グリム・リーパー (バンド)
グリム・リーパー Grim Reaper | |
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イタリア・ボローニャ公演 (2010年11月) | |
基本情報 | |
別名 | Steve Grimmett's Grim Reaper |
出身地 |
イングランド ウスターシャー州ウィチャボン |
ジャンル |
ヘヴィメタル NWOBHM |
活動期間 |
1979年 - 1988年 2006年 - 2022年 |
レーベル |
エボニー・レコード RCAレコード Dissonance Productions |
共同作業者 | スティーヴ・グリメット・バンド |
公式サイト | Grim Reaper official |
旧メンバー |
スティーヴ・グリメット (Vo) ニック・ボウコット (G) ほか別記参照 |
グリム・リーパー(Grim Reaper)は、イングランド出身のヘヴィメタル・バンド。
NWOBHMムーブメントの末期にデビュー。実力派のボーカリスト、スティーヴ・グリメットが在籍していた事で知られる[1]。一度解散したが、2006年から「Steve Grimmett's Grim Reaper」名義で活動した。
略歴・背景
[編集]NWOBHM期(1979年 - 1988年)
[編集]1979年、ニック・ボウコット(G)らを中心にイングランド・ウィチャボンで結成。
ポール・デ・メルカド(Vo)らを含むラインナップで録音された曲「The Reaper」を1981年発売のコンピレーション・アルバム『Heavy Metal Heroes』に提供した後、スティーヴ・グリメットが加入[2]。1980年代のNWOBHMムーブメント末期に見出され、1983年に母国のインディー・レーベル「エボニー・レコード」から『シー・ユー・イン・ヘル』でアルバムデビュー。
1984年、1stアルバムが「RCAレコード」の配給で全米でもリリース。MTVで流したミュージック・ビデオの効果もあって、ビルボード100位以内にチャートインし、27週に渡ってランクインする快挙を成し遂げる[3]。
1985年には2ndアルバム『フィアー・ノー・イーヴル』をリリース。米国でライブツアーを実施し、大型ライブイベントにも参加するなど大きく実績を積む。
商業的成功を受け「RCAレコード」と専属契約をするが、旧契約元の「エボニー・レコード」が権利無効を訴え、法廷闘争にまで発展。その間1987年に3rdアルバム『ロック・ユー・トゥ・ヘル』を「RCAレコード」経由でリリースするものの、訴訟問題に嫌気が差したスティーヴ・グリメット(Vo)は翌年に脱退。核を失ったバンドは、そのまま解散した。
スティーヴ・グリメッツ・グリムリーパー期(2006年 - 2022年)
[編集]2000年代までグリメットは、HR/HMバンド「ライオンズハート」で活動していたが、日本以外では商業的成功を収めれず、頭打ちの状態が続いていた。そこでグリメットは固定したバンドを率いるのを止め、「スティーヴ・グリメット・バンド」としてパーソナルバンドを組むようになる[4]。
そのプロジェクトの一環として、2006年から「スティーヴ・グリメッツ・グリム・リーパー」名義でライブ活動を再開。NWOBHMのトリビュート・セッションに参加するなど散発的な活動を続けながら、2014年にはオリジナルメンバーのボウコットが客演。そして2016年、29年ぶりのスタジオ・アルバム『ウォーキング・イン・ザ・シャドウズ』をリリースする[5]。
しかし翌2017年1月、南米ツアーの開催中にグリメットが感染症に掛かり、右脚を切除する不幸に見舞われてしまう[6]。今後のプランは白紙になり活動を休止[7]。同7月、半年間のリハビリを経て義足を付けて復帰した[8]。
2019年、Sグリメッツ名義2枚目のアルバム『At the Gates』をリリース[9]。
2022年8月15日、主宰スティーヴ・グリメットが死去[10]。再始動期の当グループはあくまでグリメットの私的なプロジェクトであるため、バンドは事実上の終焉となる。
スタイル
[編集]NWOBHMの流れを汲み、キャッチーな正統派のブリティッシュ・ヘヴィメタルサウンドを特色としている。特にスティーヴ・グリメットの歌唱力は業界でも高く評価されており、自ら率いたバンド「ライオンズハート」にも受け継がれていった[11]。
メンバー
[編集]※2022年8月時点
最終ラインナップ
[編集]- スティーヴ・グリメット (Steve Grimmett) ー ボーカル (1982-1988, 2006-2022) ♰RIP 2022
サポート
- イアン・ナッシュ (Ian Nash) ー ギター (2006-2022)
- ジュリアン・ヒル (Julian Hill) ー ベース (2018-2022)
- マーク・プーリン (Mark Pullin) ー ドラムス (2018-2022)
旧メンバー
[編集]- ポール・デ・メルカド (Paul De Mercado) ー ボーカル (1979-1981)
- ケヴィン・ニール (Kevin Neale) ー ベース (1979-1981)
- ニック・ボウコット (Nick Bowcott) ー ギター (1979-1988, 2014)
- フィリップ・マシューズ (Philip Matthews) ー ベース (1979-1981)
- アドリアン・ジャック (Adrian Jacques) ー ドラムス (1981-1982)
- デイヴ・ワンクリン (Dave Wanklin) ー ベース (1981-1987)
- リー・ハリス (Lee Harris) ー ドラムス (1982-1984)
- マーク・シモン (Mark Simon) ー ドラムス (1984-1988)
- "ブレイジング" ブーン・ローガン ("Blazing" Boon Rogan) ー フリューゲルホルン (1985)
- ジェフ・カーティス (Geoff Curtis) ー ベース (1987-1988)
- リッチー・ウォーカー (Richie Walker) ー ベース (2006-2008)
- ピート・ニューデッキ (Pete Newdeck) ー ドラムス (2006-2010)
- チャズ・グリマルディ (Chaz Grimaldi) ー ベース (2008-2016)
- マーク・ランブル (Mark Rumble) ー ドラムス (2010-2014)
- リッチー・イェイツ (Richie Yeates) ー ギター (2016)
サポート
- マート・トレイル (Mart Trail) ー ベース (2016-2018)
- ポール "ニードルス" ホワイト (Paul "NEEDLES" White) ー ドラムス (2014-2018)
ディスコグラフィ
[編集]- オリジナル・アルバム
- 『シー・ユー・イン・ヘル』 - See You in Hell(1983年)
- 『フィアー・ノー・イーヴル』 - Fear No Evil(1985年)
- 『ロック・ユー・トゥ・ヘル』 - Rock You to Hell(1987年)
スティーヴ・グリメッツ・グリム・リーパー 名義
- 『ウォーキング・イン・ザ・シャドウズ』 - Walking in the Shadows(2016年)
- At the Gates(2019年)
- コンピレーション
- Best of Grim Reaper(1999年)
脚注
[編集]- ^ スティーヴ・グリメット来日、オンスロート『In Search Of Sanity』の完全再現ライヴを4月に開催 - amass
- ^ Rivadavia, Eduardo. “Grim Reaper Biography, Songs & Albums”. AllMusic. 2021年11月16日閲覧。
- ^ ブリティッシュ・メタル屈指の実力派シンガー、スティーヴ・グリメットがGRIM REAPER名義で29年ぶりに復活 - 芽瑠璃堂
- ^ 英国メタル界の名シンガー、S.グリメットのソロ・プロジェクトがデビュー - CDjournal
- ^ GRIM REAPER(グリム・リーパー)が30年ぶりの復活アルバム「Walking in the Shadows」をリリース! - LiveLand
- ^ 【続報】ツアー中に右脚を失ったスティーヴ・グリメットが再手術へ。支援の輪も広がる - LiveLand
- ^ スティーヴ・グリメットが、GRIM REAPERのツアー中、疾病の為、右脚ひざ下を切除、ツアーはキャンセルへ - LiveLand
- ^ 右脚を切除したグリム・リーパーのスティーヴ・グリメットがライヴ復帰 amass 2017/07/19
- ^ “グリム・リーパーのスティーヴ・グリメット 新曲「At The Gates」を最新ライヴで披露”. amass (2019年8月27日). 2020年10月30日閲覧。
- ^ “グリム・リーパー/ライオンズハートのスティーヴ・グリメットが死去”. BARKS (2022年8月16日). 2022年8月16日閲覧。
- ^ GRIM REAPER/LIONSHEART - HardrockHeavymetal.com