大橋洋一 (文学研究者)

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大橋 洋一(おおはし よういち、1953年11月12日 - )は、日本の英文学者。

略歴[編集]

名古屋市生まれ。愛知県立明和高等学校卒業。1976年東京教育大学文学部卒業。79年東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了、同大学助手、81年中央大学専任講師、83年学習院大学文学部専任講師、85年助教授、94年教授、96年東京大学大学院人文社会系研究科助教授、99年教授。2007―09年日本英文学会会長。

本来の専攻はシェイクスピア筒井康隆の『文学部唯野教授』に材料を提供したとされ、そのモデルとも言われる。研究対象は次第にフェミニズム、ゲイ文学、サイードなど左翼的な方向に移る。イーグルトン『クラリッサの凌辱』の訳者解説では、西部邁による『屋根裏の狂女』の書評が朝日新聞に載ったことを非難し、最近では前英文学会会長・高橋和久が、サイードがいたためにナイポールの評価が遅れたと発言したことを批判している(『文学』2002年11・12月号)。

著書[編集]

単著[編集]

  • 『新文学入門――T・イーグルトン『文学とは何か』を読む』(岩波書店 1995年)

編著[編集]

  • 『現代批評理論のすべて』(新書館 2006年)

訳書[編集]

  • ライオネル・エイベル『メタシアター』高橋康也共訳(朝日出版社 1980年)
  • パトリック・パリンダー『SF――稼動する白昼夢』(勁草書房 1985年)
  • テリー・イーグルトン『文学とは何か――現代批評理論への招待』(岩波書店 1985年)
  • イーグルトン『批評の政治学――マルクス主義とポストモダン』黒瀬恭子、岩崎徹共訳(平凡社 1986年)
  • イーグルトン『クラリッサの凌辱――エクリチュール, セクシュアリティー, 階級闘争』(岩波書店 1987年)
  • イーグルトン『批評の機能――ポストモダンの地平』(紀伊國屋書店 1988年)
  • フレドリック・ジェイムソン『政治的無意識――社会的象徴行為としての物語』木村茂雄、太田耕人共訳(平凡社 1989年)
  • バーバラ・ジョンソン『差異の世界――脱構築・ディスクール・女性』(紀伊國屋書店 1990年)
  • ダルコ・スーヴィン『SFの変容――ある文学ジャンルの詩学と歴史』(国文社, 1991年)
  • イーグルトン『シェイクスピア――言語・欲望・貨幣』(平凡社, 1992年)のちライブラリー 
  • フランク・レントリッキア, トマス・マクローリン編『現代批評理論――22の基本概念(正続)』篠崎実、細谷等、正岡和恵、利根川真紀共訳(平凡社 1994年-2001年)
  • エドワード・W・サイード『知識人とは何か』(平凡社 1995年/平凡社ライブラリー 1998年)
  • サイード『音楽のエラボレーション』(みすず書房 1995年)
  • イーグルトン『イデオロギーとは何か』(平凡社 1996年)
  • サイード『文化と帝国主義(1・2)』(みすず書房 1998年-2001年)
  • オスカー・ワイルドほか『ゲイ短編小説集』平凡社ライブラリー 1999年)
  • イクバール・アフマド『帝国との対決――イクバール・アフマド発言集』大貫隆史、河野真太郎共訳(太田出版 2003年)
  • トリル・モイ『ボーヴォワール――女性知識人の誕生』片山亜紀、近藤弘幸共訳(平凡社 2003年)
  • リン・L・メリル『博物学のロマンス』照屋由佳共訳(国文社 2004年)
  • ビル・シュクロフト、パル・アルワリア『エドワード・サイード』(青土社 2005年)
  • サイード『故国喪失についての省察(1-2)』近藤弘幸、和田唯、大貫隆史、貞廣真紀共訳(みすず書房 2006―09年)
  • サイード、タリク・アリ『サイード自身が語るサイード』紀伊國屋書店, 2006年)
  • サイード、ゴーリ・ヴィシュワナタン『権力、政治、文化――エドワード・W・サイード発言集成(上下)』三浦玲一、坂野由紀子、河野真太郎、田村理香共訳(太田出版 2007年)
  • サイード『晩年のスタイル』(岩波書店 2007年)
  • イーグルトン『反逆の群像―批評とは何か』小澤英実共訳 青土社、2008
  • イーグルトン『学者と反逆者―19世紀アイルランド』梶原克教共訳 松柏社 2008
  • イーグルトン,マシュー・ボーモント『批評とは何か イーグルトン、すべてを語る』 青土社、2012 
  • イーグルトン『アメリカ的、イギリス的』吉岡範武共訳 河出ブックス 2014 『アメリカ人はどうしてああなのか』河出文庫
  • A.C.ドイル, H.メルヴィル ほか『クィア短編小説集 : 名づけえぬ欲望の物語』監訳, 利根川真紀, 磯部哲也, 山田久美子訳 平凡社ライブラリー 2016
  • イーグルトン『文学という出来事』平凡社 2018

外部リンク[編集]