渡島吉岡駅

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渡島吉岡駅
おしまよしおか
Oshima-Yoshioka
白符 (2.8 km)
(6.5 km) 渡島大沢
地図
所在地 北海道松前郡福島町字吉岡
北緯41度26分39.7秒 東経140度13分42.6秒 / 北緯41.444361度 東経140.228500度 / 41.444361; 140.228500座標: 北緯41度26分39.7秒 東経140度13分42.6秒 / 北緯41.444361度 東経140.228500度 / 41.444361; 140.228500
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 松前線
キロ程 38.7 km(木古内起点)
電報略号 ヨオ
駅構造 地上駅
ホーム 1面2線
開業年月日 1942年昭和17年)11月1日[1]
廃止年月日 1988年(昭和63年)2月1日[1]
備考 松前線廃線に伴い廃駅
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1976年の渡島吉岡駅と周囲約500 m範囲。左が松前方面。千軒駅同様の配線で、島式ホーム1面2線の他、駅舎ホーム間に貨物積卸線、駅裏に留置線がそれぞれ1線ずつ敷かれている。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

渡島吉岡駅(おしまよしおかえき)は、かつて北海道松前郡福島町字吉岡に設置されていた、北海道旅客鉄道(JR北海道)松前線廃駅)である。電報略号ヨオ事務管理コードは▲141507[2]

1980年(昭和55年)まで運行されていた、急行「松前」の停車駅だった。

歴史[編集]

年表[編集]

駅名の由来[編集]

もともとは当地は現在の吉岡川のアイヌ語名から「オムナイ(o-mu-nay)」(川尻・塞がる・川)と呼ばれていた[5][6]

江戸期に和人が当地に入って以降、当初は「穏内(おおむない・おむない)」の当て字がされていたが、「穏やかでない」に通じることから、寛永期に付近に群生するヨシから「葭岡(よしおか)」の和名がつけられ、後年「吉岡」に字が変化した[5][6]

開業にあたっては、既存の吉岡駅仙台鉄道宮城交通)と区別するため、旧国名の「渡島」を付した[5][6]

駅構造[編集]

廃止時点で、島式ホーム1面2線を有する地上駅で、列車交換が可能な駅であった。その他に、上下線に副本線(側線扱い)を有していた[7]

最終営業日時点では、乗車券類の販売は、簡易委託化されていた。駅舎はホームの南側に位置し、ホームとは構内踏切で連絡した[7]

利用状況[編集]

  • 1981年度(昭和56年度)の1日乗降客数は224人[7]

駅周辺[編集]

駅跡[編集]

駅舎及び駅構内施設は撤去され、1999年時点では、駅跡地は採石会社の作業場となっている[8]。2010年(平成22年)時点でも同様であった[9]。駅跡付近の線路跡は、道路に沿った築堤となって残存している[10]

隣の駅[編集]

北海道旅客鉄道(JR北海道)
松前線
白符駅 - 渡島吉岡駅 - 渡島大沢駅

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、829頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、219頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  3. ^ 「12日から江差・松前線も営業新体制に移行」『交通新聞』交通協力会、1970年12月12日、1面。
  4. ^ 「通報 ●飯田線三河川合駅ほか186駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報号外』日本国有鉄道総裁室文書課、1986年10月30日、12面。
  5. ^ a b c 北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、22頁。ASIN B000J9RBUYdoi:10.11501/12068975https://dl.ndl.go.jp/pid/12068975/1/1 
  6. ^ a b c 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 別巻〉、2018年11月30日、435頁。ISBN 978-4-88323-114-0 
  7. ^ a b c 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館1983年7月発行)62ページより。
  8. ^ 書籍『鉄道廃線跡を歩くVI』(JTBパブリッシング1999年3月発行)53ページより。
  9. ^ 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』(JTBパブリッシング2010年4月発行)169ページより。
  10. ^ 書籍『北海道の鉄道廃線跡』(著:本久公洋、北海道新聞社2011年9月発行)164ページより。

関連項目[編集]