消防総監

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消防総監(しょうぼうそうかん)とは、消防吏員階級の最高位である。職位は東京消防庁消防総監・東京都稲城市・島嶼部を除く)消防本部消防長

目次

[編集] 概説

消防総監は、『消防組織法第27条第2項の特別区の消防長』を務める消防吏員のために用意された階級及び職位である[1]

現行の地方自治法制下において「特別区の消防」として設置されている消防機関は東京都知事の所轄に属する東京消防庁のみであることから、消防総監は東京消防庁の消防長を指す用語として用いられている(東京消防庁の組織等に関する規則」第8条[2])。そのため、消防総監の階級・職位には、同庁に所属する消防吏員のみが就任することが可能である[3]

なお、東京都所在の消防機関であっても稲城市と島嶼部は消防組織法第6条の原則にのっとり独自に消防責任を負担している関係から、これらの消防本部に属する消防吏員は、当然消防総監になることはできない。

消防総監はあくまで東京都庁の内部機関である東京消防庁の職位であって、その身分はあくまで東京都の地方公務員である。給与上は東京都の知事部局の主要な局長と同額(指定職)であり、任命・処罰も東京都の権限で行える。

[編集] 警視総監との比較

警視総監は、都警察である警視庁の職員でありながら地方警務官として国家公務員(警察キャリア)たる地位を有しており、この点が消防総監との最大の相違点である(都道府県警察に所属する警察官のうち国家公務員であるのは警視正以上であり、警視以下は地方公務員である)。

消防総監は警視総監とは異なって地方公務員であり、国家公務員である警視総監とは身分や任免に関する扱いが異なるということからも、警察は国家主体であるのに対して消防は自治体主体(総務省消防庁は自治体消防への助言・指導・調整をする権能のみ)となっていることが現れている。
警視総監との立場関係や扱いの差異に関しては国家公務員・地方公務員の立場関係上、警視総監のほうが優遇された扱いをされることが多い。警視庁は管轄上、東京都の警察機関ということになっているので、東京都機関のトップという観点のみで考えれば同列といえなくもないが、法的には厳格に立場が違う。また、警視総監は都の職員ではないので都知事の権限での処分や任免は不可能であるという点も異なり、全体的に両者の関係は、相互の指揮命令関係はないものの、警視総監のほうが格上であるとされる。
なお、かつて日本の消防警察組織の中に組み込まれていた時期があったが、1948年3月に消防組織法が施行されたことによって、消防が警察組織から独立するとともに、警察(警視総監)の消防(消防総監)に対する指揮命令権も消滅した(東京都以外の道府県についても、これと同様の扱いとなっている)。


上記は現行の警察法と消防組織法に基づく警視総監と消防総監の地位の比較である。ちなみに、東京消防庁が発足し、消防総監が同庁に属する消防吏員の最上位となった当時に施行されていた旧警察法によれば、当時の警視庁も「特別区の連合体」(旧東京市の地位を承継した東京都)の設置する機関として組織されるとともに管轄範囲も特別区に限られ(同法第51条)、警視総監も東京都知事が所管する「特別区公安委員会」が任命する「東京都の公安職公務員」であり(同法第52条の2)、かつ、その職名も警察法上では「特別区の警察長」と規定されるにすぎず(同法第52条の2第1項)、その階級の根拠規定も、法律ではなく東京都の条例に過ぎなかった(同法第53条において準用する同法第46条第1項)など、現在の東京消防庁・消防総監の構成にかなり近いものであった。ただし、特別区の警察長の罷免には内閣総理大臣の意見を聞く必要がある(第52条の2第2項)など、わずかな違いは存在している。詳しくは東京消防庁#消防総監参照。

[編集] 各市町村の消防長との比較

消防は完全に地方公共団体主体なので、階級上は消防吏員としての最高位であるが、消防長としては東京都消防長も市町村の消防長も対等であるとされている。要するにそれぞれの自治体で消防は独立している。
消防長階級消防本部の規模によって異なるが、「消防長としての役職に伴う権限や責任」は階級に関わらず同等である。)

[編集] 消防総監表彰(消防総監賞・消防総監感謝状を含む)

消防総監の表彰は、東京消防庁に勤務する消防吏員、並びに特別区の消防団員及び職団員の家族、そして東京都内の災害においてその鎮圧と予防に功績・善行のあった市民を表彰している。

消防総監表彰の場合、消防吏員・消防団員に対する消防総監表彰は功績表彰と優良表彰の二等があり、功績に応じてこれを授与している。吏員及び消防団員に対する表彰の場合、特別表彰においては、防災功労章、精勤功労章又は特別功労章が授与される。功績表彰には功績章が優良表彰には優良章が授与される。また、特別区消防団員がこれら消防総監表彰を受彰した場合、功績表彰は第3号表彰歴章を、優良表彰は第9号表彰歴章を佩用することができる。なお、優良表彰を複数回受賞した場合、第9号歴章にクリスタルのダイヤ型を入れたものを佩用することができる。

市民に対する総監表彰は、感謝状を持って行われている。

消防吏員に対する消防総監賞については、普通賞の他、精勤賞、勤続賞、善行賞、機器考案賞がある。部外者に対する消防総監賞については、特に功労ある場合、消防協力章または消防行政特別協力章が贈呈される。厳密には消防総監表彰と消防総監賞は区別されるが、概ね総監表彰は総監賞と略称・通称する場合も多い。

なお、消防総監の階級が東京都にのみ存在することから、一連の消防総監表彰は東京都特有の表彰であり他にはない。ただ、消防総監もその他の消防本部の消防長も階級の相違を別にすれば同じであるため、ひとしく消防長からの表彰は全国各地にあるといってよい。但し、消防総監表彰が東京都の表彰の一種であるのに対して、他の道府県は市町村ごとに消防本部が置かれているため、消防長の表彰は市町村における表彰のひとつとして位置づけられる。なお、東京都以外の道府県では道府県知事に準ずる防災担当幹部(防災対策監、防災監)からの表彰があり、東京都以外の道府県ではこれが事実上、消防総監表彰に相当する。

[編集] 脚注

  1. ^ 総務省消防庁ホームページ「消防吏員の階級の基準」第2条第1号
  2. ^ ただし、正式な職位は冠に「東京消防庁」を付し、「東京消防庁消防総監」とされる(消防総監からのご挨拶
  3. ^ 東京消防庁が消防事務を受託している区域を管轄する消防方面本部や消防本署・出張所等に勤務する東京消防庁の消防吏員は、あくまで『特別区が連合して有する責任のもとで都が設置し都知事が管理権を有する消防機関に所属する消防吏員』であって、勤務地が単に消防事務受託区域であるにすぎないため、同庁の本来的管轄区域である特別区部に勤務する消防吏員との差異はない

[編集] 関連項目

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