判事補

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判事補(はんじほ)とは、日本裁判官の官名の一種であって、裁判官に任官して10年未満の者(ただし、弁護士及び検事の経験は通算される)をいう。

概要[編集]

判事補は、司法修習を終えた者の中から任命される(裁判所法43条)。2011年4月22日現在、定員は1000名である(裁判所職員定員法1条)。

判事補は、3年で簡易裁判所判事、10年で判事に任命されるが、最高裁判所下級裁判所裁判官指名諮問委員会による審査によって「再任不適当」となり、判事に任命されなければ退官する事になる。その場合は弁護士にはなれるが、簡易裁判所判事にはなれない。平成19年上半期の判事補から判事への任命候補者及び判事の再任候補者の答申結果は、指名候補者193人のうち189人については判事に任命されるべき者として指名することが適当であるとされ、4人については判事に任命されるべき者として指名することは適当でないと最高裁判所に答申されたことが報告された[要出典]

判事補は、原則として1人で裁判をすることができず(裁判所法27条1項)、判事補が関与する事件は、合議事件(裁判官が3人関与する合議体で裁判する事件)のみである。また、同時に2人以上合議体に加わることができず、裁判長にもなれない(同条2項)。

ただし、後述のとおり、裁判官に任官して5年以上の者のうち、最高裁判所の指名する者は、特例判事補として、例外的に単独事件について裁判をすることができる。

また、判決以外の裁判は判事補が単独でも行うことができ(民事訴訟法123条、刑事訴訟法45条)、民事保全手続、令状事件、少年事件等は単独で行う。

特例判事補[編集]

実務経験が5年以上の判事補の中から、最高裁判所が指名することによって、判事と同等の権限を有する者のことを「特例判事補」という。

判事補の職権の特例等に関する法律(昭和23年7月12日法律第146号)により、判事補のうち、判事補等の職務を5年以上経験した者で、最高裁判所の指名した者は、判事補としての職権の制限を受けないこととされている(同法1条)。この指名を受けた判事補を「特例判事補」といい、受けていない判事補を「未特例判事補」と通称する。任官から5年が経過した裁判官については、ほぼ例外なく特例が付される。特例判事補は、単独審を担当することができ、合議体に2人同時に加わることができ、裁判長にもなれる(裁判長が特例判事補、右陪席が特例判事補、左陪席が未特例判事補という構成が可能である)。

このような特例が設けられたのは、日本では人口に比して裁判官の定員が極端に少ないため、単独審を担当する裁判官の不足を補う目的がある。本来は暫定的な措置として設けられたが、現在に至るまで、任官後5年を経過した裁判官のほとんどが特例判事補に指名され、単独審や合議体の右陪席を担当している[要出典]

外部リンク[編集]