風雲スーパータッグバトル

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風雲スーパータッグバトル』(風雲 SUPER TAG BATTLE、ふううんスーパータッグバトル)は、SNK開発の業務用対戦型格闘ゲームの名称。MVSでの稼動は1996年9月26日で、同年の11月8日に家庭用ネオジオへの移植版が税別32,000円で発売されている。英語版のタイトルは『Kizuna Encounter』(副題はSUPER TAG BATTLE)。

概要

同社が1995年に発売した武器格闘ゲーム『風雲黙示録』の続編である。タイトル通りに内容は1チーム2人による交代制のタッグバトルである。

背景や設定については、どちらかといえば呑気さを見せた前作とは異なり、かなりハードボイルド的な、退廃した近未来の雰囲気となっており、渋さが強調されている。

チームバトルを採用した他の多くの格闘ゲームのように「1つの『チーム』に対しプレイヤーが1人」という形で2人までが同時プレイ可能な「通常バージョン」の他、「1人の『キャラクター』に対しプレイヤーが1人ずつ」という形で4人までが同時プレイ可能な「スペシャルバージョン」が本作には存在した。しかしこれは画面に4キャラクターが入り乱れるわけではなく、戦いそのものはあくまで交代制であったので「2人で同時に遊んでいる」と言うより「2人で交互に遊んでいる」と表現した方がいい状況であった。また「協力プレイ時にのみ出せるツープラトン」などといったこのモードならではの要素もこれといって用意されていなかった。

なお、奇遇にもこの時期(1996年9月)にはカプコンからもルールは若干違うが「1チーム2人・交代制」のタッグバトル作品『エックスメン VS. ストリートファイター』が発売されている。

前作に引き続き「脱衣KO」があり、今作では女性であるロサも脱げる。特別な条件を満たすと服が通常より過激に破ける(タイムカウントの残りが19以下、かつロサのパートナーの体力4分の1以下でロサを倒す)。

システム

今作は「1チーム2人・交代制」のタッグバトルであり、チームメンバー2人のうち片方1人だけが倒された時点で決着となる。このルールは9年後の『ネオジオバトルコロシアム』のCPU戦でも採用されている。

交代は画面中央付近の限定されたエリアでしか行うことができないが、交代に成功し休憩に回るとそのキャラクターがそれまでに負ったダメージは回復し始める。上で述べたチームのうち1人がKOされた時点で決着というシステムとあいまって、ひたすら目の前の相手の体力ゲージを減らそうとするばかりだけでなく、劣勢の時は上手くキャラクターを交代させ、逆に優勢の時は相手を交代エリアに近づけさせないよう行動することも戦略として重要だった。前述したスペシャルバージョンにおいて控えに回っているキャラクター担当のプレイヤーは、ボタンを連打することで自分のキャラクターの体力回復速度を速めることができた(すでに体力ゲージが満タンの時には何もすることは無かった)。

登場キャラクター

通常キャラクター

今作から登場のキャラクター

ロサ
- 辻裕子
ロサ(ラテン語薔薇の意)とも深紅の女豹とも呼ばれる女性。本名は当人も知らず、ジパングシティーへの移民達で構成される反政府的な一団に拾われ育てられたという。素手の格闘技+武器という格闘スタイルの風雲シリーズのキャラクターの中にあって、ロサのみ単純に剣術を格闘スタイルとしている。使用する必殺技の名前はフランス語のものありラテン語のものありで言語が統一されておらず、どうやら無数の国の移民達から多様な剣術を習い、取り混ぜたもののようである。なお、メインストーリーから彼女が本作の主人公であることが判断できる。
金秀一(キム・スイル)
声 - 藤田佳昭
テコンドー+棒術」という格闘スタイルを持つ男性。詳細な関係は明かではないが『餓狼伝説』シリーズのキム・カッファンの子孫である。逆転技(本作におけるいわゆる超必殺技)の名称がカッファンのものと同じ「鳳凰脚」で、そしてその他の必殺技も棒術を取り入れたことでアレンジはされつつも性能・名称がよく似ている。父から考古学への興味を、母からテコンドーを受け継いだらしい。孤独を愛する無口な男で、性格は斜にかまえており短気。下戸であり、自身がボディガードを務めている飲み屋ではオレンジジュースを飲んでいる。

前作から登場のキャラクター

ショー・疾風(ショー・ハヤテ)
声 - 林健一
前作では優勝は叶わなかったが、今作ではさらに磨きをかけた風雲拳を試すために出場する。
マックス・イーグル
声 - 辰巳邦彦
今作は前作とデフォルトカラーが変更されている。
牛頭(ゴズウ)
声 - 林健一
今作では鹿頭(カズウ)の仇を取るために真獅子王を抹殺しようとするが、真の仇が自分達が育った「邪呀」の首領・ジャズウである事を知り、最終的には「邪呀」そのものと袂を分かつ事となった。
馬頭(メズウ)
声 - 林健一
今作では鹿頭の仇打ちのために真獅子王を抹殺しようとするのは兄と同様だが、自分の「邪呀」での地位を昇格しようと考えているのが兄との唯一の相違点である。
影・獅子王(かげししおう)
声 - 中まさる
今作では通常の敵キャラクターとして登場し、髪とレオタードの色が青になっている。
ゴードン・ボウマン
声 - 東尚徳
今作では元気になった娘の頼みでマイホームを建てるための資金を稼ぐために出場する。
中白虎(チュン・パイフー)
声 - 丹波文雄
今作ではギックリ腰でリタイアしてしまった前回の雪辱と、真獅子王に昔の借りを返すために出場する。
ジョーカー
声 - 古久保武志
今作では「マジカル・ヒポポ」の勢力復活のために獅子王の組織の乗っ取りを目論む。

ボスキャラクター

真・獅子王(しんししおう)
声 - ジョン・フラトン
今作では中ボスとして登場する。髪とレオタードの色が青になっているのは影・獅子王と同様。
邪頭(ジャズウ)
声 - 伊藤えん魔
闇の組織「邪呀」の首領。実は鹿頭を死に追いやった張本人。後に『ザ・キング・オブ・ファイターズ XI』にエクストラキャラクターとして登場。

関連項目

外部リンク