佐藤圭太

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佐藤圭太
個人情報
生誕 (1991-07-26) 1991年7月26日(32歳)
身長177cm
体重68kg2017年
スポーツ
競技パラ陸上競技男子
障害片下腿切断
障害クラスT64
種目100m T64
200m T64
成績・タイトル
パラリンピック2012年ロンドン
400mリレー T42-46 – 4位
2016年リオ
400mリレー T42-47 –
自己ベスト100m:11秒77
(2016年、T44 NR
200m:23秒85
2013年、T44 NR
獲得メダル
パラ陸上競技男子
日本の旗 日本
パラリンピック
2016年 400mリレー T42-47
世界パラ陸上競技選手権大会
2017年 400mリレー T42-47
アジアパラ競技大会
2010年 200m T44
2010年 400mリレー T42-46
2014年 100m T44
2014年 200m T44
2014年 400mリレー T42-47

佐藤 圭太(さとう けいた、1991年7月26日 - )は、日本パラ陸上競技片側下腿義足選手IPC 世界パラ陸上競技クラス T64 [注 1](旧 T44 [注 2])、静岡県藤枝市出身、トヨタ自動車所属、身長 177cm体重 68kg [1][2]

2016年リオ・パラリンピック400mリレー銅メダルを獲得。2017年世界パラ陸上競技選手権大会400mリレー銅メダル、2014年アジアパラ競技大会 100m200m 、400mリレー金メダルの三冠等で活躍。クラス T44 の 100m 、 200m のアジア記録、日本記録を樹立、400mリレーのチームで日本記録を樹立した。

経歴[編集]

1991年7月26日生まれ、静岡県藤枝市出身。小学校4年生からサッカーを始めゴールキーパーをしていたが、右ユーイング肉腫を発症し、中学校3年生の2月、右下腿下15cm以下を切断した。焼津中央高等学校に入学。サッカーに復帰するためのリハビリとして、スポーツの基本は走ることだと考え陸上競技部に入部した。高校1年生の、16歳のときに初めて競技用の義足をつけて走った。[1][2][3][4]

高校3年生の時には 200m で日本記録を樹立。高校卒業後は陸上をやめることも考えていたが、山本篤や春田純に出会い、パラリンピックを目指して中京大学体育学部へと進学、陸上競技部に所属した。大学3年生の2012年ロンドンパラリンピックに初出場、400mリレーで4位に入賞した。大学4年生の時には中京大学陸上競技部主将をつとめ、卒業後は中京大学職員に就職した。[2][3][4][5]

2014年仁川で開催されたアジアパラ競技大会では、 100m 、 200m 、400mリレーの出場3種目全てで金メダルを獲得し三冠を達成した。2016年春、トヨタ自動車に入社。9月のリオパラリンピック 100m では決勝進出はならなかったもののアジア新記録・日本新記録を出し、400mリレーでは第2走者をつとめ日本新記録で銅メダルを獲得した。2017年世界パラ陸上競技選手権大会400mリレー銅メダル。[2][3][4][5][6][7]

自己ベスト[編集]

種目 記録 風 m/s 年月日 大会 備考
100m T44 11秒77 +0.9 2016年9月8日 リオ・パラリンピック アジア記録 日本記録 [8][9]
200m T44 23秒85 +0.1 2013年7月20日 IPC 陸上競技世界選手権リヨン大会 アジア記録 日本記録 [8][9]
太字は2016年9月末日現在保持する記録

主な成績[編集]

国際大会[編集]

年月 大会 開催地 結果 種目 風 m/s 記録 備考
2010年12月 2010 アジアパラ競技大会 中国広州市 6位 100m T44 +0.8 12秒64 [10]
1位 200m T44 +0.6 25秒15 AR [10]
3位 4×100mR T42-46 - 46秒71 [10]
2012年8月・9月 第14回パラリンピック イギリスロンドン 予選 200m T44 -0.1 24秒34 [11]
予選 400m T44 - DQ [11]
4位 4×100mR T42-46 - 45秒36 NR [11]
2013年6月 2013 IPC 陸上競技 GP ファイナル イギリス・バーミンガム 5位 100m T43/44 +1.1 11秒85 [12]
2013年7月 2013 IPC 陸上競技世界選手権大会 フランスリヨン 予選 100m T44 +0.6 11秒99 [13]
予選 200m T44 0.1 23秒85 AR NR [8][9][13]
8位 200m T46 -0.2 24秒49 [13]
4位 4×100mR T42-46 - 45秒12 NR [13]
2014年10月 2014 アジアパラ競技大会 韓国仁川 予選 100m T44 -0.7 12秒19 GR [14]
1位 100m T44 -0.4 12秒10 GR [14]
予選 200m T44 24秒63 GR [15]
1位 200m T44 24秒15 GR [15]
1位 4×100mR T42-47 - 45秒12 GR [14]
2015年10月 2015 IPC 陸上競技世界選手権大会 カタールドーハ 予選 100m T44 -2.8 12秒18 [16]
予選 200m T43/44 -0.1 24秒70 [17]
4位 4×100mR T42-47 - 44秒27 [18]
2016年9月 第15回パラリンピック ブラジルリオデジャネイロ 予選 100m T44 +0.9 11秒77 AR NR [8][9][19]
3位 4×100mR T42-47 - 44秒16 NR [8][19]
2017年5月 セイコーゴールデングランプリ陸上2017川崎 神奈川県川崎市 4位 100m T44 -2.7 12秒14 [20]
2017年7月 世界パラ陸上競技選手権大会 イギリス・ロンドン 予選 100m T44 0.0 12秒17 [21]
3位 4×100mR T42-47 - 44秒20 [22]
AR エリア(アジア)記録 | GR 大会記録 | NR 日本記録

国内大会[編集]

年月日 大会 開催地 結果 種目 風 m/s 記録 備考
2013年 100m T44 11秒85 NR [23]
2016年5月3日 第32回静岡国際陸上競技大会 静岡県袋井市 4位 100m T44/47 +1.6 11秒82 AR NR [24][23]
2016年6月26日 第100回日本陸上競技選手権大会 名古屋市 1位 100m T44 +1.6 11秒83 [25]
2017年4月29日 第51回織田幹雄記念国際陸上競技大会 広島市 1位 100m T44 +3.3 11秒71 [26]
AR エリア(アジア)記録 | GR 大会記録 | NR 日本記録

受賞[編集]

2017年1月、「佐藤圭太選手に対する継続的な支援。」を理由に、中京大学がスポーツ功労団体として文部科学大臣から表彰された。[36][37]

出演[編集]

イベント[編集]

テレビ番組[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ World Para Athletics 2018年シーズン 国際クラス分け規則の変更について” (PDF). 日本パラ陸上競技連盟. p. 8 (2018年1月31日). 2018年7月9日閲覧。 “2018年シーズン(2018年1月1日)以降、障がい種類:(立位) 四肢欠損 脚長差、クラス: T/F64 、障がい概要:片側に下腿義足を装着し競技する。(足部義足を含む)”(原文は表)
  2. ^ World Para Athletics 2018年シーズン 国際クラス分け規則の変更について” (PDF). 日本パラ陸上競技連盟. p. 7 (2018年1月31日). 2018年7月9日閲覧。 “2017年シーズン(2017年12月31日)まで、障がい種類:(立位) 四肢欠損 関節可動域制限 筋力低下 脚長差、クラス: T/F44 、障がい概要:片下腿切断(足長の50%以上の切断を含む) または、片足関節の機能が全廃したもの または、片下肢最小の障害基準(MIC)に該当するもの。”(原文は表)

出典[編集]

  1. ^ a b 佐藤圭太”. Gazoo Sports. トヨタ自動車 (2018年). 2018年7月9日閲覧。
  2. ^ a b c d 第81回 佐藤圭太選手〜日本人初の100メートル10秒台&メダルを目指すスプリンター”. 挑戦者たち「二宮清純の視点」. NPO法人 STAND (2017年5月). 2017年9月17日閲覧。
  3. ^ a b c 東京では“自力”でメダルを 入り交じるうれしさと悔しさ リオ陸上男子400リレー銅の佐藤圭太”. 月刊パラスポーツ. 産経ニュース (2016年11月30日). 2017年9月17日閲覧。
  4. ^ a b c 佐藤圭太のチャレンジの達人”. 達人に訊け!. 中日新聞+プラス (2012年). 2017年9月17日閲覧。
  5. ^ a b 佐藤圭太/陸上競技 短距離”. スポーツ科学部独占インタービュー. 中京大学 (2015年2月). 2017年9月17日閲覧。
  6. ^ 特別インタビュー:佐藤圭太「挑戦が僕に教えてくれたこと〜最初の一歩に、勇気を」”. WHAT WOWS YOU.. トヨタ自動車 (2017-). 2017年9月17日閲覧。
  7. ^ 世界パラ陸上競技選手権・選手コメント(最終日)”. 日本パラ陸上競技連盟 (2017年7月). 2017年9月17日閲覧。
  8. ^ a b c d e トラック競技 日本記録 男子” (PDF). 日本パラ陸上競技連盟 (2016年9月). 2017年9月17日閲覧。
  9. ^ a b c d Para Athletics World Records” (英語). 国際パラリンピック委員会 (2017年9月). 2017年9月17日閲覧。
  10. ^ a b c 2010アジアパラ競技大会” (PDF). 日本パラ陸上競技連盟 (2010年). 2017年9月17日閲覧。
  11. ^ a b c ロンドン2012パラリンピック競技大会 日本選手総合結果” (PDF). 日本パラ陸上競技連盟 (2012年9月10日). 2017年9月17日閲覧。
  12. ^ IPC Athletics Grand Prix Final” (PDF) (英語). 国際パラリンピック委員会. p. 1 (2013年7月31日). 2017年9月17日閲覧。
  13. ^ a b c d 2013IPC世界選手権選手別総合結果” (PDF). 日本パラ陸上競技連盟 (2013年7月31日). 2017年9月17日閲覧。
  14. ^ a b c 2014アジアパラ競技大会(5日目)結果” (PDF). 日本パラ陸上競技連盟 (2014年10月24日). 2017年9月17日閲覧。
  15. ^ a b 2014アジアパラ競技大会(4日目)結果” (PDF). 日本パラ陸上競技連盟 (2014年10月23日). 2017年9月17日閲覧。
  16. ^ IPC 陸上競技世界選手権大会日本人成績 8日目” (PDF). 日本パラ陸上競技連盟. p. 1 (2015年11月16日). 2017年9月17日閲覧。
  17. ^ IPC 陸上競技世界選手権大会日本人成績 3日目” (PDF). 日本パラ陸上競技連盟. p. 1 (2015年11月16日). 2017年9月17日閲覧。
  18. ^ IPC 陸上競技世界選手権大会日本人成績 10日目” (PDF). 日本パラ陸上競技連盟. p. 1 (2015年11月16日). 2017年9月17日閲覧。
  19. ^ a b 日本代表選手団リザルト” (PDF). 日本パラリンピック委員会 (2016年). 2017年9月17日閲覧。
  20. ^ 2017 RESULTS Men”. セイコーゴールデングランプリ川崎. 日刊スポーツ新聞社 (2017年). 2017年9月17日閲覧。
  21. ^ 世界パラ陸上競技選手権大会ロンドン2017 日本代表選手リザルト 7月16日(3日目)” (PDF). 日本パラ陸上競技連盟. p. 1 (2017年7月). 2017年9月17日閲覧。
  22. ^ 世界パラ陸上競技選手権大会ロンドン2017 日本代表選手リザルト 7月16日(最終日)” (PDF). 日本パラ陸上競技連盟. p. 1 (2017年7月). 2017年9月17日閲覧。
  23. ^ a b 第32回静岡国際陸上競技大会”. 日本陸上競技連盟 (2016年5月). 2017年9月17日閲覧。
  24. ^ 第32回静岡国際陸上競技大会” (PDF). 日本陸上競技連盟. p. 1 (2016年5月). 2017年9月17日閲覧。
  25. ^ 第100回日本陸上競技選手権大会” (PDF). 日本陸上競技連盟. p. 1 (2016年5月). 2017年9月17日閲覧。
  26. ^ 第51回織田幹雄記念国際陸上競技大会” (PDF). 日本陸上競技連盟. p. 6 (2017年4月29日). 2017年9月17日閲覧。
  27. ^ 平成17年~平成26年”. 藤枝市広報課 (2015年12月21日). 2017年9月17日閲覧。
  28. ^ ロンドン2012パラリンピック競技大会における愛知県障害者スポーツ顕彰の表彰式を行います”. 愛知県健康福祉部障害福祉課 (2012年10月18日). 2017年9月17日閲覧。
  29. ^ 愛知県スポーツ顕彰”. 愛知県教育委員会事務局 (2017年6月16日). 2017年9月17日閲覧。
  30. ^ 愛知県スポーツ顕彰及び愛知県障害者スポーツ顕彰の表彰式について” (PDF). 愛知県健康福祉部障害福祉課 (2016年11月14日). 2017年9月17日閲覧。
  31. ^ 平成25年度 優秀学生顕彰 選考結果”. 日本学生支援機構政策企画部広報課 (2013年). 2017年9月17日閲覧。
  32. ^ 平成28年度YMFSスポーツチャレンジ助成審査委員長奨励賞(代表権獲得)表彰式”. ヤマハ発動機スポーツ振興財団 (2016年8月2日). 2017年9月17日閲覧。
  33. ^ パラリンピック競技大会 文部科学大臣顕彰・表彰式”. 文部科学省 (2016年10月7日). 2017年9月17日閲覧。
  34. ^ リオ2016パラリンピック競技大会陸上男子4×100メートルリレーの佐藤選手が市長へ銅メダル獲得を報告 市は優秀な成績を称え豊田市スポーツ栄誉賞を贈呈”. 豊田市生涯活躍部スポーツ課 (2016年11月14日). 2017年9月17日閲覧。
  35. ^ しずおかスポーツ”. 県民だより2016年11月号. 静岡県知事戦略局広聴広報課 (2016年10月29日). 2017年9月17日閲覧。
  36. ^ スポーツ功労団体を表彰”. 文部科学省 (2017年1月17日). 2017年9月17日閲覧。
  37. ^ スポーツ功労団体表彰(34団体)” (PDF). 文部科学省. p. 3 (2017年1月17日). 2017年9月17日閲覧。
  38. ^ 佐藤圭太 - TEDxHamamatsu 2016 スピーカー”. TEDxHamamatsu (2016年). 2017年9月17日閲覧。
  39. ^ 花は咲く〜リオデジャネイロ メダリストバージョン”. 明日へつなげよう〜NHK東大震災プロジェクト. NHK (2017年). 2017年9月17日閲覧。
  40. ^ PARA☆DO!〜その先の自分(ヒーロー)へ”. フジテレビ (2017年). 2017年9月17日閲覧。
  41. ^ 勇気のシルシ〜パラアスリートの挑戦”. TBS (2017年). 2017年9月17日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]