品田山

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品田山
品田前峰から望む品田主峰。左の尖った山は穆特勒布山
標高 3,524 m
所在地 中華民国の旗 台湾
台中市和平区
新竹県尖石郷
位置 北緯24度25分41.52秒 東経121度16分0.48秒 / 北緯24.4282000度 東経121.2668000度 / 24.4282000; 121.2668000座標: 北緯24度25分41.52秒 東経121度16分0.48秒 / 北緯24.4282000度 東経121.2668000度 / 24.4282000; 121.2668000
プロジェクト 山
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品田山(ひんでんさん)は、台湾台中市和平区新竹県尖石郷の境界に位置する標高3,524mの山。雪覇国家公園に属する。

概要[編集]

分水嶺で、北側には台湾三大河川の一つである淡水河、南側には大甲渓の源流がある。

台湾百岳では24位で、「十俊」の一つであり、「武陵四秀」で最も高い。

天気が良ければ、桃園市亀山島などを望むことができる。

名称[編集]

品田山はタイヤル族の狩猟場の一つであり、部族の人々は「最後の水池」という意味がある「b'bu' Pucing Bsilung[1]と呼ばれており、音訳で「波秦西崙山」となる。志佳陽群では「Babo Taragayun」や「rgyax Traka」と呼ばれ、[2]日本統治時代にはカタカナで「バボー・タラガユン」と記されていた。タイヤル語では「Yebulan[3][4]と呼び、品田山と池有山の間には「Yebulan Smta」と呼ばれる草原が広がっており、最も大きな池は「bsilung Smta」と呼ばれ、現在は「新達池」と音訳されている。

景観[編集]

品田山南面の褶曲地形

東西に細長く、南北は断崖を持つ。南面は「品田皺摺」と呼ばれる褶曲地形で、西側で折りたたまれ「品田断崖」と呼ばれる聖稜線でも難関な箇所となっている。また、品田前峰と主峰の間にある「品田前峰断崖」は褶曲地形のくぼんだ所で、ここも難易度が高い箇所である。

日本統治時代には布秀蘭山から見た山容は地獄に例えられ、品田山を「赤鬼」、穆特勒布山を「青鬼」[4]と呼ばれていた。

脚注[編集]

  1. ^ 雪霸國家公園鄰近地區(尖石、大同等)泰雅族口述歷史訪談暨部落發展規劃 (PDF) (Report). 台灣原住民族學院促進會 執行;林益仁 主持;嘎義·亞威 研究員. 內政部營建署雪霸國家公園管理處. 2008年12月.
  2. ^ 楊忠義 (2019年). 雪霸國家公園園區山川古蹟之傳統名稱(泰雅族)先期調查計畫案 期末報告書 (PDF) (Report). 雪霸國家公園管理處. pp. 1–103. 2022年1月4日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2022年1月4日閲覧
  3. ^ 沼井鉄太郎300米以下の臺灣山岳」『臺灣山岳』第7号、臺灣山岳會、1933年11月20日、91,114,122,138。 
  4. ^ a b 佐佐木舜一大霸尖山及次高山連峰縱走記」『台灣-{山岳}-』第7号、台灣-{山岳}-會、1933年11月20日、60-91頁。