ハルファス

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ゴエティア』に描かれたハルファスのシジル

ハルファス (Halphas) は、悪魔学における悪魔の一人。ハルパス (Halpas)[1]マルサス (Malthus, Malthas, Malthous)[2]とも呼ばれる。

概説[編集]

『ゴエティア』では72人の魔神の一人で、序列38番の地獄伯爵である。『悪魔の偽王国』および『ゴエティア』によると26の軍団を率いるという。

召喚されると、ヒメモリバト[2][3]またはコウノトリ[4][5]の姿で現れ、しわがれた声で話すという。塔、あるいは町を建設し、武器弾薬で満たす力を持つ[6]。また、軍勢を命じられた場所に送り込むこともできる。

共通する権能を持つことから、同じく『悪魔の偽王国』および『ゴエティア』で列挙されるマルファスという名の悪魔と同一視されることがある[7]

脚注[編集]

  1. ^ Waite, Arthur Edward (1913). The Book of Ceremonial Magic. pp. pp. 207–208. http://www.sacred-texts.com/grim/bcm/bcm57.htm 2011年11月10日閲覧。 
  2. ^ a b Mathers, S. L. MacGregor; Crowley, Aleister (1904). The Lesser Key of Solomon. p. 34. http://www.sacred-texts.com/grim/lks/lks05.htm 2011年11月10日閲覧。 
  3. ^ Of The Arte Goetia”. 2011年11月10日閲覧。
  4. ^ Weyer, Johann. Pseudomonarchia Daemonum. http://www.esotericarchives.com/solomon/weyer.htm 2011年11月10日閲覧。 
  5. ^ コラン・ド・プランシー 『地獄の辞典』 床鍋剛彦(訳)、講談社、1990年。
  6. ^ The Book of Ceremonial Magic では、町を焼き尽くし、剣を携えて邪悪な者を訪ねるとされている (Waite, pp. 207–208)。
  7. ^ 例えば、コラン・ド・プランシーは『地獄の辞典』のハルファスの項でマルファスと同一であろうと述べている。