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習志野市茜浜女性殺害事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
習志野市茜浜女性殺害事件
正式名称 千葉県習志野市茜浜一丁目における女性殺人事件
場所 日本の旗 日本千葉県習志野市茜浜
標的 派遣会社員の女性(当時47歳)
日付 2013年(平成25年)6月23日 (UTC+9)
概要 何者かが徒歩で通勤途中だった女性の首を絞めて殺害した。
攻撃手段 絞殺
攻撃側人数 1人
死亡者 1人
犯人 不明
容疑 殺人
動機 不明
対処 中国籍の男(逮捕当時50歳)を習志野警察署捜査本部逮捕千葉地方検察庁不起訴処分
管轄
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習志野市茜浜女性殺害事件(ならしのしあかねはまじょせいさつがいじけん)とは、2013年(平成25年)6月千葉県習志野市で発生した殺人事件。事件発生から約3年後に中国籍の男が逮捕されたが、処分保留で釈放された後、不起訴処分となった[1]

千葉県警察による正式な呼称は千葉県習志野市茜浜一丁目における女性殺人事件

2014年2月26日から2016年2月25日まで捜査特別報奨金制度対象事件に指定されていた。

概要

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2013年6月24日午前10時40分ごろ、千葉県道千葉船橋海浜線遊歩道脇の緑地帯内において、近隣のマンションに住む女性派遣会社員(当時47歳)が死んでいるのを清掃員が発見し110番通報した[2]

被害者の首には圧迫された痕があり、激しく争った形跡もあることから千葉県警察は殺人事件と断定、習志野警察署捜査本部を設置した[2]

女性は6月23日正午、自宅マンションの行事に参加しており、午後10時からは船橋市高瀬町の食品加工工場で勤務する予定であった[2]。しかし、女性が無断欠勤したため、同僚が携帯電話に電話したものの連絡は取れなかった[2]。その為、マンションを出て出勤予定の工場に向かう途中で何者かに襲われて殺害されたものと見られた[2]

捜査

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現場には被害者の所持品が散乱しており、すぐ近くに投げ捨てられていた財布からは小銭も含めて全ての現金が抜き取られていたため、警察は被害者と面識の無い人物による金銭目的の“流し”の犯行との見方で捜査を進めていた[2]

しかしながら現場は人通りが少ない遊歩道であり、街灯などは無かった上に草木が生い茂っていて見通しも悪く、更に事件の発生時間帯が夜であったため有力な目撃情報に乏しく捜査は難航していた[3][4]

2014年2月26日には第43回捜査特別報奨金制度の対象事件に指定され、事件解決に繋がる情報を提供した者には300万円の懸賞金が支払われることとなったが、その後も事件解決の手掛かりとなる情報は寄せられなかった[5][6]

被疑者の逮捕

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事件発生から2年8ヶ月が経過した2016年3月3日、捜査本部は別の窃盗事件で府中刑務所に服役していた50歳の中国籍の男が本事件に関与した可能性が高まったとして、男の出所当日に殺人容疑で逮捕した[7][8]。男と被害者の女性との間に面識は無かった[9]。事件当時、男は現場近隣に住んでいたが、事件後に転居していた。

千葉県警察によると周辺の防犯カメラの画像の解析や遺留物の分析などを続けてきた結果、この男が浮上[7][10]。また、被害者の体に付着していた微量のDNA型が男のDNAと一致したため、逮捕に踏み切った[11]。前述の通り財布から現金が盗まれていたため、捜査本部は強盗の容疑でも男を追及した[11]。中国籍の男は「事件を全く知らない。毎日取り調べを受けているが、冤罪だ」と述べ、逮捕時から一貫して容疑を否認した[12]

2016年3月14日、千葉地裁(小橋陽一郎裁判官)は弁護側が勾留理由開示請求をしたため、同日出廷した男に対して「証拠隠滅や逃亡を疑うに足りる相当な理由がある」と勾留理由を開示した[12]

釈放・不起訴処分

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2016年3月24日、中国籍の男を処分保留で釈放するとともに、在留資格が切れているとして身柄を東京入国管理局に引き渡した(中国に退去強制[13][14]処分保留とした理由について千葉地検は「起訴に至るまでの証拠が集まらなかった」と説明した[14]

2016年6月13日、千葉地検は中国籍の男を嫌疑不十分で不起訴処分とした[15]

脚注

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出典

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  1. ^ 中国人を処分保留で釈放 千葉の派遣社員殺害容疑」『日本経済新聞』2016年3月24日。オリジナルの2025年1月18日時点におけるアーカイブ。2025年1月18日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 千葉・習志野で女性会社員の遺体 首に絞められた跡」『朝日新聞』2013年6月24日。オリジナルの2013年6月26日時点におけるアーカイブ。2025年1月18日閲覧。
  3. ^ 「被害者には落ち度はない。犯人、必ず捕まえてやるから待っていろ」憤る警察…千葉・習志野の47歳女性強殺」『産経新聞』2014年12月30日。オリジナルの2024年9月23日時点におけるアーカイブ。2016年3月4日閲覧。
  4. ^ 習志野女性殺人に「一つでも多くの情報を」 チラシ1万枚配布」『産経新聞』2015年3月2日。オリジナルの2025年1月18日時点におけるアーカイブ。2025年1月18日閲覧。
  5. ^ 千葉の女性殺害に懸賞金 広島の2事件は延長」『日本経済新聞』2014年2月26日。オリジナルの2024年9月23日時点におけるアーカイブ。2024年9月23日閲覧。
  6. ^ 習志野の女性殺害など 3事件の懸賞金を延長 警察庁」『千葉日報』2015年2月26日。オリジナルの2015年12月24日時点におけるアーカイブ。2025年1月18日閲覧。
  7. ^ a b 出勤途中の女性を3年前に殺害容疑、中国籍の男に逮捕状」『朝日新聞』2016年3月3日。オリジナルの2016年3月6日時点におけるアーカイブ。2016年3月5日閲覧。
  8. ^ 2年8カ月、遺族の思い実る 習志野女性殺害で容疑者逮捕 千葉」『産経新聞』2016年3月4日。オリジナルの2025年1月18日時点におけるアーカイブ。2025年1月18日閲覧。
  9. ^ 習志野女性殺害、中国籍の男逮捕 殺人容疑、面識はなし」『千葉日報』2016年3月3日。オリジナルの2016年3月5日時点におけるアーカイブ。2025年1月18日閲覧。
  10. ^ 殺害容疑者、女性の後をつける?防犯カメラに姿」『読売新聞』2016年3月5日。オリジナルの2016年3月6日時点におけるアーカイブ。2025年1月18日閲覧。
  11. ^ a b 習志野女性殺害 遺体に容疑者DNA 面識なく金目当てか」『毎日新聞』2016年3月4日。オリジナルの2016年3月4日時点におけるアーカイブ。2016年3月5日閲覧。
  12. ^ a b 中国籍の男「冤罪だ」 習志野の女性殺害」『千葉日報』2016年3月15日。オリジナルの2016年6月5日時点におけるアーカイブ。2025年1月18日閲覧。
  13. ^ 習志野の女性殺害事件 容疑の中国籍男性を処分保留で釈放」『産経新聞』2016年3月24日。オリジナルの2024年9月23日時点におけるアーカイブ。2024年9月23日閲覧。
  14. ^ a b 習志野の女性殺害で逮捕の男性、処分保留で釈放」『読売新聞』2016年3月24日。オリジナルの2016年3月24日時点におけるアーカイブ。2025年1月18日閲覧。
  15. ^ 千葉・習志野の女性殺害、中国籍男性を不起訴」『読売新聞』2016年6月13日。オリジナルの2016年6月13日時点におけるアーカイブ。2025年1月18日閲覧。

関連項目

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