆が望まれています。 |
- 節出典:[50]
国家と登場人物
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公式参考資料集8.5に記載のあるキャラクターについては名前横に記載ページ数を記した参考文献として付記し、以下の各解説文末注記からは省いた。
また、国家解説の下に各国所属(または在籍)人物を置くことで登場人物を分類した。
ジュラ・テンペスト連邦国
ジュラ・テンペスト連邦国、略称:魔国連邦(テンペスト)は魔人リムルを盟主としてジュラの森に住む魔物種族の集落が連携・同盟した大同盟国家[51]。
ジュラの大森林全域を領土とするテンペストは世界の中心に位置している[52]。
また、テンペストは人間と魔物の友好を目的としている[52]。
- リムル=テンペスト[53] / 妖魔族(スライム)[54] ⇒ 魔粘性精神体(デモンスライム)
- 主人公。異世界の人間(日本人)である三上悟という37歳のサラリーマンが通り魔に刺されて死亡し、スライムに転生した。その後、異世界で最初に縁を持った同郷人である井沢静江(シズエ・イザワ)を吸収したことによりシズの姿をやや幼くした容姿として人化する能力を身につけた[55][注釈 1]。人化した際は銀髪金眼の愛くるしい少女よりの中性的な容姿となり、黒を基調とした獣毛獣皮のコートなどを身につける[注釈 2]。
- 名付けした配下の魔物たちを家族のように思っており、配下が1人でも欠けると精神のバランスを崩す可能性が高いことが配下の一人であるシュナから指摘されている[注釈 3]。
- 交友関係として暴風竜ヴェルドラとは魂の回廊を繋いだ親友、魔王ミリムとは親友の間柄を持っている。
- 呼吸を必要とせず、周囲の魔素を取り込んで活動している。五感のうち、触覚以外を持ち合わせていないため、人化していない時は魔力感知で知覚している。
- 以下に異世界への転生時に獲得した能力を記す。
- 種族「スライム」
- 死亡時に血が足りなくなると人は死ぬということを考えていたために「血液が不要な身体」であるスライムへ転生することになった[58][59]。
- 溶解、吸収、自己再生の固有スキルを内包しているが、後に「捕食者」の機能である「擬態」と統合されて消失[60]。
- 大賢者(エイチアルモノ[61])
- 死亡時に童貞であったため、「30歳まで童貞だったら魔法使いになれる」という俗説から、もうすぐ賢者、大賢者も夢じゃないなどと考えていた結果、修得した[58][59]。
- 本来は疑問や会話の応答などは出来ないが、自己改造を行い、進化時などに響く【世界の言葉】の機能の一部を流用することで応答をすることが可能となった[15]。このスキルは、知覚速度を通常の千倍に加速させる『思考加速』、対象の解析や鑑定を行うことができる『解析鑑定』、解析したい事象を自分の思考と切り離して演算を行うことができる『並列演算』、呪文の詠唱が必要な魔法等を無詠唱で行使できるようになる『詠唱破棄』、この世界において、隠されていないあらゆる事象を網羅する『森羅万象』を内包する。会話、応答はするものの、機械的で自我は持たない[58]。一方で自我があるかのような発言を見せる場合がある[19][62]。のちにシズを捕食した際に獲得した『変質者』を統合し、自我を持つアルティメットスキル『智慧之王(ラファエル)』に進化した[61]。
- 捕食者
- 同じく童貞由来で習得。対象を体内に取り込む「捕食」、取り込んだ対象を解析、研究、またアイテムを創造する「解析」、捕食対象を収納したり、解析で作成たものを収納する「胃袋」、取り込んだ対象のうち、解析に成功したものを再現する「擬態」、解析の及ばない有害な効果を収納し、無害化の後に魔力に還元する「隔離」の効果を有する[15]。
- 刺突耐性、物理攻撃耐性、痛覚無効
- 死因が刺殺だったことから獲得。
- 電流耐性、麻痺耐性
- 死に際にハードディスクを水に沈めて電気を流して消去して欲しいという願いから代行措置として獲得。
- 熱変動耐性
- 死に際に傷口が熱いと思ったことから「耐熱耐性」を、だんだん体が寒くなっていったことから「耐寒耐性」を獲得[58]。両特性を獲得したことからスキルが進化し、獲得した[58]。炎の巨人(イフリート)が放った炎系最上位範囲攻撃を無効とする防御力を持つが[19]、「無効」ではない。
幹部
- ベニマル(紅丸)[63][64] / 大鬼族(オーガ) ⇒ 鬼人族(キジン) ⇒ 妖鬼(オニ)
- 元はジュラの森にあったオーガ一族の里を治めていた族長の息子で、シュナの兄。
- オークロードの侵攻によって故郷を滅ぼされ、脱出して来た先でリムルと出会い黒幕と誤解して戦闘、敗北しさまざまな利害を考慮した末に一族全てを率いリムルに忠誠を誓う。
- 侍大将としてオーガ300名の戦闘集団「紅炎衆(クレナイ)」と、ホブゴブリン3000名の強襲打撃部隊「緑色軍団(グリーンナンバーズ)」を率いる。地位と実力のみならず、優れた容姿も備えているため、多くの女性からアプローチを受けている。
- ソウエイ(蒼影)[65][64] / 大鬼族 ⇒ 鬼人族 ⇒ 妖鬼
- 元オーガ一族の家臣でリムル直属の隠密集団「藍闇衆(クラヤミ)」首領。情報収集に長け戦闘力も高い。性格は冷酷でリムルの「雑魚であっても無闇に殺すな」という命令を徹底的に甚振ったのちに回復薬を与えて放逐するという手順で実行している。
- シオン(紫苑)[66][64] / 大鬼族 ⇒ 鬼人族 ⇒ 悪鬼(オニ)[44]
- 元オーガ一族の家臣でリムルの筆頭秘書。外見はクールビューティーというイメージだが、実際には脳筋思考の持ち主。そのため秘書の実務能力ではシュナに劣る。
- 戦闘時には「剛力丸」と名付けた大太刀を愛用している。料理にすら使用するが腕前は戦闘とは雲泥の差[注釈 4]。
- ファルムス王国配下の異世界人による襲撃を受けた際に非戦闘員を含む住民と共に死亡するが、魔王進化中のリムルの意を受けた智慧之王に蘇生処置を施された結果、不死身の半精神生命体となる。
- 作中でシオンのみ「妖鬼ではなく悪鬼」ということになっている[44]。
- 自身同様に蘇生された約100名の不死の戦闘集団「紫克衆(ヨミガエリ)」を率いる。
- シュナ(朱菜)[68][64] / 大鬼族 ⇒ 鬼人族 ⇒ 妖鬼
- 元はオーガ一族の姫で、ベニマルの妹の才女。
- 高い洞察力と解析スキルを持ち、格上であるアダルマンを魔法スキルの効率的な運用、魔物でありながら神聖魔法の駆使などで下し勝利を収めている[69]。
- ほとんど役に立たない秘書であるシオンに代わって秘書業務を全て管理している。
- ハクロウ(白老)[70][64] / 大鬼族 ⇒ 鬼人族 ⇒ 妖鬼
- 剣鬼の異名を持つオーガ一族の家臣。比類なき剣技の達人で剣鬼の異名を持ち、朧流の異世界人であった荒木白夜(ビャクヤ・アラキ)の孫[46]。
- 魔国連邦の幹部以外にもドワーフ王ガゼル・ドワルゴなど、さまざまな者に剣技を指南する「指南役」を務めている。
- 後に実子となる娘モミジがいることが判明、新たな弟子のひとりとして加えることとなった[71]。剣術のみならず、料理にも造詣が深く魚の解体や寿司を握るなどの板前技能も持っている[48]。
- ゲルド[72] / 豚頭将軍(オーク・ジェネラル) ⇒ 猪人族(ハイ・オーク) ⇒ 猪人王(オークキング)
- 元はリムルに敵対・敗北した豚頭帝(オークロード)から豚頭魔王(オークディザスター)へ進化した魔王ゲルドの息子で、名付けの際にリムルが敗北した父親「ゲルド」の名前を引き継がせた。ハイオーク5000名からなる「黄色軍団(イエローナンバーズ)」を率いる。
- 真面目で義理堅く職人肌で、魔国連邦から各国に伸びる道路敷設業務ほか国家建築事業関係を一手に引き受けており決して欠かすことの出来ない人材となっているほか、戦闘では防御特化の恐ろしく硬い防御力を活かした壁役を担う戦い方を行う。
- 現在はリムルが設計し、魔王ミリム、元魔王フレイ、元魔王カリオンの居城とある摩天楼高層建築物の建築に従事しており[73]、リムルらから「戦闘には参加させない、与えられた職務を優先して欲しい」という願いから以後戦闘参加していない[44]。
- ディアブロ[74] / 悪魔族(上位魔将(アークデーモン)) ⇒ 悪魔公(デーモンロード)[40]
- 魔王ギィ・クリムゾンと同格・同郷の悪魔で、かつては「原初の黒」と呼ばれた悪魔系統の筆頭。
- 「個々の強さを最強とすることに執着する戦闘狂である悪魔族」でありながら、強さに執着がない、という珍しい悪魔系統[44]。
- リムルの魔王覚醒直前に配下2名と共に現世に召喚され、後にシオンたち死亡者蘇生のために配下2名を提供したことからリムルに名を与えられた。
- 強さとしてはリムルに次ぐ実力で、名付けの際に「覚醒魔王として魔人のころより10倍に達した(リムルの)魔素の半分をごっそり持って行かれた」とあり、他の幹部たちとは一線を画している。11巻では原初の悪魔「白(ブラン)」「金(ジョーヌ)」「紫(ヴィオレ)」の三人とそれらの配下を勧誘してきた。
- 名前の由来はスーパーカーシリーズ[40]。
- テスタロッサ、ウルティマ、カレラ / 悪魔族(上位魔将(アークデーモン)) ⇒ 悪魔公(デーモンロード)[50]
- 原初の悪魔「白(ブラン)」「金(ジョーヌ)」「紫(ヴィオレ)」と呼ばれていた3体。魔国連邦の発展に伴い、新たに責任者が必要な状況に対してディアブロが勧誘してきたのだが、その実ディアブロ自身がリムルの側を離れたくないという理由で仕事を押し付けるために連れてこられた。リムルを直に見たことで臣従を決め、配下の悪魔・700体と共に名付けを受けたのち受肉。魔国連邦最大の戦力にして恐怖の象徴「黒色軍団(ブラックナンバーズ)」となる。リーダー格の3名はそれぞれの副官と共に官職に就く。
- 「白」こと、テスタロッサは副官のモス、シエンを従えて評議会に出向する外交武官となる。
- 「紫」こと、ウルティマは副官のヴェイロン、ゾンダを従えて検察庁検事総長となる。
- 「金」こと、カレラは副官のアゲーラ、エスプリを従えて司法府最高裁判所長官となる。
- リグルド[75] / 小鬼族(ゴブリン) ⇒ 人鬼族(ホブゴブリン)
- 最初にリムルに接触したゴブリン一族の村長で、最初にリムルに忠誠を誓い配下となった最古の家臣で最古の幹部。
- 初登場時には老人だったが名付けにより若返り、大柄な壮年の大男となったほか、一族全員が種族進化しホブゴブリンとなった。
- ゴブリンロード、後にゴブリンキングにランクアップ。主に行政を中心とした責任者として力量を発揮し、司法・立法・行政・生産管理を担当する4人のゴブリンロード(ルグルド、レグルド、ログルド、リリナ)と共に魔国連邦をまとめている。
- ゴブタ[76] / 小鬼族[38] ⇒ 人鬼族
- ゴブリン村に住んでいたゴブリンのひとりで、リムルの名付けの際にホブゴブリンへ進化したが進化後も見た目がさほど変わっていない[77]。
- 脳天気で褒められるとすぐに調子づくお調子者だが、やるべき時を見誤らない頑張り屋でもある[77]。
- 周囲からはムードメーカーとして可愛がられており、嵐牙狼の召喚術を最初に成功させる、専用武器である魔法武器を使いこなすなどその才能を見せている。
- ランガ配下の分身体と自身の配下のホブゴブリン部隊がたまたま同数に近かったことから1人1匹のコンビを組むことになり[16]、その結果狼鬼兵部隊(ゴブリンライダー)の隊長の座に就いた[77]。後には街の警護、戦闘時の露払い役として働いている[77]。
- リムルの部下であり悪友のような立場で仕えている[78]。
- ランガ(嵐牙)[79] / 牙狼族 ⇒ 嵐牙狼族(テンペストウルフ)⇒ 黒嵐星狼(テンペストスターウルフ)
- リムルのペットとして常にリムルの影の中に潜んでいる強力な魔物の狼。見た目は巨大かつ威圧的。
- リムルとの最初の縁は当時の牙狼族のボスであった父親に率いられ、リグルドが治めるゴブリン村を襲ったことから[16]。
- リムルが防衛に助力し、父が敗北・死亡したことから一族の長となり、リムルに服従することを選び一族もろともに絶対の忠誠を誓う[16]。
- ガビル[80] / 蜥蜴人族(リザードマン) ⇒ 龍人族(ドラゴニュート)
- 初登場時は「名付き」ながらリムル以下幹部全員を下に見る実力を計れない小物として登場。ジュラの森の水辺に領土を構えるリザードマン王国の首領の息子[28]。同じくリザードマン族のソーカは妹。
- そのお調子者で傲慢な性格から、ゲルミュッドに唆され、リザードマン王国で内乱を起こした挙句オークロード軍に敗走[81]。後に父アビルから勘当を申し付けられ故郷を追放されたため、リムルを頼って魔物の町に定住し現在に至る[82][83]。
- ガビル及び共に来たリザードマン戦士団の全員がリムルによる名付けによって龍人族(ドラゴニュート)へと進化を果たし、戦闘力と防御力が大幅に向上した[83]。男性はリザードマンをベースにし、龍のような翼と角が生えた個体へ、女性は人間のような外見に男性と同じく翼と角が生えた個体へ変化した[83]。
- ちなみに、リムルは彼にもう少し反省させるため、すぐには新たに名付けるつもりはなかったが、名前を呼んだことで命名主が上書きされた[83]。実はこれは大賢者による実験だったようで、ヴェルドラはおろか試行した大賢者ですらできるとは思っていなかった[84]。
- 調子に乗ってバカな失敗をすることもあるが、後に開発部門担当として幹部に認められた[85]。
- ガルド・ミョルマイル[86] / 人間
- 初登場時はブルムンド王国王都の一角に屋敷を持つ大商人[87]で、後にリムルの作った回復薬を縁に首都リムルへ移住し、テンペストの財務統括部門と広報宣伝責任者として幹部に取り立てられることになる。
- 作中、人間として初の幹部就任であり初の文官であることからさまざまなトラブルが心配されたが、ミョルマイルの持つ人心掌握術の前では全て杞憂だった[46]。
配下
幹部以下の住人および各幹部の配下。
- リグル[88] / 小鬼族(ゴブリン) ⇒ 人鬼族(ホブゴブリン)
- リグルドの息子で警備隊長。「リグル」は元々牙狼族との戦いで戦死した兄の名で、リムルの名付けによって引き継いだ。ベニマルと共に獣王国への使者も務める。
- ソーカ(蒼華)[89] / 蜥蜴人族 ⇒ 龍人族
- ガビルの妹で元リザードマン王国の首領親衛隊長。ソウエイを敬愛しており、ガビルの監視役として魔物の町へ移住した際に自ら配下になることを希望しソウエイの副官となる。開国祭では武闘大会の実況をノリノリで務めていた。
- 兄であるガビルと会えば必ず言い争う様子を見せるが、実際は仲の良い兄妹である。
- アビル[90] / 蜥蜴人族 ⇒ 龍人族
- ガビル、ソーカの父でありリザードマン王国の首領。オークロードとの戦いの後にリムルからの名付けを受ける[91]。その後、人の姿に近い龍人族へと進化する[71]。以後、リザードマンの中から龍人族が誕生するようになる[91]。
- 戦端に際して反逆したガビルを勘当、一族追放に処したが内心は息子の行く末を心配している。後にリムルの魔王就任祝いに首都リムルを訪れた折、リムルの計らいもあり親子二人での話し合いをすることができた[71]。
- カイジン[92] / ドワーフ
- 元武装国家ドワルゴンの鍛冶師であり、制作物は超一級品で人間の国にも名が知れ渡っている鍛冶職人。庶民出身[93]。
- 王宮騎士団工作団団長を務めていたが、副官であったベスターの独走によって失敗し頓挫した魔装兵計画の責任を押し付けられ、軍を去ることになる[93][17]。
- リムルが武装国家ドワルゴンを訪れた際に縁があり、ベスターとのいざこざを機に職人を探していたリムルの元に身を寄せることを決め、追随するように幼馴染であるガルム、ドルド、ミルド三兄弟も付いていくことを決めた[17]。王国追放後、テンペストでは生産関係の取りまとめを行う職務についている。
- ガルム、ドルド、ミルド三兄弟[92] / ドワーフ
- ドワーフ王国居住時に採掘作業従事中の事故で負った致命傷をリムルが提供した回復薬によって救命されたことに恩義を感じており、その縁からドワーフ王国を追放されたことを機にテンペストへ移住した。
- ガルムは防具職人で移住後は衣類生産担当、ドルドは細工職人で移住後は道具生産担当、ミルドは建築・芸術担当。
- クロベエ(黒兵衛)[94][64] / 大鬼族 ⇒ 鬼人族 ⇒ 妖鬼
- 元オーガ一族の鍛冶師。戦闘能力もあるが基本的には能力の指向は生産方面に向いており、一族の持つ刀は全てクロベエが打ったもの。
- テンペストではリムルの刀を打ったりとカイジンと共に生産関係を担っている
- 同じ鍛冶師であるカイジンとは気が合い、共同でさまざまな魔法剣を開発したりといった技術開発、および弟子の育成による生産力向上を行っている。
- 進化の際も他の同族とは違い戦闘力ではなく生産に特化した能力を獲得した。
- ベスター[93] / ドワーフ
- カイジンと同郷であり、カイジンが故郷を追われる原因を作った元悪辣大臣。貴族出身。幼少のころ、凱旋するガゼルに憧れて将来仕えることを心に誓う[95]。
- 王宮騎士団工作団の副官であったころ、魔装兵計画にてカイジンと意見が衝突し、焦って独走の後に失敗。その責任をカイジンになすりつけたうえ、軍の幹部まで抱き込んで嘘の証言までさせ、カイジンを軍から去らさせた[17]。
- その後もカイジンへの嫌がらせは続き、陥れるようと画策していたが、ドワーフ王であるガゼルには魔装兵計画時点も含めた全ての企みがバレており、またドワーフを上回る技術力を持つリムルを武装国家ドワルゴンより追放してしまうことにもなったため、責任を問われ免職、王宮への立入禁止となった[17]。
- 後に才気ある者を遊ばせておくのを惜しんだガゼル王によって、ドワーフ王国とジュラ・テンペスト連邦国の相互技術提供の約束を取り付けたあとに連れてこられる[83][96]。これまでの全てを反省してリムルとカイジンに謝罪し、和解[96]。開発職としてテンペストで生きる道を選んだ[96]。
- 元々は精霊工学を専門とした研究肌の職人で[96]、権力闘争などより研究している方が向いていた人物。研究員となってからは以前とは見違えるように生き生きとしており、リムルのアイデアを元にカイジン、クロベエ、ベスターの3人が共同開発した品々はテンペストの発展に欠かせないものとなっている。
- また武装国家ドワルゴンへの連絡役としての側面も持っており、武装国家ドワルゴン直通の連絡水晶球操作担当でもある。
- モミジ[97] / 長鼻族(テング)
- 長鼻族長老カエデの娘で長の代理を務める。漢字では「紅葉」と表記[71]。
- リムルの魔王就任後、クシャ山脈の天狗の隠れ里へリムルの名代として訪れたベニマルを出迎えた。
- ベニマルの失態からの騒動の後、母親であるカエデがベニマルの提案を呑む条件としてカエデとの結婚を提案するも、ベニマルは本案件を一旦持ち帰ることとなった[71]。
- 後にリムルとの会談のために首都リムルへ来た折、実の父であるハクロウと対面の後、弟子入り。その後、ベニマルの妻となる決意を表明。ベニマルに好意を寄せているアルビスらと妻の座巡る攻防の幕開けとなった[71]。
- カエデ[97] / 長鼻族
- テング族の長老でありモミジの母。漢字では「楓」と表記[71]。
- 300年ほど前にオーガ族の里でハクロウに一目惚れし、一夜の契りを結んだ結果、モミジが誕生した。
- モミジを長期間胎内で育てて力の大半を託し、15年ほど前に産んで"名"を与えたため、膨大な魔素量の殆どをモミジに託すこととなった。そのため死を待つだけの身となり、普段は床に臥せっている[71]。
- フラメア[7] / 兎人族(ラビットマン)
- スピンオフ漫画作品「魔物の国の歩き方」の主人公[98]。ジュラの森に住む兎人族の娘[46]。リムルが魔王就任後に忠誠を誓った兎人族族長の実娘でもある[46][99]。非常に好奇心が旺盛で、一緒にやってきた父親とは別行動で魔国連邦を探索していた折[46]、審美眼と解析に特化したユニークスキル『好事家(モノズキ)』を持つことをリムルに着目され[100]、リムルより「魔国連邦のガイドブック作成」を頼まれる[101]。
迷宮(ラビリンス)
テンペストに移住した魔王ラミリスは闘技場の地下に自身の力が及ぶ限り配下が不滅となる特殊な全100階層の迷宮を作り出した[46]。以後、ここにラミリスの配下が住むことになった[46]。また、この迷宮の最下層にヴェルドラの棲家を、一部階層に獣人、エルフなどが住居を置き、その他多目的ホールとして使われているほか、集客用の冒険を行うダンジョンとしても使われている[46]。
- ラミリス[102] / 精霊族 ⇒ 妖精族(ピクシー)
- 元精霊女王で八星魔王のひとり。過去に魔王ギィ・クリムゾンと魔王ミリム・ナーヴァの争いを仲裁した際、力の大半を失って堕天し定期的に記憶を保ったまま転生する妖精に堕ちた。
- 最も古い魔王の一人であり年齢は数千歳以上。原初の魔王であるギィ、ミリムは当然のこと、第二世代以下の多くの現魔王も過半が友達という交友関係を持っているが、転生後は記憶を引き継ぐとはいえ、幼い容姿に精神が引きずられ言動も行動も幼くなってしまう。
- 初めて魔国連邦を訪れた際にヴェルドラが読んでいた漫画の魅力に取り憑かれ、ヴェルドラを漫画の師匠として慕うようになる。
- 出自が精霊であったことから精霊工学に詳しく、WEB版番外編ではヴェルドラと共に異世界で精霊工学を応用した機械外装を組み上げ現地人を驚愕させていた。
- リムルと初めて出会ったウルグレイシア共和国にあった自身の管理する迷宮で、最強と自負していた自慢の護衛ゴーレムを破壊された際にリムルに代わりの護衛を作成させる約束を取り付け、その後悪魔を宿らせた魔鋼人形であるベレッタを作成させることに成功している[103]。
ラミリスの配下
- ベレッタ[104] / 悪魔族 ⇒ 魔将人形(アークドール)[38] ⇒ 聖魔人形(カオスゴーレム)
- 護衛を失ったラミレスのためにリムルが造形した、魔鋼製の球体関節人形へ召喚した上位悪魔を宿らせることで誕生した人形の戦士。普段は仮面によって素顔は隠されている。
- 魔王達の宴(ワルプルギス)の際に忠誠心がラミリス、リムルの双方へ向いていることを魔王ギィに見透かされ、半ば強要される形でラミリスへの忠誠を誓った。
- 名前の由来は拳銃のベレッタM92F[38]。
- トレイニー、トライア、ドリス[105] / 樹妖精(ドライアド)
- ジュラの森を管理するドライアドの種族で森林内での出来事を樹木経由で全て把握している。本体は大樹であり思念分身体を動かすことで自在に動いていたが消耗が激しくあまり長期間本体から離れることが出来なかった。
- 魔国連邦の前身となる、オークロード侵攻の危機の際に出来た「ジュラの森大同盟」の締結時に盟主リムルに忠誠を誓い配下の一員となった。
- 魔王ラミリスが精霊女王だった時代には配下であった縁で、魔王ラミリスの魔国連邦移住の際には自ら一切の世話を引き受け配下に戻る道を選んだ。
- トレイニーのみ、後日リムルが作った精霊魔核に本体霊体を移し、抜け殻となり枯死した元本体の大木を素材に人間サイズの木人形に核を宿らせることによりウッドゴーレム状態となり自在に移動可能となった。また姉妹3人全員がラミリスの作った迷宮に移住し正式にラミリス配下への移籍がなされた[46]。
迷宮のボス
- ゼギオン[106] / 魔蟲
- ジュラの森で自ら死ぬほどの怪我をしながらもアピトのそばを離れず守護する姿に感動したリムルが2匹とも助けて名付けした。
- その後、アピトと共にラミリスの作った迷宮に住むことになる[46]。
- 卓越した戦闘センスと『智慧之王(ラファエル)』が制限なく行った超進化の結果、リムルの知らない間に恐るべき実力を持つ迷宮最強の存在と化しており、幹部最強の三人の一人に数えられるようになる。
- アピト[106] / 軍団蜂(アーミーワスプ)
- 軍団蜂の女王。ゼギオンと共にラミリスが闘技場の地下に作った迷宮に配置され、蜂蜜の採集場を作った[46]。
- ゼギオンからは妹と認識されており彼の前でだけはおとなしいが、ゼギオンが居ない場合はその女王様な性格を露にする。
- クマラ[106] / 妖狐
- 元は魔王クレイマンの配下で「母指の九頭獣(ぼしのナインヘッド)」と呼ばれていた妖獣。ワルプルギスでの対クレイマン戦の最中にリムルによって支配の呪法を解呪され保護された[107]。後にリムルに名付けられた際に3本だった尾が九尾まで進化し、ラミリスが作った迷宮のボスとなった。廓言葉を喋る。
- アダルマン[106] / 死霊(ワイト)
- 元々は神聖法皇国ルベリオンの枢機卿だったが七曜の老師の謀略により落命したが、親友ガドラから輪廻転生の魔法実験を受けていたため死霊へ転生した[108]。
- 「生前が司教だったため、死後に死霊と化した後でも聖属性魔法が使える」という特技を持つことをシュナに気付かされた[109]。
- 「見た目が死霊そのままのため、夜に出会うと驚く」「リムルを神、シュナを神に仕える姫巫女として崇める[106]ため鬱陶しい」といった理由により、迷宮内のボスとして隔離された[46]。
- ヴェルドラ=テンペスト
- #竜種参照。
武装国家ドワルゴン
武装国家ドワルゴンはドワーフが集まって建国された王国で、洞窟内に建国されているため食料自給率に難があることから、これをドワーフ固有の技術力を背景とした高い技術力により加工製品の生産輸出によって補っている武装中立国家[110]。
- ガゼル・ドワルゴ[111] / ドワーフ
- ドワーフ王国「武装国家ドワルゴン」の3代目国王。深層意識まで読み取る読心スキルを有する。当初は心を読まれているとは知らないのに表層意識までしか読めないリムルを「暴風竜のような怪物」と認識して警戒していたが、魔国連邦と最初に国交を結び、以後も最後まで同盟国として全ての面で味方に付きリムルを後押しした。見返りとして回復薬を初めとする魔国連邦の技術力を相互提携する技術交換条約を締結したほか、ドワーフ王国とテンペストを結ぶ街道の整備を、全額テンペスト負担で敷設・整備させている。
- 子供のころにジュラの森で迷った際に剣鬼ハクロウと出会い剣技を学んだ過去があるため、同じくハクロウを剣指南役として剣技を学んでいるリムルをことごとに「弟弟子」と呼ぶ。
獣王国ユーラザニア
獣王国ユーラザニアは魔王カリオンが支配していた獣人族中心の国家[112]。魔王カリオンが魔王の座を辞し、魔王ミリムの臣下となったことで#失われた竜の都の属国領土となった[113]。また、その際に戦禍復興支援をリムルが申し出たことから、テンペストとは永世友好国となった[114]。
- カリオン[115] / 獣人族(ライカンスロープ)[116]
- 獅子王(ビースト・マスター)。魔王ミリムと戦い敗北し、魔王として立つ力量が自分にないことを認め魔王の座を降り、臣下共々魔王ミリムの配下となる道を選んだ。
- グルーシス[117] / 獣人族
- 狼の獣人で、獣王国ユーラザニア使節団代表の一人としてリムルの元に訪れた。いろいろあってヨウムPTの重要職として潜入中であったクレイマン配下のミュウランに惚れ、またミュウランが惚れた相手であるヨウムと親友の間柄になる。
- ファビオ[118] / 獣人族
- 黒豹の獣人で三獣士の一人。三獣士中唯一の男性獣人。獣王国ユーラザニアの正式な使者として首都リムルに乗り込んで来たが、その場に居合わせたミリムに沈められた。その後短絡的な気性を中庸道化連に利用され、作中最初の暴風大妖渦(カリュブディス)に変化させられた。
- 解放後は自らを救ったリムルに恩義を感じ、カリオンに忠誠を誓いつつもリムルに恩返ししようと動いている。また利用される原因となった短絡さを恥じて冷静さを身に付けようと努力している。
- スフィア[118] / 獣人族
- 白虎の女性獣人で三獣士の一人。他の三獣士と共に現在はカリオンの配下でありつつ大恩あるリムルに従っている。血気盛んで怖いもの知らず。
- アルビス[119] / 獣人族
- 女性の上半身に黒い大蛇の下半身を持つ半人半蛇の獣人で、獣王国ユーラザニアの最高幹部三獣士のまとめ役。カリオン配下だが、他の三獣士と共に首都リムルに滞在しリムルを助けている。クレイマンの策略で暴風大妖渦(カリュブディス)と対峙した際にベニマルの圧倒的な力に助けられた際にベニマルに惚れ、以来ベニマルの妻となるために努力している。
- また、同様にベニマルの嫁になると宣言したモミジに対しては即座に攻撃を仕掛けた[46]。
天翼国フルブロジア
天翼国フルブロジアは魔王フレイが支配していた有翼族(ハーピィ)中心の国家[112]。魔王フレイが魔王の座を辞し、魔王ミリムの臣下となったことで#失われた竜の都の属国領土となった[113]。
- フレイ[73] / 有翼族(フルフロシア)
- 有翼族の女王であり魔王の一人だった。自らの力不足を感じ、リムルの魔王就任を機に魔王の座を返上し、カリオンと共にミリムの配下に入った[112][120]。ミリムの配下にはなったが国王としての経験は伊達ではなく、仕事を放り出してはテンペストで遊んでいるミリムにとってはリムルとは別の意味で勝てない相手となっている。
ブルムンド王国
ブルムンド王国はジュラの大森林に接する小国で、西方評議会の加盟国である[87]。テンペストに最も近い人間の国で、ドワルゴンに続いてテンペストの友好条約を締結した[87]。
- フューズ[121] / 人間
- ブルムンド王国自由組合の支部長(ギルドマスター、ギルマス)。カバルたち3人の冒険者の直属上司。
- 元冒険者でA-ランクの実力者でもある。魔物の町を作ったリムルを警戒しテンペストを訪れたが、滞在するうちに信用するようになり心からの協力関係を結んで動くようになった。
- カバル、ギド、エレン[122] / 人間(エレンのみ耳長族(エルフ))
- フューズを直属の上司とする3人組の冒険者(通称三馬鹿)。カバル(盾役)をリーダーとしてギド(盗賊)、エレン(本名エリューン、魔法使い)の構成。ランクはBランク。
- 魔物の町を調査するためにジュラの大森林を冒険中、同行を申し出たシズと共に出会ったモンスターと戦闘中にリムルの仲間たちに救われ縁を持った[19]。
- その後のシズの暴走にも関わっているが、シズが死亡しリムルに吸収される場面には立ち会っていない[19]。
- 実はエルフの魔導王朝サリオン大公爵家の令嬢であるエリューンとその護衛である人間のパーティで、護衛であるカバル、ギドは本来のAランクの実力を隠しBランクと偽っている。
- エレンはシオン死亡後、リムルが覚醒魔王になるきっかけとなる重要情報を与えた。
ファルムス王国
ファルムス王国は西方諸国の中でも最上位に近い大国である[123]。西方諸国とドワーフ王国を結ぶ交易路の玄関口に位置し、貿易中心国家として栄えていたがテンペストへの侵略戦争を行い敗北したことにより、戦争主導者であったエドマリス王の退位を含む混乱が発生している[123]。
- ヨウム[124] / 人間
- 元はしがない冒険者パーティのリーダー。しかし人を惹きつける魅力と確かな統率力を持っている[38]。リムルの謀略により勇者となりファルムス王国を簒奪することが決定してからは英雄となるための最低限の強さを手に入れるために剣鬼ハクロウの元で修行しAランクとなり、上位魔人と互角に戦えるほどの力を得た[38]。
- 英雄となるまでの過程で一生を添い遂げることになる魔人ミュウランと縁を結んだほか、生涯の親友となる魔人グルーシスとも知り合った。
- ミュウラン[125] / 人間 ⇒ 魔人
- 魔王クレイマンの元部下で、ヨウムパーティの一員。リムルによりクレイマンに死亡したと思わせる策略でクレイマンの呪いから解放されリムルに忠誠を誓った。
- 自身の死を厭わず愛するヨウムを助けようと、クレイマンの命令に従順に従ったことがシオンらテンペスト住人が犠牲となる原因となった。
- ヨウム以外にもグルーシスからも愛を語られている他、ヨウムの仲間たちからも慕われている。
- エドマリス、エドワルド[126] / 人間
- エドマリスはファルムス王国を治める強欲な国王で、ジュラの大森林に侵攻したことでリムルの怒りを買い2万の軍勢全てを失った挙句、復活したシオンの手で肉塊に肉体改造されファルムス王国へ送還される。その後肉塊状態を治療したディアブロの傀儡となり王座を降り、英雄ヨウムを後継者に指名した。
- エドマリスの弟であるエドワルドは王座を求める野心を七曜の老師グラン、三巨頭ダムラダに利用され一度は王座に着いたものの、ディアブロへの恐怖によりヨウムへ譲位することを承認した。ヨウムの側役として甥であるエドガーを仕えさせている。
- ラーゼン、レイヒム、フォルゲン[126] / 人間(ラーゼンのみ魔人)
- ラーゼンは他人の体に憑依しつつファルムス王国へ何百年も仕えている宮廷魔術師長で、ファルムス王国へ召喚された異世界人であった田口省吾(ショウゴ・タグチ)の肉体を乗っ取り魔人になったが部下の殺害に怒り狂うリムルへの脅威によって最終的にはファルムス王国を捨てテンペストへ恭順する意志を示した。その後は新たな王として擁立されたヨウムを助けている。
- レイヒムは元々は西方聖教会に属しニコラウスに仕える立場で、西方聖教会ファルムス王国最高司祭の立場にあったが、ジュラの大森林への侵攻の際にエドマリスらと共にリムルに捕らえられ捕虜となった挙句、ディアブロの計画を邪魔するために七曜の老師に暗殺された。
- フォルゲンはかつてラーゼンにより召喚された異世界人であり、ファルムス軍騎士団長の立場かつラーゲンの親友であったがテンペスト侵攻時にリムルによって殺害された[40]。
- 田口省吾(ショウゴ・タグチ)、橘恭弥(キョウヤ・タチバナ)、水谷希星(キララ・ミズタニ)[127] / 人間
- ファルムス王国によって数年前に召喚された日本人の異世界人で、凶暴、快楽殺人者など全員が対人欠陥を持つ[40]。
- テンペスト侵攻時にシオンらを殺害した実行犯たちだったが、後にテンペストの幹部たちと相対した際に全員が死亡した[注釈 5]。
イングラシア王国
イングラシア王国は大陸のほぼ中央に位置しており、西側諸国の交易路の要所であり、自由組合の本部、西方聖教会の実務拠点などが置かれている[128]。
- 井沢静江(シズエ・イザワ)[129] / 人間 ⇒ 炎の魔人[130]
- リムルの人型時の姿の元となっている儚げな美少女の姿を持っていた元日本人の女性。劇中ではシズと名乗る[131]。
- 東京大空襲下の炎上する東京から魔王レオン・クロムウェルにより異世界に召喚された[132]。この時、焼夷弾によって全身に大火傷を負った状態で召喚されたため、『炎熱操作』『炎熱攻撃無効』のスキルを獲得した[132]。
- レオンは一度は見放したものの、炎への適正を見抜いたため上位精霊である炎の巨人(イフリート)を召喚し、肉体を与えるために憑依させた。生き延びるためにイフリートが憑依することを許可したものの、身体を奪われるのを嫌ったことで『変質者』を獲得し、身体は支配されたものの、自我を保つことが出来た[132][131]。このことから自分を人間として見ていないレオンへの強い憎しみを持つこととなった[132]。
- 数年後、自分の意志である程度動けるようになったため、イフリートとの共生がうまくいっていると思っていたが、イフリートが暴走[131]。仲良くなった少女と風狐を炎によって灰も残らず焼き尽くしてしまい、人並みの幸せも叶えられないことに絶望する[131][130]。
- 後にレオンの城の一つにやって来た勇者に保護され、イフリートを抑え込む効果を期待できる抗魔の仮面を贈られた。その仮面を被ることで魔人の力を自分の意志で使いこなせるようになり、勇者とともに冒険者として活動し、いつしか「爆炎の支配者」という異名を持ち尊敬を集める[133][130]。
- シズを残して勇者が旅立ったあとは、勇者と同じように苦しんでいる人を助けたいと諸国を巡り、英雄と呼ばれるまでの存在となる[133]。
- しかし、肉体的には加齢していなかったが、精神力は衰えており、ドラゴンに襲われた町を助けるためにイフリートを呼び起こしたところ、代償として一週間もの昏睡状態に陥ってしまった[133]。このまま力を使用すれば、支配力に抗って暴れるイフリートを抑えきれずに解き放たれ、少女と風狐を灰にしてしまったあの惨劇をまた引き起こすかもしれないという恐怖から、冒険者を引退し、イングラシア王国にて戦闘技術を教える教導官として活動することを決めた[133]。
- 数年後、同郷の出であるユウキとヒナタという生徒を迎え入れた[19]。どこか境遇が似ていたヒナタに共感を持っていたが、必要な技術を身に着けたヒナタは早々に去ってしまった[19]。追いかけたほうが良いかと思ったものの、ユウキが国と冒険者互助組合の相互扶助関係の構築が佳境を迎えていたため、ヒナタを見送り、ユウキを支えていくことを選んだ[19]。その後は裏方として支えてきたユウキが自由組合総帥となったことで、やるべきことを全て達成したと満足し、唯一の心残りを果たそうと旅にでることを決意した[19]。
- 魔王レオンの居城へ行く途中、旧知のもとへ寄るとヴェルドラが消失したことで調査隊が出るため、森を抜けるなら一緒に行くといいという話を聞き、この折にカバルたちと合流、騒動の末にリムルに出会った[19]。
- 最終的に暴走したイフリートをリムルが『捕食者』で取り込んだことにより暴走は収まったが、シズの生命力の維持にもイフリートが使用されていたこともあり、急速に衰えた生命力は回復の見込みがなく、シズは自らの意志でリムルの中で眠ることを望んだ[19]。そして、シズの持っていたスキルと容姿、レオンへの憎しみ(想い)はリムルへ受け継がれることとなった[134][55]。
- 死後、リムルに吸収された後も意志や魂がリムルの中で生きているようにリムルは感じており、リムルの夢の中に登場するなどしている[55]。
- なお、『捕食者』によって取り込まれたイフリートはヴェルドラの干渉によって彼と同じ空間へと取り込まれている[135]。イフリート曰く、自らはレオンを崇拝しており、レオンを憎むシズとの相性は最悪でわかり合うことなどできず、シズのスキルでイフリートの力を制御していただけであるという[136]。ヴェルドラによると、だからシズの強さが中途半端で、イフリートの暴走を許したのであろうとのこと[136]。また、共に心が通っていれば、力は数倍に、寿命もここで尽きるということもなかっただろうとのこと[136]。
- 神楽坂優樹(ユウキ・カグラザカ)[137] / 人間
- 元日本人の異世界人で、自由組合総帥(グランド・マスター)。異世界転移時に能力を全く獲得出来なかった代償として加齢しない肉体を得ており、高校生の外観を保っている[38]。また、魔法を一切使えない体質となっている[38]。
- 元の世界への帰還方法を生涯の課題として探索している[38]。
- ヒナタと同時期にシズに弟子入りしており、シズの心残りであった召還失敗の犠牲者である5人の子供をイングラシア王国自由組合本部近くの学校に置いて保護している。
- 三崎剣也(ケンヤ・ミサキ)、関口良太(リョウタ・セキグチ)、アリス・ロンド、ゲイル・ギブスン[138] / 人間
- 不完全召喚された子供達。不完全召喚であることから手に入れた膨大な魔素量(エネルギー)をコントロール出来ず、このままでは大人になる前に死んでしまう身体だった[38]。
- 後にリムルがユウキの許を訪れた折、クロエを含めた5人の教師役を努め[137]ラミリスの支配する精霊迷宮で上位精霊[注釈 6]を宿らせたことで、この5人は延命することが出来た[38]。
- クロエ・オベール[139] / 人間
- 西方諸国によって不完全に召喚されてしまった5人の子供達の一人。常に本を手放さずおとなしい。他の4人の子供と違いクロエのみ元から上位精霊と並ぶほどに突出した魔素量を持っており、また精霊迷宮で召喚した精霊も他の子供らが身に宿らせた精霊と比較して非常に特殊で、リムルの大賢者でも測定不能なエネルギーを持っており上位精霊以上の存在で、ラミリスが危機感を持って戦闘を行おうとした[38]。
- リムルとの別れ際に[注釈 7]シズの形見である抗魔の仮面のオリジナルを譲り受ける。実は異世界において歴史上もっとも有名な「勇者クロノア」であり、ヴェルドラを封印した他にもルミナスにとって最も重要な友人。未来において破局を迎える度に過去の自分に大まかな流れの記憶が宿ることを繰り返していた。グランベルの霊子崩壊からクロエを庇って死亡した日向の魂と装備ごと2000年以上の過去に跳ぶことで記憶を取り戻す。ルミナスに会い、ヴェルドラの襲来や未来の出来事を伝えて友人となる。勇者として活動したのちに異世界に過去の自分が転移してくることから意識を保てなくなりルベリオスで眠りに就いた[注釈 8][50]。
- クロノア
- クロエが過去で勇者として活動する際に名乗った変名であり、クロエの別人格。名付け主は日向で、その際に日向のスキルを吸収している。すべてを破壊する意志と言われるが、その衝動の理由は「リムルが死んだ」という別世界の記憶が元であり、リムルと再会したことで鎮静化した[50]。
神聖法皇国ルベリオス
神聖法皇国ルベリオスは大陸西部に位置する宗教国家で、国民のほぼ全員が唯一神ルミナスを信奉するルミナス教徒である[140]。
神ルミナスが魔王ルミナス・バレンタインであることを知る者はごく限られた人間のみであり、また皇都夜想宮庭ナイトガーデンには皇国貴族である吸血鬼族以外が住むことを禁止されており、ごく限られた人間以外は立ち入ることも禁止されている[141]。
ルミナス教の教団である西方聖教会の中央本部、また中央本部から各地へ派遣される神殿騎士団(テンプルナイツ)などがある[142]。
その後七曜の老師の私欲による陰謀を粉砕したことでテンペストを正式に国家として認め、100年の国交を結ぶに至った[143]。またその際、「善良な魔物」を認めるに際して障害となっていた「魔物の生存を認めない」というルミナス教の教義の成立経緯がルミナスら吸血鬼族の各人より明かされたことから便宜上の方便であったことが分かり、これを機に撤廃されることとなった[144][44]。
- ルミナス・バレンタイン[145] / 吸血鬼(ヴァンパイア)
- 覚醒魔王であり、唯一神ルミナスとしてルベリオスに君臨する神でもある。吸血鬼族の真祖の姫。
- 吸血する対象である人間が幸福感を得れば得るほど、その血液が美味となることから人間を保護している。吸血に際し人間を死に至らしめるほどの量は必要なく、ほんの少しの血液だけで済む。
- 皇国の実際の維持管理は全て配下が行っており、ルミナス自身は普段は「奥の院」に隠遁している。
- 2,000年前に当時の首都でありルミナスが建造した夜薔薇宮(ナイトローズ)を破壊したヴェルドラに対して未だに怒りを抱いている。なお、当のヴェルドラはリムルたちの街づくりを見て折角建設したものを破壊されて怒る気持ちをある程度理解を示すようになっており、機会があれば謝るつもりでいた[146]。しかし、書籍7-8巻では騎士団員の前でルミナスの正体をバラしてしまった上、まったく謝罪にならない発言で尚更怒らせてしまった。
- ルイ・バレンタイン、ロイ・バレンタイン、ギュンター[147] / 吸血鬼
- それぞれ魔王ルミナスに仕える「三公」の一人で、1,500年に渡ってルミナスの影武者として魔王代理や法皇、執事の役を勤めていた。
- ロイが魔王、双子の兄であるルイが法皇として存在することで「魔王の脅威から人々を守る皇国」としてのマッチポンプで人々の信仰を得ておいた。
- ロイは奥の院に侵入したラプラスの実力を見誤り、あっけなく殺された。
- ギュンターはルミナスに侍る執事。雑事が主ではあるが奥の院である「夜想宮廷(ナイトガーデン)」の仕切りを任されている。
- 坂口日向(ヒナタ・サカグチ)[148] / 人間
- 異世界に呼び出された元日本人[38]。剣技は人間の最高位に近い能力で一度はリムルを死の瀬戸際まで追い込んだ。西方世界最強の剣士と呼ばれ[注釈 9]、法皇直属近衛団筆頭騎士と聖騎士団長を兼任している[38]。
- ユウキと共にシズの教え子であり敬愛していた。15歳で召喚され、リムルとの緒戦時には20歳前後の外見となっている[38]。
- 後に七曜の老師の陰謀に巻き込まれリムルと戦い敗北、死亡寸前の負傷を負ったが魔王ルミナスの手により癒され事無きを得た。その後リムルが人類に対し全く害意がないことをさまざまな事例で見せつけられ、呆れつつも味方となることを約束している[46]。
- 七曜の老師[145] / 人間 ⇒ 仙人
- 「日曜師」を筆頭とする7人のルベリオス大幹部だった。西方聖教会の最高顧問であり人類の守護者、偉大なる英雄などと呼ばれ尊敬されていたが、最後は魔王ルミナスの寵愛を独占しようとさまざまな謀略を巡らせた挙句、リムル、ルミナスらの手によって滅ぼされた[44]。
魔導王朝サリオン
魔導王朝サリオンはエルフ十三王家を従える古いエルフ王朝を主軸に置いた王朝国家で、カバル、エレンたちの出身国でもある[149]。
魔法研究を盛んに行っており、ドワーフ王国とも技術交流している[149]。
首都はエルミン・サリオンで「神樹に抱かれた都市」の異名の通り、巨大な神樹の内側に大都市を形成している[149]。
- エラルド[150] / 耳長族(エルフ)
- 魔導王朝サリオンの重鎮であり大物貴族で、サリオン皇帝エルメシアの叔父にあたる。
- 頭脳明晰、政治・魔法知識も深い知的な男性エルフだが、実子エレン(エリューン)が絡む事柄には全てにおいて親馬鹿となる。
- ドワーフ王国国王ガゼル・ドワルゴとは親友でありプライベートでは罵り合える間柄。
- エルメシア・エルリュ・サリオン[150][149] - 耳長族
- 魔導王朝サリオン皇帝。見た目は絶世の美少女だが、実年齢は叔父であるエラルドより遥かに年上。
- 親しい人物以外には常に冷酷な無表情で接する。
傀儡国ジスターヴ
傀儡国ジスターヴは魔王クレイマンが支配していた黒妖耳長族(ダークエルフ)などの魔物種族が住む国家[151]。元々は魔王カザリームの支配地で、その配下であったクレイマンが引き継いだ[151]。
クレイマンの死後はテンペストの管轄下になっている[151]。
- クレイマン[152] / 妖死族(シスターヴ[152]またはデスマン[153][154])
- 中庸道化連の一人「喜狂の道化(クレイジーピエロ)」であり元魔王の一人。中庸道化連の面々に対して以外は配下にも冷酷に接する。特に、親代わりであったカザリームに心酔していた。
- 同じ魔王であったミリム、フレイ、カリオンなどに、また新興勢力であったリムルらにさまざまな謀略を仕掛けたが、最後にはクレイマン自身によって開催されたワルプルギスの場でリムルとシオンによって討ち取られ魂も残さずリムルに吸収され消滅、死亡退位した[155]。
- ゲルミュッド[156] / 魔人
- 自身が覚醒魔王になるための計画の一環としてクレイマンに雇われた魔人。リグルの兄やガビルに名付けを行っていた。最後まで自分が利用されていることに気づかないまま計画の実現に奔走したが、最後は自身が育てたオークロードに食われ死亡した。
シルトロッゾ王国
ファルムス王国とイングラシア王国の間、北海に面した小国で、グランベル・ロッゾを頂点とするロッゾ一族が支配している[157]。
シルトロッゾ王国の最終目標は経済面からの全人類支配[158]。
- グランベル・ロッゾ[158] / 元人間
- 表向きはシルトロッゾ王国を束ねるロッゾ一族の長[159]。実態は西方諸国評議会の創設者であり、西方諸国を裏から牛耳る五大老のまとめ役で、自由組合にも高額出資を行っており事実上の西方諸国の真の支配者。
- 目的が競合する新興勢力であるテンペストとヒナタ率いる聖騎士団の相打ちを目論んで東の帝国所属のダムラダらと共に裏工作を行い、神聖法皇国ルベリオスの高位魔術師「七曜の老師」7人を束ねる「日曜師」グランに精神体を憑依させ操り、リムルら魔物たちとヒナタたち騎士団を相打ちにさせようと裏で手を引いていた[159]。
- 日曜師グランはその後、悪事に気づいたヒナタの部下である枢機卿ニコラウスによって一撃で殺害された[44]がグランベルは精神体を元の肉体へ戻して生存している[159]。
- マリアベル・ロッゾ[158] / 人間
- グランベル・ロッゾの孫娘で、容姿は10歳にも満たない転生者[159]。
- 経済面で世界を支配するロッゾ一族の構想が新興勢力のリムルらと全く同一であることに気づき[44]、祖父グランベルにリムルらを警戒し滅ぼすことを提案する[44][159]。
東の帝国
正式名称は「ナスカ・ナムリウム・ウルメリア東方連合統一帝国」だが、あまりにも正式名称が長いため通称「東の帝国」と呼ばれている[160]。
- ダムラダ[158] / 元人間
- 東の帝国に拠点を持つ犯罪組織「三巨頭(ケルベロス)」を取り仕切る頭領のひとり。ジュラの大森林に接する西側諸国周辺で暗躍している東の武器商人を装っている。「"金"のダムラダ」の異名を持つ。
- 中庸道化連、魔王レオン、ファルムス王国、シルトロッゾ王国にまで情報をばら撒いてさまざまな謀略に関わっている。
- ミーシャ、ヴェガ[126] / 元人間
- それぞれ三巨頭(ケルベロス)の頭領のひとり。
中庸道化連
中庸道化連として、謎の少年が率いる不可解な戦力として世界で暗躍している様子が示されている[161]。中庸道化連は何でも屋を自称する道化の格好をした魔人の集団[161]。
- 謎の少年[162] / 不明[162]
- 中庸道化連の会長カザリームを復活させたことで、中庸道化連を率いる存在となった謎の少年。元々の所属は東の帝国にある三巨頭[160]。
- 世界征服を目論んでおり、西方諸国の裏でさまざまな謀略を巡らせて暗躍している。
- カザリーム[162] / 妖死族
- 中庸道化連の会長で、かつて呪術王(カースロード)と呼ばれた元魔王。当時魔王狩りをしていたレオンを襲って返り討ちとなり死亡、魔王となったレオンと入れ替わりに魔王の座を死亡退位した。
- 後に謎の少年によって復活されたが、用意された仮の肉体が女性だったため「カガリ」を名乗って女性として復活、レオンへ復讐する機会を伺っている。
- ラプラス[162] / 魔人
- 中庸道化連の副会長で、享楽の道化(ワンダーピエロ)の異名を持つ。親友クレイマンの魔王覚醒のため、ジュラの大森林周辺の各種族・周辺国家に不和の種を蒔いて裏工作を行っていた。
- 魔王ルミナスの配下ロイ・ヴァレンタインを瞬殺した[147]が、仲間にはその事実を隠している。
- クレイマン
- #傀儡国ジスターヴ参照。
- フットマン[156] / 魔人
- 中庸道化連の一人で、怒った道化(アングリーピエロ)の異名を持つ。ベニマルらの故郷であるオーガの里を滅ぼしたり、獣人ファビオが暴風大妖渦(カリュブディス)に取り込まれ復活する契機を作るなどの実行犯として動いていた。
- ティア[156] / 魔人
- 中庸道化連の一人で、涙目の道化(ティアドロップ)の異名を持つ。フットマンと共に暴風大妖渦(カリュブディス)復活の手伝いをし、ジュラの大森林に混乱を呼んだ。
失われた竜の都
失われた竜の都は魔王ミリム・ナーヴァが支配する領地で、首都「竜の里」にはミリムの住む神殿が建っている[163]。
住民は龍人族の末裔で、ミリムを信奉する「竜人教(ドラーム)」の教徒からなっており、また住民全員が(成人なら)Cランクに相当する戦闘力を持つ武闘派集団でもあり、神殿守護のための神聖魔法を扱える[164]神官騎士団も別個に存在している[163]。
ただし、ミリムを崇拝するあまり、挑戦することを忌避し無為に世代交代するだけの民族と成り果てたことからミリムには嫌われている[163]。
- ミリム・ナーヴァ[165] / 竜魔人(ドラゴノイド)
- 最古の魔王の一人で、ヴェルドラの兄である最初の竜種「星王竜」ヴェルダナーヴァが人間との間に作った子供[166]。
- 数千年前に人間の手により最愛のペットを失った悲しみから暴走し世界を滅ぼしかけ、それを止めようとした魔王ギィ・クリムゾンと七日七夜戦った[166]。
- 後に退屈しのぎに魔王クレイマンの謀略に協力していたが、テンペストを訪れた折にリムルとの間で友情が生まれ親友(マブダチ)となれたことを嬉しく思っており、リムルから贈られた拳に装着するアイテムである「ドラゴンナックル[注釈 10]」がお気に入りでとても大切にしている[168]。
北大陸
北大陸は「白氷宮」を居城としている魔王ギィ・クリムゾンの支配地である[169]。力の弱い生物は生存できない過酷な環境になっており、悪魔族や魔王級の人物以外は入ることも出来ない[169]。
- ギィ・クリムゾン[170] / 悪魔族 ⇒ 悪魔公
- 最古の魔王。ミリムと七日七夜戦った伝説のほか、呼び出された国家の願いを叶えて敵国を滅ぼし、その後呼び出した国家を滅ぼし2国を地上から消し去った、などの伝説も語られている。召喚される前は原初の悪魔「原初の赤(ルージュ)」であった。
- ヴェルザード[170]
- #竜種参照。
所属不明・その他の人物
- 本条正幸(マサユキ・ホンジョウ)[139][171] / 人間
- 勇者マサユキまたは閃光のマサユキと呼ばれる勇者。イングラシア王国で特に人気が高く、西側諸国最強と言われている。
- 年齢は16歳の高校生。作中時間で一年ほど前にこの世界にやって来た転移者。学校帰りに“青い髪の北欧系美女”に気を取られたら、次の瞬間すでに異世界に来ていた。ロシア系の血を引くそこそこ整った顔立ち以外は完全な一般人で途方に暮れるが、密かに嗜んでいた漫画やライトノベルからくる英雄願望から獲得したユニークスキル「英雄覇道(エラバレシモノ)」の効果で、実力もともなわず口しか出さないのに周りが持ち上げてくる立場になってしまう。
- 前述の通り、完全な一般人にも関わらず英雄と奉られ、同行する仲間たちも自分を持ちあげるばかりで話が通じない状況に辟易していた。魔王と呼ばれるリムルが異世界に転生した同郷人と知り、自分のスキルに影響されない強者であることから自身の庇護を申し込む。
魔王の一覧
八星魔王(オクタグラム)
名前 | 二つ名 | 読み | |||
1. | ギィ・クリムゾン | - | 暗黒皇帝 | - | ロード・オブ・ダークネス[172] |
2. | ミリム・ナーヴァ | - | 破壊の暴君 | - | デストロイ[173] |
3. | ラミリス | - | 迷宮妖精 | - | ラビリンス[173] |
4. | ダグリュール | - | 大地の怒り | - | アースクエイク[173] |
5. | ルミナス・バレンタイン | - | 夜魔の女王 | - | クイーン・オブ・ナイトメア[173] |
6. | ディーノ | - | 眠る支配者 | - | スリーピング・ルーラー[173] |
7. | レオン・クロムウェル | - | 白金の剣王[174] | - | プラチナムセイバー[175] |
8. | リムル=テンペスト | - | 新星 | - | ニュービー[173] |
- ギィ・クリムゾン
- #北大陸参照。
- ミリム・ナーヴァ
- #失われた竜の都参照。
- ラミリス
- #迷宮参照。
- レオン・クロムウェル[176] / 種族:人間⇒人魔族(デモノイド)
- シズを異世界召喚した張本人、かつイーフリートを宿らせた当人。
- 当時の魔王カザリームに戦争を仕掛けられ、単身返り討ちにしたことで魔王に覚醒したという変わった経歴を持つ。
- かつてラミリスの配下だった光の精霊と契約し、勇者だったこともある。元々は異世界から渡ってきた人間だった。
- 長い金髪が目立つ女性のような顔立ちの美丈夫だが戦闘能力は古き魔王ギィに匹敵するほどで、ギィからは親友として認められている。
- 「白金の悪魔(プラチナデビル)」とも呼ばれる[132]。
- ディーノ[177] / 種族:堕天族
- 少年のような風貌で、2本の剣を腰に差している。ワルプルギスに出席した際は挨拶もそこそこに寝てしまいリムルを驚かせた。
- ラミリスとは砕けた会話を行う間柄。
- ダグリュール[177] / 種族:巨人族
- 大きな体を持つ巨人族で、古き魔王の一人。戦闘力も高く、ヴェルドラと何度も戦っているが未だに決着がついていない。
- 戦闘力だけではなく冷静な判断力を持ち、物静かな人格者でもある。
- 後に騒動を起こした3人の息子ダグラ、リューラ、デブラを修行のため首都リムルへと向かわせた[46]。
元魔王
名前 | 二つ名 | 解説 | |||
カザリーム | - | 呪術王(カースロード) | - | #中庸道化連参照 | |
クレイマン | - | 人形傀儡師(マリオネットマスター[152]、パペットマスター[38]) | - | #傀儡国ジスターヴ参照 | |
フレイ | - | 天空女王(スカイ・クイーン)[73] | - | #天翼国フルブロジア参照 | |
カリオン | - | 獅子王(ビースト・マスター) | - | #獣王国ユーラザニア参照 |
竜種
竜種は世界に4体しか確認されていない世界最上位、最強種で不老不滅の存在[166][178][179]。竜の姿の肉体も仮の姿であり、実態は精神生命体である[180][178]。第8巻時点では3体のみが確認されている[179]。
- ヴェルダナーヴァ
- 種族:竜種
- 世界最上位、最強種である竜種の長兄[178]。この世界を創造した最初の竜種であり[178]、「星王竜」の異名を持つ[166]。
- 魔王ミリムの父だが、人間との間にミリムを成した後は力の大半を失い、ドラゴンなどの「竜族」の始祖となり、最終的には消滅した[166]。
- しかし竜種は完全には滅びない存在のため、ヴェルダナーヴァもいずれ復活すると考えられているが[166]、その兆候は確認されていない[179]。
- ヴェルザード[170]
- 種族:竜種
- ギィの居城に住む竜種で、「白氷竜」「氷の女帝」などの異名を持つ。ヴェルドラの姉[181]、ギィの相棒でもある。
- ヴェルドラ=テンペスト[182]
- 種族:竜種
- リムルが最初にこの世界に出現した洞窟内で最初に言葉を交わした魔物[15]であり、その際は300年前に戦った勇者によって「無限牢獄」に封印されていた[15][180]。リムルの名を名付け、またリムルに苗字を貰いこの世界で最初のリムルの友達となった[15]。
- 性格は単純で調子に乗りやすく、また無能ではないが思ったことを思ったまま口にしてしまうためトラブルメーカーとなってしまうことが少なくない[181]。また非常に好奇心が旺盛[181]。また、リムルからは人間好きで寂しがりな所があると認識されている[15]。
- その好奇心に由来するのか対象の情報を知るスキル「究明者(シリタガリ)」を持つ[181]。ただし、大賢者のように最初から知っているのではなく、知ろうとしなければ知ることができない力である。
- 性別的には雄であり、リムルの分身体を依代として復活した際は、金髪かつ褐色肌でがっしりとした体格の青年となっており、リムルを男性型に特化した感じの姿になっている[61][183]。生殖能力については、本人曰く「個にして完全なる者」であるため必要ないとしている[181]。
- ときどき魔素を発散開放しないと暴発してしまう危険性があり、実際迷宮で全力発散させた際にはラミリスが身の危険を感じたほど[46]。
- 後にリムルがラミリスの協力により闘技場の地下に作り上げた100階層の迷宮の最奥に、本来の竜の姿で魔素を発散し続けても地上まで影響を及ぼさない居室を作ったことで気軽に過ごせるようになる[46]。
- 漫画版の巻末おまけ小説では、その巻におけるヴェルドラ視点の感想を知ることができる。リムルの異空間に身を置いているがその魔力を駆使して多少感覚にアクセスできるようになっており、見聞きした情報を共有している(リムルは知らない)。究明者を持つ彼でさえ知らなかった自律型スキル「大賢者」によるサポートをリムルが意識的に行っていると思い込んでおり、若干過大評価中。リムルの常識を超えた行いの数々を観察することで、感心したりかつての行いを反省したりしている。また、暇つぶし相手として取り込まれたイフリートを自身のいる亜空間に誘い込んでおり、一緒にリムルの言動を観察したり、記憶の中にある書物(漫画などのサブカルや参考書など)や将棋といったゲームを嗜んでいる。その過程で、イフリートも賢くなっている様子(ヴェルドラに対する敬意の減少も見られるが)[184]。
- 名づけに伴う膨大な魔素はヴェルドラからも徴収されており、それによる最大魔素量の減少を危惧していたが、後に大賢者の計算によって最大魔素量の減少無く完全復活可能な程度に徴収される形となった。
世界設定・用語
この世界の物理法則は基本的にリムルの元の世界である日本のある世界と共通しているが、魔物、魔法の存在など異なる部分も多く、また物質世界とは別に精霊、悪魔、天使といった精神生命体が住む精神世界が存在している[185]。
文明・技術レベルは中世ヨーロッパレベルながら、オーバーテクノロジーとしてこの世界で独自に発展してきた精霊工学の存在がある[185]。
世界法則が変更される際には謎の存在である「世界の声」がコミュニケーション不可の変更を告げる一方的な宣言を行う[185]。
気候もほぼ元世界と同様となっている[185]。
以下は公式設定資料集8.5にて解説された設定・用語のほか、書籍から判る設定を抜粋し解説する。
組織、地名
- ジュラの大森林[52]
- 主人公リムルの転生地域であり、暴風竜ヴェルドラが封印され、森林の守護神として祀られていた。
- ジュラの大森林を挟んで東西の諸国を東側諸国、西側諸国と呼称されている。東西以外にも、ジュラの大森林より北の大陸、南西の大陸にも一部の魔王の支配地域がある。
- ジュラの大森林は人間、魔王、魔物などの各勢力から暗黙の不可侵領域として緩衝地帯の役割を果たしていたが、全域を支配地域とする魔王リムルの登場によりそのような垣根が取り払われつつある。
- 首都リムル[186]
- 魔国連邦テンペストの首都で、「中央都市リムル」とも呼ばれる。
- 整然と区画整理され上下水道も完備されている。
- 東西南北に門があるが、魔法結界で防御されているため城壁は建造されていない。
- 門と中央広場を繋ぐ十字の道筋を基幹として、中央部に行政府としての執務館があるほか、居住区画、農地、中央広場、幹部用住居区画、迎賓館、工業区画、倉庫街、公共施設区画などに区分けされている。
- また首都リムルからの道はいくつかの国家へ伸長しており、街道はさまざまな技術で整備・守護されている。
- 西方評議会[52][187]
- 西側諸国内でさまざまな紛糾を調停する緩やかな国際機関であると同時に、東の帝国に西側諸国が対抗するための連合国家の側面も持つ。評議会に参加していない小国、帝国もある。
- テンペスト建国以前に西側諸国の中心として機能していたイングラシア王国に設置されている。
- 中立公平を謳っているが国力の大きいファルムス王国、イングラシア王国の発言力が優遇されており実態と乖離している。
- 自由組合[187]
- 元々存在していた冒険者互助組合が、神楽坂優樹の手により改変され各国首脳との交渉権や相互互助規定を確立した民間国際組織。
- 主な活動形態は所属冒険者(組合員)によって行われるアイテム類の採取、現地の調査、魔物の討伐の3つに大別されるほか、国家協定に基づき動員令を受けると所属組合員の一定人数が国家の指揮下に入る傭兵集団の側面も持っている。
種族
人間と魔物・魔王は基本的には敵対関係にあるが、積極的に争うのではなく相互不干渉の雰囲気が維持されている[52]。
人間以外の種族は全て、人間側の視点から便宜上の区別がされており、人間と友好的で人類の一員と見なされているドワーフや耳長族(エルフ)などの人間と交配している人間に近しい種族を「亜人(デミヒューマン)」、それ以外の人類に敵対する一般動物以外の種族の総称が「魔物(モンスター)」とされている[188][15]。また、魔物のうち、知性が高く生殖能力のある種族を「魔族」と呼び、その中でも強大な力を持つ魔物を「魔人」と呼ぶ[188][15]。
例として子鬼族(ゴブリン)や豚頭族(オーク)などは、ドワーフなどと同じく妖精族の末裔ではあるものの、人間と敵対しているため魔物(魔族)であるとされているが[188]、異種交配は可能であるとされる[15]。「上位魔人」の代表的な種族としては巨人族(ジャイアント)、吸血鬼族(ヴァンパイア)、悪魔族(デーモン)などの長命種族が挙げられるが、人間が魔人となるレオンのようなケースも存在する[188][15]。
魔物は人間に対する危険度の大きさで自由組合による危険度ランク付けがなされている[189]。ランク内での強弱をプラス、マイナス記号を付記しB-、C+のように表記することがある[16]。
危険度 | 解説 | 分類される種族など | |||
1. | 特S(天災級(カタストロフ)) | - | 人類が国家の枠組みを超えて協力し人類全体の命運を賭けて戦うレベル。 | - | 竜種、一部の古き魔王 |
2. | S(天禍級(ディザスター)) | - | 大国の総力を結集し、やっとのことで対処可能なレベル。 | - | 魔王など |
3. | 特A(災厄級(カラミティ)) | - | 国家転覆規模のレベル。 | - | 上位魔人、暴風大妖渦(カリュブディス)など |
4. | A(災害級(ハザード)) | - | 町に甚大な被害を及ぼすレベル。 | - | 上位精霊(A+)[61]など |
5. | B | - | 単独相手で村が滅ぶレベル。 | - | ブラックスパイダー、大鬼族(オーガ)など |
6. | C | - | 戦闘訓練を受けた職業兵士より強いレベル。 | - | 蜥蜴人族(リザードマン)、天馬(ペガサス)、牙狼族など |
7. | D | - | 一般的な大人が数人がかりで当たって殺害される可能性のあるレベル。 | - | 豚頭族(オーク)など |
8. | E | - | 個体単位なら一般的な大人より若干弱いが、数が多いレベル。 | - | 子鬼族(ゴブリン)など |
9. | F | - | 戦闘能力なし |
また、人間は「星幽体(アストラルボディ)」「精神体(スピリチュアルボディ)」「物質体(マテリアルボディ)」の3つの位相体から成る種族であり、このうち物質体を持たないものを精神生命体(悪魔、天使、精霊など)として設定されており、精神生命体は召喚されるなどの行為により物質体を得る(受肉)ことで肉体を持った存在として強化される[190]。
能力、技術
- 能力(スキル)[191]
- 個体または種族が生まれついて持っている先天性の能力で、共通能力(コモンスキル)、特別能力(エクストラスキル)、特殊能力(ユニークスキル)、究極能力(アルティメットスキル)に分類される。進化の際は世界の声により獲得が告知される。
- 技術(アーツ)[192]
- 個体が自らの努力と修練で獲得する後天的な技術で、武術や魔術などがこれに該当する。アーツとスキルは複合させて使用することができる。
- 魔法[193]
- 魔法は「何らかの効果を生じさせるイメージ」を、特定の法則によって具現化するもの、と解説されている。
- 魔法属性は「地>空>風>水>火>地…」という相克関係になっている。
- また、「元素魔法」「精霊魔法」「神聖魔法」「召喚魔法」の4つに大別できる。この大別により、魔法を使う職業の名前も「法術師(元素魔法系)」「呪術師(精霊魔法系)」「召喚術師(召喚魔法系)」などの相違がある。
- 疑似魂(ギジコン)
- リムルが開発したデバイス。これを核とすることで本来の身体とは別の「疑似体」を持つことが可能となる。作中ではリムルやラミリス、そして強すぎて活躍の場が限定されるヴェルドラやミリムが、疑似体を利用して迷宮内の魔物側「遊撃パーティ」として活動するのに使用している。
- web版では世界を越えられるようになったリムルによって前世の肉体を蘇生させるのにも使用し、意識をリンクさせた「分体」としている。
用語
- 転生者、召喚者、異世界人[194]
- 「転生者」は元の種族とは別の種族として転生した者全てを指す。「前世の記憶を持ったまま元の世界から次元を渡り別種族に転生する例は非常に稀」とされており、リムルはこれに該当するが、世界の年齢とほとんど同年月を生きているヴェルドラですら聞いたことがない珍しい事例であることが説明されている[15]。
- 「召喚者」は転生者とは別に、元の世界で自身が持っていた肉体を失うことなく何らかの理由によりこの世界へやって来た者を指す言葉で、通常は相互次元の往来は召喚術によるものか、または偶然開いた裂け目を基点にして移動するしか方法がないとされる。
- 「異世界人」については、現実世界と異世界の間に開いた裂け目ゲートに落ちたことで次元移動してしまった異世界人と、この世界から故意による召喚儀式で元の生活を強制的に奪い無理やり呼び出された異世界人の2種類がある。どちらの場合でも自力で元世界へ帰還することは不可能となっている。召喚された異世界人は例外なく何らかのスキルを習得し、そのスキルの影響は当人の性格、人格などにも後天的に及ぶ。
- 召喚術自体に一度召喚すると一定期間は再召喚が行えない時間制限、成功率についての諸問題、召喚された人間の寿命など多数の問題点がある。
- 魔素[195]
- この世界の魔法の根幹となる物質で、主に高い魔力を持つ魔物の個体から放射されるほか、空気中に存在する魔素を用いて魔法として行使出来るような性質を持つ。
- 魔物に限らず人間でも、種族または個人能力により耐えられる分量に限界点があり、限界を超えると死に至ると説明されている。
- また魔法行使の際のエネルギー源となることから魔素が染み込んだ食品はMP回復剤としての性格も持つ[46]。
- 思念伝達
- 物語の根幹を成す固有能力で、魔物であれば全員が苦もなく使いこなすとされている。名無し魔物同士の個別認識のほか、意志を乗せて話せば言語が違っても相互理解可能、肉声が届かないほど距離が離れても通話可能、などの特徴がある。
- 名付け[196]
- 主に名無し魔物に名前を付ける儀式を指す。上位の魔物が下位の魔物に名付けした場合のみ効力が発揮され、名付けられた魔物は名付けた魔物から所有魔素を奪うことにより進化する。魔素は生命力と同義であることから子を成す行為によって生命力を子に奪われた親が死亡することもあり簡単[46]に行われる行為ではない。
- 影空間
- 主な使用者はランガ、ソウエイで、影の中に潜むことで移動距離を無視して常に側に居られる別空間待機所(ランガ)、影から影へ繋がる異空間を通過することにより移動距離をゼロにしてしまう空間能力(ソウエイ)として活用されている。
- 遠隔の温泉地より鉱泉を引き常時入浴出来る露天風呂の源泉輸送経路として活用されている[197]。
- 後にリムルの発案として影空間と魔鋼を利用した世界規模での通信伝達網構築構想が語られた[46]。
- 魔王達の宴(ワルプルギス)
- 魔王3人以上の合意により開催される魔王集会。魔王視点で世界に関わる様々な合意が必要な事項が話し合われるほか、新しい魔王の就任も認定されるなどの側面を持つ。
- なお、「魔王の総称」を決定するための会合でもあり、十大魔王となる以前は「名称を決定するたびに(魔王の数が)増減した」という理由で何度も開催された上、結局は人間側の呼称によりなし崩しに決定となり魔王たちの命名に関する数年以上に及ぶ努力は全て無駄になったとされている[198]。
各版の相違点
ここでは全版の大筋プロット版として無償公開されているWEB版と、その他の媒体でのそれぞれの描写相違点を列挙する。ただし、物語の進行にほとんど影響しない細かい相違点についてはあらかじめ省いた。
また、書籍版以下の出版物媒体は書籍版を下敷きにしているため、特別に個別変更点がなければ書籍版のみ記載し以下は記述を省略した。
- シオンらが殺害される主原因が違う
- WEB版:西方聖教会の信徒に殺害される[199]
- 書籍版:ファルムス王国所属の異世界人3人に殺害される[200]
- 田口省吾、橘恭弥、水谷希星[127]
- WEB版には登場しておらず、書籍版で初出(外部リンクWEB版参照)。
- 魔王レオンの二つ名が違う
- WEB版:金髪の悪魔(プラチナデビル)[201]
- 書籍版:白金の剣王(プラチナムセイバー)[174]、白金の悪魔(プラチナデビル)[132][176]
- 漫画版にのみシズの故郷回想がある
- 講談社コミックプラスのインタビューにて作者伏瀬が漫画版2巻の追加点として語っている[202]。
- 悪魔の設定にて色(原初)が追加され、「七柱」存在する[203][204]
- 黒(ノワール)ディアブロ
- 赤(ルージュ)ギィ・クリムゾン
- 青(ブルー)レイン
- 緑(ヴェール)ミザリー
- 白(ブラン)テスタロッサ
- 金(ジョーヌ)カレラ
- 紫(ヴィオレ)ウルティマ
書誌情報
書籍版
『転生したらスライムだった件』。マイクロマガジン社(GCノベルス)よりソフトカバー版、電子書籍版と合わせて続刊中。また、英語版、中国語版、韓国語版も他出版社より続刊している。
発売日 | ISBN | Kindle版 | |
---|---|---|---|
1. | 2014年5月30日 | ISBN 978-4-89637-459-9 | Kindle版:ASIN B00L33R6K0 |
2. | 2014年8月30日 | ISBN 978-4-89637-473-5 | Kindle版:ASIN B00N3M8TIC |
3. | 2014年12月24日 | ISBN 978-4-89637-488-9 | Kindle版:ASIN B00RKOBE22 |
4. | 2015年4月30日 | ISBN 978-4-89637-502-2 | Kindle版:ASIN B00WW2WUES |
5. | 2015年5月30日 | ISBN 978-4-89637-507-7 | Kindle版:ASIN B00Z5XY562 |
6. | 2015年10月30日 | ISBN 978-4-89637-538-1 | Kindle版:ASIN B017CM3FO6 |
7. | 2016年4月28日 | ISBN 978-4-89637-561-9 | Kindle版:ASIN B01EWHMS60 |
8. | 2016年8月30日 | ISBN 978-4-89637-577-0 | Kindle版:ASIN B01L6OVR3M |
9. | 2016年11月30日 | ISBN 978-4-89637-600-5 | Kindle版:ASIN B01N0IW95R |
10. | 2017年4月7日 | ISBN 978-4-89637-630-2 | Kindle版:ASIN B06Y24MLK8 |
11. | 2017年12月8日 | ISBN 978-4-89637-678-4 | Kindle版:ASIN B077XBM4TQ |
12. | 2018年3月9日 | ISBN 978-4-89637-698-2 | Kindle版:ASIN B07B9SMNYK |
漫画版
『転生したらスライムだった件』。講談社(シリウスKC)よりコミック版、電子書籍版と合わせて続刊中。また、英語版、中国語版、韓国語版も他出版社よりそれぞれ続刊している。
発売日 | ISBN | Kindle版 | |
---|---|---|---|
1. | 2015年10月30日 | ISBN 978-4-06-376578-6 | Kindle版:ASIN B017TYYQU4 |
2. | 2016年4月28日 | ISBN 978-4-06-390623-3 | Kindle版:ASIN B01FD2DGH8 |
3. | 2016年11月30日 | ISBN 978-4-06-390666-0 | Kindle版:ASIN B01N2HI1FP |
4. | 2017年4月7日 | ISBN 978-4-06-390693-6 | Kindle版:ASIN B06XW6B6Q1 |
5. | 2017年9月8日 | ISBN 978-4-06-390728-5 | Kindle版:ASIN B07567RK43 |
6. | 2017年12月8日 | ISBN 978-4-06-510505-4 | Kindle版:ASIN B0784FPQVG |
7. | 2018年3月9日 | ISBN 978-4-06-511098-0 | Kindle版:ASIN B079ZSFD6R |
漫画版 スピンオフ
『転生したらスライムだった件 魔物の国の歩き方』。マイクロマガジン社(ライドコミックス)よりコミック版、電子書籍版と合わせて続刊中。
発売日 | ISBN | Kindle版 | |
---|---|---|---|
1. | 2017年4月7日 | ISBN 978-4-89637-628-9 | Kindle版:ASIN B06Y2PGKNN |
2. | 2017年12月8日 | ISBN 978-4-89637-684-5 | Kindle版:ASIN B0785HM6D3 |
3. | 2018年3月9日 | ISBN 978-4-89637-701-9 |
公式設定資料集
原作:伏瀬、編集:GCノベルズ編集部『転生したらスライムだった件 8.5 公式設定資料集』マイクロマガジン社、2016年8月30日。ISBN 978-4896375800。 / Kindle版:ASIN B01L6OVR5A
- 本誌には以下の外伝小説が掲載されている。リンクは同内容のWEB無償公開版。
- 蓑虫ゴブタ(書籍1巻 ゲーマーズ特典)
- 夜の蝶(書籍1巻 とらのあな特典)
- とある冒険者達の日常(書籍1巻 アンケート回答特典)
- 着せ替え(書籍2巻 ゲーマーズ特典)
- 温泉(書籍2巻 とらのあな特典)
- 釣り(書籍3巻 ゲーマーズ特典)
- 桃色の景色(書籍3巻 とらのあな特典)
- ゴブタの修行(書籍4巻 ゲーマーズ特典)
- ミリムと蜂蜜(書籍4巻 とらのあな特典)
- ゲルドと仕事(書籍5巻 ゲーマーズ特典)
- 好敵手(書籍5巻 とらのあな特典)
- リムルの手記(書籍6巻 限定小冊子)
- 美食の道(書籍7巻 限定小冊子)
- 聖騎士たちの敗北(書き下ろし)
脚注
- 注釈
- ^ 擬態とは異なり黒霧が発生しないため魔素を消費しない[56]。
- ^ 生殖の必要が無いため、性別はない。魔素を消費し黒霧で足りない部分を補うことで見た目の年齢含めて男寄り・女寄りに変化可能[56]。
- ^ 配下のうち幹部クラスであるシオンが死亡した際は著しく感情起伏が乱高下し、原因である国家の首謀者3名以外の軍隊2万人を皆殺しにしている[57]。
- ^ 知らずにシオンの淹れた「お茶らしきモノ」を飲んだゴブタは「毒耐性」のスキルを獲得している[67]。
- ^ 水谷希星のみ、仲間であった田口省吾によりスキルを奪う目的のため殺害された[127]。
- ^ 剣也が「光の上位精霊」、他の3名はリムルのスキルによって統合された「疑似上位精霊(水風、空、地)」。光の精霊の宿った剣也は将来「勇者」になれる可能性も示唆された[38]。
- ^ リムル自身にも理解できないながら、なぜか自然にクロエが持っているのが当然、と考えた結果[38]。
- ^ 彼女の記憶ではイングラシアでの別れの際にリムルは空間転移でテンペストに帰還しており日向と遭遇しなかった。抗魔の仮面もそれから5年後に東の帝国が侵攻を開始した際に譲られた。その時にリムルが戦死し、突如として復活したヴェルドラの大暴れによって帝国もテンペストも滅びる。クロエは日向、ルミナスと共にヴェルドラに挑むが、何者かに日向が殺されたことでクロエは覚醒し、過去へ跳ぶという流れだった。
- ^ リムルに敗北したことで最強の座は勇者マサユキに移動した[44]。
- ^ 芯に使われている魔鋼に「減速」「脱力」の効果を刻印魔法で施されており、拳撃の威力を「1/10程度に弱める効果」を持っている[167]。
- 出典
- ^ 「That Time I Got Reincarnated as a Slime」の名で発売されている。1巻 ISBN 978-0316414203
- ^ 「關於我轉生變成史萊姆這檔事」の名で発売されている。1巻 ISBN 978-986-366-753-7
- ^ 「전생했더니 슬라임이었던 건에 대하여」の名で発売されている。1巻 ISBN 979-1-15-710127-6
- ^ 小説版と同タイトルで発売されている。1巻 ISBN 978-1632365064
- ^ 小説版と同タイトルで発売されている。1巻 ISBN 978-986-470-203-9
- ^ 小説版と同タイトルで発売されている。1巻 ISBN 979-1-15-710324-9
- ^ a b 設定資料集8.5, p. 190.
- ^ 設定資料集8.5, p. 288.
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- ^ “GCノベルズ刊『転生したらスライムだった件』がシリーズ累計200万部を突破”. ラノベニュースオンライン (2017年3月22日). 2017年4月1日閲覧。
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- ^ 書籍6巻, Kindle版、位置No.全6342中 6156 / 97%.
- ^ a b c 設定資料集8.5, p. 107.
- ^ a b 書籍1巻, Kindle版、位置No.全4351中 3754-3825 / 86-88%.
- ^ 書籍5巻, 四章 魔王誕生.
- ^ a b c d e 書籍1巻, 序章 死亡〜そして転生.
- ^ a b 漫画1巻, 第1話 死亡〜そして転生.
- ^ 漫画3巻.
- ^ a b c d 書籍5巻, 五章 解き放たれし者.
- ^ 漫画2巻, ヴェルドラのスライム観察日記 〜驚愕編〜 ◆英雄王の審判◆.
- ^ 設定資料集8.5, p. 70-71.
- ^ a b c d e f 書籍2巻, 第二章 進化と職業.
- ^ 設定資料集8.5, p. 76-77.
- ^ 設定資料集8.5, p. 74-75.
- ^ 書籍2巻, 三章 使者と会議.
- ^ 設定資料集8.5, p. 72-73.
- ^ 書籍6巻, Kindle版、位置No.全6342中 4303-4463 / 68-70%.
- ^ 設定資料集8.5, p. 78-79.
- ^ a b c d e f g h 書籍8巻, 第四章 謁見式.
- ^ 設定資料集8.5, p. 84-85.
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- ^ 設定資料集8.5, p. 67.
- ^ 設定資料集8.5, p. 64-65.
- ^ 設定資料集8.5, p. 82.
- ^ 書籍2巻, 第四章 狂いゆく歯車.
- ^ 書籍2巻, 第七章 ジュラの森大同盟.
- ^ a b c d e 書籍3巻, 第一章 国の名前.
- ^ 漫画6巻, ヴェルドラのスライム観察日記 〜遭遇編〜 ◆魔物の町に注目する者たち◆.
- ^ 書籍5巻, Kindle版、位置No.全5076中 4469 / 88%.
- ^ 設定資料集8.5, p. 88.
- ^ a b c 設定資料集8.5, p. 169.
- ^ 設定資料集8.5, p. 69.
- ^ 設定資料集8.5, p. 94.
- ^ 設定資料集8.5, p. 83.
- ^ a b 書籍3巻, 第七章 ジュラの森大同盟.
- ^ a b 設定資料集8.5, p. 81.
- ^ a b c 設定資料集8.5, p. 89.
- ^ 設定資料集8.5, p. 80.
- ^ 漫画2巻, p. 200.
- ^ a b c d 書籍3巻, 第二章 魔王襲来.
- ^ a b 設定資料集8.5, p. 105.
- ^ 漫画スピンオフ1巻, pp. 6–7.
- ^ 漫画スピンオフ1巻, p. 11.
- ^ 漫画スピンオフ1巻, pp. 26–27.
- ^ 漫画スピンオフ1巻, pp. 28–31.
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