ミスタープロスペクター
ミスタープロスペクター | |
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欧字表記 | Mr. Prospector |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 鹿毛 |
生誕 | 1970年1月28日 |
死没 | 1999年6月1日(29歳没) |
父 | Raise a Native |
母 | Gold Digger |
母の父 | Nashua |
生国 | アメリカ合衆国 |
生産者 | Leslie Combs II |
馬主 | Aisco Stable |
調教師 | Warren A.Croll Jr.(アメリカ) |
競走成績 | |
生涯成績 | 14戦7勝 |
獲得賞金 | 112,171ドル |
ミスタープロスペクター (Mr. Prospector) はアメリカ合衆国の競走馬。競走馬としては大成できなかったが、種牡馬としては20世紀末でもっとも成功しミスタープロスペクター系を築いた。
来歴
[編集]母ゴールドディガー(金鉱採掘者)にちなんでミスタープロスペクター(探鉱者)と名づけられた。
セクレタリアトと同世代だがミスタープロスペクターは出世が遅く大競走に出ていないためセクレタリアトとは一度も対戦することはなかった。競走成績は14戦7勝。短距離の競走で2度のレコードを出したが重賞は2度の2着がある程度で勝つことはできなかった。 そして、マイル以上の距離では低調なパフォーマンスだったことから生粋のスプリンターであったことが窺える。
種牡馬入り直後の産駒には小粒な早熟短距離馬が多かったが、1979年には2歳リーディングサイアーとなり、1982年にはコンキスタドールシエロがベルモントステークスを制した。その後、供用地がケンタッキー州に移った頃からクラシックホースを含む大物を出し始め、また産駒も種牡馬として成功し始めた。1987 - 1988年にはリーディングサイアーとなり、大種牡馬としての地位を確立した。タフな種牡馬としても知られ、29歳で死亡した1999年にも種付けをこなしていた。1999年6月1日、疝痛によって死亡した。
子孫はダートの比較的長いところを得意とし、北米のクラシック路線で特に強い[1]。北米でのシェアは、2014年のステークス勝ち数で34%[2]、2016年の種付け数で30%[3]。いずれもノーザンダンサー系(全体)に肉薄する。北米三冠レースに限定すれば、1995-2014年の20年間の勝ち数の約6割をミスタープロスペクター系が占め、ノーザンダンサー系の17%、ボールドルーラー系の10%を大幅に引き離して他系統を圧倒している[1]。特に長距離のベルモントステークスでは7割というかなり高い占有率である。一方で、北米の2歳線や短距離路線はノーザンダンサー系(特にストームバード系)がそのニッチを占めているため相対的にはやや弱い。
代表産駒
[編集]- 1977年生
- ファピアノ / Fappiano(1981年メトロポリタンハンデキャップ)
- 1978年生
- 1979年生
- クラフティプロスペクター / Crafty Prospector(種牡馬、アグネスデジタルの父)
- コンキスタドールシエロ / Conquistador Cielo(1982年メトロポリタンハンデキャップ 、ベルモントステークス)
- 1980年生
- エイロ / Eillo(1984年ブリーダーズカップ・スプリント)
- 1981年生
- 1982年生
- ダミスター / Damister(種牡馬、セルティックスウィング・トロットスターの父)
- 1983年生
- ウッドマン / Woodman(種牡馬、ヘクタープロテクター・ティンバーカントリー・ヒシアケボノなどの父)
- 1984年生
- アフリート / Afleet(1987年ジェロームハンデキャップ)
- ガルチ / Gulch(1987年・1988年メトロポリタンハンデキャップ、1988年ブリーダーズカップ・スプリントなど、G1・7勝)
- ゴーンウェスト / Gone West(1987年ドワイヤーステークス)
- ジェイドハンター / Jade Hunter(1988年ドンハンデキャップ、ガルフストリームパークハンデキャップ)
- マイニング / Mining(1988年ヴォスバーグステークス、ゼンノロブロイの母・ローミンレイチェルの父)
- 1985年生
- シーキングザゴールド / Seeking the Gold(1988年ドワイヤーステークス、スーパーダービー)
- フォーティナイナー / Forty Niner(1987年フューチュリティステークス、シャンペンステークス、1988年ハスケルインビテーショナルハンデキャップ、トラヴァーズステークス)
- 1987年生
- ジェイドロバリー / Jade Robbery(1989年ジャン・リュック・ラガルデール賞〈フランスグランクリテリウム〉)
- マキャベリアン / Machiavellian(1989年モルニ賞、サラマンドル賞)
- リズム / Rhythm(1989年ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル、1990年トラヴァーズステークス)
- 1988年生
- スキャン / Scan(1991年ジェロームハンデキャップ、ペガサスハンデキャップ)
- 1990年生
- キングマンボ / Kingmambo(1993年プール・デッセ・デ・プーラン〈フランス2000ギニー〉、セントジェームズパレスステークス、ムーラン・ド・ロンシャン賞)
- 1991年生
- 1992年生
- スマートストライク / Smart Strike(1996年フィリップ・H. アイズリンハンデキャップ)
- 1993年生
- ターリブ / Ta Rib(1996年プール・デッセ・デ・プーリッシュ〈フランス1000ギニー〉)
- 1995年生
- チェスターハウス / Chester House(2000年アーリントンミリオンステークス)
- 1997年生
- フサイチペガサス / Fusaichi Pegasus(2000年ケンタッキーダービー)
- 1998年生
- アルデバラン / Aldebaran(2003年サンカルロスハンデキャップ、メトロポリタンハンデキャップ、フォアゴーハンデキャップ)
血統構成
[編集]- ノーザンダンサーなどのネアルコ系と異系統のネイティヴダンサー系であるが、血統構成を見るとネアルコ・ムムタズマハル(母父ナシュアのナスルーラ経由)、ネイティヴダンサー(祖父)の血が入り、ノーザンダンサーと酷似している。
- バックパサーをはじめとしたトムフール系と分かりやすいニックスが存在する。
血統表
[編集]ミスタープロスペクターの血統(レイズアネイティヴ系 / Teddy4×5=9.38%) | (血統表の出典) | |||
父 Raise a Native 1961 栗毛 |
父の父 Native Dancer1950 芦毛 |
Polynesian | Unbreakable | |
Black Polly | ||||
Geisha | Discovery | |||
Miyako | ||||
父の母 Raise You1946 栗毛 |
Case Ace | Teddy | ||
Sweetheart | ||||
Lady Glory | American Flag | |||
Beloved | ||||
母 Gold Digger 1962 鹿毛 |
Nashua 1952 鹿毛 |
Nasrullah | Nearco | |
Mumtaz Begum | ||||
Segula | Johnstown | |||
Sekhmet | ||||
母の母 Sequence1946 黒鹿毛 |
Count Fleet | Reigh Count | ||
Quickly | ||||
Miss Dogwood | Bull Dog | |||
Myrtlewood F-No.13-c |
脚注
[編集]- ^ a b https://www.thoroughbredracing.com/articles/mr-prospector-continues-rule-us-classics/
- ^ https://www.thoroughbredracing.com/articles/graded-stakes-stats-show-effects-declining-variety-us-pedigrees/
- ^ http://www.blacktypepedigree.com/articles/reports-of-mares-bred-2016-most-demanded-sires-and-their-lines-in-this-years-stud-season-in-north-america
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post