夕張炭鉱

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夕張炭鉱(ゆうばりたんこう)は、北海道夕張市に存在する石狩炭田から採炭していた炭鉱である。

狭義の意味では、北海道炭礦汽船が開発した夕張炭鉱1889年 - 1977年)の本鉱を指す。広義の意味では、北海道炭礦汽船が続いて開発を行った周辺の新夕張炭鉱・夕張新炭鉱・平和炭鉱・真谷地炭鉱、夕張市東部地区に三菱鉱業が開発した大夕張炭鉱南大夕張炭鉱夕張山地北側の万字炭鉱などを含む炭鉱群をさす。後者は夕張炭田ともいう。

優良な製鉄用コークスの原料炭を産出し、最盛期の1960年代には20前後を数えたが、1970年代以降には度重なるガス爆発や海外炭の普及により競争力を失い閉山に追いやられた。現在でも小規模ではあるが、露天掘り採掘などが行われている。

年表[編集]

ガス爆発事故[編集]

開山当時からガス爆発事故が続出。多数の死者及び死者数に劣らない規模の一酸化炭素中毒患者を出してきた。特に、第二次世界大戦以前の過酷な環境下で発生した事故の記録は散逸・風化しており、詳細な事故の状況や死者数は把握できない。

脚注[編集]

  1. ^ 下川耿史 『環境史年表 明治・大正編(1868-1926)』289,291頁 河出書房新社刊 2003年11月30日刊全国書誌番号:20522067
  2. ^ 下川耿史 『環境史年表 明治・大正編(1868-1926)』p337 河出書房新社 2003年11月30日刊 全国書誌番号:20522067
  3. ^ 不明の百十二人は絶望『東京日日新聞』(昭和13年10月8日)『昭和ニュース辞典第6巻 昭和12年-昭和13年』p230 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  4. ^ 北海道・夕張で生産テスト公開 産出量少なく毎日新聞(2017年12月13日)2017年12月16日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]