カーステン・ギリブランド

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カーステン・ギリブランド
Kirsten Gillibrand
生年月日 (1966-12-09) 1966年12月9日(57歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ニューヨーク州オールバニ
出身校 ダートマス大学
カリフォルニア大学ロサンゼルス校
所属政党 民主党
配偶者 Jonathan Gillibrand (2001-)
子女 2
公式サイト Kirsten Gillibrand United States Senator for New York

選挙区 ニューヨーク州
当選回数 3回
在任期間 2009年1月26日 - 現職

選挙区 ニューヨーク州第20選挙区
当選回数 2回
在任期間 2007年1月3日 - 2009年1月26日
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カーステン・ギリブランド(キアステン・ジリブランド, Kirsten Elizabeth Rutnik Gillibrand, [ˈkɪərstən ˈɪlɪbrænd] ( 音声ファイル), 1966年12月9日 - )は、アメリカ合衆国弁護士政治家ニューヨーク州選出のアメリカ合衆国上院議員(3期)。所属政党は民主党

日本では「クリステン・ジリブランド[1]」「キルステン・ジリブランド[2]」と表記されることもある。

経歴[編集]

生い立ち[編集]

ニューヨーク州オールバニで育ち、ダートマス大学及びカリフォルニア大学ロサンゼルス校を卒業する[3]

大学卒業後はたばこ製造会社フィリップモリスの弁護士などを経て、ビル・クリントン政権末期にアメリカ合衆国住宅都市開発長官アンドリュー・クオモの特別弁護人として働く。2000年連邦上院選挙ではニューヨーク州から立候補したヒラリー・クリントン陣営のスタッフとして若年層の女性有権者の対策にあたり、ヒラリー・クリントン個人とも親密な関係を築いた[4]

連邦下院議員[編集]

2006年ニューヨーク州第20選挙区から連邦下院議員選挙へ立候補して当選し、2008年の選挙でも前回を10ポイント近く上回る62.13%の得票率で再選される。

連邦下院議員時代は民主党内の保守派グループに所属し、同性婚の法制化は連邦レベルではなく州レベルで決定されるべきだと主張した[5]。また、銃器購入者に関する省庁間の情報共有を制限する法案に賛成するなどしたため、全米ライフル協会から100点満点の政治家として評価されている[6]

連邦上院議員[編集]

2009年ヒラリー・クリントンアメリカ合衆国国務長官就任に伴うニューヨーク州選出連邦上院議員退任に伴い、ニューヨーク州知事デヴィッド・パターソンから後任の連邦上院議員に指名された。2010年の通常選挙でも得票率62.95%で連邦上院議員に選出され、2016年の選挙では前回を上回る得票率で再選した。

トランプ政権との確執[編集]

2017年1月20日に発足したドナルド・トランプ政権の国防長官ジェームズ・マティスを充てる信任投票では唯一反対票を投じた[7]

同年12月、トランプのセクハラ疑惑や性的暴行疑惑について取り上げ、議会は疑惑を調査すべきだと訴えた。これに対しトランプ側は、女性からの告発自体をフェイクニュースであるとして反論する。ギリブランドを「小物」で、民主党上院院内総務チャック・シューマーの腰巾着だとこき下ろした。これに対してギリブランド側も再反論し、事態は泥仕合の様相を見せた[8]

女性のセクハラ被害者を支援する「#MeToo」運動の推進役としても全米の注目を浴びるが、左派勢力から人気の高かった民主党所属の連邦上院議員アル・フランケンに対する糾弾は裏切りともみなされた[9]

2020年大統領選挙[編集]

2019年1月15日CBSバラエティトーク番組ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』に出演し、2020年アメリカ合衆国大統領選挙に向けた民主党候補指名争いへの立候補を表明する[10]。しかしながら支持率は伸び悩み、同年8月28日、指名争いからの撤退を表明した[11]

出典[編集]

  1. ^ サンフランシスコで移民児童収容施設の閉鎖を訴える抗議デモが発生”. JETRO (2019年7月11日). 2019年8月25日閲覧。
  2. ^ 米民主党キルステン・ジリブランド上院議員、2020年大統領選出馬を表明”. BBC (2019年3月15日). 2019年8月25日閲覧。
  3. ^ http://www.gillibrand.senate.gov/
  4. ^ Rodrick, Stephen (2009年6月7日). “The Reintroduction of Kirsten Gillibrand”. New York (New York Media Holdings). http://nymag.com/news/politics/57197/ 2011年2月4日閲覧。 
  5. ^ The Reintroduction of Kirsten Gillibrand”. NYMag.com. 2018年10月7日閲覧。
  6. ^ Gillibrand: Senator's abrupt move to the left an issue” (2019年1月21日). 2020年10月23日閲覧。
  7. ^ Roll Call Vote 115th Congress - 1st Session”. アメリカ合衆国上院. 2017年7月19日閲覧。
  8. ^ トランプ大統領、辞任を求めた女性議員をこき下ろす「金のために何でもやる」”. HUFFPOST (2017年12月13日). 2019年8月25日閲覧。
  9. ^ MeToo支持のジリブランド議員、米大統領選候補争いから撤退”. BBC (2019年8月29日). 2019年10月24日閲覧。
  10. ^ 米民主党のギリブランド上院議員、大統領選に出馬表明”. ロイター (2019年1月16日). 2019年8月25日閲覧。
  11. ^ 米大統領選の民主党候補指名争い、ジリブランド上院議員が撤退”. ロイター (2019年8月29日). 2019年10月23日閲覧。

外部リンク[編集]