未解決事件

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未解決事件(みかいけつじけん)とは、犯人逮捕、または判明・発覚などが一切できていない未解決事件(主に刑事事件)のことである。一般に捜査が行き詰まった場合や公訴時効が成立して未解決となった事件は「迷宮入り」とも言われる。

概要[編集]

未解決事件が存在することは犯人社会的に裁かれるのを不当に免れることになり、被害者遺族の苦しみが続き、犯罪を犯した者はによって裁かれ、を償わせる目的を達成させることができない。また犯人による再犯の恐れもあり、社会にとって重大な不利益となる。また、犯罪捜査を責務とする捜査当局(警察)にしても、犯人を取り逃がすことで公訴時効を迎えてしまう場合もままあるため、警察の信用も損ねる、由々しき事態となる。

広義では捜査当局によってある程度犯人を特定され、指名手配されている場合があるものの、国外逃亡している場合も多いため刑事裁判が開けない事件も未解決事件として扱われる場合があることと、また首謀者など事件の全容を知る人物が身柄拘束前に死亡してしまったり、身柄拘束をしても裁判が始まる前に死亡し、事件の全貌を解明できなくなった場合も未解決事件として扱われる場合がある(尼崎事件など)。

足利事件のように、民間の調査機関やジャーナリストの手で真相が捜査され、真犯人を特定したと主張して警察へもその捜査の要請がなされているケースも、社会的に真犯人の特定とされない場合は未解決事件と認識されてしまう事がある。

一部には人間の故意による事件ではなく、事故に過ぎないものが事件とされて未解決事件と扱われることもある。また、公訴時効が過ぎた未解決事件について、自ら犯人を名乗り出る者もいる。

一度は犯人が特定された被疑者が裁判や再審無罪となり、冤罪事件となって真犯人が逮捕されていない事件も未解決事件として扱われる。冤罪事件の場合、被疑者が長期裁判や再審無罪になった時には長い年月が経っていて、公訴時効を迎えていたり、証拠が集められなくなるなどの理由で未解決事件となりやすい。

未解決事件の現状[編集]

日本[編集]

警視庁の取り組み[編集]

警視庁では2007年捜査特別報奨金制度を導入、未解決事件の情報提供の増加に力を入れている。また、これまでにも世田谷一家殺害事件柴又上智大学女子大生放火殺人事件八王子スーパー強盗殺人事件など長期の専属捜査が行われている殺人事件などの未解決事件はあったが、進展のない未解決事件の多くは新しく発生した事件に捜査員を割り振るなどの理由で、警視庁刑事部内の捜査本部が事件からほどなくして閉鎖されることも少なくなかった[注 1]。そこで、2009年11月には警視庁捜査一課内に未解決の殺人事件などを専門に扱う特別捜査チーム「警視庁特命捜査対策室」を作り、捜査に当たっている。過去の捜査を再検証し、DNA型鑑定など科学捜査で被疑者逮捕を目指す。なお、捜査が現在も継続している事件はこのチームでは扱わないとしている。

2010年8月、警察庁は未解決事件の捜査専従班を警視庁と各道府県警察に設置する方針を決めた。凶悪事件の公訴時効の廃止・延長に伴い、未解決事件の捜査体制強化のため、地方警察官833人の増員を来年度予算概算要求に盛り込んだ。内訳は専従捜査員329人、見当たり捜査員(指名手配被疑者の顔を覚え見分ける)34人、サイバー犯罪対策350人、検視専門の刑事調査官(検視官)・補助者120人[1]

公訴時効廃止までの動き[編集]

2004年殺人罪強盗殺人罪など死刑にあたる罪の公訴時効の期間は15年から25年に改正されたが、殺人事件被害者遺族の会(宙の会)や全国犯罪被害者の会(あすの会)などが公訴時効停止・廃止を訴えるなど殺人事件被害者の遺族らによる公訴時効見直しの声が高まった。

一方で刑事訴訟法改正による、時効の延長・廃止の時効進行中の事件に対する適用が、近代刑法の原則および日本国憲法第39条で規定されている法の不遡及に違反する可能性が指摘されている。犯罪被害者家族の会(ポエナの会)などは、この見地から公訴時効の廃止を要望するも、過去の事件に対し、遡及して適用することには反対している。

2010年4月27日、殺人罪・強盗殺人罪など公訴時効廃止や故意に死に至らしめた罪の公訴時効延長などが盛り込まれた刑事訴訟法並びに刑法の改正案が成立し、即日施行された。施行時に公訴時効を迎えていない過去の未解決事件にも適用される。一方で施行前に時効を迎えた事件に遡っての適用はされない。

主な未解決事件リスト[編集]

ここでは、公訴時効を迎えた事件についても取り上げる。ただし、捜査機関被疑者を特定しているものの、被疑者が逃亡しているために裁判が進行できない事件や、捜査が長期化しないまま被疑者が逮捕されたものの、冤罪疑惑として注目されるまで社会的に注目度が低かった事件、近代法制における警察捜査が全く無い国の事件は除く。また、被疑者が指名手配、もしくは国際指名手配されている事件、ある人物が行方不明となっている失踪事件についてはそれぞれの該当記事を参照のこと。更に未解決の殺人事件については「Category:未解決の殺人事件」「Category:日本の未解決殺人事件」も参照されたい。

下記の未解決事件の記事にはグロテスク・ショッキングな記述・表現が含まれている場合があります。ご注意ください。また、Wikipedia:免責事項もご確認ください。

19世紀[編集]

20世紀[編集]

1901年-1940年[編集]

1941年-1950年[編集]

1951年-1960年[編集]

1961年-1970年[編集]

1971年-1980年[編集]

1981年-1990年[編集]

1991年-2000年[編集]

1995年(平成7年)4月27日以降、日本国内で発生した未解決の事件のうち、人を死亡させた罪で法定刑の最高が死刑にあたる犯罪殺人罪強盗殺人罪など)[注 3]公訴時効成立を取り止めた。なお、長期の専属捜査は継続され、被疑者発見・逮捕に行き着き次第解決に繋がらせることとなった。

21世紀[編集]

2001年-2010年[編集]

2011年-[編集]

関連書籍[編集]

  • 歴史の謎研究会編『世界史の謎と暗号 ダ・ヴィンチ、ジャンヌ・ダルク、始皇帝、モーツァルト…歴史を変えた37人の奇妙な「痕跡」』(青春出版社、2006)
  • 日本博学倶楽部『世界史未解決事件ファイル「モナリザ贋作疑惑」から「アポロ11号着陸捏造疑惑」まで』(PHP研究所、2006)
  • 歴史の謎研究会編『未解決事件の謎と暗号 歴史の闇に消えた…』(青春出版社、2007)
  • 日本博学倶楽部『日本史未解決事件ファイル「聖徳太子架空人物説」から「西郷隆盛生存説」まで』(PHP研究所、2005)
  • 松本清張『日本の黒い霧(全)』(文芸春秋、1973)
  • 矢田喜美雄『謀殺 下山事件』(講談社、1973)
  • 柴田哲孝『下山事件 最後の証言』(祥伝社、2005)
  • 大野達三『松川事件の犯人を追って』(新日本出版社、1991)
  • 朝日新聞社116号事件取材班『新聞社襲撃 テロリズムと対峙した15年』(岩波書店、2002)
  • エスエル出版会編『謀略としての朝日新聞襲撃事件 赤報隊の幻とマスメディアの現在』(エスエル出版会、1988)
  • 谷川葉『警察が狙撃された日 国松長官狙撃事件の闇」』(講談社プラスアルファ文庫、2002)
  • 柳川喜郎『襲われて 産廃の闇、自治の光』(岩波書店、2009)
  • 森下香枝『グリコ・森永事件「最終報告」真犯人』(朝日新聞社、2007)
  • 『日本の「未解決事件」100(別冊宝島)』(宝島社、2011)
  • 『【昭和・平成】9大未解決事件の真犯人』(宝島社、2009)
  • 週刊朝日ムック『未解決事件ファイル 真犯人に告ぐ』(朝日新聞出版、2010)
  • 清水潔『殺人犯はそこにいる〜隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』(新潮社2013)

未解決事件の捜査を主に描くフィクション作品等[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 警視庁刑事部にて1999年〜2008年の10年間に捜査本部が設置された事件(殺人事件含む)は174件あるが、このうち2009年10月時点で未解決の事件は50件に上る。また、過去に捜査本部が設置された事件のうち、2004年〜2008年にかけて毎年平均5件が公訴時効を迎えている。
  2. ^ 足利事件を含む。うち1件は行方不明。
  3. ^ 外患誘致罪(日本の法律上死刑のみが規定された、唯一の犯罪)や、外患援助罪死刑無期懲役又は2年以上の有期懲役)は人が死亡することを想定していないため、両罪の公訴時効は廃止されておらず、15年から25年への延長のみにとどまっている。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah 警察庁捜査特別報奨金対象事件

出典[編集]

  1. ^ 共同通信 2010年8月31日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]