定塚誠

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定塚 誠(じょうづか まこと、1957年8月27日 - )は、日本の裁判官法務省訟務局長。東京大学卒業。東京都出身。

経歴[編集]

著書・論文[編集]

  • 『労働審判制度―基本趣旨と法令解説』(弘文堂、2005年10月)

関与判決[編集]

  • 2006年12月27日 - 日本の首相との間で、イラク派遣自衛隊の警護を行う引換えに100億円の供与を受ける密約を結んだ、と週刊誌において報じられたイラク人が出版社を訴えた件で、英訳された内容が週刊誌ウェブサイトに掲載された事情を踏まえ、記事の削除と440万円の支払いを命じた。
  • 2007年11月7日-「混合診療」を認めないことは違法とした「混合診療事件」の第1審判決。患者が保険対象の医療行為と保険対象外の自由診療の医療行為の両方を受ける「混合診療」を受けた場合に、自由診療の医療行為分のほか、保険対象の医療行為分も含めすべて患者負担とするという行政の法解釈を誤りとし、違法とした。患者原告本人が、国に勝訴したことも話題になった。
  • 2007年10月19日-NTT企業年金判決。退職したNTT職員等に対する確定給付企業年金の給付額を一方的に不利益に減額することとしたNTTの規約変更を承認しなかった行政処分は適法で、NTTが退職職員に対し一方的に不利益になるような規約変更をすることは許されないとした。
  • 2008年8月28日-租税特別措置法40条の4が規定するいわゆるタックス・ヘイブン対策税制が日本とシンガポールとの間の日星租税協定に反するかどうかが争点とされた。課税権限の分配について定めた協定7条1項に反しないとして、タックス・ヘイブン対策税制を適用した税務当局が行った更正処分を適法とした。
  • 2008年11月27日-東京海上火災保険が開発した「企業向け地震保険」の再保険契約を、アイルランドの子会社と締結し、その子会社がさらに複数の国の保険会社と締結した「ファイナイト再保険」の仕組みは、地震時の単年度決算収支の著しい悪化を回避するリスクヘッジとして経済的合理性があり、保険料は「経費」に該当し損金算入できるとして、東京国税局が行った約46億円の課税処分を取り消した。
  • 2011年8月2日-国が保有する八ツ場ダム関係書類の情報公開を求めた事案。ダム設置情報が公になり不法な投機買いが起こるなどとした国の不開示処分に対し、図面からは現地の土地が特定できず不法な投機買い等が起こるとはいえないとして国の処分を取り消して開示を命じた。
  • 2012年3月28日-壊れた洗濯機などを近所の空き地に捨て罰金刑を受けたことを理由に国外退去を命じられたのは不当として日系3世のペルー国籍の男性が国に処分取り消しを求めた事案に対し、「処分は著しく妥当性を欠く」として請求を認めた。[1]
  • 2013年3月14日-成年被後見人が、成年被後見人は選挙権を失うとする公職選挙法11条1項1号の規定が憲法違反として選挙権の確認を求めた事案で、同規定を憲法違反と判断して請求を認めた。[2]

主な論文[編集]

  • アメリカ合衆国における民事訴訟の合理化・迅速化への施策(上)(判例時報1331号3頁)、同(下)(判例時報1332号3頁)
  • 物上保証人の事前求償権について(「民事判例実務研究・第8巻」49頁)
  • 知的財産権訴訟の現状と展望(NBL765号20頁)
  • 知財訴訟の現状と本年4月からの新しい知財訴訟制度(NBL785号13頁)
  • 新しく誕生した労働審判制度について(NBL789号31頁)
  • 新しい「労働審判制度」の概要と特色(判タ1167号4頁)
  • 座談会「労働審判制度の創設と運用上の課題」(ジュリスト1275号32頁) 
  • 労働審判と要件事実ー労働審判制度による民事訴訟への示唆(商事法務「要件事実の現在を考える」135頁)
  • 労働審判制度が民事訴訟に与える示唆(判タ1200号5頁)
  • 労働審判制度にみる「民事紛争解決制度」の将来(判タ1253号50頁)

脚注[編集]