コーマック・マッカーシー

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コーマック・マッカーシー
Cormac McCarthy
誕生 (1933-07-20) 1933年7月20日(87歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ロードアイランド州プロビデンス
職業 小説家・劇作家
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
活動期間  
代表作 『ブラッド・メリディアン』、『血と暴力の国』、『ザ・ロード』etc.
主な受賞歴 全米図書賞(1992)
全米批評家協会賞(1992)
ジェイムズ・テイト・ブラック記念賞(2006)
ピューリッツァー賞 フィクション部門(2007)
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Cormac McCarthy (Outer Dark author portrait).jpg

コーマック・マッカーシー(Cormac McCarthy、1933年7月20日 - )は、アメリカ合衆国小説家

概要[編集]

現代のアメリカ文学を代表する小説家のひとり。文芸批評家ハロルド・ブルームは現代を代表する米国人小説家としてマッカーシーとドン・デリーロフィリップ・ロストマス・ピンチョンの4人を挙げている[1]

彼の作品は、登場人物の台詞の文において引用符(日本語では鉤括弧)を用いない特徴がある。 大のインタビュー嫌いで有名。ベストセラーを記録してからも頑なに応じず、ニューヨークタイムズとインタビューマガジンに一度登場した以外は一切姿を見せなかった。2007年、人気司会者オプラウィンフリーの番組に登壇し、初めて公に姿を見せた。 その暴力的かつ哲学的作風と違い、科学を愛し、何より自分のやっていることが好きだから続けているだけだとにこやかに語った。

略歴[編集]

ロード・アイランド州で裕福な弁護士の子として生まれ、テネシー大学中退後の1953年に空軍に入隊し4年間従軍した。 1960年代にスペインのイビサ島に住んでおり、その後エルパソ (テキサス州)に移住して20年近く住んでいた[2]。貧困生活をおくりながら、のちにテネシー大学に復学し、工学科に通いながら執筆を続け、1992年に発表した『すべての美しい馬』がベストセラーとなり、全米批評家協会賞全米図書賞を受賞。 2005年の『血と暴力の国』は2007年に映画化され(日本語題『ノーカントリー』)、アカデミー作品賞を含む計4部門を始めとする数多くの賞を受賞。2006年に発表した『ザ・ロード』もピューリツァー賞を受賞してベストセラーになった。

マッカーシーは2000年頃から、複雑適応系(CAS)の研究を専門とするサンタフェ研究所(SFI)において、シニア・フェローとしてオフィスを持ち、多くの教職員やポスドクのために論文の編集支援などを行っている[3][4]。また2017年には、『ケクレ問題』というエッセーを発表[5]。ドイツの化学者アウグスト・ケクレの、いわゆる"ケクレの夢(Kekulé's dream)"に関する分析であり、この中で彼は「無意識は“動物を操作するための機械”であり、“すべての動物には無意識がある”。言語は純粋に人間の文化的創造物であり、生物学的に決定された現象ではない」という仮説を述べている。

執筆中の次回作"The Passenger"についても、このSFIの研究者に影響を受けたとされている。[6]

作品[編集]

小説[編集]

タイトル 原題 出版年 出版元
オーチャード・キーパー The Orchard Keeper 1965年 ランダムハウス
アウター・ダーク Outer Dark 1968年 ランダムハウス
チャイルド・オブ・ゴッド Child of God 1973年 黒原敏行訳、早川書房、2013年
サトリー Suttree 1979年 ランダムハウス
ブラッド・メリディアン Blood Meridian or The Evening Redness in the West 1985年 黒原敏行訳、早川書房、2009年
すべての美しい馬 All the Pretty Horses 1992年 黒原敏行訳、早川書房〈ハヤカワepi文庫〉、2001年
越境※ The Crossing 1994年 黒原敏行訳、早川書房〈ハヤカワepi文庫〉、2009年
平原の町※ Cities of the Plain 1998年 黒原敏行訳、早川書房〈ハヤカワepi文庫〉、2010年
血と暴力の国 No Country for Old Men 2005年 黒原敏行訳、扶桑社〈扶桑社ミステリー〉2007年
ザ・ロード The Road 2006 黒原敏行訳、早川書房、2008年

国境三部作

映画脚本[編集]

戯曲[編集]

映像化作品[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Bloom, Harold (2003年9月24日). “Dumbing down American readers”. Boston Globe. http://www.boston.com/news/globe/editorial_opinion/oped/articles/2003/09/24/dumbing_down_american_readers/ 2010年4月27日閲覧。 
  2. ^ Modern Fiction Studies, Fall 2015; retrieved March 25, 2016
  3. ^ https://www.nature.com/articles/d41586-019-02918-5
  4. ^ https://www.newyorker.com/books/page-turner/cormac-mccarthy-explains-the-unconscious
  5. ^ http://nautil.us/issue/47/consciousness/the-kekul-problem
  6. ^ https://www.newsweek.com/cormac-mccarthy-new-book-363027

参考文献[編集]

  • Frye, Steven (2009). Understanding Cormac McCarthy. Columbia, SC: University of South Carolina Press. ISBN 978-1570038396 
  • Frye, Steven, ed (2013). The Cambridge Companion to Cormac McCarthy. Cambridge: Cambridge University Press. ISBN 978-1107644809 
  • Luce, Dianne C. (2001). “Cormac McCarthy: A Bibliography”. The Cormac McCarthy Journal 1 (1): 72–84. JSTOR 4290933.  (updated version published 26 October 2011)

外部リンク[編集]