トヨタテクノクラフト

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トヨタテクノクラフト株式会社
Toyota Technocraft Co.,Ltd.
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 テクノクラフト
本社所在地 日本の旗 日本
108-0023
東京都港区芝浦4丁目8番3号
設立 1954年(昭和29年)6月7日
業種 小売業
法人番号 6010401019839
事業内容 自動車修理全般
特種車両の架装・改造
自動車部品の開発・販売・架装
代表者 代表取締役社長 稲垣和也
資本金 17億円
従業員数 767名(2017年4月1日現在)
主要株主 トヨタ自動車(株) 100%
主要子会社 テー・エス・シー,TRDアジア
外部リンク http://www.toyota-ttc.co.jp/
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2代目ハイメディック VCH3#S
コンフォートGT-Z

トヨタテクノクラフト株式会社: Toyota Technocraft Co.,Ltd.)はトヨタ自動車グループに存在した完全子会社である。トヨタグループ内の略称は「TC」または「TTC」。トヨタや日野自動車特装車事業を手がけたことで知られる。トヨタの高規格救急車ハイメディックの他、モータースポーツやカスタマイズパーツのブランド「TRD(Toyota Racing Development)」もトヨタテクノクラフトが所有していた。2018年4月1日付で株式会社トヨタモデリスタインターナショナルおよび株式会社ジェータックスと統合し、新会社『株式会社トヨタカスタマイジング&ディベロップメント』となった。

歴史[編集]

生産車種[編集]

その他、注文に応じて様々な車種の特装車を製造する。

TRD[編集]

TRD (Toyota Racing Development) は同社の展開するブランド。レーシングカーの開発や、レースで培った技術を生かしたトヨタ車用のチューニングパーツの製作、販売を行っている。商品の販売はトヨタディーラーやトヨタ部品共販、有名カーショップなどを通じて行われる。

前身はトヨタ自動車販売(トヨタ自販)のツーリングカーレース用車両の開発を行っていた、トヨペットサービスセンター特殊開発部。レース活動休止により一旦解散された後、1975年にトヨタスポーツコーナーの略称であるトスコ・デポを設立し、1976年よりトスコをTRDに改称してブランド展開を開始した。

2008年10月にカローラアクシオ "GT" TRD Turbo[4][5]を発表。2010年4月に、同様のコンポーネントを流用したカローラフィールダー "GT" TRD Turbo[6][7]を追加で発表した。ヴィッツレース用のコンプリートカーヴィッツRS "TRD Racing"に代表されるコンプリートカーなども製造している[8]

東京オートサロン2011にオーリスRSをベースとし、スーパーチャージャーや空力パーツなどを装着したコンセプトカー「AURIS GT Concept[9]」を展示し話題となった。この車両の開発を生かしたパーツ「AURIS TRD Performance Line[10]」が発売となった。

今までTRDではカスタマイズパーツの設定が無かったが、2011年8月、IS Fの一部改良にあわせてレクサス向けのパーツを初リリース。このパーツ群はCCS-P(Circuit Club Sport Partsの略)と呼ばれ、IS FのポテンシャルをTRDの技術力でさらに高めるハイパフォーマンスパーツパッケージである。2012年1月発表のGS、2012年10月発表のLS、2013年5月発売の新型ISにも設定され、レクサスディーラーオプションカタログにも掲載されている。

2011年9月、TRDは2012年ヴィッツワンメイクレースのベースモデルとなる「ヴィッツRS Racing[11]」を発売した。

2012年1月にトヨタ・86をベースとしたコンセプトカー「86 TRD Performance Line Concept」を東京オートサロンにて発表。この車両に装着されているパーツのほとんどが市販される。同年10月に、2013年7月から開催予定のナンバー付ワンメイクレース「GAZOO Racing 86/BRZ Race」用のベース車両「86 Racing[12]」を発表した。この車両は、エアコン付の専用ベース車両にトヨタテクノクラフトが、専用ロールケージ、専用エンジンオイルクーラー、専用FRディスクブレーキダストカバー&ブレーキダクト、専用フロアマット、牽引フック、4点式シートベルトを架装した車両である。レースのレギュレーション案はGAZOO Racing 86/BRZ Race[13]の公式ホームページにて発表されている。

2014年10月に、トヨタテクノクラフト創立60周年記念車として、86をベースとしたコンプリートカー「14R-60[14]」が100台限定で発売された。この車は2013年の東京オートサロンに展示された86 TRD Griffon Conceptの開発で培ったノウハウを凝縮して作り上げた究極の86ともいえる車である。

この他iQ86ヴィッツのGRMNバージョンの開発にも携わっている[15]

レーシングカー開発[編集]

1980年代以降、日本国内とアジア地域におけるトヨタのレース用車両の開発・製造・メンテナンスの最大拠点となっている。ル・マン24時間レースに参戦したグループCカー[16]や、全日本ツーリングカー選手権 (JTC/JTCC) 、全日本GT選手権 (JGTC) などのレース車両を開発し、SUPER GTではトヨタ・スープラレクサス・SC430レクサス・RC Fレクサス・LC500と連なるGT500クラス用車両を供給している。GT500とスーパーフォーミュラのエンジン開発も並行して行っている。

ワンメイクの入門カテゴリとしてスターレットカップ(1981年-1984年)、フォーミュラ・トヨタ(1991年-2007年)、ネッツカップ(2000年-)を企画・開催している。ラリーにおいてもTRDヴィッツチャレンジ(2002年-2011年)、TRDラリーチャレンジ(2012年-2015年)、GRラリーチャレンジ(2016年-)を催しており、ヴィッツや86のワンメイク車両の開発・販売も担当している。

日産自動車におけるNISMOとは異なり自社チームでのレース参戦は行っていないが、自社で独自に開発車両並びにテストチームを保有しており、開発車両でSUPER GTの合同テストに参加する。レース車両の開発・整備工場は、神奈川県横浜市にあるトヨタテクノクラフト横浜本社に置かれている。前身の特殊開発部時代はトヨタ自販系ワークスチームの拠点として「綱島」の愛称で呼ばれた。

TRDステーション[編集]

トヨタテクノクラフト横浜本社にあるレーシングカーレストア工場および保管倉庫。トヨタ自動車の歴史的価値があるレーシングカーのメンテナンスや保管を行うための施設で、通常は一般公開されていない。しかし、年1回程度、隣接するトレッサ横浜(ショッピングモール)のイベントで公開されることがある。

コンセプトカー(ショー出展モデル)[編集]

  • BRADE Master TRD Concept R (2008年東京オートサロン)
  • Corolla Axio TRD Turbo【MC前】 (2009年東京オートサロン)
  • Corolla Axio TRD Turbo【MC後】 (2010年東京オートサロン)
  • AURIS GT Concept (2011年東京オートサロン)
  • 86 TRD Performance Line (2012年東京オートサロン)
  • 86 TRD Griffon Concept (2013年東京オートサロン)
  • 86 TRD Customize Concept (2013年東京オートサロン)

海外におけるTRD[編集]

北米[編集]

TRD USAがトヨタの北米レース活動の拠点として活動している。前身は1974年に設立されたトムスの現地法人「トムス・オブ・アメリカ」[17]で、1979年にTRDがアメリカ進出に伴い買収し、その後TMS(米国トヨタ自動車販売)の100%子会社となった。IMSA-GTPデイトナ24時間バハ1000パイクスピーク・ヒルクライムCARTIRLでタイトル・総合優勝を経験した後、現在はNASCARマシンやラリーカーなどの車両開発・供給を行っている。救助車などの特装車も手がける。

日本や欧州のTMGとの人事交流等は行われているものの、基本的にTRD USAが独自に開発を進めている。一般向け商品で北米向けピックアップトラックであるタンドラタコマに「TRDオフロード」と呼ばれるものがあるが、これらを含め北米で販売されているTRD商品は米国トヨタが開発したもので、日本のトヨタテクノクラフトがかかわっている部分はほとんどない。よって日本国内でのTRD USA商品の入手は極めて難しい。

東南アジア[編集]

2007年トヨタテクノクラフトの80%出資によりタイTRD ASIAが設立され、東南アジアのトヨタのレーシングカーや、東南アジア専売車のTRDコンプリートカーの開発を担っている。トヨタテクノクラフトとTRD ASIAが共同出資したTRDインドネシアも後に設立され、各国でのモータースポーツやカスタマイズ文化に貢献している。

2016年から日本のTRDと協力してアジアクロスカントリーラリーに参戦中。タイを中心にヴィオスカローラ・アルティスハイラックスヤリスなどのワンメイクレースも主催する。

TRDタイランドは1980年代に誕生し、トヨタ・チーム・タイランドの母体の一つとしてスーパーGTニュルブルクリンク24時間レースに参戦している。

事業所[編集]

  • レクサスサービスセンター東京(本社)
  • 横浜本社
  • 多摩工場
  • 荻窪工場
  • 湘南テクニカルセンター
  • 名古屋工場(旧愛知工場)

脚注[編集]

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  1. ^ サービス|トヨタテクノクラフトの歴史|トヨタテクノクラフト株式会社 2015/8/18 閲覧
  2. ^ トヨタ、用品・特装事業の新会社を設立”. トヨタグローバルニュースルーム. トヨタ自動車 (2017年12月21日). 2018年1月17日閲覧。
  3. ^ トヨタテクノクラフト、ジェータックス、トヨタモデリスタインターナショナルが統合。新会社を設立”. Car Watch. 株式会社インプレス (2017年12月21日). 2017年12月21日閲覧。
  4. ^ http://www.trdparts.jp/parts_axio-turbo.html
  5. ^ 「1.5 X」の2WD仕様の5MT車がベース。2009年2月9日に全国にて販売開始。
  6. ^ http://www.trdparts.jp/parts_fielder-turbo.html
  7. ^ 特別仕様車「1.5 X HID Limited」の2WD仕様の5MT車がベース。ただしカローラアクシオ "GT" TRD Turboと異なり一部地域では販売されない。
  8. ^ ヴィッツRS "TRD Racing"の販売はトヨタモデリスタインターナショナルで現在は既に販売終了済。
  9. ^ http://www.trdparts.jp/2011_conceptcar/index.html
  10. ^ http://www.trdparts.jp/auris_performanceline/
  11. ^ http://www.trdparts.jp/vitz_rs-racing/index.html
  12. ^ http://www.trdparts.jp/86racing/index.html
  13. ^ http://gazoo.com/racing/motorsports/86brz_race2013/
  14. ^ http://toyota.jp/customize/86/14r-60/index.html
  15. ^ 車両開発
  16. ^ 88Cまでは童夢がシャシーを設計・製造していたが、88C-V以降はTRD主導で開発された。
  17. ^ 『レーシングオン 特集:TRD』、pp.40-41。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]