ボルツマン定数

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ボルツマン定数
Boltzmann constant
記号 k
1.380 6488(13)×10−23 J/K
相対標準不確かさ 9.1×10−7
語源 ルートヴィッヒ・ボルツマン
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ボルツマン定数(ボルツマンていすう、: Boltzmann constant)は温度エネルギーを関係付ける物理定数で、気体定数 Rアボガドロ定数 NAの比

 k= R/ N_A \,

の事である。 オーストリア物理学者で、この定数が重要な役割を持つ統計力学の理論において重要な貢献をしたルートヴィッヒ・ボルツマンにちなんで名付けられた。

2010CODATA推奨値は、 k = 1.380 6488(13)×10−23 J K-1 である[1]。括弧でくくられた最後の2桁は標準不確かさである。なお、IUPAC[2]では、2006CODATAによる古い数値のままである。

定義[編集]

ボルツマン定数は他の物理定数と絶対温度の定義からその値が決定されるため、原理的には派生的な物理定数である。しかし、ボルツマン定数を基本原理から求めることはあまりに複雑すぎるために、まだ達成できておらず、実験的に決定された値が用いられている。

気体定数 R は、ボルツマン定数 kアボガドロ定数 NA を掛けたものである。

R = k N_\mathrm{A}

気体定数はモル単位で粒子の数を数えるときにより有用である。

意味[編集]

熱力学系の絶対温度を T とすると、ボルツマン定数によってエネルギー E = kT が定義され、これは大まかに言うと系中のミクロな粒子によって運ばれる典型的な熱エネルギーである。たとえば、理想気体中の単原子分子は (3/2)kT の平均運動エネルギーを持つ。また、室温300K(27) に対応するエネルギー kT の値は、4.14 × 10-21Jである。

エントロピーとの関係[編集]

統計力学では、与えられた(固定された全内部エネルギー E のような)マクロな束縛に対して可能な異なるミクロ状態の数 Ω の自然対数を用いて、エントロピー S が定義される。

S=k \ln \Omega

比例定数 k がボルツマン定数である。この等式は、系のミクロな詳細と系のマクロな状態を関係づけていて、これが統計力学の中心的な考え方である。

脚注[編集]

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