葛餅
葛餅、(くずもち、くず餅)は、葛粉から作られる和菓子。 久寿餅は、小麦粉を発酵した物で作り、主に関東地区で食べられている。 また沖縄でのくず餅は葛粉の代わりに芋くずと呼ばれるサツマイモデンプンからつくられる。
概要
関東の葛餅は色は透明~半透明で、ぷるんとした独特の食感がある。涼しげな見た目から夏の菓子として人気がある。関西の一部地域では透明な生地に餡を包んだもののことを指すが、こちらは全国的には水(葛)饅頭と呼ばれる。
関東の葛餅は江戸後期に入り、小麦粉を発酵したものから作られた菓子もくずもち(久寿餅)とよばれるようになった。混同される事も多いが、東日本の小麦粉デンプンを発酵させて作る久寿餅と西日本の本葛から作る葛餅は製法・歴史的経緯含め全く別のものである。関東の葛餅は小麦粉から精製したデンプンを乳酸菌で発酵させたものであり、独特の風味がある。ただし、食べ方は関西風の葛餅同様、きな粉をまぶす他、黒蜜などでも賞味する。粉末状のラムネ・フレーバーをまぶす等、新たな味付けも考案・商品化されている。
関東の葛餅は神奈川県川崎市川崎大師と東京都大田区池上本門寺と東京都江東区亀戸天神社の名物でもある。
関西の葛餅の作り方
水で溶いた葛粉に砂糖を加え、火にかけ透明感が出るまでよく練る。練りあがったものをバットに流し込み表面をラップで覆い水で冷やして長方形に切る。好みできな粉や黒蜜をかけて食べる。生地に砂糖を入れることもあるが、でき上がったものに砂糖をかけたほうがより強く甘味を感じられる。冷蔵庫に入れると色が濁って食感が落ちるので、流水か氷水で冷やすとよい。本くず粉(くずでんぷん)を使用した葛餅はジャガイモ等のデンプンで作った葛餅に比べて、冷やしても透明感が失われにくくなめらかな口当たりである。
手作りのものではおいしく食べられる期間は2日ほどだが、スーパーマーケットなどで安く出回っているものは、寒天・ゲル化剤(増粘多糖類)・砂糖が大量に入っており、長く保存できるような加工がされているため、かなり日持ちが良い。ただし、食感が全く違う物になっている。