ニッポン無責任時代

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ニッポン無責任時代
監督 古澤憲吾
脚本 田波靖男松木ひろし
製作 安達英三朗、渡辺晋
出演者 植木等ハナ肇重山規子
音楽 神津善行
主題歌 『無責任一代男』
『ハイそれまでョ』 
撮影 斎藤孝雄
編集 黒岩義民
配給 東宝
公開 日本の旗 1962年7月29日
上映時間 86分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
次作 ニッポン無責任野郎
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ニッポン無責任時代』(にっぽんむせきにんじだい)は、東宝1962年に製作した日本映画

概要

カラー、シネマスコープ。同時上映は『喜劇 駅前温泉』。主題歌は『無責任一代男』、『ハイ、それまでョ』。

クレージー映画の記念すべき第1作。当時『シャボン玉ホリデー』(日本テレビ)で人気を上げたクレージーキャッツ、中でも『スーダラ節』が大ヒットしていた植木等をメインに、“お姐ちゃんシリーズ”で知られていたお姐ちゃんトリオ中島そのみ重山規子団令子)を絡ませた作品だったが、予想外の好評となり、1971年公開の『日本一のショック男』(監督:坪島孝)まで、30作が制作される事となる。

ストーリー

正体不明の無責任男・平均は、バーで太平洋酒が乗っ取られそうな話を聞くと、太平洋酒社長・氏家勇作に「太平洋酒を乗っ取ろうとする者がいる」とコネをつけ、太平洋酒の総務部に入社した。そして均に任された仕事は、大株主の富山社長を買収する事。早速富山に会い、小切手1つで見事に成功し、係長に出世。ところがバーの女・京子から「黒田物産の黒田有人社長が富山から株を買った」と知らされショック! それもそのはず、乗っ取り屋として知られる黒田は山海食品社長・大島良介を後ろ盾にしていたのだ。かくて富山に裏切られた均はクビになるが、バーで出会った黒田に気に入られ、再び太平洋酒に復帰、部長となった。やがて太平洋酒はビールを売る事となり、均は北海物産の石狩熊五郎社長とのホップ売買契約を任される。均はお色気攻撃で契約する事に成功するが、黒田に「お色気など言語道断」と叱られ、会社の金を使い込んだと責められて又クビに。ならばとばかり均は会社を去るが、氏家前社長の息子・孝作と偶然出会う。孝作は大島社長の娘・洋子と駆け落ちをしていたのだ。一方娘のゆくえを心配した大島に、均は「娘の居場所を教えるから、氏家を復帰させろ」と要求。その結果、氏家は太平洋酒の社長に復帰を果たすが、その代償として均は、太平洋酒の実質的な支配者となった大島から放逐されてしまう。しかしその1年後。孝作・洋子の結婚式に、均がとんでもない姿でやって来た……!!

キャスト

主題歌・挿入歌

ロケ地

逸話など

  • 本作公開の後、大島渚は本作と『ニッポン無責任野郎』の二本立て上映を一回半(どちらかを二回)鑑賞し、小林信彦(当時の筆名は中原弓彦)に「どうしてあんなに面白いんだろう」と語ったという(小林信彦・著『日本の喜劇人』より)。
  • 2011年に東京・シアタークリエにて舞台公演された『ニッポン無責任新世代』では、主演の原田泰造は植木が演じた「平均」の孫という設定の「百均(くだら・ひとし)」という役で登場した。

脚注

  1. ^ 児玉の著書『負けるのは美しく』(集英社。単行本(2005年):ISBN 9784087747744、文庫(2008年):ISBN 9784087462760)に、この撮影時に触れた古澤演出の印象、監督とのエピソードなどの記述がある。