フォルクスワーゲン・シャラン

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シャランSharan )は、ドイツ自動車メーカーフォルクスワーゲンが1995年から製造しているミニバンの車種名。

概要[編集]

初代前期
初代後期
初代後期 リヤ
2代目前期
2代目前期 リヤ

欧州でのMPV市場参入を画策したフォルクスワーゲンが、1991年からフォード・モーターとの合弁で開発を開始し、1995年に発売された。

当初は製造もフォード・モーターとの合弁で行い、スペインに本拠を持つ傘下会社セアトも別バージョンのアルハンブラ(en)を販売した。これらはすべてポルトガルのパルメラ(en)で製造されていたが、現在はアルハンブラの製造ラインのみが残っている。

乗車定員は7名であり、2-3-2の3列シートのレイアウトが採用された。2列目と3列目の座席は3点式シートベルトを内蔵した1席1席が独立しており、バックレストを前に倒すことでカップホルダーを持つテーブルにできる他、床から完全に取り外し車外に持ち出すことも可能とされる。ドアは4枚ともヒンジ式である。

またフォルクスワーゲンは今までのダイヤル式マニュアルエアコンに代わり、シャランで初めてフルオートエアコンを採用した。温度は左右で独立して設定でき、2列目3列目に対しては天井に送風口が設けられた。

日本への導入期間は2年と短かったシャランだが、欧州では細かい変更を受けながら、その後も生産・販売が続けられていた。そして、2010年に2代目が再び日本市場に導入される運びとなり[1]、同年11月22日に日本で発表、2011年2月に発売開始されることがアナウンスされた[2]。2012年4月にJC08モード燃費に対応し、ミニバンタイプのガソリン車では珍しく「平成27年度燃費基準+20%」を達成したことが追い風となり、初代モデルに比べて販売台数が上回っている。

歴史[編集]

  • 1995年 - 兄弟車であるフォード・ギャラクシーが生産開始。4ヶ月後にシャランも生産開始。欧州で販売開始。
  • 1996年 - 兄弟車であるセアト・アルハンブラの販売開始。
  • 1997年 - 7月まで輸入されていたヴァナゴンに代わって日本に導入が開始される。右ハンドル・VR6のモノグレードで展開[3]
  • 1999年 - 年末をもって日本での販売が終了。日本でのVWのミニバンはトゥーラン導入まで一旦途絶える。
  • 2000年 - ドイツ本国でビッグマイナーチェンジ。エクステリア・インテリアともに大幅に変更される。
  • 2010年 - 3月のジュネーブモータショーにおいて新型シャランが発表となる。15年ぶりのフルモデルチェンジとなった。
  • 2011年 - 11年ぶりに日本での販売が再開される。
  • 2012年4月3日 - 日本仕様車において仕様変更を行い、JC08モードに対応。同モードによる燃費は13.6km/Lで、「平成27年度燃費基準+20%」を達成する。
    • 9月27日 - 日本仕様車を一部改良(10月1日販売開始)。新たに縦列駐車や車庫入れ時に駐車可能スペースの検出とステアリング操作を自動で行い、縦列駐車からの発進の際もステアリング操作を自動で行なう駐車支援システム「Park Assist」、パサートから順次導入されているドライバー疲労検知システム「Fatigue Detection System」、前後/高さ調節式ヘッドレスト(運転席/助手席)を標準装備した。
  • 2013年1月31日 - 日本仕様車の「TSI Highline」を一部改良。新たに純正カーナビゲーション「712SDCW」とリアビューカメラ「Rear Assist」を標準装備するとともに、パワーテールゲートには既存のキーレスエントリーシステム「Keyless Access」機能拡張に伴って、リアバンパー下部に設置したセンサーに足をかざすと自動でリアゲートが開く「Easy Open」機能を追加。17インチアルミホイールのデザインも一新した。
    • 11月6日 - 特別限定車「グレンツェン」を発売。「TSI Comfortline」をベースに、バイキセノンヘッドライト(オートハイトコントロール機能付)、専用デザイン16インチアルミホイール(5スポーク)、スマートエントリー&スタートシステム「Keyless Access」、パワーテールゲートを特別装備し、ボディカラーは特別設定色の「インジウムグレーメタリック」と「キャンディホワイト」の2色を設定した。500台(インジウムグレーメタリック:350台、キャンディホワイト:150台)の限定販売である。
  • 2014年4月1日 - 消費税増税並びに原材料の高騰に伴う生産コストと輸送費の上昇を受けて価格改定を実施し、シャランは「TSI Comfortline」で10.9万円、「TSI Highline」で18.1万円値上げされた[4]
    • 10月28日 - 特別仕様車「グレンツェン2」を発売。2013年11月に発売された「グレンツェン」のバージョンアップ仕様で、「グレンツェン」での特別装備内容に加えてヘッドライトウォッシャーを追加し、アルミホイールは新デザインとなって17インチにサイズアップした。また、ボディカラーはピュアホワイトとディープブラックパールエフェクトとなった。各色150台ずつ、300台の限定販売である[5]
  • 2015年9月15日 - マイナーチェンジ[6]。安全性が強化され、ミリ波レーダーで前方を監視して先行車との衝突の危険を警告し、ドライバーが回避操作をしない場合にはシステムが自動的にブレーキをかけて万が一の衝突による被害を軽減・回避するプリクラッシュブレーキシステム「Front Assist」と、衝突や追突の際にシステムが自動的にブレーキをかけて残存する慣性エネルギーを大幅に減少させてさらなる二次被害を軽減するポストコリジョンブレーキシステムを全車に標準装備するとともに、「TSI Highline」にはチャイルドシートが必要な子供を乗せる際、2列目左右シートに内蔵したシートの座面を起こして専用ヘッドレストを装着するだけで使用できるフォルクスワーゲン初の後席一体型チャイルドシート「インテグレーテッドチャイルドシート」をオプション設定した。また、エンジンを強化し、最大トルクを10Nm向上して250Nmにするとともに、燃費(JC08モード)も1.5km/L向上して15.0km/Lとなり、平成32年度燃費基準を達成した。グレード体系も従来からの「TSI Comfortline」・「TSI Highline」に加え、エントリーグレードの「TSI Trendline」を追加して3グレードとなった。

脚注[編集]

  1. ^ フォルクスワーゲン シャラン 試乗レポートより(Carviewより)
  2. ^ 6速ツインクラッチミニバン、VWシャラン登場green carview 2010年11月22日
  3. ^ 導入初期は、フロントフェンダーの横側にドイツ本国での中間グレードであるGLをネームが張られていた。
  4. ^ フォルクスワーゲン メーカー希望小売価格を改定 (PDF) - フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 2014年3月14日(2014年12月18日閲覧)
  5. ^ 7人乗り大型ミニバンの特別限定車、「シャラン グレンツェン2」を発表 (PDF) - フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 2014年10月28日(2014年10月30日閲覧)
  6. ^ フォルクスワーゲンの7人乗り大型ミニバン、新型「Sharan」発売 (PDF) - フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 2015年9月15日(2015年9月17日閲覧)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]