神坂一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Ryokie38 (会話 | 投稿記録) による 2022年8月15日 (月) 00:43個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

神坂 一かんざか はじめ
ペンネーム 神坂 一かんざか はじめ
誕生 (1964-07-17) 1964年7月17日(59歳)
日本の旗 日本兵庫県
職業 ライトノベル作家
活動期間 1989年 -
ジャンル ファンタジーSF
代表作スレイヤーズ』シリーズ
主な受賞歴 第1回ファンタジア長編小説大賞
準入選『スレイヤーズ!
デビュー作 『白魔術都市の王子』
(スレイヤーズ)
ウィキポータル 文学
テンプレートを表示

(かんざか はじめ、1964年7月17日 -)は日本ライトノベル作家。ファンタジーSF作品を主に執筆している。兵庫県朝来市出身[1]

来歴

芦屋芸術学院(現在の専門学校アートカレッジ神戸)を卒業後、サラリーマンをしていたが、発作的に「第1回ファンタジア長編小説大賞」に応募し、のちの『スレイヤーズ』シリーズの第1作となる『スレイヤーズ!』が準入選した(1989年結果発表)。当時、自宅に電話を引いてなかったため受賞連絡は電報で知らされた。

1989年、『白魔術都市の王子』の『月刊ドラゴンマガジン』(富士見書房)掲載で作家デビューとなる。以来、ヤングアダルト(現在はライトノベル)の分野で小説家として活動している。

後に、会社を退社し専業作家となった。著者の作品の内で大ヒットを記録した『スレイヤーズ』シリーズは、代表作の本編が2000年に一旦完結し、一話完結形式で進む短編は2011年まで発行された。その後、本編は2018年に第16巻『アテッサの邂逅』を発売する形で18年ぶりに再開された。

角川スニーカー文庫からもSF・ファンタジー小説を出し読者層を広げ、『スレイヤーズ』が放映中の90年代後半には長者番付の作家部門で上位だった[2]。また、キャラクターデザイナーであるイラストレーターとは歩合制がとられていた。

人物

  • 日本SF作家クラブ会員。同団体が一般社団法人化になるまで在籍[3]。SF好きで、初めて発表したSFシリーズである『ロスト・ユニバース』4巻で、実際に衛星軌道上から惑星に攻撃を仕掛けている。
  • また、ガンプラ好きでもあり、各作品のあとがきではアニメ『機動戦士ガンダム』の有名な台詞(ビグ・ザムの戦果を見た、ドズル・ザビの台詞など)やシチュエーションを引用していることが多い。『スター・ウォーズ・シリーズ』のファン[注 1]でもある。
  • 同じファンタジア文庫作家の秋田禎信と交流がある。雑誌上の企画で『スレイヤーズ』と『魔術士オーフェン』はコラボレーションを果たし書籍化されている。
  • 自他共に認める好きである。趣味は近所の野良猫を探しながらの散歩
  • 無類の妖怪好きとしても知られている。好きな妖怪はバックベアード水木しげるロードの妖怪オブジェ(1体100万円)スポンサー募集に個人で竹切狸さがり方相氏の3体を寄贈した。
  • 自身でも趣味でイラストを手がけ、公認ファンクラブの会報で自らデザインした「L様」を表紙に描くなどしている。
  • ファンレターの返信に自身によるイラスト入り年賀状を送っている。当初は個別にコメントを添えていたが、増えてきたところで物理的に無理になった。文庫中での人気投票を行った年には一万枚のはがきで部屋が埋まる量だったが、個人で始めた企画だったため編集部の手は介さず実家からきた妹と作業が行われたこともある[4]
  • ファンロード1995年10月号での「スレイヤーズ特集」にて、原作者であるものの、イラストレーターのあらいずみるい及びそのアシスタントと3人共同での合作イラストハガキを投稿し、一般読者の投稿と同じ扱いで掲載された。

小説作品リスト

富士見ファンタジア文庫

  • スレイヤーズシリーズ (1989-、イラスト:あらいずみるい
    • スレイヤーズ本編 既刊17巻 (1989-) 2008年に新装版発売
    • スレイヤーズ すぺしゃる 全30巻 (1989-2008、本編開始前を描いた外伝)
    • スレイヤーズ すまっしゅ。 全5巻 (2008-2011、番外編)
    • スレイヤーズ せれくと 全5巻 (2008-2010、スレイヤーズすぺしゃるからの傑作選)
    • スレイヤーズ25周年あんそろじー (2014、神坂を含めた6人の作家によるアンソロジー。『スレイヤーズいんたーみっしょん リナ=インバースの記録』収録)
  • ロスト・ユニバース 全5巻 (1992-1999、イラスト:義仲翔子
  • クロスカディア 全6巻 (2000-2005、イラスト:谷口ヨシタカ)
  • アビスゲート 既刊3巻 (2007-、イラスト:芳住和之)
  • 突撃アンソロジー小説創るぜ! (2004、イラスト:ひろやまひろし、アンソロジー。『あしたの大魔王』収録)

角川スニーカー文庫

角川mini文庫

  • スレイヤーズでりしゃす 全4巻 (1997-1999、文庫の廃止以降は「スレイヤーズすぺしゃる」内に移動する形で収録)

TO文庫

  • 妖怪半分 学生半分 (2014、イラスト:けーしん)

文春文庫

  • 人工知能の見る夢は AIショートショート集 (2017、アンソロジー。『人工知能は闇の炎の幻を見るか』収録)

単行本

  • ザ・ファンタジー〈3〉 (1994、イラスト:こやま基夫、アンソロジー。角川書店。『風の吹くまま』収録。「O・P・ハンター」に再録された)
  • O・P・ハンター(新書版)(1995、イラスト:前崎彬他、角川書店)
  • 神坂一これくしょん 全2巻 (1996-1997、角川書店。東田寛子作画による「O・P・ハンター」などのコミカライズ)
  • ガンダムNOVELS―閃光となった戦士たち (2004、イラスト:新間大悟、アンソロジー。角川書店。『ジャブローの大地に』収録)
  • スレイヤーズVSオーフェン (2005、イラスト:あらいずみるい・草河遊也、富士見書房、秋田禎信との共著)2013年に新装版
  • メックタイタン ガジェット 巨甲闘士グランアース (2013、イラスト:林啓太及び林哲也、富士見書房、秋田禎信との競作企画の神坂版)
  • 魔術士オーフェン アンソロジー(2019、「魔術士オーフェン」のノベルアンソロジー。TOブックス。『少年と歯車様と老人と』収録)

雑誌掲載・単行本未収録

小説以外の作品

脚注

注釈

  1. ^ 『ロスト・ユニバース』1巻のあとがきで、主人公ケイン・ブルーリバーがマントを羽織っているのはエピソード6/ジェダイの帰還冒頭のルーク・スカイウォーカーからとったと語っている

出典

  1. ^ 朝来市自治基本条例逐条解説” (PDF). 朝来市. p. 15. 2012年7月30日閲覧。
  2. ^ 毎日新聞(夕刊)1996年5月16日 3面、1997年5月16日 2面、1998年5月18日 3面、1999年5月17日 3面、2000年5月16日 2面
  3. ^ 任意団体 日本SF作家クラブ 会員名簿” (2017年10月31日). 2022年5月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月8日閲覧。
  4. ^ “『スレイヤーズ』のファンレターとWEB小説の読者感想欄 〜対談 天酒之瓢×神坂一”. ガジェット通信. (2017年2月8日). http://getnews.jp/archives/1623547 2017年2月10日閲覧。 

外部リンク