清明
清明(せいめい)は、二十四節気の第5。三月節(旧暦2月後半 - 3月前半)。
現在広まっている定気法では太陽黄経が15度のときで4月5日ごろ。暦ではそれが起こる日だが、天文学ではその瞬間とする。恒気法では冬至から7/24年(約106.53日)後で4月7日ごろ。
期間としての意味もあり、この日から、次の節気の穀雨前日までである。
季節
万物がすがすがしく明るく美しいころ。
『暦便覧』には「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」と記されている。
日付
年 | 日時 (UT) | 日本 | 中国 |
---|---|---|---|
2001年 | 4月4日17:24 | 4月5日 | 4月5日 |
2002年 | 4月4日23:18 | 4月5日 | 4月5日 |
2003年 | 4月5日04:52 | 4月5日 | 4月5日 |
2004年 | 4月4日10:43 | 4月4日 | 4月4日 |
2005年 | 4月4日16:34 | 4月5日 | 4月5日 |
2006年 | 4月4日22:15 | 4月5日 | 4月5日 |
2007年 | 4月5日04:04 | 4月5日 | 4月5日 |
2008年 | 4月4日09:45 | 4月4日 | 4月4日 |
2009年 | 4月4日15:33 | 4月5日 | 4月4日 |
2010年 | 4月4日21:30 | 4月5日 | 4月5日 |
2011年 | 4月5日03:12 | 4月5日 | 4月5日 |
清明の瞬間の日時 (UT) と、日本・中国での日付は表のとおり。
風俗
中国における清明節は祖先の墓を参り、草むしりをして墓を掃除する日であり、「掃墓節」とも呼ばれた。日本におけるお盆に当たる年中行事である。また、春を迎えて郊外を散策する日であり、「踏青節」とも呼ばれた[1]。『白蛇伝』で許仙と白娘子が出会ったのも清明節でにぎわう杭州の郊外であった。また清明節前に摘んだ茶葉を「明前茶」、清明から穀雨までの茶葉を「雨前茶」、穀雨以後の茶葉を「雨後茶」という。中国で緑茶は清明節に近い時期に摘むほど、香りと甘みがあり、高級とされている[2]。
沖縄県では「シーミー」(首里地方では「ウシーミー(御清明)」)と発音し清明祭ともいう。中国の風習と同様にお墓の掃除をするとともに墓参を行い、まるでピクニックのような雰囲気で親類が揃って墓前で祖先と共に食事(餅や豚肉料理、お菓子、果物など)を楽しむ風習がある[3](墓庭が100坪あることもある)。
七十二候
清明の期間の七十二候は以下の通り。
- 初候
- 玄鳥至(げんちょう いたる) : 燕が南からやって来る(日本)
- 桐始華(きり はじめて はなさく) : 桐の花が咲き始める(中国)
- 次候
- 鴻雁北(こうがん きたす) : 雁が北へ渡って行く(日本)
- 田鼠化為鴽(でんそ けして うずらと なる) : 熊鼠が鶉になる(中国)
- 末候
- 虹始見(にじ はじめて あらわる) : 雨の後に虹が出始める(日本・中国)