日帰りクエスト
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『日帰りクエスト』(ひがえりくえすと)は、神坂一による日本のライトノベル。イラストは鈴木雅久。角川スニーカー文庫刊行。全4巻。神坂の代表作であるスレイヤーズと同様に全巻タイトルが異なり、『日帰りクエスト』シリーズとなる。南天佑により漫画化される。
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[編集] ストーリー
女子高生村瀬栄理(エリ)は、魔道士レックスによって突然異世界に召喚される。今までのうんざりする日常から解放されたと喜んだのもつかの間、レックスに召喚された理由が「どうでもいい当たり障りのない奴を実験台として選んだ」と聞いて憤慨する。そしてエリは、舌先三寸と阿漕な恫喝によって、休日の暇潰し目的で毎週日曜日午前10時に召喚することを約束させる。しかし、一見平和に見えた王国はギオラム・バスカーと呼ばれる竜人の国家によって城を乗っ取られ、人間狩りによって人々がギオラムの奴隷にされているなど、ファインネル王国は存亡の危機を迎えていた。交錯するそれぞれの事情と思い込みによって、物語はエリを中心に回り始める。
[編集] 登場人物
[編集] 人間
- エリ(村瀬栄理)
- 普通の高校2年生。召喚先の異世界の様子を知るためだけに、ただの偶然で選出される。
- クルーガー=ゼス=ファインネル王子
- エリが召喚されたファインネル王国の第二十五代王位継承者。ギオラムの侵略によって父王等を亡くしており、領地奪還のため王位に即位しないまま、ギオラムの占領軍と戦っている。始めは物見遊山的にしか見えないエリに大いに反発していたが、塩や香辛料を持ち込めると知るやいなや、次回の買い付けを約束してしまう。自分の知らない世界の事や、エリの考え方に触れる内に、少しずつ心を許してゆく。
- レックス(レキサンドラ)
- ファインネル王国の魔道士。エリを召喚してしまった事により、エリの面倒見役を押し付けられてしまう。生来、小心者のようで、王城陥落時、何も出来なかった自分を不甲斐ないと思っていたが、エリと関わる事により自分の出来ることを再確認してゆく。
- ロッドゥェル将軍
- ファインネル王国古参の老将軍。老体ながらも剣術に長け、王国の幕僚内でも一目置かれている重鎮。反面、妙に気さくな人物で、エリに対しても早い内から理解を示した。結界塔攻略の際などは、将軍職にありながら、先頭に立って剣を振るい、強い敵と切り結ぶ事に些細な喜びを感じる剣士。
- バイザー親衛隊長
- ファインネル王国の親衛隊長。とにかく口うるさく、事あるごとに嫌味を言う。しかし、クルーガーや王国の将来を案じることには違いなく、悪い人物では無い。幻術を使ったラーディーに一目惚れしてしまう。
[編集] ギオラム・バスカー(竜人)
竜人との言葉の通り、爬虫類から進化した二足歩行型高等生命体。背部に皮膜状の二対の羽を持ち飛行が可能で、男女の性差は微妙な骨格や体格の差等のため、人間にはほぼ判別不可能。声は男女とも人間の若い女性のそれに酷似している。その身体は硬い皮膚に覆われており、力も魔力も人間より強い。本来、南方に生息し、いくつかの国家を形成しているが、全てが同胞では無い。黄金王の命により、白輝帝ゾムド率いる一団がファインネル王国を奇襲し、ドーム状の結界を形成しギオラムの生息に適した空間の実験を行っている。また、ギオラムの伝説によると人間に初めて言葉を教えたのは太古の彼らだということになっている。
- ラーディー
- ファインネル城跡周辺に造られたギオラムの街に住む学者。青い肌をした女のギオラムで、ギオラムから見ると美人だそうで、外出の際はナンパを防ぐため顔の半分を布で覆っている。奴隷狩りにより競りにかけられたエリを買い、お手伝い兼、人間研究の題材にする。ギオラムの中で、人間に知的生物としての関心を示す珍しい人物で、興味が高じて人間に見える幻術(本人が特に意識しなかったため、人間には美人に見える)を使い、人間の町に調査名目で散策するなど、一般のギオラムならしないことを気軽にしてしまう。エリとしばらく同居しながらも、いつまでたっても名前を覚えられず、また、エリがテキトーに作った料理を大絶賛(ギオラムにとっては美味だが、人間の口には全く合わない)するなど、一風変わった部分もある。白輝帝(ライラ・ギオラム)ゾムド帝の学友でもある。
- 白輝帝(ライラ・ギオラム)ゾムド
- ファインネル城跡周辺の結界の街、また派遣実験軍の皇帝。名前の通り銀白色の肌をしたギオラム。本国の黄金王(グレア・ギオラム)の皇弟でもある。今回の人間の生息地域での、ギオラム生息圏開発の責任者だが、元々、あまり気乗りしていなかった(人間の生息分布地域が高緯度にあり、寒暖の差が激しく、冬には動きが緩慢になる種族のため)。ラーディーとは、同じ師匠の下で共に学んだ間柄。仕事に行詰まると、城下のラーディー宅に愚痴をこぼしに来る。
- 学者肌の人物であるが、戦略眼や戦術眼は配下達の誰よりも優れており、人間側の意図や作戦をギオラム側ではたいてい真っ先に看破する。その点がかえって彼を「軍事の素人」と侮る軍人達との仲を拗れさせる原因となっている。
- エリとの出会いや人間側の作戦を見たことで、人間を見直し、共存を考えるようになる。最終的に兄王を説き伏せ、ファインネル王国との休戦交渉を始めるが…。
- ベヅァー
- ファインネル城跡の結界を生み出し、また、結界の塔を守護する白い肌を持ったギオラムの術者。強力な魔道の使い手であり、黄金王とも謁見できる高い地位の魔道士。半ば偶然にも似た顛末で、エリの為に手痛い敗走を強いられ、エリに執念深い憎悪を燃やす。その憎悪は、やがて無分別な狂気へと突き進んでゆく。
- バイルド将軍
- 黒い体のギオラムの将軍で実験軍の戦闘部隊司令官。
- 学者肌のゾムドを侮っているが、逆に自らもゾムドから「勇猛ではあるが戦術家・戦略家としては無能者」と内心で軽蔑されている。実際人間側の戦略や戦術に関してはゾムドの方が正確に予測しており、徐々に発言力を失っていく。人間との休戦交渉を開始したゾムドに不満を抱いたところをベヅァーに付け込まれ…
[編集] 既刊一覧
- 『なりゆきまかせの異邦人(ストレンジャー)』・日帰りクエスト 1993年3月 ISBN 4044146012
- 『困ったもんだの囚われ人(プリズナー)』・日帰りクエスト2 1993年9月 ISBN 4044146020
- 『見物気分の旅行人(トラベラー)』・日帰りクエスト3 1994年4月 ISBN 4044146039
- 『間違いだらけの仲裁人(メディエター)』・日帰りクエスト4 1995年4月 ISBN 4044146047
[編集] コミカライズ
南天佑作画 角川書店刊
- 日帰りクエスト 全7巻
- 文庫1巻―コミックス1巻
- 文庫2巻―コミックス2・3巻
- 文庫3巻―コミックス4・5巻
- 文庫4巻―コミックス6・7巻
- 日帰りクエストすぺしゃる 全2巻
- コミック版オリジナルの内容