日田天領水

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日田天領水(ひたてんりょうすい)とは、大分県日田市の地中約1,000mの水源から採取されるミネラルウォーターである。日田天領水の名称は豊後国日田が江戸時代に西国郡代が置かれた天領であったことにちなんでいる。

歴史[編集]

概要[編集]

水質[編集]

弱アルカリ性軟水である。具体的な数値は以下の通り。大分県薬剤師会調べ[5][要出典]

食品衛生管理への取り組み[編集]

平成18年に本格的に稼動を始めた新工場において、衛生管理、防虫・防鼠、設備管理などの一般衛生管理を含めた「総合的」な管理システム化(HACCP)を目指し 総合衛生管理製造過程を平成20年7月18日に取得した。総合衛生管理製造過程の食品群「清涼飲料水」承認の範囲「ミネラルウォーター類」で取得している。

関係会社[編集]

株式会社日田天領水[編集]

大分県日田市に1998年に設立された会社で日田天領水などを製造・販売し[6]福岡ソフトバンクホークスのオフィシャルスポンサーにもなっている[7]国連UNHCR協会の難民援助活動を支援するため、2003年から2011年、井戸270本相当の給水事業を支援した[8]

グリーングループ株式会社[編集]

大分県日田市に本社を置く会社で日田天領水などを販売する[9]

日田天領水の宿[編集]

日田天領水の名を冠した旅館。2022年3月までは日本郵政株式会社が運営する「かんぽの宿日田」であったが、かんぽの宿の事業譲渡により株式会社日田天領水に譲渡され、同年4月より現在の名前となった[10]

事件・事故[編集]

独占禁止法違反事件[編集]

公正取引委員会(竹島一彦委員長)は、2004年6月、グリーングループ株式会社代表取締役石井嘉時氏に対し次のとおり審決した。グリーングループ株式会社は、ミネラルウォーター「日田天領水」を取り扱う卸売業者に対し、同卸売業者をして小売業者に「日田天領水」の希望小売価格を維持させる条件を付けて当該商品を取り扱わせたことは独占禁止法第19条に違反するとした[11]。なお、グリーン・グループ株式会社は日田天領水の販売を主とする会社である[12]

日田天領水洗浄液混入事故[編集]

2002年8月、「日田天領水」に洗浄液が混入していたため、大分県が回収を命じたとマスコミ各社に報道された。送水パイプを洗浄した際のすすぎが不十分だったことが原因と見られるが、大分県は、人体への影響はほとんどないとしている[13]

脚注[編集]

  1. ^ 県内の系列局であるテレビ大分では未ネット。ただし、日田市の大部分においては福岡放送くまもと県民テレビが視聴可能
  2. ^ モンドセレクション/ iTQi|日田天領水公式サイト
  3. ^ 大分大学医学部 精神神経医学講座スタッフ紹介(2017.04.01現在)
  4. ^ Masuda K; Tanaka Y, Kanehisa M, Ninomiya T, Inoue A, Higuma H, Kawashima C, Nakanishi M, Okamoto K, Akiyoshi J (2017年9月13日). “Natural reduced water suppressed anxiety and protected the heightened oxidative stress in rats.” (英語). アメリカ国立衛生研究所. doi:10.2147/NDT.S138289. 2019年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年2月8日閲覧。
  5. ^ 日田天領水 商品ラベルに記載。
  6. ^ 会社概要(株式会社日田天領水)”. 株式会社日田天領水. 2023年9月14日閲覧。
  7. ^ オフィシャルスポンサー - 福岡ソフトバンクホークス、2018年10月9日閲覧
  8. ^ 社会貢献活動 -UNHCRの給水事業について- | 日田天領水【公式サイト】
  9. ^ グリーングループ株式会社”. 株式会社日田天領水. 2023年9月14日閲覧。
  10. ^ かんぽの宿の事業譲渡について‐日本郵政”. www.japanpost.jp. 2024年4月23日閲覧。
  11. ^ 審決”. 公正取引委員会. 2023年6月7日閲覧。
  12. ^ グリーン・グループ株式会社”. 日田天領水. 2023年6月12日閲覧。
  13. ^ 日田天領水に洗浄液 大分県が回収を命じる(西日本新聞)・アーテック過去のTopics - ウェイバックマシン(2002年9月13日アーカイブ分)

外部リンク[編集]