レッド (テイラーズ・ヴァージョン)

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Red (Taylor's Version)
テイラー・スウィフトスタジオ・アルバム
リリース
録音 2021年
時間
レーベル リパブリック・レコード
プロデュース テイラー・スウィフトクリストファー・ロウシェルバック、ダン・ウィルソン、ジャックナイフ・リージェフ・バスカーブッチ・ウォーカーポール・ミルコヴィッチエルヴィラアーロン・デスナージャック・アントノフエスピオナージュティム・ブラックスミスダニー・D
テイラー・スウィフト アルバム 年表
Fearless (Taylor's Version)
(2021年)
『Red (Taylor's Version)』
(2021年)
Midnights
(2022年)
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レッド (テイラーズ・ヴァージョン)』(: Red (Taylor's Version))は、アメリカ合衆国シンガー・ソングライターテイラー・スウィフトの2枚目の再録音スタジオ・アルバム。2021年11月12日にリパブリック・レコードからリリースされた。本作は、4枚目のアルバム『Red』(2012) の再録版であり、今後も発売を予定している再録プロジェクトの第2弾である。

概要[編集]

今作は同年4月に発売された『Fearless (Taylor's Version)』に続く、再録プロジェクトの一環で発売されたアルバムである。2019年8月、タレントプロデューサーのスクーター・ブラウンによるビッグマシンレコードと彼女の原盤権の買収の騒動の中、テイラーがビッグマシンレコード在籍時代のアルバム6枚を再録音する意向を発表し、制作された。

収録曲は、『Red』デラックス盤に収録されたデモを除く20曲と、同時期に発売されたチャリティーシングル「Ronan」、他アーティストに提供した「Better Man」「Babe」、未収録曲6曲と、「All Too Well」のオリジナル10分版の計30曲が再録されて収録された。プロモーション活動の一つとして、未収録曲のうち「I Bet You Think About Me」のMVと、「All Too Well」10分版を基にした短編映画が作られ、YouTubeに投稿された [1]

プロデュースは前作に引き続きスウィフトとクリストファー・ロウが主となって行われた。オリジナル版に参加していたシェルバックやダン・ウィルソン、ジェフ・バスカーなどのプロデューサーも戻り、前回と同じように音をアップグレードしつつ完全再現を試みている。ゲストボーカル(ギャリー・ライトボディエド・シーラン)の歌唱部分も再録された。その他に、フィービー・ブリジャーズクリス・ステイプルトンの2人が新たに歌唱で参加している。

本作は配信開始初日に全世界でSpotifyで9,080万回以上ストリーミング再生され、女性アーティストによる1日で最もストリーミングされたアルバムになった(前記録は自身の『folklore』(2020) による8,060万回再生)[2]。また、全世界で初週に120万枚以上売り上げた。

米国では、わずか5日間で50万ユニット以上売り上げた。[3]。最終的に初週で60.5万ユニット以上を売り上げ、米国音楽チャートのBillboard 200で首位を獲得。これによりスウィフトは10回連続で首位を獲得し、女性アーティストの中で2番目に首位獲得が多い人となった。また、この連続記録は女性歌手としては初である。アルバム収録曲のうち26曲がBillboard Hot 100にチャートインし、その中で「All Too Well (Taylor's Version)」が初登場1位を獲得した。これにより、スウィフトはアルバムとシングルの同時初登場首位獲得の記録を3回に伸ばした(1回目は『folklore』と「cardigan」、2回目は『evermore』と「willow」)。また、Hot 100では「All Too Well (Taylor's Version )」は5分版と10分版の両方の売上を合算しているため、公式にビルボード史上一番演奏時間が長いチャート1位の曲になった[4]

イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドでも首位を獲得した[5]

収録曲[編集]

全曲に追加でTaylor's Versionと括弧書きされる。
22曲目から30曲目まではさらに追加でFrom the Vaultと括弧書きされる。
20曲目までのプロデューサーに関しては、オリジナル版とほぼ同じだが、ネイサン・チャップマンの代わりにクリストファー・ロウが起用され、マックス・マーティンは参加しなかった。
また、19曲目「Girl at Home」はオリジナル版とは違い、エルヴィラによるエレクトロニックポップのアレンジになっている。

# 原題 タイトル 時間
Disc 1
1. State Of Grace ステイト・オブ・グレイス 4:55
2. Red レッド 3:43
3. Treacherous トレチャラス 4:02
4. I Knew You Were Trouble トラブル 3:39
5. All Too Well オール・トゥー・ウェル 5:29
6. 22 22 3:50
7. I Almost Do アイ・オールモスト・ドゥ 4:04
8. We Are Never Ever Getting Back Together 私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない 3:13
9. Stay Stay Stay ステイ・ステイ・ステイ 3:25
10. The Last Time
(feat. Gary Lightbody of Snow Patrol)
ザ・ラスト・タイム 4:59
11. Holy Ground ホーリー・グラウンド 3:22
12. Sad Beautiful Tragic サッド・ビューティフル・トラジック 4:44
13. The Lucky One ザ・ラッキー・ワン 4:00
14. Everything Has Changed
(feat. Ed Sheeran)
エヴリシング・ハズ・チェンジド 4:05
15. Starlight スターライト 3:40
16. Begin Again ビギン・アゲイン 3:58
合計時間 65:08
Disc 2
17. The Moment I Knew ザ・モーメント・アイ・ニュー 4:45
18. Come Back... Be Here カム・バック...ビー・ヒア 3:43
19. Girl At Home ガール・アット・ホーム 3:40
20. State Of Grace (Acoustic Version) ステイト・オブ・グレイス (アコースティック・ヴァージョン) 5:21
21. Ronan ローナン 4:24
22. Better Man ベター・マン 4:57
23. Nothing New
(feat. Phoebe Bridgers)
ナッシング・ニュー 4:18
24. Babe ベイブ 3:44
25. Message In A Bottle メッセージ・イン・ア・ボトル 3:45
26. I Bet You Think about Me
(feat. Chris Stapleton)
アイ・ベット・ユー・シンク・アバウト・ミー 4:45
27. Forever Winter フォーエヴァー・ウィンター 4:23
28. Run
(feat. Ed Sheeran)
ラン 4:00
29. The Very First Night ザ・ヴェリー・ファースト・ナイト 3:20
30. All Too Well (Ten Minute Version) オール・トゥー・ウェル (テン・ミニット・ヴァージョン) 10:13
合計時間 65:17

脚注[編集]

  1. ^ レッド(テイラーズ・ヴァージョン)-デラックス・エディション [初回生産限定盤[CD] - テイラー・スウィフト - UNIVERSAL MUSIC JAPAN]”. テイラー・スウィフト. 2021年11月21日閲覧。
  2. ^ Iasimone, Ashley (2021年11月14日). “Taylor Swift Breaks Spotify Single-Day Streaming Records With 'Red (Taylor's Version)'” (英語). Billboard. 2021年11月14日閲覧。
  3. ^ Caulfield, Keith (2021年11月18日). “Taylor Swift's 'Red (Taylor’s Version)’ Surpasses Half-Million Units In First Five Days In U.S.”. Billboard. 2021年11月18日閲覧。
  4. ^ Caulfield, Keith (2021年11月21日). “Taylor Swift's 'Red (Taylor's Version)' Debuts at No. 1 on Billboard 200”. Billboard. 2022年3月3日閲覧。
  5. ^ Ainsley, Helen (2021年11月19日). “Taylor Swift secures eighth Official Number 1 album with Red (Taylor’s Version)”. Official Charts Company. 2021年11月19日閲覧。