パリのアメリカ人 (劇団四季)
パリのアメリカ人 | |
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初演 | 2019年1月20日 |
『パリのアメリカ人』(パリのアメリカじん、An American In Paris)は、アメリカ映画『巴里のアメリカ人』を原作として劇団四季が制作および上演するミュージカル作品である。
概要
[編集]2017年5月31日に上演決定が発表され、同年9月に出演バレエダンサーの公開オーディションを開催した[1]。2018年9月3日には東京都港区で制作発表会見を開き、ジェリー・マリガン役に酒井大・松島勇気・吉岡慈夢・高橋伊久磨、リズ・ダッサン役に石橋杏実・近藤合歓・篠原真梨子、アダム・ホックバーグ役に斎藤洋一郎・俵和也・神永東吾、アンリ・ボーレル役に小林唯・加藤迪・山下啓太、マイロ・ダヴェンポート役に岡村美南・宮田愛・加藤あゆ美、マダム・ボーレル役に秋本みな子・佐和由梨、ムッシュー・ボーレル役に味方隆司・増田守人、オルガ役に木村智秋・大岡紋、Mr.Z役に金久烈・荒木啓佑がそれぞれ出演候補キャストとして発表された[2]。
あらすじ
[編集]ナチス・ドイツによるフランス占領が終わり、自由が戻りつつあるパリ。絵を愛好するアメリカのGIジェリー・マリガンは、帰国せずにパリに残ることを決心する。ジェリーはナチス狩りや女性への暴行等、まだ治安の悪い街で、一人の女性を助け心惹かれる。
ジェリーは、あるカフェに入ると、そこには足に後遺症が残る元GIのアダム・ホックバーグが、ピアニストとして居候していた。そのカフェには、親の反対を押し切って歌手を目指すフランス人アンリ・ボーレルも常連だった。芸術を愛する三人の青年は、すぐに意気投合する。
ジェリーはアダムの紹介で、彼が伴奏をするバレエ団のオーディションを見に行く。バレエ団は、ボーレル夫妻がパトロンを務め、さらに米国人のマイロ・ダヴェンポートが新たに出資をしようとしていた。そこにリズ・ダッサンが遅刻して現れる。しかしリズはアダムの助言と才能により、オーディションで選抜される。ジェリーは、リズが心惹かれた女性だと気付く。マイロは、リズの舞踊、アダムの音楽、そしてジェリーの舞台美術を条件に、バレエ団への出資を決める。
ジェリーはリズに言い寄り、やがて彼女を『ライザ』と呼んでその心を開くと、セーヌ川のほとりで毎日会う約束をする。リズの抜擢を何より喜んだのはマダム・ボーレルで、ひとり息子のアンリにリズへの求婚を勧める。リズは恩義のあるボーレル一家と、ジェリー、そしてバレエの間で心揺れる。さらに、バレエのレッスンを通じて、アダムとも心を通わせる。かくして三人の青年は、それぞれに愛する女性と相思相愛になったと思い込み、有頂天になる。
三人とリズ、そしてジェリーのパトロンとなったマイロは、バレエ団のパーティで鉢合わせ、事態に気が付く。そんな中、マダム・ボーレルはアンリとリズの婚約を、強引に発表する。リズへの想いが巡る中、ジェリーはマイロの愛と出資を断り、アンリも両親から自立しようとする。やがて、アンリとボーレル家に対する誤解は解け、アダムもついに曲を書き上げる。
いよいよ新作バレエの初演の日、リズは極度の緊張状態にあった。マイロは楽屋を訪ね、リズにジェリーからの手紙を手渡す。いよいよ本番のバレエが始まった。リズは心の中にジェリーを思い浮かべ、彼と一体になったかのように素晴らしい舞踊を披露する。作品は大成功で、アダムも『パリのアメリカ人』として名声を得る。だがジェリーとアダムは、リズの才能の前に、彼女は音楽と共に生きる人だと身を引く。アンリもまた、彼女への愛情から、彼女をボーレル家に対する恩義で拘束するのをやめる。
セーヌ川のほとり、いつものようにジェリーが彼女を待っている。そこに満面の笑みとともにリズが現れる。二人は肩を寄せ合い、お互いの愛情を確かめ合うのだった。
スタッフ
[編集]- 演出 : クリストファー・ウィールドン
- 振付 : クリストファー・ウィールドン
日本スタッフ
[編集]- 企画・製作 : 四季株式会社
- 日本語台本・訳詞 : 高橋知伽江
- 演出スーパーバイザー : 坂田加奈子
- スーパーバイザー助手 : 脇坂真人
- 音楽監督 : 鎮守めぐみ
- 技術監督 : 柳沢学
- ファイト・ディレクター : 新美智士
キャスト
[編集]メインキャスト
[編集]役柄 | 俳優名 | 初出演日 | 初出演地 |
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ジェリー・マリガン | 酒井大 | 2019年1月20日 | 東急シアターオーブ |
松島勇気 | 2019年2月22日 | ||
吉岡慈夢 | 2019年9月13日 | 名古屋四季劇場 | |
リズ・ダッサン | 石橋杏実 | 2019年 | 1月20日東急シアターオーブ |
近藤合歓 | 2019年 | 2月22日||
アダム・ホックバーグ | 斎藤洋一郎 | 2019年 | 1月20日東急シアターオーブ |
俵和也 | 2019年2月1日 | ||
神永東吾 | 2019年10月5日 | 名古屋四季劇場 | |
アンリ・ボーレル | 小林唯 | 2019年 | 1月20日東急シアターオーブ |
加藤迪 | 2019年1月31日 | ||
山下啓太 | 2019年10月5日 | 名古屋四季劇場 | |
マイロ・ダヴェンポート | 岡村美南 | 2019年 | 1月20日東急シアターオーブ |
宮田愛 | 2019年2月16日 | ||
加藤あゆ美 | 2019年9月21日 | 名古屋四季劇場 | |
マダム・ボーレル | 秋本みな子 | 2019年 | 1月20日東急シアターオーブ |
佐和由梨 | 2019年2月11日 | ||
ムッシュー・ボーレル | 味方隆司 | 2019年 | 1月20日東急シアターオーブ |
増田守人 | 2019年 | 2月1日||
オルガ | 木村智秋 | 2019年 | 1月20日東急シアターオーブ |
大岡紋 | 2019年3月1日 | ||
ミスターZ | 金久烈 | 2019年 | 1月20日東急シアターオーブ |
荒木啓佑 | 2019年1月29日 |
※太字はオリジナルキャスト
アンサンブルキャスト
[編集]俳優名 | 初出演日 | 初出演地 |
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吉岡慈夢 | 2019年1月20日 | 東急シアターオーブ |
ツェザリ・モゼレフスキー | ||
照沼大樹 | ||
田中勇人 | ||
皆川知宏 | ||
高橋伊久磨 | ||
渡邉寿宏 | ||
篠原真梨子 | ||
吉村菜奈子 | ||
森田美穂 | ||
武田恵実 | ||
塩住珠希 | ||
藤本典子 | ||
村上今日子 | ||
山崎遥香 | ||
平井佑季 | ||
森真琴 | 2019年1月26日 | 東急シアターオーブ |
小島絵里衣 | 2019年1月29日 | 東急シアターオーブ |
関野ひとみ | 2019年 | 1月29日|
鈴木伶央 | 2019年2月2日 | 東急シアターオーブ |
吉田蓮 | 2019年3月19日 | KAAT神奈川芸術劇場 |
野田彩恵子 | 2019年4月10日 | KAAT神奈川芸術劇場 |
後藤いずみ | 2019年4月12日 | KAAT神奈川芸術劇場 |
加瀬愛実 | 2019年5月18日 | KAAT神奈川芸術劇場 |
軽部智子 | ||
野村天氣 | 2019年5月19日 | KAAT神奈川芸術劇場 |
※太字はオリジナルキャスト
上演記録
[編集]- 2019年1月20日 - 3月8日:東急シアターオーブ(東京初演)
- 2019年3月19日 - 8月11日:KAAT 神奈川芸術劇場(横浜初演)
- 2019年9月1日 - 2020年1月5日:名古屋四季劇場(名古屋初演)
- 2020年2月22日 - 5月17日:京都劇場(京都初演)
- 2020年7月12日 - 8月30日の期間でキャナルシティ劇場の公演(福岡初演)を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、全公演が中止になった。
脚注
[編集]- ^ “劇団四季「パリのアメリカ人」19年に上演”. 毎日新聞 (2017年5月31日). 2018年11月29日閲覧。
- ^ “劇団四季 新作は「パリのアメリカ人」 製作発表会見”. 毎日新聞 (2018年9月3日). 2018年11月29日閲覧。
外部リンク
[編集]- 『パリのアメリカ人』作品紹介|劇団四季 - 公式サイト