アラジ

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アラジ
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 1989年3月4日
ブラッシンググルーム
ダンスールファビュルー
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生産 R・ウィルソン・ジュニア
馬主 アラン・ポールソン
&シェイク・モハメド
調教師 フランソワ・ブータン(フランス
競走成績
生涯成績 14戦9勝
獲得賞金 397万フラン
+52万ドル
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アラジArazi1989年 - )とはアメリカ合衆国生まれの競走馬種牡馬である。1991年ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルを圧勝し、『ワンダーホース』の異名で知られた。1991年カルティエ賞年度代表馬、同最優秀2歳牡馬。エクリプス賞最優秀2歳牡馬を受賞した。

現役時代の馬体重が最も重い時期でも430キログラムそこそこと、非常に馬格の小さな馬としても知られている。

戦績[編集]

1991年5月シャンティイ競馬場でデビュー。初戦こそ2着に敗れるも、2戦目で初勝利を挙げると以後6連勝でフランスの2歳G1競走を3勝したのち、生国であるアメリカ合衆国ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルに挑戦した。初経験のダートコース、フランスからの長距離輸送という不利な要素がありながら1番人気に支持された。レースでは先行有利のアメリカ競馬にあって後方を進み、「アラジは前に行きたがらないのか」などと実況されるも、3コーナー手前から一気にスパートをかけ、前を行く馬を次々とかわしていくと4コーナーで早々と先頭に立ち、最後の直線コースではさらに差を広げ独走、そのまま4馬身以上の大差(着差には諸説あり)をつけるという圧巻の勝利であった。そのレース振りはブリーダーズカップ史上屈指のパフォーマンスと称えられ、アラジは『ワンダーホース』、『セクレタリアトの再来』と一躍脚光を浴びた。この活躍により、ヨーロッパでは2歳にして、この年に創設されたカルティエ賞年度代表馬と最優秀2歳牡馬に、アメリカでもエクリプス賞最優秀2歳牡馬に選出された。

年が明けて3歳になったアラジであったが、主戦場をヨーロッパとするかアメリカとするかについて馬主調教師との間で軋轢が生じ、結局ケンタッキーダービー英ダービーの両方を目指すという前代未聞のプランが組まれた。しかし軽い故障もあり、緒戦の準重賞こそ勝ったものの、圧倒的1番人気に支持されたケンタッキーダービーは8着に惨敗(連勝も8でストップ)した。この敗戦により英ダービーは回避、その後はマイル路線に転向するものの4戦してG2競走を1勝のみに終わり、ブリーダーズカップ・マイル11着を最後に引退した。

競走成績[編集]

種牡馬[編集]

筋の通った血統と潜在能力の高さがあったが、種牡馬として期待ほどの活躍はできていない。当初はイギリス、アメリカで供用、その後日本に輸入されたが地方競馬で数頭の活躍馬を出すに留まり、2002年スイスに輸出された。しかしアメリカに残した産駒からG1競走5勝のコンガリーが現れ面目を回復し、さらに母の父(ブルードメアサイアー)としてドバイワールドカップを勝ったエレクトロキューショニストが出るなど、かつての汚名は払拭されつつある。2011年を最後に種牡馬から引退、現在はオーストラリアで功労馬として余生を過ごしている。

代表産駒[編集]

  • コンガリー (Congaree)
  • ファーストマグニテュード (First Magnitude) - コンセイユドパリ賞(G2)、ジャンドショードネイ賞(仏G2)、エドゥヴィル賞(仏G3)
  • シブル (Shibl) - ミンストレルステークス(G3)、ジャパンズカップ(サウジアラビア)2勝
  • アメリカ (America) - マルレ賞(仏G2)、ヴァントー賞(仏G3)
  • セイリング (Sailing) - レニャーノ賞(G3)
  • プレーリーランナー (Prairie Runner) - ミネルヴ賞(仏G3)
  • タイガーグルーム (Tiger Groom) - スイスダービー
  • ドラールアラビアン - 大井記念帝王賞(統一GI)2着
  • テイエムアラシ - 道営記念

ブルードメアサイアーとしての産駒[編集]

  • エレクトロキューショニスト (Electrocutionist)
  • スピニングクイーン (Spinning Queen) - サンチャリオットステークス(英G1)
  • ダーリングラヴ (Daring Love) - ツークンフツレネン(G2)
  • ジェレミー (Jeremy) - ベットフレッドマイル(英G2)、ジャージーステークス(英G3)
  • パーフェクトヘッジ (Perfect Hedge) - ペネロペ賞(仏G3)
  • クアイコス (Kuaicoss) - チュディニ賞(伊G3)

血統表[編集]

アラジ血統ブラッシンググルーム系/Wild Risk 3×4=18.75%、Nearco 4×4=12.50%、Native Dancer 4×5=9.38% (血統表の出典)
父系

Blashing Groom
1974 栗毛
父の父
Red God
1954 栗毛
Nasrullah Nearco
Mumtaz Begum
Spring Run Menow
Boola Brook
父の母
Runaway Bride
1962 鹿毛
Wild Risk Rialto
Wild Violet
Aimee Tudor Minstrel
Email

*ダンスールファビュルー
Danseur Fabuleux
1982 鹿毛
Northern Dancer
1961 鹿毛
Nearctic Nearco
Lady Angela
Natalma Native Dancer
Al Mahmoud
母の母
Fabuleux Jane
1974 栗毛
Le Fabuleux Wild Risk
Anguar
Native Partner Raise a Native
Dinner Partner F-No.7-f
母系(F-No.)
5代内の近親交配
出典

母ダンスールファビュルー (Danseur Fabuleux) は日本に輸入されている。半弟ノヴェール (Noverre) はサセックスステークス優勝馬。近親にはダンスインザダーク兄弟やイーグルカフェスズカマンボといった日本での活躍馬が多数いる。

外部リンク[編集]