伊藤亜紗
伊藤 亜紗(いとう あさ、1979年5月18日 - )は、日本の美学者。専門は美学、現代アート。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授、東京工業大学環境・社会理工学院社会・人間科学コース教授。博士(文学)。
経歴[編集]
東京都八王子市出身[1]。幼い頃は虫や花が好きで、大学2年生までは生物学者を目指していた[2]。東京学芸大学附属高等学校を経て東京大学に入学。3年次に文転(理系から文系に転向)し、美学を専攻。2010年に東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究美学芸術学専門分野を単位取得退学。同年、「身体的諸機能を開発する装置としての詩 :ポール・ヴァレリーにおける作品の位置づけと身体観」により同大学にて博士号を取得(文学)[3]。日本学術振興会特別研究員を経て、2013年に東京工業大学に着任[4]。
研究の傍らアート作品の制作にも携わり、大学在学中には美術批評誌『Review House』を創刊して編集長を務めた[5]。
「WIRED Audi INNOVATION AWARD 2017」を受賞[6]。2017年から読売新聞読書委員[7]。2020年、第13回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞を受賞。同年『記憶する体』でサントリー学芸賞受賞[8]。
著作[編集]
単著[編集]
- 『ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖』(水声社、2013年/講談社学術文庫、2021年)
- 『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書、2015年)
- 『目の見えないアスリートの身体論――なぜ視覚なしでプレイできるのか』(潮新書、2016年)
- 『どもる体』(医学書院、2018年)
- 『記憶する体』(春秋社、2019年)- 2019年12月、紀伊國屋じんぶん大賞2020・第8位受賞[9] 、2020年度サントリー学芸賞受賞
- 『手の倫理』(講談社選書メチエ、2020年)
翻訳[編集]
その他[編集]
出典[編集]
- ^ “長谷川リョー『考えるを考える』 第5回 美学者・伊藤亜紗の身体論にみる、「分かる」と「分からない」の地平”. note (2018年3月14日). 2019年2月26日閲覧。
- ^ “「目が見えないこと」にぼくらが学ぶこと:身体研究者・伊藤亜紗”. WIRED.jp (2016年4月12日). 2019年2月26日閲覧。
- ^ “自治の領域をつくる。それが生きることを楽しくする”. POLA. 2019年2月26日閲覧。
- ^ “執筆者一覧”. 考えるメディア. 2019年2月26日閲覧。
- ^ “批評誌『REVIEW HOUSE』が創刊、テーマは「見開き2ページの批評実験」”. CINRA (2008年2月26日). 2019年2月26日閲覧。
- ^ “「その革新は、”未来の日本をつくるのか″」WIRED Audi INNOVATION AWARD2017を開催”. MotorFan (2017年12月9日). 2019年2月26日閲覧。
- ^ “読書委員が選ぶ「2018年の3冊」”. 読売新聞オンライン (2018年12月30日). 2019年2月26日閲覧。
- ^ “[2020年〜]年代別一覧 受賞者一覧・選評 サントリー学芸賞”. サントリー文化財団. 2022年8月3日閲覧。
- ^ “「紀伊國屋じんぶん大賞2020 読者と選ぶ人文書ベスト30」を発表” (日本語). 本の「今」がわかる 紀伊國屋書店. 2019年12月27日閲覧。
- ^ “紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめする 「キノベス!2019」 | 本の「今」がわかる 紀伊國屋書店”. 紀伊國屋書店. 2020年5月2日閲覧。