須賀千鶴
すが ちづる 須賀 千鶴 | |
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国籍 | 日本 |
出身校 |
東京大学法学部卒業 ペンシルベニア大学 ウォートン校修了 |
職業 | 経産官僚 |
配偶者 | 川上量生(夫) |
子供 | 1女[1] |
須賀 千鶴(すが ちづる)は、日本の経産官僚。学位はMaster of Business Administration(ペンシルベニア大学・2009年)。2018年より、一般社団法人世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター初代センター長[2](2021年6月30日まで)、独立行政法人経済産業研究所コンサルティングフェロー(2020年9月30日まで)[2]。
経済産業省商務情報政策局メディア・コンテンツ課課長補佐、経済産業省経済産業政策局産業資金課課長補佐などを歴任した。
来歴
生い立ち
幼稚園から高校まで白百合学園に通う(2歳下の妹も同様)[3]。小学生の頃に観た映画『十二人の怒れる男』がきっかけで国際弁護士に憧れ[4][5]、東京大学に進学し法学部にて学んだ[6]。しかし、大学生になりゼロからキャリアを考え直そうと思い、インターン先にはゴールドマン・サックスを選んだ[4]。次第に行政に興味を抱くようになり[5]、弁護士から公務員に志望を変更した[5]。2003年、東京大学を卒業した[6]。在学中に国家公務員I種試験に合格しており、大学卒業後は経済産業省に入省した[7]。
官界にて
2004年、経済産業省の外局である資源エネルギー庁に配属され[7]、長官官房の総合政策課[7]、省エネルギー対策課[7]、国際課に勤務した[7]。主として、気候変動や資源外交といった政策立案に携わった[7]。その後、アメリカ合衆国に渡り、ペンシルベニア大学のウォートン校に留学し[6]、健康管理を学んだ[6]。2009年、ペンシルベニア大学よりMaster of Business Administrationを取得した[6]。同年、経済産業省の内部部局である貿易経済協力局に配属され[7]、貿易振興課に勤務した[7]。主として国際租税に関する政策立案などに携わった[7]。2011年、商務情報政策局に異動し[7]、メディア・コンテンツ課に勤務した[7]。主としてクールジャパンなどの事業を担当した[7]。2015年、経済産業政策局に異動し[7]、産業資金課[7]、新規産業室[7]、企業会計室で勤務した[7]。主としてコーポレート・ガバナンス、フィンテック、ベンチャーに関する政策立案に携わった[7]。同年、大臣官房に異動し[7]、政策審議室に勤務した[7]。主として次官・若手プロジェクトなどを担当した[7]。この次官・若手プロジェクトによる政策提言「不安な個人、立ちすくむ国家――モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか」[8]は150万ダウンロードを記録するなど話題となり[9]、のちに加筆されて書籍化された[10]。2017年には、商務・サービスグループ政策企画委員となった[7]。また、経済産業省が所管する独立行政法人である経済産業研究所においては、コンサルティングフェローを兼任していた[11]。
2018年7月2日、世界経済フォーラムが経済産業省やアジア・パシフィック・イニシアティブと連携し、一般社団法人として世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターを設立した[12]。それに伴い、2018年7月付で世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターに出向することになり[13]、初代センター長に就任した[13]。
2021年7月1日、商務情報政策局情報経済課長に就任[14]。
人物
経済産業省入省時、茶髪にノースリーブ姿で通勤していたことから、先輩職員から「とんだギャルが入ってきた」[15]と驚かれた。
家族・親族
2013年にドワンゴ創業者で当時代表取締役会長だった実業家の川上量生と結婚した[15]。結婚披露宴には経済産業省の関係者も出席しており、大臣経験者の枝野幸男や茂木敏充らの挨拶があった。
略歴
- 2003年 - 東京大学法学部卒業[6]
- 2003年 - 経済産業省入省[7]
- 2004年 - 資源エネルギー庁長官官房[7]
- 2009年 - ペンシルベニア大学ウォートン校修了[6]
- 2009年 - 経済産業省貿易経済協力局[7]
- 2011年 - 経済産業省商務情報政策局[7]
- 2015年
- 2017年 - 経済産業省商務・サービスグループ政策企画委員[7]
- 2018年 - 世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターセンター長[13]
- 2021年 - 経済産業省商務情報政策局情報経済課長[14]
著作
共著
- 経産省若手プロジェクト著『不安な個人、立ちすくむ国家』文藝春秋、2017年。ISBN 9784163907475
原作
- 神谷仁構成、しまこ美季ほか作画『マンガで読む《不安な個人、立ちすくむ国家》』双葉社、2017年。ISBN 9784575313284
論文
- 須賀千鶴稿「クール・ジャパン論」『学士会会報』2013年6号、学士会、2013年11月、23-28頁。
- 保住純ほか稿「Webマイニングを用いたコンテンツ消費トレンド予測システム」『人工知能学会論文誌』29巻5号、人工知能学会、2014年、449-459頁。ISSN 13460714
- 東京財団「税制の抜本改革と将来像」研究プロジェクト稿「社会保障・税一体改革――身の丈に合った社会保障の充実を求めて」2012年3月。
- 次官・若手プロジェクト稿「不安な個人、立ちすくむ国家――モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか」2017年5月。
講演録、座談会録、インタビュー、等
- 保住純ほか稿「Webマイニングを用いたコンテンツ消費トレンド予測システム」『人工知能学会全国大会論文集』2013年版、人工知能学会、2013年。
- 上野千鶴子ほか稿「経産省次官・若手プロジェクト『不安な個人、立ちすくむ国家』をめぐって」『熱風――スタジオジブリの好奇心』15巻11号、スタジオジブリ、2017年11月、3-45頁。
- 須賀千鶴ほか稿「『立ちすくむ国家』経産若手官僚の警鐘――『今までの政策は通用しない』少子高齢化の“本当の問題”とは?」『文藝春秋』96巻1号、文藝春秋、2018年1月、370-379頁。
- 「サイバー空間におけるデータ・ガバナンス:第四次産業革命センターが目指したもの(須賀千鶴、前・一般社団法人世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター初代センター長との対談)」聞き手白井一成(株式会社実業之日本社社主、社会福祉法人善光会創設者、事業家・投資家)『実業之日本フォーラム』。[16]。
脚注
- ^ 「「子どもはコミュ障に育ってほしい」川上量生・カドカワ社長の独自教育論」AERA2018年10月24日
- ^ a b “RIETI - 須賀 千鶴”. www.rieti.go.jp. 2021年1月21日閲覧。
- ^ 日本経済新聞社・日経BP社. “挨拶はごきげんよう 異色女性官僚生んだ白百合の校則”. NIKKEI STYLE. 2021年1月21日閲覧。
- ^ a b 日本経済新聞社・日経BP社. “白百合で知った多様な生き方 異色女性官僚の高校時代”. NIKKEI STYLE. 2021年1月21日閲覧。
- ^ a b c 東京大学UTLife「東大な人:須賀千鶴さん」『東大ナビ:東京大学公式 イベント情報 サイト』東京大学大学総合教育研究センター。
- ^ a b c d e f g 「学歴」『RIETI - 須賀 千鶴』経済産業研究所。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab 「職歴」『RIETI - 須賀 千鶴』経済産業研究所。
- ^ 次官・若手プロジェクト「不安な個人、立ちすくむ国家――モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか」2017年5月。
- ^ 成田全『日本人の80人に1人が読んだ「ペーパー」の内容とは? 経済産業省若手官僚30名が作成。さらなる情報を追加した『不安な個人、立ちすくむ国家』 | ダ・ヴィンチニュース』KADOKAWA、2017年12月18日。
- ^ 経産省若手プロジェクト『不安な個人、立ちすくむ国家』文藝春秋、2017年。
- ^ 「須賀千鶴」『RIETI - 須賀 千鶴』経済産業研究所。
- ^ 『【日本】世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター、設立 | Sustainable Japan』ニューラル、2018年7月8日。
- ^ a b c 清嶋直樹『「第四次産業革命」日本拠点が始動 AI時代の課題克服』日本経済新聞、2018年7月3日。
- ^ a b “《人事・機構》経済産業省(7月1日)”. 繊研新聞 (繊研新聞社). (2021年7月5日) 2021年7月12日閲覧。
- ^ a b 週刊現代「角川ドワンゴ・川上会長の妻ほか。実名公開! 『霞が関の有名キャリア官僚』を紹介します――総務省の『筋肉マン』とんでもない天才、超絶美人も歩いている」『角川ドワンゴ・川上会長の妻ほか。実名公開!「霞が関の有名キャリア官僚」を紹介します(週刊現代) (1/5)』講談社、2015年5月4日。
- ^ 『実業之日本フォーラム『サイバー空間におけるデータ・ガバナンス:第四次産業革命センターが目指したもの(須賀千鶴、前・一般社団法人世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター初代センター長との対談)
関連項目
非営利団体 | ||
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先代 (新設) |
世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター センター長 初代:2018年 -2021年 |
次代 山室芳剛 |