リアルバウト餓狼伝説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

リアルバウト餓狼伝説』(REAL BOUT 餓狼伝説、リアルバウトがろうでんせつ)は、1995年12月21日SNKMVSで発売した2D対戦型格闘ゲーム。『餓狼伝説』シリーズとしては5作目となる。

この作品以降、タイトルに「リアルバウト」を冠する続編が作られていく。本項目ではこれらの作品もシリーズとしてまとめて記述する。

基本ゲームシステム[編集]

基本的には前作『餓狼伝説3』(以下『餓狼3』と表記)を踏襲しているが、パンチ・キックの強攻撃を統一して3ボタンにし、残ったDボタンにライン移動を割り当てる事で操作が簡易化されている。

コンビネーションアーツコンビネーションアタックと名称が変更され、A・B・Cの順押しという簡素なものが全キャラクターに用意された。

体力ゲージが2本分の容量になり(一本になると点滅)、新たに画面下にパワーゲージが付いた。超必殺技は体力が点滅するか、パワーゲージが満タンの状態で出せる。潜在能力も制限が緩和、体力ゲージ点滅状態(つまり体力ゲージが1本の状態)かつパワーゲージが満タン(P.POWER時。通常のパワーゲージ満タン時はS.POWERだが、満タンかつ体力ゲージが点滅するとP.POWERに表示が変わる)で出せるようになった。また、パワーゲージを消費してガードキャンセルを行えるようになった。

画面端の障害物が破壊されることで、2D格闘では珍しいリングアウトが発生し得る(リングアウト時は強制的に負け)。

ジャンプの高速化、ジャンプ強攻撃ののけぞりが時間がとても長い、ジャンプ中Dで空中振り向き、投げ技の入力が『餓狼伝説スペシャル』(以下『餓狼SP』と表記)の頃に戻るなど、ゲーム性に大きく関わる変更点が多数存在する。

シリーズ作品[編集]

リアルバウト餓狼伝説
MVSにて1995年12月21日発売。容量は346メガ。前作の『餓狼3』ではテリー・ボガードが永久連続技を持つなどの問題があり不評を受けたため、本作が短期間で続編として製作された。キャッチコピーは、「さらば、ギース」。キャラクターイラストは前作に引き続き森気楼が担当。家庭用への移植はネオジオ(1996年1月26日発売)、ネオジオCD(1996年2月23日発売)、セガサターン(1996年9月20日発売)、プレイステーション(1997年1月10日発売)。プレイステーション3およびプレイステーション・ポータブルWii専用のダウンロードコンテンツとして配信が開始された(ゲームアーカイブス版は2007年4月26日配信開始、Wiiのバーチャルコンソール版は2012年1月24日配信開始。)。
リアルバウト餓狼伝説スペシャル
MVSにて1997年1月28日発売。容量は394メガ。主な略称はリアスペRBS(後者に関してはゲーム中のロゴの一つにもなっている)。ライン数が2に変更。前作のリングアウトが不評であったため、代わりに相手を追い詰めた画面端を破壊する事で、相手が気絶する仕様に変更された。また、復活キャラクターと隠しキャラクターが何人か追加され、一部のキャラクターの衣装が変更されたほか、細かいバランス調整が行われている。キャッチコピーは、「最高の舞台が待っている。」。家庭用への移植は、ネオジオ(1997年2月28日発売)、ネオジオCD(1997年3月30日発売)、セガサターン(1997年12月25日発売)、Wiiのバーチャルコンソール(2012年2月28日配信)。また、仕様の異なる下記のアレンジ移植版も発売された。
熱闘リアルバウト餓狼伝説スペシャル
タカラ(現タカラトミー)よりゲームボーイにて1998年3月27日発売。『RBS』のアレンジ移植版で、『熱闘シリーズ』のひとつとして登場。キャラクターや演出は原作よりも減少しているが、本作のみのゲストとして『ザ・キング・オブ・ファイターズ』(以下『KOF』と表記)シリーズの八神庵が登場する。
リアルバウト餓狼伝説スペシャル DOMINATED MIND (ドミネイテッドマインド)
プレイステーションにて1998年6月25日発売。『RBS』のアレンジ移植版。新キャラクターのアルフレッドを主人公にしたストーリーが展開される。複数ライン制ではなくなっているが、ファイナルインパクト(いわゆるスーパーキャンセル)やクイックアプローチなどの独自のシステムも追加されている。また、条件を満たすことで一部キャラクターは隠し技を使用可能。ムービーアニメはサンライズが製作した。
初回限定版には、登場キャラクター(未出場の人物を含む)のデータベースなどが収録されている限定ディスク『SNKファン・コレクション餓狼伝説』が同梱された。
後にプレイステーション3プレイステーション・ポータブルゲームアーカイブス版が2007年5月31日に配信開始をした。
リアルバウト餓狼伝説2 THE NEWCOMERS (ザ・ニューカマーズ)
MVSにて1998年3月20日発売。容量は539メガ。略称はRB2。開始前デモや勝利ポーズが省略され、対戦のスピード化が図られた。また一部のキャラクターの独特な技コマンドが変更され、入力しやすいものになった。『餓狼伝説2』や『餓狼SP』にあった、1ラインステージも復活している。本作のみキャラクターイラストは白井影二が担当。エンディングのキャラクターイラストは柴田亜美が担当した。キャッチコピーは、「闘いが俺を強くする。」(ポスターより)、「熱くなければ対戦(バトル)じゃない。」(インストラクションカードより)。家庭用への移植は当初、ネオジオ(1998年4月29日発売)、ネオジオCD(1998年7月23日発売)のみであった。後に2012年6月19日にWiiのバーチャルコンソールで配信を開始し、これでWiiのバーチャルコンソールで『リアルバウト餓狼伝説』シリーズがこれで出揃った。
餓狼伝説 FIRST CONTACT (ファーストコンタクト)
ネオジオポケットにて1999年5月27日発売。リアルバウトの名は付いていないが、『RB2』がベースになっている。ネオポケ格闘の例にもれず、ゲーム中のキャラクターはディフォルメされている。また、容量の都合上により一部のキャラクターは登場しない。登場キャラクターはテリー、アンディ、ジョー、舞、キム、リック、香緋、山崎、ビリー、ギース、クラウザー、アルフレッド、ラオの13名(後者2名は隠し)。
餓狼伝説 バトルアーカイブズ2
プレイステーション2にて2007年2月22日発売。「NEOGEO オンラインコレクション」のひとつで、『リアルバウト餓狼伝説』『RBS』『RB2』の3タイトルが移植・収録されている。本作オリジナルの要素として、『RB2』でアルフレッドが使用可能。

登場キャラクター[編集]

リアルバウト餓狼伝説[編集]

テリー・ボガードTerry Bogard](橋本さとし
今作でギースとの決着が着く形となり、彼とアンディのエンディングでのみタワーから転落するギースを助ける描写がある。『リアルバウト餓狼伝説2』(以下『RB2』と表記)のエンディングでは新たな趣味のトローリングに興じる姿が見られる。『DOMINATED MIND』(以下『DM』と表記)での隠し技は『KOF』で使っていた超必殺技「ハイアングルゲイザー」。『餓狼3』で削除された「ライジングタックル」が復活し、入れ替わりで入った「パワーダンク」と混在する形になっている。
アンディ・ボガードAndy Bogard](声:難波圭一
前作から髪を首の後ろで縛って短かったが、『リアルバウト餓狼伝説スペシャル』(以下『RBS』と表記)以降は放髪に戻している。『DM』では隠し技に「昇龍裂破弾」が追加される。
東丈Joe Higashi](声:檜山修之
『DM』での隠し技は、テリー同様に『KOF』で使っていた超必殺技「爆裂ハリケーンタイガーカカト」。
不知火舞Mai Shiranui](声:曽木亜古弥
潜在能力「レオタード忍蜂」でレオタード姿を披露したが、『RBS』での衣装変更に伴って潜在能力も変更された。『RB2』のエンディングでは、アンディが禿頭になる夢を見て、それで目が覚めて青ざめる。
ギース・ハワードGeese Howard](声:コング桑田
今作で最終ボスの座に返り咲き、本拠地のギースタワーにてプレイヤーを待ち受ける。テリー(あるいはアンディ)に敗れるとギースタワーから転落しようとするところを手を伸ばして助けられるが、ギースはそれを振り払い、そのまま高笑いしながら転落していく。『RBS』ではナイトメア(悪夢)、『RB2』では秦の秘伝書が生み出した幻として復活。『RBS』では家庭用版でのみ使用可能であり、各技が非常に高性能である。
望月双角Sokaku Mochizuki](声:石井康嗣
続編ごとに使役する雷神がその力を増していくように描写され、『RBS』のエンディングではその雷神に支配されてしまう。『FIRST CONTACT』には登場しない。
ボブ・ウィルソンBob Wilson](声:森川智之
『RBS』のみ、デフォルトカラーが他の作品と違っている。『FIRST CONTACT』には登場しない。
ホンフゥHon Fu](声:森川智之)
『RBS』で趣味の囮捜査に謹慎を受けるが、『RB2』で晴れて解かれる。また『RBS』のストーリーでは銃の扱いはほとんど駄目なことが判明する。『FIRST CONTACT』には登場しない。
ブルー・マリーBlue-Mary](声:生駒治美
今作ではスタンガンを使った技が追加された。『RBS』以降は衣装が大幅に変更され、袖を折った緑の革ジャンパーを着たまま闘うようになり、赤のタンクトップは青のノンタンクトップ、革型のロングリストバンドは黒のライダーズグローブ、靴はロングブーツに変わった。『FIRST CONTACT』には登場しない。
フランコ・バッシュFranco Bash](声:B.J.Love)
前作での戦いで息子も解放され、プロへの復帰を決意する。『RBS』以降は体が一回り大きくなり、水色だったオーバーオールがオレンジになり、その下のタンクトップも着なくなった。性格もユーモラスに変化している。『RB2』のエンディングでは、『RBS』以降の姿は着ぐるみであり、背中のチャックを開けると中から『RB』以前の姿のフランコが出てくるというものになっている。『FIRST CONTACT』には登場しない。
山崎竜二Ryuji Yamazaki](声:石井康嗣)
今作から通常使用キャラクターになった。潜在能力が投げ技に変更され、『RBS』では必殺技でもコマンド投げの「爆弾パチキ」が追加された。今作では中ボスとしても登場するが、『RBS』以降は通常キャラクター扱いとなった。
秦崇秀Jin Chonshu](声:山口勝平
山崎とともに通常使用キャラクターとなった。続編ごとに、技の性能面で兄との差別化が図られていく。『RBS』のエンディングでは原因不明の頭痛を引き起こし、兄の崇雷を心配させるが、『RB2』のエンディングでは正気を取り戻し、独りキムの元に入門した。『FIRST CONTACT』には登場しない。
秦崇雷Jin Chonrei](声:山口勝平)
山崎や弟の崇秀とともに通常使用キャラクターとなった。『RB2』のエンディングではタンの弟子になり、修行を受けている。『FIRST CONTACT』には登場しない。
ダック・キングDuck King](声:コング桑田)
『餓狼SP』以来の登場を果たす。今回もヒヨコのPちゃんを連れて闘う。強力な新技が使えるようになる特殊な潜在能力「ダックダンス」を習得しており、踊る時間が長ければ長いほど、より強力な技が使えるようになる。今作の専用BGMには担当声優・コング桑田の歌声が入っている。『FIRST CONTACT』には登場しない。
キム・カッファンKim Kaphwan](声:橋本さとし)
ダックと同じく再登場を果たす。ストーリー内でチョイ・ボンゲらしき人物の台詞があり、前作でもホンフゥのストーリー内で「チームで忙しい」と説明されており、『KOF』との関連を匂わせる。なお、本作のエンディングにチョイとチャン・コーハンの2人らしき姿がある。『RB2』のエンディングでは秦兄弟を弟子にしている(前述の兄弟らのエンディングと食い違うのは、あくまで「キムが勝った場合」の出来事であるため)。
ビリー・カーンBilly Kane](声:山西惇
『餓狼SP』以来の登場を果たす。『RB』では山崎の次の中ボスとして登場する。ギースに倣ってか、当て身打ち技を習得したり、日本語を使うようになった。ギースとの対戦時には、専用の掛け合いが用意されている。『RB』のEDでは影武者の顔に“にせもの”と落書きをしている。

リアルバウト餓狼伝説スペシャル[編集]

タン・フー・ルーTung Fu Rue](声:中井重文
『餓狼SP』以来の登場を果たす。ゲーム中の動きなど、『餓狼SP』の頃よりもやや滑稽なものとなった。勝利ポーズで魂が抜けかける場面もある。『RBS』の操作説明画面にも登場し、解説役を担当している。『FIRST CONTACT』には登場しない。
チン・シンザンCheng Sinzan](声:中井重文)
『餓狼SP』以来の登場を果たす。『餓狼SP』のころよりも輪をかけてさらに肥満体となり、キャラクター性能も低下したので『餓狼SP』のときのような戦い方はできなくなっている。『DM』では(対戦前デモの流用だが)愛車のバンで相手を撥ねる超必殺技の「大往生」が隠し技として追加。『FIRST CONTACT』には登場しない。
ローレンス・ブラッドLaurence Blood](声:有田洋之
『餓狼SP』以来の登場を果たす。かつての三闘士の一人であり、唯一クラウザーの部下を続けているが、エンディングでは彼に取って代わろうとする描写がある。今作でシュトロハイム城の警備隊長に就任している。『RBS』ではクラウザーの直前の中ボスとして登場する。「女子供が嫌い」という設定からか、男色趣味を思わせる台詞や演出がある。『FIRST CONTACT』には登場しない。
ヴォルフガング・クラウザーWolfgang Krauser](声:B.J.Love)
フルネームは「ヴォルフガング・クラウザー・フォン・シュトロハイム」。本来『餓狼伝説2』で死亡しているはずなのだが、パラレル設定での登場。通常の最終ボスとして登場する。今作では「ギースの異母弟」という裏設定のために公式キャラクターイラストが従来より幾分若く描かれている。
“ナイトメア”ギース・ハワード["Nightmare" Geese Howard](声:コング桑田)
死後、悪夢として現れたギース。クラウザーを倒した時点で条件を満たしていると、隠しボスとして登場する。足元にオーラが渦巻いており、技の1つ1つが、従来のギースに比べて大きく強化されている。
EXアンディ・ボガード[EX Andy Bogard](声:難波圭一)
「影」の不知火としてのアンディ(ノーマルの彼は「光」ということになる)。オリジナルの技を幾つか持つ。実はノーマルのアンディとは別人らしい。
EXブルー・マリー[EX Blue-Mary](声:生駒治美)
人体を破壊することに喜びを見出すサディスティックな性格になったマリー。デフォルトカラーは赤い革ジャンパーと黒のノンタンクトップとズボンを着ている。なお『DM』のマリーの性能はこちらがベース。
EXビリー・カーン[EX Billy Kane](声:山西惇)
ギースの死後、精神が崩壊したビリー。呂律が回らず、三節棍に名前を付けて「恋人」と呼び、舞に気味悪がられている。性能は『RB』のビリーに準ずる。
EXタン・フー・ルー[EX Tung Fu Rue](声:中井重文)
すっかりボケて、テリーたちのことも分からなくなってしまったタン。性能は『餓狼SP』時代のものに近い。なお、コンビネーションアタックが一切使用できない。
八神庵 [Iori Yagami]
GB版『熱闘RBS』のみに登場する隠しボス。『KOF』からのゲストキャラクター。

リアルバウト餓狼伝説2[編集]

李香緋Li Xiangfei](声:金月真美
サウスタウンの中華街に在住する、中国系アメリカ人の少女。中華料理店でバイトをして身を立てている。あちこちの流派からのつまみ食い拳法を使う。技の名前は、いずれも大阪の地名、テレビアニメ、特撮の巨大ロボットの名前をもじったもの。
リック・ストラウドRick Strowd](声:タニー山口
ネイティブ・アメリカンの血を引くボクサー。かすかながら自然の声を聞くことができ、明日の天気も分かる。彼の必殺技「ヘリオン」と超必殺技「ガイアブレス」は、『KOF』シリーズのヴァネッサも使う(彼女の技名は「フォビドゥン イーグル」と「ガイア・ギア」となっているが、ボイスはリックと同じ)。『RB2』の操作説明画面にも登場している。
アルフレッドAlfred](声:結城比呂(現・優希比呂))
アメリカ出身。冒険家を志す飛行機乗りの少年。手刀をメインに使う。
CPU専用の隠しボス。CPU戦において、1コイン、超必殺技で7回以上K.O.または潜在能力で5回以上K.O.した上に全ての試合を(ボス戦も含めて)ストレートで勝ち進むと、最後の対戦相手として登場する。この彼に勝っても負けても、そのままエンディングに突入する。PS2版『餓狼伝説 バトルアーカイブズ2』ではプレイヤーキャラクターとして使用可能。『FIRST CONTACT』では隠しキャラクターとして使用可能。
『DM』では主人公なので通常選択キャラクターになり、亡き父が眠る自分の故郷を手にかけようとするホワイトに敢然と立ち向かう。また、『RB2』で使用した技のほかに潜在能力として「ヘキサドライブ」が追加されている。
ラオ[Lao](デモ)
オープニングデモで、香緋やリックに倒されている大男。『FIRST CONTACT』の対戦モードでのみ、隠しキャラクターとして使用できるようになっている。のちに『餓狼MOW』でリーリンナイツのメンバーとして登場を果たす。

DOMINATED MIND[編集]

ホワイト[White](声:藤原啓治
CPU専用キャラクター。イギリス出身。マインドコントロールで人を操る超能力者。武器商人でもあり、他にも様々な悪事を働いている。ギース亡き後のサウスタウンに乗り込み、ビリーを洗脳して支配する。格闘技経験がないためガードを全く行えないが、ヒット時に一発で気絶させる必殺技や、K.O.後に起き上がって放つ飛び道具(喰らうと逆転K.O.される)など掟破りな技が多い。

関連CDドラマ[編集]

リアルバウト餓狼伝説 2 THE NEWCOMERS DRAMA CD
1998年6月3日ポニーキャニオンから発売された。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]