清明

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。 (会話 | 投稿記録) による 2012年4月1日 (日) 15:54個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

清明(せいめい)は、二十四節気の第5。三月節(旧暦2月後半 - 3月前半)。

現在広まっている定気法では太陽黄経が15のときで4月5日ごろ。ではそれが起こるだが、天文学ではその瞬間とする。恒気法では冬至から7/24年(約106.53日)後で4月7日ごろ。

期間としての意味もあり、この日から、次の節気の穀雨前日までである。

季節

万物がすがすがしく明るく美しいころ。

暦便覧』には「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」と記されている。

様々なが咲き乱れ、お花見シーズンになる。

日付

日時 (UT) 日本 中国
2001年 4月4日17:24 4月5日 4月5日
2002年 4月4日23:18 4月5日 4月5日
2003年 4月5日04:52 4月5日 4月5日
2004年 4月4日10:43 4月4日 4月4日
2005年 4月4日16:34 4月5日 4月5日
2006年 4月4日22:15 4月5日 4月5日
2007年 4月5日04:04 4月5日 4月5日
2008年 4月4日09:45 4月4日 4月4日
2009年 4月4日15:33 4月5日 4月4日
2010年 4月4日21:30 4月5日 4月5日
2011年 4月5日03:12 4月5日 4月5日

清明の瞬間の日時 (UT) と、日本・中国での日付は表のとおり。

風俗

中国における清明節は祖先の墓を参り、草むしりをして墓を掃除する日であり、「掃墓節」とも呼ばれた。日本におけるお盆に当たる年中行事である。また、春を迎えて郊外を散策する日であり、「踏青節」とも呼ばれた[1]。『白蛇伝』で許仙と白娘子が出会ったのも清明節でにぎわう杭州の郊外であった。また清明節前に摘んだ葉を「明前茶」、清明から穀雨までの茶葉を「雨前茶」、穀雨以後の茶葉を「雨後茶」という。中国で緑茶は清明節に近い時期に摘むほど、香り甘みがあり、高級とされている[2]

沖縄県では「シーミー」(首里地方では「ウシーミー(御清明)」)と発音し清明祭ともいう。中国の風習と同様にお墓の掃除をするとともに墓参を行い、まるでピクニックのような雰囲気で親類が揃って墓前で祖先と共に食事(餅や豚肉料理、お菓子、果物など)を楽しむ風習がある[3](墓庭が100坪あることもある)。

七十二候

清明上河図(12世紀)

清明の期間の七十二候は以下の通り。

初候
玄鳥至(げんちょう いたる) : が南からやって来る(日本)
桐始華(きり はじめて はなさく) : の花が咲き始める(中国)
次候
鴻雁北(こうがん きたす) : が北へ渡って行く(日本)
田鼠化為鴽(でんそ けして うずらと なる) : 熊鼠になる(中国)
末候
虹始見(にじ はじめて あらわる) : の後にが出始める(日本・中国)

前後の節気

春分清明穀雨

  1. ^ 「年中行事事典」p421 1958年(昭和33年)5月23日初版発行 西角井正慶編 東京堂出版
  2. ^ 「年中行事事典」p421 1958年(昭和33年)5月23日初版発行 西角井正慶編 東京堂出版
  3. ^ 沖縄コンパクト事典(琉球新報社)

関連項目