実解析

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数学において実解析(じつかいせき、: Real analysis)あるいは実関数論(じつかんすうろん、: theory of functions of a real variable)は(ユークリッド空間(の部分集合)上または(抽象的な)集合上の関数)について研究する解析学の一分野である。今日の実解析では関数として一般には複素数値関数や複素数値写像、複素数値関数に値をとる写像も含む。

実解析は、実数論をはじめ、実一変数あるいは実多変数の実数値あるいは実ベクトル値の関数に関する初等的な微分積分ベクトル解析ルベーグ積分関数空間(関数の成す線型位相空間)の理論を扱う。関数解析調和解析の理論の一部も含む。

しかし例えば超関数フーリエ変換、リース変換、ヒルベルト変換などの具体的な線型汎関数線型変換は、実解析の範疇なのか関数解析の範疇なのか数学者の間でも意見が分かれているように、また今日ではユークリッド空間だけではなく抽象的な集合上(例えば位相空間や関数空間など)で定義された複素数値の写像(複素数値関数、複素数値測度)も取り扱うため、「実解析」の範囲は明確ではなく、「複素解析」とは必ずしも対をなす分野ではなくなっている。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 杉浦光夫 『解析入門Ⅰ』 東京大学出版会、1980年
  • 猪狩惺 『実解析入門』 岩波書店、1996年
  • 伊藤清三 『ルベーグ積分入門』 裳華房、1963年
  • 小薗英雄・小川卓克・三沢正史 編 『これからの非線型偏微分方程式』 日本評論社、2007年
  • 小川卓克 『非線型発展方程式の実解析的方法』 シュプリンガー・ジャパン、2013年
  • 澤野嘉宏 『ベゾフ空間論』 日本評論社、2011年ISBN 978-4000054447
  • Walter Rudin (1976). Principles of Mathematical Analysis. International Series in Pure and Applied Mathematics. McGraw-Hill Science/Engineering/Math. ISBN 978-0070542358. 

関連図書[編集]

  • Nicolas Bourbaki 『ブルバキ数学原論 実一変数関数(基礎理論)1』 小島順, 村田全, 加地紀臣男訳、東京図書、1986年ISBN 978-4489002014
  • Detlef Laugwitz 『リーマン: 人と業績』 山本敦之訳、シュプリンガー・フェアラーク東京、1998年ISBN 978-4431707622
  • Aliprantis, Charalambos D; Burkinshaw, Owen (1998). Principles of real analysis (Third ed.). Academic. ISBN 0-12-050257-7. 
  • Browder, Andrew (1996). Mathematical Analysis: An Introduction. Undergraduate Texts in Mathematics. New York: Springer-Verlag. ISBN 0-387-94614-4. 
  • Bartle, Robert G. and Sherbert, Donald R. (2000). Introduction to Real Analysis (3 ed.). New York: John Wiley and Sons. ISBN 0-471-32148-6. 
  • Abbott, Stephen (2001). Understanding Analysis. Undergradutate Texts in Mathematics. New York: Springer-Verlag. ISBN 0-387-95060-5. 
  • Dangello, Frank and Seyfried, Michael (1999). Introductory Real Analysis. Brooks Cole. ISBN 978-0-395-95933-6. 
  • Bressoud, David (2007). A Radical Approach to Real Analysis. MAA. ISBN 0-88385-747-2. 
  • A.N.Kolmogorov,S.V.Fomin. Introductory Real Analysis. Dover Publications. 

外部リンク[編集]