カンヒザクラ

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カンヒザクラ
Prunus cerasoides var. canpanulata 04.jpg
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
: サクラ属 Cerasus
学名
Cerasus cerasoides (D.Don) S.Ya.Sokolov var. campanulata (Maxim.) X.R.Wang et C.B.Shang, 1998
シノニム

Prunus cerasoides D. Don var. canpanulata (Maxim.) Koidz., 1910

和名
カンヒザクラ (寒緋桜)
英名
Taiwan cherry

カンヒザクラ寒緋桜、学名: Cerasus cerasoides (D.Don) S.Ya.Sokolov var. campanulata (Maxim.) X.R.Wang et C.B.Shang, 1998)(Synonym : Prunus cerasoides D. Don var. canpanulata (Maxim.) Koidz., 1910)はバラ科サクラ属の植物[2]サクラの原種の一つ。旧暦の正月あたりに咲くことからガンジツザクラ(元日桜)と呼ばれることもある。別名ヒカンザクラ(緋寒桜)、タイワンザクラ(台湾桜)、ヒザクラ(緋桜)とも言う。ヒガンザクラ(彼岸桜)とは異なる。

分類[編集]

サクラの属名は日本では長い間 Prunus和名ではスモモ属とする分類が主流だったが、昨今の研究ではCerasus(サクラ属)とするものがある。日本では前者、分けてもサクラ亜属(subg. Cerasus)とするものが多かったが、近年は後者が増えてきている。しかし、Cerasusとすることで決着した訳ではない。

特徴[編集]

落葉喬木で、単葉互生。葉は秋になると紅葉する。

釣り鐘状のが特徴で、学名の種小名 campanulata は「カンパニュラの様な」と言う意味で、キキョウ科ホタルブクロ属Campanula、カンパニュラ)の花が下向きに咲く所になぞられて名付けられた。中国語でも「鐘花櫻花」と呼ばれる。花の色は白から濃い桃色まで様々の個体差がある。おおよそ1月から3月にかけてが開花期となる。花の大きさは1.5~2.5cm程度。樹高は5m程度。この早咲きの特性と、下向きに花が咲く特質が、他のサクラと交配した時に影響を与え、各地で優秀な園芸品種が出来ている。その中でも有名な物は、このサクラとオオシマザクラの自然雑種、サトザクラ河津桜」が近年、有名になり観光名所に植えられている。

分布[編集]

中国南部から台湾にかけて分布する桜である。台湾では主に「山櫻花」と呼ばれ[3]、海抜500-2200mの山地に自生するが、この語は中国大陸部では主にCerasus serrulataを指す。

日本では園芸品種とされるが、主に沖縄県で野生化し、沖縄で「桜」と言えばこのカンヒザクラを指す。また、沖縄県や鹿児島県奄美地方でのサクラの開花予想及び開花宣言はこのカンヒザクラの開花に対して発表される。沖縄では1月から2月に開花し、また、関東地方より南でも植えられており、2月から3月にかけて花を咲かせる。

利用[編集]

鑑賞用に植樹されるほか、台湾では紅色で卵形の果実サクランボ)を「山櫻桃」と呼び、砂糖甘草などを加えて煮つめて、保存食や土産品としたり、ジャムにしたりする。花びらも塩漬けにして、スープ菓子の彩りに使われる例がある。

カンヒザクラ群[編集]

この種に近いとされるサクラはカンヒザクラ群と呼ばれる。カンヒザクラ群には以下のような種類が含まれる。

  • アタミハヤザキ(熱海早咲)
  • イズタガアカ(伊豆多賀赤)
  • オオカンザクラ(大寒桜)
  • オカメザクラ(阿亀桜)
  • カワヅザクラ(河津桜)
  • カンザクラ(寒桜)
  • ケイオウザクラ(啓翁桜・東海桜・岳南桜)
  • シュゼンジカンザクラ(修善寺寒桜)
  • タイリョウザクラ(大漁桜)
  • ツバキカンザクラ(椿寒桜)
  • ハツミヨザクラ(初御代桜)
  • ミョウショウジ(明正寺)
  • ヨウコウ(陽光)
  • ヨコハマヒザクラ(横浜緋桜)
  • リッシュンカンザクラ(立春寒桜)
  • リュウキュウカンヒザクラ(琉球寒緋桜・琉球緋桜)

脚注[編集]

  1. ^ 2011年末-2012年の冬は寒冬であったため、2012年の開花は例年に比べて遅くなった
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) YList:カンヒザクラ 2012年1月3日閲覧。
  3. ^ 許毓純、鄭貽生、『132種台灣常見樹木』p27、2009年、台北、社団法人台北市野鳥學會

外部リンク[編集]