全国普通高等学校招生入学考試

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全国普通高等学校招生入学考試
National Higher Education Entrance Examination NK.JPG
入り口バナー(重慶市南開中学)
各種表記
繁体字 全國普通高等學校招生入學考試
簡体字 全国普通高等学校招生入学考试
拼音 Quánguó Pǔtōnggāoděngxuéxiào Zhāoshēng Rùxué Kǎoshì
日本語読み: ぜんこくふつうこうとうがっこうしょうせいにゅうがくこうし
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全国普通高等学校招生入学考試(ぜんこくふつうこうとうがっこうしょうせいにゅうがくこうし)は、中国(独自の入試システムを採用している香港特別行政区マカオ特別行政区は除く)で実施されている入試システムである。通称「高考」。毎年の6月7日8日に行われる(一部のでは6月7日から9日の3日間)。

2008年から「全国大学統一入試」と改称された(通称は従来のまま)。

概要[編集]

1949年以前の中国では高考のような統一された入試システムはなかった。1952年に初めて高考は行われた。1966年に、文化大革命で中止。1977年に復活した。

中国の大学は欧米と同じく9月入学のため、毎年6月から7月に試験が行われる。

日本と違い、大学や専攻ごとの試験は原則行われず、この高考の試験結果のみで合否が判断される。そのため、高考の社会的注目度や受験生のプレッシャー、親の力の入れ様は凄まじいものがある。

試験期間中、親は受験生を送迎するのが通例となっており、会場となる高校は親をはじめ多くの人でごった返す。会場周辺は交通整理され、一般人は交通機関の利用を自粛する雰囲気もある。テレビでも、受験前の願掛けをする親や、試験後の受験生のインタビューなどをこぞって取り上げる。

志望校や専攻は、自由に選択し申し込むことができる。しかし、高考の試験結果のみで合否が決まるため、受験生は慎重に志望校を選択しなければならない。各大学の過去数年の合格最低点を確認し、試験の答えと照らし合わせて申し込む大学を決めていく。

出願学校の数は各省が自分の情況を考えて決定する。ただし、出願学校の数には限りがあるため、自分の学力にあった志望校選択が重要となってくる。日本と同じく、インターネットで各校の合格点を発表したり、どこに出願すべきかをアドバイスする受験産業も盛んである。

出身地域・民族による差別[編集]

これは、各省・自治区・直轄市ごとに「この点数以下だと大学には入学できない」というものである。具体的には、都市部出身の受験生よりも、地方出身の受験生の方が合格ラインが高くなる[1]。合格ラインが出身地域によって差別される背景には、都市部の失業問題がある。行政府は、地方からの労働者の流入によって都市部の失業率が悪化することを避けたいと思っており、そのため労働者だけでなく、労働者となる前の大学入学者も合格ラインに差をつけることによって流入制限を行っている[1]。こういった状況にあるため、受験生の親が都市部の戸籍を取ろうとする行為も見受けられる[1]

また、少数民族の受験者に加点して優遇するアファーマティブ・アクションも行われており[2]満州族[3]南仁東吉林省理科状元、500メートル球面電波望遠鏡の開発者)やモンゴル族[4]石悦内モンゴル自治区理科状元、ネット番組司会者)やウイグル族アブリキム・アブドゥルスル新疆ウイグル自治区理科状元、元楽視モバイルCEO[5])など少数民族で「状元」(各省・自治区・直轄市における高考の成績最優秀者)出身の各界の著名人も中国に存在する。2009年には重慶でその年の状元を含む受験者が加点を目的に少数民族に偽装して集団摘発された事件(中国語版)が起きて波紋を呼んだ[6]

試験レベル[編集]

試験の難易度は世界一とも言われるのは、人口の多さによる激しい競争の産物だと思われる。試験のため勤勉し、テスト能力を極限まで上げるのは普通であり、そのため難易度の上昇は必然と言えよう。

難易度は大体前年度の試験とその結果を基準に基づいて確定される。前年が難しすぎと評判なら、今年は少し難易度を下げるというシステムである。昔と同じ問題を出さないという掟があり、問題の作成も密室の中で行われ、試験が終わるまで外界との連絡は一切とれないという。

レベルの高さもあり、高校三年生は音楽や体育などの娯楽は少なく、もしくはできなくなり、毎日英語、語文など主要科目の先生が全ての授業を分けあうという形が普通である。テストを慣れるという意味を含め、模擬テストは頻繁に行われる。すなわち、知能だけでなく、努力できる才能を重視し、人材を育てていると思われる。いい大学に入りたい一心で、塾を通わぬ者が少ないのみならず、コーヒーと栄養剤で踏ん張って勤勉する生徒も多く、試験が終わる日には過労で病院に運ばれる人が大勢存在するという。それも高考は中国の普通学生としての終着点ともいえるほど大事な行事であることの片鱗を覗かせる。

中国国内で受験戦争とも呼ぶべき過当競争の様相を呈してる高考を避けて日本の東京大学などに大量の中国人が留学してることは「爆買い」を捩って「爆留学」とも形容されている[7][8][9]

不正行為[編集]

毎年数十名が「カンニング」によって摘発されている。手口としては、受験生が問題を携帯電話カメラで撮影・送信し、それを見た外部の人間が盗聴器で回答を伝える、というものなどがある。当局もカンニングには最大禁錮7年などの刑罰を課し[10]、携帯電話の信号遮断や金属と無線機器を感知する装置、生体認証ドローンなどハイテク技術の活用でカンニングを取り締まってる[11][12]

また、複雑な制度の盲点を突く手法として、いわゆる「足切り」の点数が各省ごとに差があることを利用する不正行為も存在する。手口としては、足切り点の低い地域の戸籍を購入したり、偽装したりなどして受験をするケースがある。内モンゴル自治区青海省などの教育産業が強くない省で行われてから、相対的な点数優位性を獲得しているという。この行為は中国で「高考移民」と呼ばれている。

脚注[編集]

  1. ^ a b c 柏木理佳「大学合格ラインが出身で違う?不平等な中国の受験制度」『日経ビジネスオンライン』日経BP社、2008年4月17日付配信
  2. ^ “裸考 人民中国”. 人民中国. (2009年4月24日). http://www.peoplechina.com.cn/home/second/2009-04/24/content_192635.htm 2017年5月12日閲覧。 
  3. ^ 全国创新争先奖章拟表彰名单”. 中華人民共和国科学技術部. 2018年3月19日閲覧。
  4. ^ “36D的斗鱼柳岩, 游戏主播届的一股清流”. 捜狐. (2017年3月21日). https://m.sohu.com/a/129616310_630983/ 2018年3月19日閲覧。 
  5. ^ “乐视移动前CEO阿木加盟联想此前被称乐视最年轻高管”. 新浪. (2017年12月26日). http://tech.sina.com.cn/i/2017-12-26/doc-ifypxrpp4128525.shtml 2018年3月19日閲覧。 
  6. ^ “重庆高考加分乱象:去年裸分排第六者被挤出北大”. 人民網. (2009年7月22日). http://edu.people.com.cn/GB/116076/9700394.html 2018年3月19日閲覧。 
  7. ^ 「爆買い」の次は「爆留学」!? 東大に中国人学生が殺到する理由”. 現代ビジネス (2016年10月23日). 2018年8月16日閲覧。
  8. ^ 中国「爆買い」の次は「爆留学」 過当競争で帰国後に待つ“残酷物語””. 産経ニュース (2017年9月19日). 2018年8月16日閲覧。
  9. ^ 中国・若者たちに広がる「爆留学」厳しい国内避けて日本の大学めざせ”. ジェイ・キャスト (2017年6月9日). 2018年8月16日閲覧。
  10. ^ “中国の大学入試に新規制、カンニングは禁錮刑の可能性”. ロイター. (2017年6月8日). http://jp.reuters.com/article/cheats-idJPKCN0YU0E1 2017年6月11日閲覧。 
  11. ^ “中国の大学入試、カンニング取締りに顔認証技術やドローン投入”. ロイター. (2017年6月9日). https://jp.reuters.com/article/china-exams-idJPKBN1900PB 2017年6月11日閲覧。 
  12. ^ “不正受験撲滅に躍起 無線感知装置、静脈認証…”. 毎日新聞. (2017年6月9日). https://mainichi.jp/articles/20170610/k00/00m/030/097000c 2017年6月10日閲覧。 
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関連項目[編集]

外部リンク[編集]