志賀櫻
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志賀 櫻(しが さくら、1949年1月19日 - 2015年12月20日[1])は日本の弁護士(男性、第一東京弁護士会、登録番号33371)。血液型はB型[2]。
人物
[編集]税務訴訟を得意分野とする。大蔵省時代は主計局と主税局に長く勤務している。また、外務省在イギリス大使館参事官、OECD租税委員会日本代表を歴任するなど、国際金融の経験も豊富。民間税制調査会の税制改正大綱にも積極的に関与し、国際租税分野の専門家として貢献した。「税は文明の対価である」という言葉を好んでおり、テレビ出演時やインタビュー、著書などで度々用いていた。
高校、大学の同期である鳩山邦夫は「博覧強記のうえにスポーツ万能。ひとりの人間として、とても敵わない[3]」「当然、事務次官になるだろうと思っていたけれど、途中で退官して弁護士になった。あのくらい優秀だと、役所ではかえってダメなのかもしれない[4]」と述べている。
癌により急逝した。
略歴
[編集]- 1967年 - 東京教育大学附属中学校・高等学校(現・筑波大学附属中学校・高等学校)卒業
- 1970年 - 司法試験、国家公務員上級甲種試験合格
- 1971年 - 東京大学法学部第1類(私法コース)卒業[5]、大蔵省入省(主計局総務課)
- 1972年 - 主計局法規課、大阪国税局調査査察部
- 1973年 - 大臣官房調査企画課
- 1974年 - 主税局国際租税課調査第一係長[6]
- 1976年 - 主税局調査課、宮崎税務署長
- 1977年 - 主税局税制第二課長補佐
- 1978年 - 主税局調査課長補佐(外国調査)心得[7]
- 1979年 - 大臣官房文書課長補佐(審査)[8]
- 1981年 - 大臣官房調査企画課長補佐
- 1982年 - 主計局主計官補佐(科学技術・文化係主査)
- 1983年 - 主計局主計官補佐(外務・経済協力係主査)
- 1985年 - 大臣官房調査企画課長補佐(総括)[9]
- 1986年 - 大臣官房企画官兼大臣官房調査企画課
- 1987年 - 外務省研修所
- 1988年 - 在イギリス日本国大使館参事官
- 1991年 - 主税局国際租税課長(OECD租税委員会日本代表)
- 1992年 - 主計局主計官(外務、通産、経済協力担当)
- 1993年 - 岐阜県警察本部長
- 1995年 - 経済企画庁総合計画局計画課長
- 1997年 - 大臣官房審議官(国際金融局担当)
- 1998年 - 金融監督庁国際担当参事官・特定金融情報管理官
- 2000年 - 東京税関長
- 2002年 - 国際協力銀行理事
- 2004年 - 司法研修所入所(司法修習生第58期)
- 2005年 - 弁護士登録
- 2010年 - 國學院大學法科大学院客員教授
同期
[編集]東京教育大学附属高等学校 1967年卒業
[編集]大蔵省 1971年入省
[編集]- 藤井秀人(日本政策投資銀行副社長、財務事務次官)
- 寺澤辰麿(横浜銀行頭取、コロンビア大使、国税庁長官)
- 福田進(国税庁長官)
- 高木祥吉(ゆうちょ銀行副社長、金融庁長官)
- 窪野鎮治(国土交通省政策統括官、財務省印刷局長)
- 田村義雄(クロアチア大使、環境事務次官)
- 坂井隆憲(衆議院議員、大蔵省大臣官房企画官)
- 山本幸三(衆議院議員、大蔵大臣秘書官)
著書
[編集]- 『タックス・オブザーバー ―当局は税法を理解しているのか』エヌピー通信社、2015
- 『タックス・イーター ―消えていく税金』岩波新書、2014
- 『日銀発金融危機』朝日新聞出版、2013
- 『タックス・ヘイブン ―逃げていく税金』岩波新書、2013
- 『詳解 国際租税法の理論と実務』民事法研究会、2011
- 『豚肉の差額関税制度を断罪する』パル出版、2011
- 『法的紛争処理の税務(下巻)第4版』(共編著)民事法研究会、2009
参考文献
[編集]- 『大蔵省名鑑』時評社、昭和62年
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ 第一東京弁護士会『ICHIBEN Bulletin』515号(平成28年2月)51頁。
- ^ 『日本の官庁,その人と組織:大藏省』政策時報社、1993年発行、46頁
- ^ 世の中、上には上がいる〜私が見た「大秀才」たち⑤ 現代ビジネス
- ^ 世の中、上には上がいる〜私が見た「大秀才」たち⑥ 現代ビジネス
- ^ 『東大人名録,第1部』1986年発行、51頁
- ^ 『職員録 第1部』大蔵省印刷局、1976年発行、476頁
- ^ 『職員録 第1部』大蔵省印刷局、1979年発行、488頁
- ^ 『職員録 第1部』大蔵省印刷局、1980年発行、483頁
- ^ 『職員録 第1部』大蔵省印刷局、1986年発行、503頁